しあわせ食堂の異世界ご飯(ラノベ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『しあわせ食堂の異世界ご飯』とは、原作ぷにちゃん、作画文月マロ、キャラクター原案雲屋ゆきおによる転生グルメファンタジー漫画である。主人公は生まれながらに前世の記憶を持つエストレーラ王国の王女アリア・エストレーラ。前世で料理が好きだったアリアは生まれ変わっても大好きな料理を作りながら暮らしていたが、冷酷無比な皇帝の妃候補としてジェーロ帝国に行くことになってしまう。街で生活することにしたアリアは閑古鳥の鳴く食堂で料理人として働くことになる。異世界料理でお腹も心も幸せにしていく物語である。

『しあわせ食堂の異世界ご飯』の概要

『しあわせ食堂の異世界ご飯』とは、原作ぷにちゃん、作画文月マロ、キャラクター原案雲屋ゆきおによる転生グルメファンタジー漫画であり、『ベリーズカフェ』サイトにより連載されていた小説のコミカライズである。主人公は生まれながらに前世の記憶を持つエストレーラ王国の王女アリア・エストレーラ。前世で料理が好きだったアリアは生まれ変わっても大好きな料理を作りながら暮らしていたが、冷酷無比な皇帝の妃候補としてジェーロ帝国に行くことになってしまう。身分を隠し街で生活することにしたアリアは今にも潰れそうな「しあわせ食堂」で料理人として働くことになる。日本で料理人をしていた経験を活かし、街の住人の胃袋をつかんでいく。瞬く間に行列のできる人気店となった「しあわせ食堂」に評判を聞きつけた謎の美青年リントがお店を訪ねて来る。料理を通して様々な人と関わっていきながら見知らぬ土地で暮らしていく物語である。

『しあわせ食堂の異世界ご飯』のあらすじ・ストーリー

帝国への旅立ち編

今日のメニュー「じゃこの梅おにぎりと魚介のあら汁」の完成。

エストレーラ王国の第二王女のアリア・エストレーラは、妹の第三王女ルシア・エストレーラと共に、父親である国王イバン・エストレーラに呼び出されていた。
王国からジェーロ帝国へと妃候補を出すことになったと、国王は肩を落としてアリアとルシアに向かって謝罪した。

ジェーロ帝国の皇帝は結婚適齢期にも拘らず、悪名高く冷酷無比という噂があり婚約者すらいなかった。「国の為ならどんな相手でも嫁ぐ」と泣きそうになりながら言うルシアと、そんな恐ろしい国に娘を行かせるのが辛そうな父親。アリアは自分がジェーロ帝国へ嫁ぐと告げた。

日本で定食屋の娘として育った記憶を生まれた時から持っていたアリアは、自分の料理で皆が笑顔になるのが何よりの幸せだった。
アリアは生まれ変わっても料理が好きで、たびたび日本の料理を作ってはみんなに振舞っていた。エストレーラの王宮の厨房では料理を作らせてもらえていたが、ジェーロ帝国へ行ったらそうはいかないだろう。アリアにとってそれは一番悲しい事だった。

アリアが初めて料理を作ってビックリされたことや、おいしそうにみんなが食べてくれたことを思い出していると、外から掛け声が聞こえてきた。外では騎士団が模擬戦をしていて、その中に幼馴染のシャルルの姿を見つけた。アリアの料理を一番楽しみにしていて、食材を調達してきてくれていたシャルルと別れるのは寂しかった。

ジェーロ帝国に旅立つ日、侍女の服を着たシャルルが走ってくる。アリアをひとりで危険な国へ行かせるわけにはいかないとシャルルは侍女になったのだ。
2人は無事に国境近くまでたどり着くことができたが、そこに狼の群れが現れる。

そこへ2人の男性が現れてあっという間に狼を倒してしまう。アリアとシャルルは助かったお礼を言い、素性を隠し自己紹介した。
男性2人はリントとローレンツと名乗る。助けられたお礼をしなければと思ったアリアだが、リントに断られてしまう。
どうしようかとアリアが考えていた時、シャルルのお腹の音が鳴り、丁度夕食時だったので夕飯をごちそうすることになった。リントに魔法で火を熾すのを手伝ってもらいながら、アリアは準備を進めていった。

今日のメニューは「じゃこの梅おにぎりと魚介のあら汁」。アリアの手元を見つめるリントは取り出された「じゃこ」を初めて見て、魚の稚魚を食べるのかと訝しむ。
アリアが次に取り出したのは「カリカリ梅」。そちらにも興味を示したリントにアリアはいたずら心で試食を進めた。恐る恐る口に入れたリントは強い酸味を毒だと思い、アリアに斬りかかってきた。シャルルが駆け付けリントの剣を受け止めると、攻撃の理由を聞いた。

リントが毒を盛られたと勘違いしていることが分かったローレンツは、アリアを助け起こし謝りながら、梅干しについてリントに教えた。リントは2人に謝り「また毒を盛られたと思った」とつぶやいたのだった。
アリアがあら汁にみそを入れようとしていると、リントが近寄ってきて見慣れない茶色いものは何かと聞いてくる。リントが警戒心から食材の事を聞いてきていたのかと思ったアリアは、みそについて丁寧に説明した。

炊き立てのご飯にじゃことカリカリ梅を混ぜておにぎりにし、魚介のあら汁を添えて夕食は完成した。シャルルやローレンツが美味しそうに食べるのを見たリントは、少し警戒しながらおにぎりを食べると、悪くはないという感想でアリアをほっとさせた。

「珍しい料理ばかりだがアリアはどこの出身か」とローレンツに聞かれ、エストレーラと答えると、そんなに遠くから女性2人だけで来たのかと疑問に思われてしまう。
逆にアリアはリント達はどこから来たのかと聞き返すと、リントとローレンツはジェーロ帝国から来たと言う。
今から行くジェーロ帝国の様子が気になっていたアリアは、リントに街の様子を聞くことにした。リントによると思ったより落ち着いているようで、アリアはほっとした。

ジェーロ帝国に着いたアリアとシャルルは、まずは皇帝陛下に謁見しなければと王城に向かった。そしてジェーロ帝国で政務大臣を務めているバルク・フォンクナー侯爵に、皇帝への取次を願い出る。

フォンクナー侯爵から聞かされたのは、妃を望んでいるのは臣下であって、皇帝自身は妃を望んでいないという事だった。
皇帝の妃の座を諦めて国へ帰るか、わずかな望みにかけて留まるかアリアに選ばせているらしい。妃候補を集めたのはジェーロ帝国側なので、城へ滞在する場合の衣食住はすべてジェーロ帝国が面倒を見てくれるが、皇帝が目を向けるかどうかはわからない。

アリアはまずは国王に手紙を出し相談することにした。そしてフォンクナー侯爵にしばらく滞在して考えると伝え、1つわがままを言うことにした。
アリアのわがままとは、街で生活することだった。街で暮らして料理を作りながら暮らしたいと思ったからだった。ジェーロ帝国から必要なお金は渡されていたが、貰ったお金だけ使って生活するのは申し訳なかった。

シャルルの同意も得られたアリアが、早速家と仕事を決める為に街を歩いていたところ、怪我をした女性を家まで送ることになった。女性は「しあわせ食堂」の店主でエマといった。アリアは身分を隠して自己紹介し、シャルルのことは友人として紹介した。
怪我をしたエマが店に立つのをアリアは心配したが、エマは「もう随分客足が遠のいているから大丈夫」だと悲しそうに笑った。そしてアリアとシャルルにケーキをご馳走する。
それを食べたシャルルは率直に「美味しくない」と言った。それを聞いてもエマは、あまり気を悪くする様子を見せなかった。エマは亡くなった主人との思い出が詰まった店を畳めず、苦手な料理を作っていたのだ。

エマが仕入れたものは海老だったが、エマは海老なんて料理できないと困っていた。それを見たアリアは代わりに料理すると提案する。立派な海老だったので、アリアはシャルルの好きなエビフライを作ることにした。
エマは初めて見る揚げた料理にびっくりしたものの、美味しそうに食べるシャルルを見て恐る恐る口へ運ぶ。そしてサクッとした衣とぷりぷりの海老に驚き感動した。思わずアリアに仕事は何をしているのかと聞くが、アリアはシャルルと仕事を探し中だと言ってごまかした。

その時アリアはエマが店を畳むかもと言っていたことを思い出し、料理人として雇ってくれないかと申し出た。突然の申し出にびっくりしたエマだったが、アリアとシャルルを雇い、店の空き部屋を貸すことにした。

しあわせ食堂立て直し編

嫌いだったはずのニンジンも肉もおいしいと言って食べるレオ。

アリアとシャルルは店の空き部屋を貸して貰えることになった。次の日、部屋を出ると知らない男の人が挨拶をしてきた。男の人はエマの息子のカミルだと名乗る。カミルはしあわせ食堂で仕入と給仕を担当した。

開店後、昼時になってもしあわせ食堂には1人もお客が来なかった。アリアは新メニューを出してお客を呼び込む作戦を立て、材料を買うためにカミルと共に市場に買い物に行くことにした。そして市場で米とスパイス類を買い、新メニュー「具だくさんの野菜カレー」を作り、食欲をそそる匂いでお客を呼び込もうと考えた。
アリアの期待通りにカレーの匂いにつられて次々とお客が来店してきた。食べたお客たちは初めて食べる味に夢中になり、エマは満員の店内を見て涙ぐんだ。

閉店後、翌日の仕込みをしていると入口の方から物音がした。そこには森で出会ったリントが立っていた。アリアはしあわせ食堂で住み込みで働いていることを話す。
リントはカレーの噂を聞いて食べに来たのだと言った。森で助けてもらった恩人に何かしたいと思ったアリアは、ほんの少し残ったカレーをアレンジしてリントに食べてもらうことにした。
残ったカレーをスープカレーにリメイクしたアリアは、食に興味のなさそうなリントがカレーの噂を聞いて食べに来たのが嬉しかった。

しあわせ食堂でアリアが働き始めて2週間、アリアは毎日たくさんの喜ぶ顔が見られて幸せだった。しかしアリアは妃候補としてジェーロ帝国に来ているので、父親からの返事によっては街にいられなくなってしまう。せめてその間にしあわせ食堂を更に賑わせる主力メニューを考えたいと思っていた。

アリアは今後カミルやエマでも作れる料理を何にしようかと考えながら店に入ると、そこにはエマと話す女性がいた。女性はベロニカといい、アリアに息子の好き嫌いのことで相談に来たのだった。ベロニカの息子は野菜嫌いだけでなく、肉も固くて嫌いらしい。そこでアリアは子供が大好きで肉を美味しく食べられる料理を作り、ベロニカと息子に食べてもらうことにした。

今回のメニューは「たっぷりチーズの粗びきハンバーグ」。
アリアはシャルルに頼んで肉を細かく刻んでもらっていた。そして苦手なニンジンは可愛く星形にカットし、仕上げにはチーズを乗せて完成した。ベロニカが息子のレオを連れて来て食卓についた。
そしてレオが1口食べると「美味しい」と言って笑ったので、アリアもベロニカも大喜びした。大人たちも初めて食べるハンバーグを大絶賛し、アリアはしあわせ食堂の新メニューができたと喜んだ。

しあわせ食堂の定休日、アリアはシャルルとカミルと共に、港町まで新メニューの食材を探しに来ていた。そしてアリアは日本ではお馴染みの魚の煮つけが食べたくなった。そして夜になったら魚の煮つけとエビフライを作ることにした。

しあわせ食堂に戻ると、店の前にリントとローレンツがいて定休日の看板を見ていた。残念そうにしているリントとローレンツを、アリアは夕食に招待することにした。ローレンツは魚の煮つけを、リントは魚のフライやエビフライを気に入ったようだった。

リント編

必ず迎えに来るから妃になってほしいというリベルト。

ジェーロ帝国にやってきて1か月程が経った。シャルルは王城に行って、皇帝の様子や他の妃候補の動向を探るため出かけることにした。アリアが売り切れの看板を出していると、リントが現れる。アリアが申し訳なく思っていると、リントは「普段から昼食を食べないから大丈夫だ」と言った。そんなリントに、アリアはお弁当を渡すことにした。
お弁当の中身はおにぎりとから揚げだった。おにぎりが入っていると聞いたリントは思わず笑みを浮かべ、それを見たアリアはリントが喜んでくれたのが嬉しかった。

夜になってシャルルが王城から戻り、妃候補の姫が4人残っていること、全員王城で暮らしていることをアリアに伝えた。シャルルはアリアに「エストレーラに帰ろう」と言った。アリアはリントの顔を思い浮かべて、まだここにいたいと思ってしまった。

ある日アリアは、しあわせ食堂に食事に来たリントから、最近は昼食を食べるようにしていると聞く。アリアはそこでふと、新作スープの味見をリントに頼むことにしたのだった。
新作スープは「トマトのピリ辛ストロガノフ」。新作スープの味見をしたリントは食欲を増す香辛料の辛みが美味しいと言ってアリアに微笑みかける。初めて微笑むリントを見たアリアは嬉しくてどきどきしてしまった。

リントは自分が無意識に笑っていたことに気付いて動揺し、服にスープをこぼしてしまう。慌てて脱いでもらってアリアが洗いに行くと、ポケットから懐中時計が出てくる。その懐中時計にはジェーロ帝国の王族が使っている紋章が描かれていた。
リントは王族なのではないかと思ったアリアは混乱したが、いったん考えないようにして服を洗いリントの元へ急いで戻った。

リントが帰った後、アリアは1日を振り返り、リントの笑顔が見れたことを思い出して嬉しくなった。そこへエストレーラからの手紙をもったシャルルが帰ってくる。手紙はアリアの母親からで、今エストレーラではルシアの婚約話が進んでおり、婚姻が済んで落ち着くまでジェーロ帝国にいて欲しいと書いてあった。帰ろうと言っていたシャルルは残念がっていたが、気持ちを切り替えて皇帝との婚約を成功させようと意気込んだ。
しかし肝心の皇帝に結婚する気がないので、どうしたらいいかわからないアリアとシャルルだった。

数週間後、しあわせ食堂は相変わらず順調だったが、アリアは将来の事やリントが持っていた紋章の事を考えてもやもやしていた。そんなアリアの様子が気になったシャルルは「何か悩みがないか」と聞くと、アリアは「リントが皇帝ではないか」という考えを話した。シャルルはそれを聞いてほっとしていた。

シャルルはアリアが「リントに恋をして悩んでいるのかと思っていたのでほっとした」と言うと、アリアの顔は真っ赤になってしまった。そんなアリアを見てシャルルは「リントが皇帝だという証拠を掴んでみせる」と言った。
ベットの上でアリアは自分が本当にリントを好きなのか考えていた。リントへの気持ちは恋かはわからないが、リントが皇帝ならいいのにと考えてしまうアリアだった。

次の日、しあわせ食堂にリントとローレンツが食事をしにきた。アリアが料理をしていると、客がクレームをつけて騒ぎ出す。リントが立ち上がり剣に手をかける。
アリアはリントが剣を抜く前に止めに入り、クレームを言ってきた客に凛として退店するように言った。
逆上した客がアリアを殴ろうする。しかしその拳を難なくリントが止め、アリアは店内にいた客から賞賛を受け、クレーマーはリントとローレンツに連れていかれて一件落着したのだった。

夜、リントの元にローレンツが現れてリントを「リベルト様」と呼び、アリア・エストレーラの調査書を差し出した。
一方しあわせ食堂では皇帝について調べていたシャルルが、皇帝の特徴を調べて戻ってきた。その特徴はリントと完全に一致していて、リベルト陛下はリントであり、ローレンツはその側近だろうという結論になった。

閉店後、しあわせ食堂にリントがやってきて、アリアに散歩しようと誘ってきた。他愛もない話をしている中で、アリアはリントへの恋心に気付いてしまい挙動不審になってしまう。
リントは「アリアの話が聞きたい」と言う。耳まで真っ赤だとからかうリントも顔が赤くなっていた。恥ずかしそうにするアリアの顔を見たリントは「俺は、自惚れてもいいのか?」と言ってキスをしようとした。だがアリアは寸前のところで拒み、泣きながら謝った。

そしてリントが好きだと告白して、本当はエストレーラの王女でリベルトの妃候補としてジェーロ帝国に来たと言った。アリアの告白を聞き、リントはアリアを抱きしめて、本当の名はリベルト・ジェーロでジェーロ帝国の皇帝だと告白する。そしてアリアにキスをした。

リベルトは皇帝に即位したばかりで未熟な事、終戦したばかりの危険な国に妃を迎え入れたいと思わなかったことをアリアに話した。
アリアと気持ちが通じ合い、リベルトはアリアを妃に迎えると決める。そして「王城の統制が取れるまで待ってくれ」と言って、アリアは喜んで待っていると受け入れたのだった。

お茶会編

思いが通じ合ったアリアとリベルトだったが、アリアは相変わらずしあわせ食堂で料理人として働いていた。
ある夜、王城に行っていたシャルルがトワイライド王国の王女、セレスティーナ・トワイライドからお茶会の招待状を持って帰ってきた。残った妃候補5人でお茶会をしようという誘いで、トワイライドより小国のエストレーラは誘いを断ることはできなかった。

お茶会当日、シャルルに支度を手伝ってもらったアリアは、他の妃候補の4人と初めて顔を合わせていた。お茶会にいたのは今回の主催者のセレスティーナの他に、セレスティーナとは国同士で仲がいいローズマリー・ルーズベル、魔法の腕が一流のシンシア・ファフティマ、穏やかな雰囲気のジュリエッタ・アンディークだった。

アリアは手土産のお菓子を用意することにした。そして「クレームブリュレ」の仕上げをその場で行い、食べ方を説明した。初めて見るお菓子に王女たち全員が絶賛した。
そして茶会の本題である皇帝に会ったかという話になり、アリアはしあわせ食堂のアリアとしてリントに会ってはいるものの王女としてはリベルトに会っていないので、「会っていない」と答えた。すると全員が皇帝に会えていないようだった。

そこでセレスティーナはお茶会を開き、「リベルトに相応しいのは大国の王女である自分なのだから、他の妃候補は国へ帰れ」と言うことにしたのだった。そしてセレスティーナは帰る条件としてリベルトと婚姻した際の友好関係を約束した。

しかしアリアはリベルトが好きなので国へ帰ることなどできなかった。ジュリエッタは大国の庇護下に入ることを選ぶが、シンシアはセレスティーナの脅しに屈せず「決定権はリベルトにある」と言って退けた。そしてアリアはリベルトとの婚姻を望んでいると正直に話した。するとセレスティーナが大国を敵に回すのかと脅しをかける。

嫌な空気が流れたが、流れを変えるようにローズマリーが手を叩き、セレスティーナを止めた。ローズマリーによると、セレスティーナが素直に引き下がったのはクレームブリュレがとても気に入ったからで、アリアが身を引いた後は自分の派閥に欲しかったようだ。

リベルトをかけて勝負を提案したローズマリー。アリアに断る余地はなかった。勝負に勝てる確証はないし両国の仲が悪くなるのも避けたい。そう思ったアリアはせめて勝てるようにと「ジェーロ帝国に関する内容はどうか」と提案した。それにローズマリーが賛成して、今度の収穫祭で行われるキノコ大会で1番大きなキノコを採った人が勝ちということになった。

収穫祭編

収穫祭が近くなり、街は外から多くの人が来て賑わっていた。カミルにキノコの収穫のコツや大きなキノコのある場所を教えてもらうため、アリア、シャルル、カミルの3人で山に下見に行くことにした。
その頃リベルトは、妃候補たちの収穫祭での勝負の事を知って悩んでいた。アリアを助けてやりたいが、無理に勝負をやめさせることもできなかった。

収穫祭当日。キノコ大会の会場にはセレスティーナとシンシアが来ていた。
そして大会が始まるが、アリアはなかなか大きいキノコが見つからず焦っていた。そこでシャルルに2手に分かれてキノコを探すことを提案する。1人になったアリアは、シンシアの持っていたキノコよりも大きなキノコを見つけることに成功した。だが気になるのはセレスティーナだった。

山の入り口に向かっていると、セレスティーナが椅子に座って周りに指示を飛ばす姿があった。会わないようにアリアは隠れるが、セレスティーナはアリアに聞こえるようにわざとキノコの発見場所を聞き、もっと大きなキノコがあったと情報を流す。アリアはその場所へ急いで向かうことにしたのだった。

大会広場に戻ってきたシャルルがアリアを探していると、セレスティーナがシンシアに「アリアには、制限時間までに戻れない場所のキノコの情報を教えた」と話す声が聞こえた。
シャルルは急いでアリアのもとに向かう。

セレスティーナの話していた場所に着いたアリアは、たくさんのキノコの中から大きなものを探していた。物音がして振り返るとそこにはこちらを見ている猪の姿があった。油断していたアリアは、体が動かなくなってしまっていた。

そこへリベルトが現れて猪を倒し、安心したアリアはリベルトに抱かれて山を下りようとしていると、今までに見たことのないぐらい大きなキノコを発見する。シャルルはアリアを危険な目に合わせてしまった事を悔いていた。本気で悔やんでいるシャルルを見たアリアは、シャルルの騎士としての誇りを踏みにじったことを申し訳なく思ったのだった。

『しあわせ食堂の異世界ご飯』の登場人物・キャラクター

エストレーラ王国

アリア・エストレーラ

本作の主人公。エストレーラ王国第2王女。16歳。生まれた時から前世の記憶がある。
料理の幅が広がると思い魔法の練習をしたが使えなかった。
前世では日本で幼い時から父親の営む定食屋を手伝い自分の料理でみんなが笑顔になるのが何よりの幸せだった。料理の専門学校卒業後は、任せてもらえるメニューも増えて楽しい料理人生活を過ごしていたが38歳で亡くなった。
生まれ変わりアリアとなっても料理好きは変わらない。
国の事を思い冷酷無比と噂のある皇帝へ嫁ぐ決意をする。ジェーロ帝国に着いた後は、ひょんなことから「しあわせ食堂」で料理人として働くことになり、店の空き部屋で寝起きしている。

ルシア・エストレーラ

アリアの妹。第3王女。13歳。
アリアの作る料理が大好き。
近隣国の王子との婚約話が進んでいる。

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