ウィザードリィ外伝II(古代皇帝の呪い)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ウィザードリィ外伝II』とは、1992年に発売されたゲームボーイ専用カートリッジで、3Dダンジョン・ロールプレイングゲーム。副題は『古代皇帝の呪い(CURSE OF THE ANCIENT EMPEROR)』。日本国産ウィザードリィの第二作である。
城塞都市アルマールで遺跡が発掘され、埋葬された古代皇帝の呪いが災厄となって街を襲う。その災いを取り除くべく、冒険者たちが遺跡に挑むというストーリー。

『ウィザードリィ外伝II(古代皇帝の呪い)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

やり直しの基本、リセット技

戦闘中にリセットする事で、戦闘前の状態に戻る事ができる。
また宿屋でレベルアップした時にリセットすると、レベルアップ前の状態に戻れるので、気に入った成長になるまでやり直しも可能(ただし宿屋を出てしまうと、リセットしても元には戻らないので注意)。

エナジードレインを利用した能力値上昇・経験値調整

敵モンスターのエナジードレインを受けても、その時点で下がっているのはレベルだけで、戦闘終了後まで経験値は変化しない事を利用した裏技。
これは正伝の頃から存在したテクニックだが、本作では僧侶呪文「ロクトフェイト」で脱出した場合のみ適用される。魔術師呪文「マロール」を使った場合は経験値が減ってしまうので注意。

モンスターのヒーリング能力バグ

外伝Iの頃から存在したバグ。モンスターに設定されているヒーリング(HPが自動回復する)能力が、ターン毎にHPではなくレベルを回復(上昇)させてしまう。
例えばヒーリング5ポイントのグレーターデーモンは仲間を呼ぶが、養殖稼ぎをしようとして何十ターンもかけていると恐ろしいレベルの化け物に成長するので大変危険。特に地下4階の固定敵「サンドクラッド」はヒーリング30ポイントであるため、ターン毎に30レベルずつパワーアップしていく。長引けば全滅する危険すらあるので長期戦は厳禁である。

地上1階に行けるバグ技

城へ戻るワープや、僧侶呪文「ロクトフェイト」で帰還する際に、城の画面に切り替わる前に電源を切る。そして「冒険を再開する」と、成功していれば地下1階の上にある「かい」にパーティがいる。
バグフロアであるため、壁が変化したり通過できたり、バグった名前のモンスターと戦う事で「ノ」というバグアイテム(効果は様々)が入手できたりする。
あくまでバグ技であるため、データ処理が滞りゲームがフリーズしてしまう事もある。試す場合はあらかじめデータのバックアップを取るなど事前対策が必要。

サウンドテストの入り方

訓練場でキャラクター作成時に名前を「 -WIZ- 」と入力すると、ゲームBGMのサウンドテストをする事ができる。

モンスターグラフィックの使い回し

本作は限られた予算制限の中で作成されたため、『外伝I』のモンスターグラフィック(主に人間型)を流用している。
またモンスターの種類を増やすため、同じジャイアントやドラゴンの画像を「○○ゾンビ」と称して同じものを使い回している。

外伝IIノベライズ『砂の王』

本作の設定を題材にした『ウィザードリィ外伝II 砂の王』という古川日出男のノベライズが存在する。1巻のみ単行本化されたが未完。
余談だが、古川日出男は2002年、本作のストーリーを下敷きとした『アラビアの夜の種族』を発表。第55回日本推理作家協会賞・第23回日本SF大賞を受賞した。

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