日本が世界に誇るDJ・Nujabesについて

2010年に36歳という若さでこの世を去ったNujabes。
彼の音楽を聴くと外国のアーティストかと思われがちですが、れっきとした日本人です。
そして、彼が作った音楽は、世界中の方からリスペクトを受けました。
日本が世界に誇るDJ、Nujabesについてご紹介します。

Nujabesとは?

Nujabes(ヌジャベス / 本名:瀬葉 淳)は、日本のDJ、トラックメイカーである。
1995年~2010年にかけて東京・渋谷を拠点に音楽活動を展開。1995年7月、渋谷宇田川町に、レコード店「GUINNESS RECORDS(ギネスレコード)」を開店。1999年3月、渋谷神南に「Park Avenue Studios(パークアべニュー・スタジオ)」を設立。
現代の音楽業界全体の流れとは裏腹に、宣伝活動を行わず純粋に音=作品のリリースのみでリスナーから大きな支持を獲得した稀有のインディペンデントレーベル「hydeout productions」主宰。
30数枚の12" Singleのリリースを経て、2003年にファースト・アルバム"metaphorical music"をリリース。自らその音楽性、精神性、アティテュード、実験性など全てに影響を受けたと語る70年代、80年代のJazzを中心にブラックミュージック全般に深い音楽的造詣/ルーツを持つ彼のサウンドは、Hip Hopというループミュージックの魅力/可能性を最大限に引き出し表現している。2005年11月にセカンド・アルバム"modal soul"を発表。07年11月には"first collection"以来4年半ぶりのレーベルコレクションアルバム"2nd collection"をリリース。08年に入り、Nujabes自身が影響を受けた音楽を集めたコンピ"Modal Soul Classics By Nujabes"を発表。独自の音楽感に基づく、流麗華麗な楽曲を作り上げ、日本のジャズ・ヒップホップシーンを切り開き、その土壌を作った。
2010年2月26日、東京都港区で起きた交通事故で逝去。享年36。

代表曲

Nujabes「Luvsic. pt3」(feat.Shing02)
このLuv sicシリーズは最終的にパート6まで作られるのですが、ラッパーのShing02をフィーチャリングしている、このパート3が最も有名です。尚、サンプリングの元ネタは、ブラジルのミュージシャン、イヴァン・リンスの楽曲です。

Nujabes「Ordinary Joe」
フォーク、ジャズ、ソウルを独自のスタイルで解釈し活躍した、アメリカのミュージシャンであるテリー・キャリア(Terry Callier)。彼の「Ordinary Joe」をサンプリングしています。

Nujabes「Feather」 (feat. Cise Starr & Akin from Cyne)
アメリカのジャズミュージシャン、ユセフ・ラティーフの楽曲をサンプリングしています。

Nujabes - Blessing It (feat. Substantial & Pase Rock from Five Deez)
アメリカ合衆国のジャズ・サクソフォーン奏者、ファラオ・サンダースの楽曲をサンプリングしています。

日本国内に限らず、世界から愛されるNujabes、そして突然の死。

Nujabesの登場により、日本国内でも同様の所謂「Japanese Jazzy HipHop」を創作するDJが次々と登場しましたが、やはりNujabesの存在感は圧倒的であり、彼を越えるDJの登場はおそらく無いでしょう。皮肉にも交通事故による死によって、もう彼の新しい楽曲を聴く事はできませんが、その死に際して、海外の様々な国々の人々が哀悼の言葉をYoutube上などに述べました。そもそもNujabesがここまで世界的に有名になったのは、楽曲のクオリティの高さもさることながら、アニメ「サムライチャンプルー」への楽曲提供が大きな転機と言えるでしょう。これにより、彼の名前は一気に世界へと広がります。また、いわゆる日本が誇る"侘び寂び"といった美意識、質素でありながら美しいという独特の文化をHipHopの中に体現した彼の音楽は、Made in Japanクオリティとして世界中の人々に受け入れられました。まさに一つの新しいジャンルである「Japanese Jazzy HipHop」を作り上げた彼の功績は、亡くなった今、そして後世においても語り継がれて行きます。

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