相楽左之助(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

相楽左之助(さがらさのすけ)とは、『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』に登場するキャラクターで、主人公・緋村剣心の友人であり戦友である。馬ごと切り倒すほどの巨大刀剣、斬馬刀を使用して戦うことから、裏社会での異名は斬左。少年期に所属していた隊がニセ官軍汚名を着せられた絶望から、喧嘩に興じることで日々を過ごしていた。剣心と出会うまで喧嘩では負け知らずであったが、剣心に敗北し明治維新はまだ途中と諭される。それからは明治維新が生んだ軋轢に巻き込まれながら剣心らと共闘し、その中で戦術を身に付け成長していく。

相楽左之助のプロフィール・人物像

相楽左之助

ツンツン逆立った髪型をしており、赤いハチマキを巻いている。その髪型から「トリ頭」などと揶揄されることがある。上下白の服装をしており、上半身は半裸で腹にサラシを巻いている。上着の背中に『惡』の一文字が記されている。平常時には魚の骨を咥えていることが多い。本編では19才、身長179cm、体重71kgの細マッチョ体型。作中の舞台、明治初期の日本人としてはかり高身長といえる。出身は諏訪であり、9才から家出をして赤報隊に所属していた。父は東谷上下ェ門(ひがしたに かみしもえもん)と母・奈々芽(ななめ)であり、作中で母は故人である。左之助から3才離れて妹・右喜(うき)と13才離れた弟・央喜(おうき)がいる。

相楽左之助の性格と言動

酔っ払いに飛ばされた赤べこ店員の関原妙(左)を受け止め、酔っ払いに物申す相楽左之助(右)

人情に熱く、社交的であり剣心一派以外にも仲間がいることがうかがえる。牛鍋屋「赤べこ」の常連であり、店の人とも関係を築いているが、安定した収入源がない根無し草のためかツケで飯を食べている。だらしなく、荒い生活をしているが、人望は厚い。兄貴肌な性格であり、舎弟や仲間や知り合いを気にかけたり、面倒を見たりしている。仲間や家族が危険に晒されたときには、身を挺して戦ったり、協力したりしている。
喧嘩好きではあるものの、むやみに自分から喧嘩をしかけるようなことはしない。売られた喧嘩は買うというスタイルである。ただし、女性や子供など弱い者に対して手を上げるような輩に対しては黙ってはいられない。

負けず嫌いであり、何度倒されてもそのたび起き上がる肉体的・精神的なタフさを持っている。自分より明らかに強い相手と対峙し、窮地に追いやられてもかなか負けを認めない。そんな無鉄砲と取れる言動や荒々しい生活からバカと評されれることもある。
一方で、剣心が敵と戦っている傍らにいるときは戦況の解説をしている描写が多くあり、冷静に戦いの本質を分析できる一面もある。斎藤一との初見では、手のひらを見ただけで只者ではないと察するなど、洞察力も持ち合わせている。

作戦を打ち立てたりする創造力もあり、月岡津南に持ちかけられた内務省襲撃の作戦時には、剣心一派を巻き込みたくない想いから全員に酒を振る舞って、泥酔し眠った後に作戦を実行するなど、切れ者でもある。

剣心と薫が両想いであることは早々に気づいており、さりげなく二人きりになれるようにしたり、時には薫を鼓舞して二人の関係がうまく続くように便宜を図ったりしており、そういった仲間に対して粋な気遣いをする描写もある。そうした左之助の振る舞いは序盤はおせっかいや冷やかしとも取れるのだが、最終的には剣心と薫は結ばれるため、二人の関係を取り持つ上でも重要な役割である。

基本的には年上であるとか偉いとかは関係なく、誰に対してもタメ口で話し、口調は荒々しい。唯一自身が師と仰いでいる相楽総三にのみ敬語を遣い、相楽隊長と敬称で呼んでいる。
一人称は「おれ」。二人称は呼び捨てか「お前」が基本であるが、人の特徴からあだ名をつけることが多い。神谷薫のことは作中で唯一、左之助だけが「嬢ちゃん」と呼んでいる。

背中の悪一文字

相楽左之助の背中に記された「惡」

上着の背中に記されている「惡」は悪一文字(あくいちもんじ)と作中で呼ばれており、相楽左之助の信念を現している。諏訪の出身で、少年時代を赤報隊で過ごした。
「四民平等で平和に暮らせる世の中を目指す」というビジョンやその人柄に憧れ、赤報隊一番隊長である相楽総三を師と仰いでいる。相楽総三のもとで鍛錬し、日々を過ごしていた。

維新政府の布告により、「年貢半減令」を各地に伝えていくことが赤報隊の役割であったが、政府としては財政的に不都合が生じるようになった。政府は「年貢半減令」を赤報隊が勝手に吹聴しているものということにして、赤報隊が悪であるとして指名手配する。その後、赤報隊は政府に背きしニセ官軍という汚名を着せられ、相楽総三は晒し首にされた。

そうした政府への反感から、維新政府にとっての悪として赤報隊の意思を背中に掲げている。これは左之助の信念の核になっている。時代は明治へと移り、左之助は姓を「相楽」と名乗った。額に巻いている赤いハチマキも赤報隊の名残である。

元赤報隊の同志である月岡津南から内務省襲撃の作戦を持ちかけられた際には、身内ではあるが、明治政府要人との繋がりもある剣心と、敵対する事を承知の上で、津南と共闘することを選んでいる。それほど赤報隊に対す想いが強く、明治政府への反発心も強い。

相楽左之助の強さ

作中の主要キャラクターの中では、特別な強さを誇るわけではないが、一般人相手であれば数名でかかってこられても負けることはない。格上の相手に対しても臆せず立ち向かう精神力を持ち合わせている。

『るろうに剣心』作中では、幕末の戦いにて前線で活躍した者は特に戦闘力の設定が高い。左之助は幕末のころはまだ幼く、準隊士の位置付けであったため、前線には立てなかった。幕末に活躍した人物の一人である元新選組三番隊隊長の斎藤一は、左之助が得意とする殴り合いでも涼しい顔で左之助を沈め、実力の差を見せつけている。
このように序盤は幕末に活躍した志士たちを相手にすると敗北を喫していたが、後述の「二重の極み」を習得して、幕末を経験した者達とも善戦できるレベルまで成長している。

相楽左之助の戦闘スタイル・必殺技

作中日本刀やその他武器を使って戦うキャラクターが多い中、左之助の戦闘スタイルとして一番多いのは武器を使わずに拳で戦う、いわゆるステゴロである。
もともと喧嘩屋稼業をしており、そこらのチンピラであれば数人でかかってこられても余裕で勝ってしまう。本気でやったら弱い者いじめになってしまうという。生まれ持った打たれ強さが最大の武器であり、後述する「二重の極み」を習得することで、戦闘の幅が格段に広がった。

斬馬刀

緋村剣心(右下)との対戦時、斬馬刀を振り下ろす相楽左之助(左上)

斬馬刀とは馬も一緒に切ってしまうという史実上実在した巨大刀剣であるが、左之助が使用していたのは刀身が自身の身長よりも長く、幅は肩幅ほどもあり、人間には到底扱えないと思われる武器である。左之助が使う斬馬刀は、実在したものとは比較にならない程大きく、形状もかなり違いがある。作中の序盤に使用している描写があった。

左之助はそんな巨大な斬馬刀を片手で持ち、水平にした状態で静止させることができる。また、それを振り回して戦うことから、常軌を逸した怪力であることがわかる。
しかしながら、大振りになり打ち下ろすか薙ぎ払うしかない単調な攻撃になるため、剣心との対戦時には「至極 読み易い」と言われ、一太刀も入れることができなかった。最終的には斬馬刀を真っ二つにされて、敗北する。
これ以降、斬馬刀を使うシーンはあまり見られない。

二重の極み

二重の極みで大木の柱を粉砕する相楽左之助

二重の極みとは、後述する志々雄誠一派の十本刀、悠久山安慈から教わった打撃技である。

第一撃を第三関節だけ伸ばした状態の拳で打ち、拳打された物体が反作用で逆に拳に力を与えるが、その衝撃が加わる瞬間に第三関節をたたみ、反作用が無くなったところに、第二撃を与えることであらゆるものを粉砕することができるという技である。
第一撃から第二撃の間はまさに「刹那」。つまりほんの一瞬であることがポイントである。一撃必倒といわれている技であり、通常は一撃でも喰らうと、体は内臓もろとも破壊されてしまう。

二重の極み習得以降は、この技を軸に戦闘を繰り広げていく。

極み外し

悠久山安慈(中央奥)の二重の極みをみぞおちにもらうが、自分の背中に二重の極みを打ち極み外しをする相楽左之助(中央手前)

極み外しとは、悠久山安慈との対戦時にのみ使える防御策。二重の極みを喰らいそうになった時にその反対側から二重の極みを打つことで、衝撃をキャンセルできるという技である。
安慈との戦闘時、安慈が使っているのを見て、その対戦中に真似て使った。

三重の極み

悠久山安慈(下)との対戦で三重の極みを打つ相楽左之助(右中央)

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