私の名前はキム・サムスン(韓国ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『私の名前はキム・サムスン』とは、崖っぷちのパティシエ、キム・サムスンとイケメン若社長のヒョン・ジノンが恋に落ちるラブ&コメディドラマである。どこにでもいる平凡な女性、キム・サムスンを演じたのは女優キム・ソナ。イケメンで裕福だけど性格が悪いヒョン・ジノンを演じたのは、俳優ヒョンビンだ。最終回で最高視聴率50.5%を記録した韓国で大ヒットしたドラマでヒョンビンの出世作とも言われている。恋愛も仕事も上手くいかないサムスンがホテルの御曹司ジノンとの偽装恋愛を始め、次第に惹かれ合うロマンスを描く。

『私の名前はキム・サムスン』の概要

『私の名前はキム・サムスン』とは、韓国のMBCで2005年6月1日から7月21日まで放送された韓国のドラマである。ジャンルはラブコメディーで、全16話。原作はインターネット小説。
少しふくよかな、平凡でどこにでもいるアラサーのパティシエ、キム・サムスンと裕福でイケメンだけど性格が悪い若社長ヒョン・ジノンとのロマンスを描くドラマだ。韓国版『ブリジット・ジョーンズの日記』とも言われている。恋と仕事に奮闘するキム・サムスンの姿や結婚や恋愛にまつわる赤裸々なセリフに、多くの女性が共感し、"サムスン・シンドローム"という社会現象まで巻き起こした大ヒットドラマである。さらに、最終回は視聴率が50.5%をマークし、話題となった。

主人公のキム・サムスンを演じるのは、ラブコメの女王と言われている女優のキム・ソナ。キム・ソナはサムスンの役作りのために体重を10kg増やした。『私の名前はキム・サムスン』が大ヒットし、2005年のMBC演技大賞では、大賞、最優秀女優賞、人気賞、ベストカップル賞と、多くの賞を受賞した。『私の名前はキム・サムスン』以降は、一躍国民的女優となるが、事実無根のスキャンダルでしばらく表舞台から消えることとなった。3年後、復帰して、ドラマ『ラブ・トレジャー〜夜になればわかること〜』で主演を務めた。その後も、ドラマ『シティーホール』、ドラマ『女の香り』、ドラマ『アイドゥ・アイドゥ〜素敵な靴は恋のはじまり』、映画『オペレーション・クロマイト』など、数多くの作品に出演した。

そして、ヒョン・ジノンを演じるのは、俳優ヒョンビンだ。ヒョンビンは、数ヶ月間ドラマ中の水泳とシャワーシーンのために、水泳とウェイトトレーニングで体を作りした。さらに、ピアノ演奏シーンのために、家にピアノを置いて練習して役作りにも励んだ。2005年、『私の名前はキム・サムスン』が大ヒットし、MBC演技大賞で「男性最優秀演技賞」を受賞した。彼にとって『私の名前はキム・サムスン』は出世作ともいえる。日本でも知名度と人気を高めた。ヒョンビンは『私の名前はキム・サムスン』以降、ドラマや映画などで活躍を広めたが、いまいち大ヒット作がなく悩んだ。しかし、2010年にドラマ『シークレット・ガーデン』で『私の名前はキム・サムスン』以来5年ぶりに、出演で御曹司の役を好演し、最高視聴率35%を記録した。2019年にはドラマ『愛の不時着』でも主演を務め、『私の名前はキム・サムスン』、『シークレット・ガーデン』に続く大ヒット作となった。

美人でもないスタイルも良くもない、普通の30歳女性キム・サムスン。職業はパティシエでケーキやお菓子を作る腕は一流。サムスンは、29歳のクリスマス・イブに彼氏にフラれ、その上仕事もクビになった。そんな崖っぷちの彼女は、年下のイケメン御曹司ヒョン・ジノンにスカウトされ、彼が経営しているフレンチレストラン"ボナペティ"でパティシエとして働くことになる。ある日、サムスンは母親の勧めでお見合いすることになり、そこでたまたまジノンも同じ場所でお見合いしていた。お見合いが嫌なジノンは、その場にいたサムスンに恋人のフリをして話しかけた。そのおかげで、サムスンはお見合いの相手を逃してしまう。ジノンはその後もお見合いから逃げるために、サムスンに5000万ウォンと引き換えに恋人のフリをしてほしいと頼む。お金がほしいためにサムスンはその提案を受け、2人は偽装恋愛を始める。偽装恋愛から2人は次第に惹かれ合うようになる。年齢も身分も違う2人が惹かれ合う、そんな現実離れしたストーリーを現実的に描きだした傑作ドラマだ。

『私の名前はキム・サムスン』のあらすじ・ストーリー

人生は箱いっぱいのボンボン・ショコラ

2004年12月。30歳の少しふくよかなパティシエ、キム・サムスンには、3年付き合った恋人ヒョヌがいた。浮気を疑い、クリスマス・イブにホテルまで尾行したがバレてしまい、ラウンジで話し合う。ヒョヌは反省する様子もなく、サムスンは振られてしまった。

サムスンがホテルのトイレで泣いていると、突然ドアをしつこくノックされた。入っていると叫んでドアを開けると、目の前には男性がいた。間違えて男性トイレに入っていたのだ。
男性はそのホテルの御曹司であり、自らフレンチレストラン「ボナペティ」を経営しているヒョン・ジノンという高身長のイケメンだ。
サムスンは「浮気されたら、理由なんて聞かないで、スネを蹴ればいいですよ。男なんてたくさんいますよ」と慰められた。彼もお見合いをしていたが、二人の別れ話を盗み聞きしていたのだ。

翌年になり、サムスンは仕事を解雇された。
ジノンは、自分の店のパティシエが急に辞めるハプニングにみまわれた。そのためホテルを経営している母・ナ社長に、ホテルで雇っているパティシエを一時だけ貸してほしいと頼むが、難色を示された。

サムスンは試作のケーキを持って、ナ社長が経営しているホテルの面接を受けたが不合格。帰ろうとしている時にジノンに声をかけられ、2人は昨年のクリスマス・イブぶりに再会した。その時に二人の間でトラブルがあったが、試食のケーキが美味しかったためパティシエとしてスカウトされて面接の約束をした。

面接の日、サムスンはレストランを訪れた。試用期間3か月で、正式な採用はその後に決定となった。
そこでサムスンは、本名ではなく「キム・ヒジン」として働かせてほしいと言いだした。
サムスンは、韓国では古臭いイメージの「サムシク」と呼ばれることを嫌って提案したが、ジノンは難色を示した。ヒジン以外にするよう言われるが、サムスンは拒否。なぜヒジンなのかは「正式に採用されたら話す」と言いその場を去った。

その頃、ジノンの元恋人であるユ・ヒジンは、飛行機でアメリカから韓国に向かっていた。
ヒジンの隣に座っている女性はサムスンの姉キム・イヨンだった。2人はワインを一緒に飲むことになり、ヒジンは3年間医学生としてアメリカで暮らしていたこと、イヨンはエリートの旦那と離婚したことを話して2人は一気に仲良くなった。

僕たち付き合ってみませんか?

ある日サムスンは、妻にサプライズするために、ケーキに指輪を入れてほしいという注文を受けた。結果、男性の妻は喜んで成功するが、パティシエ見習いのイネからその男性は浮気者だと聞いた。

サムスンは、母・ボンスクの勧めでお見合いが決まるが、会場はサムスンの元恋人が浮気したホテルだった。お見合い相手は、イケメンで礼儀正しい人物だった。
その頃、ジノンも同じ会場でお見合いをしていた。ジノンはお見合いから逃れるために、サムスンを利用した。お見合い相手に帰られたサムスンは「退職します」と宣言してホテルを去った。ジノンはサムスンを追いかけた。

ナ社長の元にはお見合いに関する電話がきて、サムスンという恋人がいると聞かされて混乱する。

サムスンはジノンとともに、酔っ払うまでお酒を飲んだ。そこで、ジノンが昨年のクリスマスの件を覚えていることを知った。その後、酔ったサムスンをおぶって、ジノンは自宅に連れて帰った。

翌朝、サムスンはジノンの自宅で目覚めた。そこへナ社長が突然きて「今度(サムスンを)家に連れてきなさい」と言った。
その後、ジノンはサムスンに「僕たち、付き合ってみませんか?」と提案した。

恋愛契約書の書き方

ジノンはこれ以上のお見合いを避けるため、サムスンに恋人のフリをしてくれるよう依頼をした。サムスンは承諾しなかった。

仕事を終えたサムスンの元へイヨンが訪ねてきて「夫が浮気したから、離婚したの」と話す。家に帰り、二人で離婚について話していると母に離婚がばれた。

翌日、ボナペティが婚約式の予約を受け、その花嫁が準備のためにお店にやってきた。その花嫁は、サムスンの後輩のチャン・チェリだ。二人は再会を喜んだが、結婚相手はヒョヌだった。
サムスンは仕事終わりにヒョヌに呼び出された。ヒョヌ曰く、チェリとの結婚は親が決めたことだと言った。

サムスンが家に帰ると、父が生前に借金の保証人になっていたことが発覚し、借金返済のために自宅が人手に渡りそうになっていた。

翌日、サムスンはジノンの元へ行った。家族を助けるために5000万ウォン(日本円で約500万円)を条件として、恋人のフリをすることが決まった。そして従業員皆の前で、ジノンは「僕たち付き合っています。2ヶ月前から」と宣言した。

ナ社長にサムスンを紹介する為、ジノンの実家を訪れた。サムスンは家族について「父は3年前に他界しており、仕事は精米店をやっていました。祖父の代から。父が亡くなった後は、知り合いが継ぎ、現在は母の貯蓄で小さな金融業を営んでいます」と言った。ナ社長は呆れて驚いた。
ナ社長は、ジノンにサムスンを良く思わないと伝え「念のために言っとくけど、ヒジンとはよりを戻さないでね」とも言った。

サムスンは、ジノンの姪っ子のミジュと出会った。ミジュはしゃべらず、にこやかにサムスンを見つめていた。

ヒジンの自宅ポストに、ヘンリー・キムという友人の医者からのビデオテープが届いた。内容はヒジンへの告白で、ヒジンは複雑な表情をしながらそのビデオを見た。

サムスンとジノンは、恋人のフリをすることについての恋愛契約書を作った。「付き合うフリをしても、絶対に本気にならないこと」など、6か条を決めた。

オーバー・ザ・レインボー

サムスンが休憩している時、ヒジンがボナペティにやってきた。ヒジンはジノンを探していたが、出張に行っていないと教えた。昨日ジノンに、ヒジンという女性が訪ねて来たことを報告した。

サムスンとジノンがスイーツの店に行くと、そこにチェリとヒョヌがきた。テーブルを一緒にしたため、ジノンはヒョヌがサムスンの元恋人であることに気が付いた。そして、二人にサムスンが自分の恋人だと紹介した。

お店を後にしたサムスンとジノンが電車に乗っていると、ジノンは昔交通事故にあった足が痛み出して動けなくなった。そこで、シアタールーム(個室で映画が楽しめるカラオケボックスのようなもの)に移動して休憩した。事前に買っていたケーキを食べ始めると、ジノンの口にクリームがついた。サムスンはクリームを指で掬い取ってあげると、突然ジノンに押し倒されてキスをされそうになった。

ボナペティでは、以前不倫をしていた男性客のことでひと悶着があり、その妻を慰めるためにジノンがピアノをひくことになる。妻のリクエストは「オーバー・ザ・レインボー」だったが、それはヒジンが好きな曲だったため、ジノンは弾くことに戸惑った。お客様のために仕方なく弾き始めたところに、偶然ヒジンがお店に現れた。

ジノンとヒジンは、カフェに行き3年ぶりに話をした。ジノンが交通事故にあった直後に、ヒジンはアメリカに行って音信不通になっていた。ヒジンは「あの時は、ああするしかなかったの」と言った。ジノンはそのまま去り、ヒジンは静かに涙を流した。

バーカウンターでジノンとサムスンは一緒にお酒を飲んでいた。ジノンに「ミジュは遊戯治療(遊びを主なコミュニケーション手段として行われる心理療法)をやっているんですか?毎月ここでパンケーキやお菓子を一緒に作るのはどうでしょうか?」とサムスンは提案した。ジノンは賛成し、ミジュは「話せるけど、話さないんです」と教えてくれた。

サムスンとヒジン

酔っぱらったジノンを彼のお家まで運ぶと、ジノンが寝ぼけてサムスンをギュッと抱きしめた。ジノンが「ヒジン」と寝言を言ったため「それはどっちのヒジンなの?」と聞いたが、寝ているので返事はなかった。
朝になりヒジンが来て、サムスンがいることに驚いた。ジノンは「この人(サムスン)が僕の彼女だ」と言い、ヒジンはショックを受けて部屋を出て行った。

休憩時間にチャン主任が、サムスンの本名をバラす意地悪をしてきた。しかし、すでに従業員のみんなは知っていた。サムスンは「本当は改名したいけど、このままサムスンでいきます」と宣言した。

閉店時間になり、サムスンはヒジンから話があると言われて喫茶店に行った。ヒジンは「まだ続いているんです。事情があって、離れただけです。彼は誤解しているんです」と言った。サムスンは、ジノンを愛してるから邪魔しないで欲しいと伝えた。

ヒジンが自宅に着くとヘンリー・キムから電話がかかってきた。6ヶ月休暇をもらったから、翌週から韓国に行くと言われた。

店の厨房で、サムスンとミジュがお菓子を作っていたところにジノンも加わる。サムスンとジノンは、ミジュに似たモモという女の子がいて、話を聞くのが上手だからみんなに愛されているというお話をしてあげた。三人は、はしゃぎながら小麦粉を投げ合って遊んだ。

ナ社長は秘書からの報告で、ヒジンが韓国に戻ってきたことを知った。ナ社長は「ジノンはまだ何も知らないわよね?口止めしなきゃ。ヒジンに会いに行くわ」と言った。

ヘンリーが韓国に着いた。ヒジンへ連絡するも繋がらないため、ヒジンの自宅へ向かう。
その頃ヒジンは、ジノンのマンションに来ていた。二人は険悪なムードになり、ヒジンは部屋を出て行った。怒ったことを後悔したジノンは、すぐにタクシーで追いかけた。

ヒジンが自宅に着くと、ヘンリーがマンションの下で待っていた。ヒジンは涙を流して、抱きついた。そこにジノンが到着して、二人が抱き合っているのを目撃して声をかけずに帰宅した。

キスのカロリー 愛のカロリー

出典: www.hikaritv.net

元恋人のヒョヌと幼馴染で後輩のチェリの婚約式を厨房から見つめるサムスン。

サムスンが地元のバス停に着くと、ヒョヌが待ち伏せしていた。ヒョヌは「結婚はする。チェリはかわいいけど、君といる方が楽なんだ。あの社長と別れろ」と言った。
サムスンは、自分勝手なことを言っているヒョヌに怒りが爆発した。

翌日は、チェリとヒョヌの婚約式の日だ。サムスンは、二人のお祝いのケーキを作っていた。複雑な心境のサムスンは、式を見て涙が流れた。

閉店後、サムスンの元へジノンが来たため、ヒジンという名前にこだわっている理由を話した。サムスンの姉二人はピアノ教室に行っていたが、経済的な問題からサムスンは見学していた。ピアノの先生はある日サムスンを呼びピアノを教えてくれた。その先生の名前がカン・ヒジンだったことから、ヒジンという名前に憧れるようになった。

サムスンがよろけると、ジノンが腰を支えた。ジノンはサムスンを離そうとせず、サムスンの顔を見つめて自分の顔を近づける。そして、二人はしばらく抱き合ってキスをしたが、我に返ったサムスンはジノンを突き放し、お店の外に出た。

翌日、お互いに謝罪して和解した。その後、ジノンは「明日は済州(チェジュ)島に行きます。恋人同伴で行かないとね」と言った。何の用事か分からなかったが、サムスンは承諾した。
その頃、ヒジンはヘンリーが泊まっているゲストハウスに一緒にいた。新聞の見出しに、済州(チェジュ)島に新しくオープンするホテルのニュースを見つけた。ヘンリーの母親は、韓国人で済州島出身であり、二人はそこへの旅行の約束をした。

済州島を訪れたサムスンとジノン。二人はナ社長が経営するホテルのオープン式典に参加した。そこに、チェリとヒョヌが声をかけてきた。ヒョヌの家は建設会社であり、今回のホテル建設に関係していた。サムスンは、ずっと素っ気ない対応をした。

失われた時を求めて

出典: www.hancinema.net

サムスンのお腹を枕代わりにするジノン。

式典が終わり、ヒョヌとジノンは、サムスンのことで殴り合いの喧嘩を始める。ホテルの部屋に戻ると「他の男と目を合わせるな。俺の言葉にだけ耳を傾けろ!」とジノンがサムスンへ言った。
一方、ヒョヌとチェリは、先程の喧嘩が原因で婚約解消となった。

サムスンはジノンに、さっきの言葉はどういう意味か尋ねた。
本気の恋愛感情ではないと否定するヒョヌだが、ソウルに帰ると言うサムスンをベッドに押し倒した。ジノンは、サムスンのお腹に頭をのせて枕のようにした。そして、自分の交通事故について話し始めた。

3年前、ジノンとジノンの兄、兄の嫁はジノンが運転する車で出かけた。そこで事故が起きて、ジノン以外の二人が亡くなってしまった。その事故以来、罪悪感を感じて生きていると泣きながら話した。サムスンは何も言わず静かにジノンを抱きしめた。ジノンはハルラ山に2回登ったことがあり「今度、一緒にハルラ山に登りましょう」とサムスンを誘った。

サムスンとジノンがホテルから出ようとした時、済州島に来ていたヒジンとヘンリーとホテルのロビーで鉢合わせした。ヒジンが話がしたいと言うが、ジノンは拒否した。

サムスンとジノンは、タクシーに乗った。しかしジノンが、ヒジンが気になってホテルに戻ろうとしたため、サムスンは焦って突然ジノンに告白した。ジノンは驚いて言葉を失い、何も言わずホテルへ戻った。

ジノンは、ヒジンの部屋へ向かった。二人が再会すると、まずはヘンリーを紹介された。
ヘンリーは自分はヒジンの主治医だと言い、ヒジンは進行性の胃がんを患い、胃の大部分を切除したこと、ストレスに弱いことを伝えて部屋を出た。ヒジンは兄を亡くして、重症を負ったジノンには言えなかったと涙を流しながら言った。そんなヒジンを、ジノンは優しく抱きしめた。

自動車

ジノンが店を休んで4日がたった頃、サムスンに突然「今、病院にいます」という連絡が来た。
ジノンが病院にいたのは、ヒジンの検査の付き添いのためだ。その後も、ジノンとヒジンは一緒に過ごした。ヒジンはジノンの腕の中で眠り、ジノンはそんなヒジンを優しく抱きしめた。

サムスンがジノンの家に向かうと、ヒジンもいた。サムスンが恋愛契約の破棄を伝えると、ジノンも同意してヒジンとやり直すと言った。お金も返済しなくていいと言うと、サムスンはジノンの頬を強くビンタした。「だいたいなんであんなこと言ったの?ハルラ山一緒に登ろうって…。あれはあなたのことが好きですって意味なのよ!」と、サムスンは涙をこらえながら怒った。

サムスンは帰宅しようとしたときに心労による寝不足で倒れて、ジノンとヒジンに付き添われて病院へ運ばれた。イヨンが駆けつけて、イヨンとヒジンは再会してお互いの事情を話した。

サムスンが動けるようになると、ジノンは自分の車で送ると申し出た。サムスンは断り、タクシーで帰宅していた。サムスンは「あいつ、車を買ったんだ。運転してる」と悲しそうに呟き、涙を流した。

翌日、ヒジンはナ社長に呼ばれてジノンの実家に来ていた。ナ社長はジノンと別れて欲しいことや、病弱な嫁は困ること、これ以上誰かを失いたくないことを伝えた。

あなたは私があげた心をオモチャのように…

サムスンがジノンに退職願を渡すと、辞められると困ると説得してきた。サムスンは2週間でイネを教育するから、その間に後任を見つけるように言った。

恋愛契約書のことと、別れたことがサムスンの母にバレた。
ボナペティへきた母が怒り狂っていたとき、サムスンとイヨンがお店にきて母を止めた。

サムスンと母、ジノンは社長室で話し合った。母は今すぐは返済できないからと、家の利権書をジノンへ差し出した。ジノンは断るが、母が怒りで興奮したため受け取った。
その後サムスンは退職願を再び出した。

私の名前はキム・ヒジン

gresia336
gresia336
@gresia336

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