NANA(ナナ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『NANA』とは矢沢あいによる音楽と恋愛を描いた長編漫画で、実写映画化、アニメ化もされた人気作だ。最初は2話のみの読み切りとして描かれていたが、「連載して欲しい」という要望が多数あったため連載がスタートした作品。1999年から『Cookie』にて連載、2009年8月号から作者急病のため休載している。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナのふたりを中心に、喜びや悲しみ、挫折と成功を繰り返す「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる作品である。

田舎から上京し、「BLACK STONES」通称「ブラスト」として活動を始めたナナだが、ドラムとベースが見つからずにいた。ナナはヤスとまたバンドを組みたいと思っていても、地元で弁護士をしているヤスに今の職業を捨てて一緒にバンドをやろうとは誘えずにいた。そんなある日、大荷物を持ったヤスがナナの家の前で待っている。ヤスを見つけた瞬間にナナはヤスがブラストとして一緒に活動してくれると決めて上京してきたのだと気が付く。そして泣きながら駆け寄り「ヤス、ブラストはあんたが作ったバンドだろ?」と言った後のヤスの返答。結局ヤスは自分が作ったブラストというバンドを放り出すことができなかったということがわかる。

ヤス「うちのバンドにはナナといいシンといい人様の愛情に恵まれずに育っちまったやつらもいますしね。あいつらにしょせん世の中金と欲だけだなんて思わせたくはないんですよ」

レコード会社と仮契約をしてもなかなかデビューが決まらずにいたブラスト。担当プロデューサーとヤスが今後のことについて話し合っているときに、ヤスが言った心情のようなもの。メンバーやバンドのことを大切に思っているヤスの気持ちがよくわかる。

ヤス「だったらいい加減気づいたろ。 世の中、必ずしも正義が勝つようには出来てねえんだよ。 負けたくねえんならしたたかになれ。 もうちょっとずる賢くなれよ」

レンとの熱愛が発覚したことにより注目を浴び、デビューが決まったブラスト。不本意な形ではあるがデビューが決まったことに、開き直るナナであったが、ノブは不信感でいっぱいになってしまう。そんなノブをなだめるためにヤスが掛けた言葉。

ヤス「うちの客だ。お前の勝手にゃさせねえよ」

レイラとシンの合同誕生日パーティーに来た奈々。このパーティーは仕事が絡んだパーティーでもあるためタクミに「仕事場に来るな」と怒られ、帰されてしまう。しかし、奈々はどうしても直接会って「おめでとう」を伝えたいが、タクミに怒られたら帰るしかできなくなってしまった。そんな様子を見たヤスが奈々をかばってタクミに言い返す。このセリフのおかげで奈々は無事に誕生パーティーに参加することができた。

ヤス「もし傷ついても、ナナはおまえの前でなら素直に泣くよ」

行方不明であったナナの母親のことが週刊誌に載ってしまう。週刊誌はナナの母親のことを悪女のように書いた記事を掲載していた。その内容を読んだナナがショックを受けると思ったヤスとノブと銀平と美里。銀平がナナに週刊誌の件を話に行こうとすると、美里やノブも一緒に行こうとする。しかし、ヤスは銀平と美里を止め、ノブ一人で行かせようとする。みんなで寄ってたかって同情されることをナナが嫌がると判断したヤス。しかし、ノブは「なんでおれ?」とヤスに問いかける。ノブの疑問へのヤスの返答は「もし傷ついても、ナナはおまえの前でなら素直に泣くよ」だった。「頼んだぞ」とヤスに言われ、本当はナナのそばについていたいと思う気持ちを汲み取ったノブは一人でナナに会いに行く。

ヤス「責任を感じるって言うのは、自分の存在を自覚する事でもあるんだよ」

シンが大麻使用の現行犯で逮捕となり、ブラストは活動休止に追い込まれる。それとともに、決まっていたツアーが全公演中止となってしまい、シンを甘やかしすぎたと反省するナナやノブ。それでも全公演中止は厳しすぎるという美里に、ヤスはシンのせいなのは事実だとはっきり伝えるときのセリフ。

ヤス「これからは自分のやるべき事だけを考えて、一歩ずつ行動に移せ」

シンが大麻所持で捕まったが、未成年ということもあり保護観察処分となった。そして、家に帰ってきたシンだったが部屋に引きこもってしまう。ノブは優しくシンに接し、部屋から出てくるように説得するがシンは何も反応を示さない。そんなシンの態度を見たヤスがシンに対し本気で怒ったときに言った言葉。そして、「まず、最初にやるべきことはなんだ」と訊ね、「みんなに謝らなきゃ」と言ってシンは部屋から出てくる。部屋から出て来たシンにヤスは「お帰り。待ってたぞ」と優しく声をかけられる。そしてみんなに謝ったシンは、もう一度ナナと「今度こそ、本気でがんばって、きっとレンを越えてみせる」という約束する。

ヤス 「…ごめん。どうしてもおまえを救う言葉が思い浮かばねえ…」

レンが死んだ事実をナナに伝える際にヤスが泣きながら言った言葉。ヤスの様子を見てただならぬことだと感じ取ったナナ。その後ヤスの口から「レンが死んだ……」と聞かされナナは呆然としてしまう。

寺島伸夫(ノブ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ノブ「俺はギターさえ弾けりゃそれで幸せなんだよ、お前の歌で…」

ブラストのギタリストでノブと呼ばれている寺島伸夫は、旅館を経営する裕福な家庭の一人息子だ。そんなノブは幸せな人生を捨ててまで自分と一緒にバンドなんかやる必要がないと考えたナナは一人で上京を決意する。しかし、ノブはそんなナナの気持ちを無視してブラストとしてバンドをやっていく決意を表した言葉。

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