ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』とは2011年のアメリカのドラマ映画。監督はスティーブン・ダルドリー。原作はジョナサン・サフラン・フォアの同名小説。9.11のアメリカ同時多発テロで父親を失ったアスペルガー症候群の傾向を持つ10歳の少年オスカーの葛藤と成長を描いたストーリー。オスカーと母が家族の理不尽な死と向き合い、愛情によって親子関係を修復し、絆を強めていく。映画評論家の反応は賛否両論であり、アメリカの有名な賞にノミネートこそしたが、ほとんど受賞を逃した。

吹き替え:川島悠美

オスカーがリンダと訪問したブラックさんのことを話す場面に一瞬登場する。
「お父さんのこと、お気の毒」と言う。

アストリッド・ブラック (演: ブルック・ブルーム)

吹き替え:平野夏那子

初めてオスカーが間借り人と会い、ブラックという人の鍵探しをしているという話をするときに登場する。
オスカーが訪問したブラックさんの1人で、画家なのかいつも同じ人を描き続けている。

オスカーがリンダと訪問したブラックさんのことを話す場面にも登場し、「あなたのママと私のママ似ていない?」とオスカー絵を見せながら言う。

牧師(演:デニス・ハーン)

吹き替え:山内健嗣

トーマスのお葬式のシーンに登場する。

『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』の用語

アスペルガー症候群

オスカーが疑いあると診断された発達障害の1つ。古い診断名で、今は自閉症スペクトラム障害に含まれる障害。
特徴に対人関係、コミュニケーションの困難、こだわりが強い、感覚の偏り、運動のぎこちなさが挙げられる。
オスカーの言動によく表れているように、会話は表面上はうまくできるが行間を読むことが苦手で、言い方のキツイ表現をしてしまったり、自分の興味のあることばかりずっとしゃべり続けてしまう。
また視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚という五感のどれかが非常に過敏である「感覚過敏」が多く見られ、これもオスカーが苦手としているものによくあてはまる。

調査探検

トーマスがオスカーのために考えた遊び。
なにかを調査しその謎を解明していく。調査をするうえで多くの人とコミュニケーションを取るので、それが苦手なオスカーへの訓練の意味もある。
オスカーの旺盛な知的好奇心を擽りながら苦手なことにも挑戦させるトーマスの愛情が溢れた遊びである。

幻の第6区

トーマスが調査探検の遊びの中で、ニューヨークにはかつて第6区があったという話をオスカーに話す。
実際、第6区というものは実在しなかったのでトーマスが作ったファンタジーだと思われる。
この調査探検を始める時にトーマスが同時多発テロで亡くなってしまったので、調査は頓挫した。
オスカーはブラックの鍵探しの調査終了後、セントラルパークにあるトーマスのお気に入りだったブランコの板からトーマスからのメッセージのメモをみつける。
そこには亡きトーマスが「幻の第6区」の調査を完了したことを喜ぶ「オスカーおめでとう」の文字があった。

セントラルパーク

アメリカ合衆国ニューヨーク市のマンハッタンにある都市公園。
トーマスはこの公園のブランコがお気に入りだった。

アメリカ同時多発テロ事件

イスラーム過激派テロリスト集団アルカイダによって行われた、アメリカ合衆国に対するテロ攻撃で2001年9月11日(火)であったことから、9.11テロ事件とも呼ばれる。

アメリカ北東部の空港からカリフォルニアに向けて出発した旅客機4機がアルカイダのテロリスト19人にハイジャックされ、うち2機がそれぞれロウアー・マンハッタンのワールドトレードセンター複合施設のノースタワーとサウスタワーに墜落した。
これによりワールドトレードセンター複合施設の他のすべての建物は崩壊した。
3機、4機もアメリカ国内に墜落し、この無差別テロ事件における死者は合計2,996人、負傷者は6,000人以上とされている。
うちワールドトレードセンターでの死亡者は2,606人である。
トーマスも9.11に商談でワールドトレードセンターにいて犠牲になった。

ワールドトレードセンター

かつてアメリカ合衆国のニューヨーク市マンハッタン区のローワー・マンハッタンに位置していたオフィスビルの集合体。超高層ビル。
2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件でハイジャックされたアメリカン航空11便がワールドトレードセンター北棟に激突し、旅客機は北棟の93階–99階を切り裂くように衝突し、数百人が即死した。ジェット燃料によって、高層階は爆発的な火災が起こった。
トーマスはこのビルの105階にいるとリンダに電話で告げている。

キング牧師の日

アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者として活動した、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの誕生日をアメリカ合衆国の国民の祝日としたもの。
キング牧師の誕生日1月15日のあたりである、1月の第三月曜日に行われている。
オスカーが鍵屋の主人に、「学校はどうした?」と聞かれ、「キング牧師の日」で休みだと嘘をついた。

コミコン

漫画などの大衆文化に関するコンベンションイベント。
オスカーはブラックさん探しで、アビーブラックの家を訪れる前、リンダに「コミコンに行く」と嘘をついて家を出る。

矛盾語法

論理的には矛盾している語法のこと。
オスカーとトーマスはテコンドーの型をやりながら、よくどちらが矛盾語法をたくさん思いつくかの遊びをしていた。トーマス亡き後、間借り人ともこの遊びをする。
例は「無を考える」「今は昔」「マジで笑える」「耳に痛い静けさ」「オリジナル・コピー」「ない物を発見」「学生教師」「液体ガス」「明らかな混沌」「生ける屍」「ほとんど正確」「本物の偽造」「偶然の故意」「小さな巨人」など。

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