スポットライト 世紀のスクープ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『スポットライト 世紀のスクープ』とは2015年に製作された伝記・犯罪・ドラマを扱ったアメリカ映画である。第88回アカデミー賞において作品賞を受賞するなど、様々な映画賞で受賞する非常に大きな評価をされた作品である。カトリック教会の神父による小児への性的虐待への真相を暴いた、新聞社『ボストン・グローブ』の特集記事『スポットライト』を担当しているメンバーが奔走する姿を描いた、実話に基づいている。監督はトム・マッカーシーが務め、『アベンジャーズ』シリーズのマーク・ラファロらが出演した。

掲載した新聞記事の反響を受けて電話対応する『スポットライト』メンバー。左からサーシャ、マット、マイク、一番奥がロビー。

証拠書類は手にしたが、教会側からの確認も取れないと報道できないため、その確認のためにロビーはバロン局長から6週間の猶予を貰う。なかなか教会側からの確認が取れないロビーはついに教会側の弁護をしていた友人のジム・サリヴァン弁護士の自宅まで行き、神父のリストを強引に確認させる。

これにより無事に報道できることが分かったバロン局長や『スポットライト』のメンバーらだったが、ロビーはこれまで報道してこなかった自分たちの責任について皆に問う。ベンは自分たちが真相を突き止めたことを強調するが、ロビーは真相を突き止めるに十分な関連資料が1993年には『ボストン・グローブ』に送られており、その当時に神父らによる小児への性的虐待事件を担当していたのが自分であったことを認める。バロン局長は「私たちは毎日闇の中を手探りで歩いている。そこに光がさして初めて間違った道だと分かる」と声をかけ、「過去に何があったかは知らないが、よくやった」と彼らの努力を労う。

その後マイクはガラベディアン弁護士に掲載されることになる記事を見せに行く。ガラベディアン弁護士は記事の掲載を喜ぶが、別室に依頼人が待っており、そこには2週間前に神父から性的虐待を受けた被害者がいた。

そして、その記事が掲載された『ボストン・グローブ』の新聞紙が世に出回る当日の日曜日。『スポットライト』のメンバーが『ボストン・グローブ』のオフィスに出社すると、被害者を名乗る人たちからの電話が殺到していたのだった。

エンドクレジット

エンドクレジットではその後の経過について字幕で説明がなされる。『ボストン・グローブ』は2002年に神父による性的虐待に関連する記事を600以上掲載し、性的虐待を犯した神父の数は249人で、その被害者は1000人以上になった。また、事件の真相を早期段階から知っていたロウ枢機卿は2002年12月にボストン地区を辞任したが、ローマにあるカトリック教会最高位にあたる教会に転属したのだった。

『スポットライト 世紀のスクープ』の登場人物・キャラクター

『ボストン・グローブ』関係者

マイク・レゼンデス(演:マーク・ラファロ)

日本語吹替:宮内敦士。『スポットライト』のメンバーの1人。新しく赴任したバロン局長の初会議の様子を探ったり、変人と言われたガラベディアン弁護士に積極的に会いに行ったりと、記者らしく好奇心旺盛である。また、封印されていた文書が解除されて手に入れることができると、今すぐ報じるべきだと誰よりも早く報道することを強調していた。一方で、彼には家族がいたが、この件が原因で別居をしてしまったらしく家では一人で暮らしている。

ウォルター・ロビンソン、通称ロビー(演:マイケル・キートン)

日本語吹替:牛山茂。『スポットライト』のデスクを務める。バロン局長からの依頼で、神父による小児への性的虐待の真相を調査を指揮することになる。この真相の記事が掲載される段階になると、知り合いの弁護士や被害者から『ボストン・グローブ』に送られていた資料を当時気にも留めていなかったのが自分だったと白状する。

サーシャ・ファイファー(演:レイチェル・マクアダムス)

日本語吹替:森なな子。『スポットライト』で唯一の女性メンバー。なかなか新聞記事として報道されないことに不満を漏らしたサヴィアノに対して、「絶対に報道する」と話すなど強い信念のもと活動している。また、彼女には家に敬虔なカトリック教徒である祖母がおり、カトリック教会の神父による小児への性的虐待の事実を話せずにいる。

マット・キャロル(演:ブライアン・ダーシー・ジェームズ)

日本語吹替:豊富満。『スポットライト』のメンバーの1人で、主にデータ分析を担当している。神父がどの教区にいるかを記す年鑑を調べていると、問題を起こした神父が送られる療養所が家の近所にあることを知り、彼は子供たちへその療養所へ近づかないように冷蔵庫に張り紙をする。

ベン・ブラッドリー(演:ジョン・スラッテリー)

日本語吹替:仲野裕。『スポットライト』の部長。バロン局長が神父らによる小児への性的虐待の調査をするように言った時に当初は教会を敵に回すことになるからとして反対していた。奥さんと別居中のマイクを訪ねて食事を差し入れするなどの一面も見せた。

マーティ・バロン(演:リーヴ・シュレイバー)

日本語吹替:大塚明夫。2001年7月に『ボストン・グローブ』へ赴任してきた新局長。赴任初日から、教会相手に戦う姿勢を見せるなど強硬な立場をとっている。ユダヤ系で結婚しておらず、会社には遅くまで残って仕事をしている。社交的ではないが、切れ者である。

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