ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィザードリィ外伝IV』とは、1996年に発売されたスーパーファミコン専用ソフトで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『胎魔の鼓動(THROB OF THE DEMON'S HERAT)』。日本国産ウィザードリィの第四作である。本作はオーソドックスなハック&スラッシュでありながら、和風テイストな舞台やイベント、ホラー要素を盛り込み、数多くのNPCとの交流や勢力争いを楽しめる。緋蓮城の先代城主の死に端を発する地方の反乱を治めるため、冒険者に「三種の神器」を集めさせるというストーリー。

『ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)』の概要

『ウィザードリィ外伝IV』とは、1996年に発売されたスーパーファミコン専用ソフトで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『胎魔の鼓動(THROB OF THE DEMON'S HERAT)』。発売は株式会社アスキー(後の株式会社角川アスキー総合研究所)、開発元は株式会社アクセス(2010年に解散)。
ゲームプロデューサーおよびシナリオ担当は徳永剛。ディレクターは金田剛。
これまでのシリーズ通り、6人パーティを組み、3Dダンジョンでモンスターと戦闘し、レベルアップやアイテム収集を行うという基本的なゲームの流れは変わっていない。

今作は前作『外伝III』同様、正伝シリーズの6作目以降に導入された、新職業や新種族、新系統の魔法を取り入れつつ、5作目以前の基本的なゲームシステムに組み込もうと試みた。前作はゲームボーイであったため容量の制限があり、新要素の全てを導入する事はできなかったが、本作はプラットフォームをスーパーファミコンに移行した事で容量の問題が解決し、前作で採用できなかった種族フェルパーや、サイオニックやモンクといった職業も登場する。
また本作はきわめて和風な世界観に基づく「緋蓮城」が舞台であり、登場するキャラクターやイベントも和風テイストなものが非常に多い(ただし洋風名称のキャラクターや天使なども一部登場するため、完全に和風という訳ではない)。
本作は前作『外伝III』に比べると、戦闘難易度は大幅に下げられており(高レベルを要求される隠しダンジョン「ドラゴンの洞窟」を除き)全般的に低難易度のバランスとなっている。ゲームとしてもオーソドックスな『ウィザードリィ』といってよく、初心者から古参フリークまで幅広く遊びやすい作品になっていると言える。容量の増加に伴い『ウィザードリィ #5(Wizardry #5)』のようなNPC(ノンプレイヤーキャラクター)も多数登場し、壮大なストーリーとインフレするクリア後ダンジョンという外伝シリーズの伝統は、次回作にしてシリーズ完結作でもある『ウィザードリィ~DIMGUIL~』に繋がっていく事となる。

遥かな昔、天軍を率いて異形の魔物たちの脅威から人々を救った英雄、神人。その末裔が治める国の中心が緋蓮城である。緋蓮城の先代城主が死に、地方では反乱が相次いだ。そこで伝説の「三種の神器」を集め、新城主を旗印に反乱を鎮圧しようという事になり、冒険者たちに神器を集めさせるというストーリー。

『ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)』のあらすじ・ストーリー

人々を異形の者より救いし太古の英雄、神人

「遥か遠い古、東方の地に国、成立ちていくばくもなく、異形の輩いずくよりあらわれいで戦乱と殺戮をもたらす」

「国まさに滅びんとするその時、光放ちたる天軍神人輝く天道より降臨す」

「久しく災いをなし、人々を恐怖に陥れてきた異形の者どもと戦い、これを征す」

「異形の者の長、輝きたる者の力の凄まじきを恐れ、地の奥に身を隠したるが、かの者これを見いだし、三種の神器を以て封印となす」
(説明書4~5ページより抜粋)

それぞれの神器を信奉する、3つの塔の部族たち

やがて太古の伝承も人々の記憶から消え失せ、さらに幾星霜もの時が過ぎた。
そしていつしか三種の神器(生と死を示す「死者の書」、力と技を表す「破壊の剣」、護りと精霊を司る「精霊のマント」)が祀られた塔に、それぞれの神器を信仰する部族が住みついた。
彼らはそれぞれ「死霊の塔」「不動の塔」「幻術の塔」にこもり、信仰の異なる他の部族を敵視し、嫌悪感を抱き侵入者を拒んだ。

「緋蓮城」の主、輝永公の死去

ある年のこと。国土全域を支配下に治めていた東方の城「緋蓮城」の主、「輝永」公は突如病に倒れ、数日後には還らぬ人となった。
王の死は瞬く間に全国に広まり、地方領主の中にはここぞとばかりに反旗を翻す者も現れ、全国各地で戦が起こった。争いは争いを招き、裏切りは裏切りを生み、戦禍は国中に及んだ。

三賢者たちの会合

輝永公の嫡男にして、緋蓮城の新しき主君「輝羅」に仕える三人の賢者は、再びこの世を平定する案をねるため、一堂に会した。
一人の賢者が「このまま戦が続けば国が滅びるのは必定、領内には流れ者や難民も増えており、いつこの城が攻められてもおかしくはない。さらに邪悪なモンスターを見たという噂まである。早急に手を打たねば。」というと、もう一人の賢者は「しかし、この乱れきった世を平定するには、輝羅様はあまりにも幼いうえに、戦場へ赴いたこともない。」といった。

布令「三種の神器を奪取せよ」

二人の意見を聞いていた残る一人の賢者は、「それならば、伝承にある三種の神器の力をもって反乱分子を討伐し、輝羅様こそが新しき王だと宣言するのだ。だが、城の兵を動かせばさらなる混乱を招きかねん。ここはひとつ、領内の流れ者や冒険者たちを頼ってはどうだろう?」
彼がこう言うと三人ともしばらく考え込んだが、それより他に方法はないだろうという結論に達し、すぐさま布令が出された。
「此の戦乱の世を平定せんが為、我らが領内にある三つの塔に祀られし、三種の神器を取り揃え、我らが新しき王に献上せよ。
達成せし勇者には《黄金拾萬》を与え、並びに《兵法指南役》に取り立てるもの也」
ある者は一攫千金を、またある者は仕官を、そしてまたある者は真の平和を、それぞれ求めて城下へと集った。

神器を得た城主の出陣

出陣する城主(中央)

冒険者たちの活躍により三種の神器「破壊の剣」「精霊のマント」「死者の書」を得た輝羅は、すぐさま反乱分子の鎮圧に乗り出した。戦争は神器の力を得た輝羅の軍勢が圧勝する。

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