ウィザードリィ外伝III(闇の聖典)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝III』とは、1993年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『闇の聖典(SCRIPTURE OF THE DARK)』。日本国産ウィザードリィの第三作である。
城塞都市ダリアを治めるアガン王が、黄金の仮面の呪いを受け狂気に陥り引きこもった。呪いを解き、王を正気に戻すため冒険者たちが集められるというストーリー。

エナジードレインを利用した能力値上昇・経験値調整

敵モンスターのエナジードレインを受けても、その時点で下がっているのはレベルだけで、戦闘終了後まで経験値は変化しない事を利用した裏技。
これは正伝の頃から存在したテクニックだが、本作では僧侶呪文「ロクトフェイト」で脱出した場合のみ適用される。魔術師呪文「マロール」を使った場合は経験値が減ってしまうので注意。

モンスターのヒーリング能力バグ

外伝Iの頃から存在したバグ。モンスターに設定されているヒーリング(HPが自動回復する)能力が、ターン毎にHPではなくレベルを回復(上昇)させてしまう。
本作ではフライングティースやブロブアイといった、設定上ヒーリング能力を持ち、同フロアの他モンスターより遥かに強力で危険な魔物が複数いるため、戦闘難易度が以前のシリーズよりも高くなってしまっている。

ダミーキャラ転生でお金稼ぎ

本作では、新規作成キャラの所持金は0ゴールドである。
しかし、キャラクターの転生で適当な名前とパスワード「0(ゼロ)」を入れると、善の戦士が転生される。
このキャラは最初から500ゴールドも持っているので、ダミーキャラとして扱い、大量に作ってからお金だけ奪えば、ゲーム開始直後から大金を得る事ができる。

モンスター鑑賞、サウンドテストの入り方

訓練場でキャラクター作成時に名前を「 -PIN- 」と入力すると、モンスターグラフィックの閲覧やサウンドテストを行う事ができる。

アガン・ウコーツの元ネタはプロデューサーの徳永剛

本作の重要キャラクターであるアガン・ウコーツをローマ字「AGAN UKOT」にし、逆から読むと「TOKU NAGA」すなわち徳永(本作のプロデューサー徳永剛)になる。
これは『ウィザードリィ #1(Wizardry #1)』に登場するワードナやトレボーの名称元ネタと同様のオマージュである。

本作に登場する「滅びた街」のモデルはリルガミン

作中はっきりと言及されてこそいないが、300年前の世界で魔物によって滅ぼされた街は、数々の状況証拠(古びた寺院、腐った杖、ボルタック商店の看板、宝珠、ドラゴンゾンビなど)から、正伝シリーズに登場するリルガミンの街だと推察できる。
これは続編『ウィザードリィ外伝IV(胎魔の鼓動)』内の情報や展開と照らし合わせる事でほぼ確実となり、「『ウィザードリィ』正伝シリーズでプレイヤーたちが慣れ親しんできたリルガミンの街を、スピンオフであるはずの外伝で滅ぼすなど原作への冒涜だ」と、一部のファンから批判の声もあった。

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