星の王子ニューヨークへ行く2(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『星の王子ニューヨークへ行く2』とは、2021年に公開されたアメリカのコメディー映画。全世界で興行収入2億8800万ドルを超える大ヒットを記録したエディ・マーフィ主演映画『星の王子ニューヨークへ行く』から33年経ち満を持し続編が公開された。日本では2021年3月5日からAmazon Prime Videoでの配信となった。監督は『ルディ・レイ・ムーア』の監督クレイグ・ブリュワー。前回から引き続きの懐かしいキャストはもちろん音楽面でも注目されている。

ミーカがアキーム不在のザムンダを守るシーン

アキーム不在のザムンダに乗り込んできたイジ―と戦い制圧に成功するミーカ

ラヴェルの結婚式当日、ラヴェルは駆け落ちし不在、アキームはラヴェルをニューヨークに迎えに行き不在となっていたザムンダ。そこに攻め込むイジーを抑え込むのは、今まで国のためにと毎日訓練をしてきたミーカと他二人の姉妹だった。制圧に成功したミーカは「友好的外交交渉で問題解決しましょう」と言う。女性であってもザムンダを守ることができた瞬間だった。

リサの許しを請うため音楽団を指揮するアキーム

リサと喧嘩したままニューヨークへ発ったアキームがザムンダに戻って来るや否やリサの許しを請うため音楽団を指揮する場面

リサとすれ違ったままニューヨークへ旅立ってしまったアキーム。ザムンダへ帰国してリサに許しを請うため楽団の指揮してリサが出てくるのを待つ。ロマンチックなアキーム。

アキームがミーカに王位を継承すること伝えるシーン

ラヴェルの結婚式で、アキームがミーカに王位を継承すること伝える場面

今までの数々の行いを反省したアキームはミーカに許しを請う。アキーム亡き後はミーカがそのあとを継ぎラヴェルはアメリカの大使として活躍すると伝える場面。「愚かな老人は、ミーカのことを世界一愛しているよ」と目を見て伝える。こうして二人のわだかまりはなくなったのだった。

『星の王子ニューヨークへ行く2』裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

エディ・マーフィの一人四役

前作に引き続き本作でも複数役をこなすエディ。今回は、アキーム王子、クラレンス、ランディ・ワトソン、ソールの4役をこなす。「アキーム以外の役になるためのメイクには6時間という長い時間がかかり座りっぱなしになるから大変だった」とインタビューで答えるエディ。時間がかかる役を演じるたびに「こんな大変な役は二度と引き受けないと言っているが結局は引き受ける羽目になる」と笑って答えている。

アーセニオ・ホールの一人四役

もともと前作からの続編には後ろ向きだったアーセニオだが、前作のヒット以来「コスプレパーティーするから来てほしい」などの依頼があったり、ロスのレストランでは映画にちなんだメニューがあったりと世間に大きな影響を及ぼしていることも肌で感じていた。そして現在では私生活でも友人として行き来しているエディーが続編を前向きに考えていることもあり、この役を引き受けることにした。
今回は、セミ、モーリス、ブラウン牧師、占い師ババの4役をこなす。「30年ぶりの役ではあったが、長年乗っていなかったバイクに久しぶりに乗る感じで、一度感覚を取り戻したら全く問題なく役をこなすことができた」とインタビューに答えている。

監督へのインタビューの際にお気に入りのシーンについて、「オーハが歌うプリンスの『Get Off』のミュージックシーンが気に入っている。それから、感傷的になるシーンは、アキームと義父クレオがマクダウェルのレストランのキッチンで会話をするシーン。アキームがリサと喧嘩をし、部屋を追い出された後に店に行ってモップがけをしているところにクレオがやってきて、アキームの抱える悩みについて男同士で語り合うところだ」と言っている。

監督クレイグ・ブリュワーにとって思い入れがあるシーンは

「リサと口論になったアキームは、リサに寝室を追い出されてしまう。そこで、アキームは、頭を冷やすためにマクダウェルのキッチンでモップ掃除をする。アキームはモップ掛けをしながら30年前のニューヨークを思い起こしていると、そこに義父のクレオがやってきて先輩夫、先輩父としてアキームにアドバイスをし、アキームは自分の葛藤を打ち明け語るシーンがある。このシーンはいつ見ても感傷的になる。多くの観客の心に響くだろう」と言っている。

三作目について

すでに本作製作中にスタッフやキャストと3作目、4作目について話しているが、エディは、『星の王子 ニューヨークへ行く』第三作目について「ライヴ・ケリー・アンド・ライアン」のYouTubeチャンネルで、「今、現在59歳だが、75歳になるまでの16年間は製作されないだろう、老後のアキームの話となるのかもしれない」と話している。

エディ・マーフィの娘ベラ・マーフィの出演について

本作にはエディの娘ベラ・マーフィも出演している。ブリュワー監督は、映画『ルディ・レイ・ムーア』でエディとタッグを組んだ際に、エディの娘が演技を勉強していると知り、声をかけた。これがきっかけとなり、ベラは他の役者と同じようにオーディションを受けて見事合格し、今回の出演となった。
ベラはインタビューで「前作を見たのは10歳くらいの時で、父親の演じる姿を見て感銘を受けた。そして今回その続編に参加できていい経験となった」と答えている。
一方父エディは「ベラとの共演ではとても感傷的になった。父親としては、誇らしい気持ちだ。役者を目指して演劇の学校に通っていたから、今回オーディションを受け、合格し、共演することができてうれしい。父親として本当に誇りに思う」と言っている。

ジェンダー問題、男女不平等について

本作ではジェンダー問題についても取り入れている。
息子のいないアキーム家は、長女ミーカが、父の跡を継いで国王になりたいと思っており、日々格闘技に精進している。ザムンダを守るためならどんなことでも立ち向かう覚悟はあるのだが、女性には王位継承権がないため、今のままではかなわない。
また、ラヴェルの理髪係ミレンベも、自分の理髪店を持ちたいと思っているのだが、ザムンダでは女性は事業主となることができない。このようなジェンダー問題はザムンダだけでなく、現実社会を反映しており、古き伝統や慣習に囚われることが、現社会でも多々ある。
アキーム自身も王子の頃は将来古き悪し習慣を変えていこうと思っていたのだが、国王となり、保身するあまり、古き伝統や慣習に囚われてしまっていたが、後その間違いに気づき息子の代にはより自分らしくあるために改革をしていくことを誓う。

『星の王子ニューヨークへ行く2』の主題歌・挿入歌

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