ブレイクダウン(さいとう・たかを)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ブレイクダウン』とは、さいとう・たかを&さいとう・プロダクションによる、サバイバル・ファンタジー劇画である。
1970年代に人気を博した同氏の少年劇画『サバイバル』を青年向けの物語として再構成したかのような内容が特徴であり、ファンタジー要素が薄れた代わりに、災害に見舞われた人間が置かれるシビアな環境をリアルに描き出している。

ナイフを持った人物。

東京で大友が最初に出会った人物。
大津波が発生した際、ライフジャケットを着用していたために奇跡的に助かった。
しかし、その時の事が精神的外傷になって水に入れなくなり、水が周囲になくてもライフジャケットを脱げないほどになっていた。

タンカーに棲みついていた男

帽子を被った人物。

大友が東京で出会った二人目の人物。津波に流され廃ビルに突き刺さったタンカーの中で棲みついていた。
どこからか手に入れた銃を所持しており、最初こそ大友に発砲するものの、彼が子どもを捜していると言うと敵対行動を中止する。そして大友に東京の現在の様子と、子どもに関する情報を教えた。

都庁に取り残された子供たち

手を引っ張られる、大友以外の人物達。

ウェルビーの地球衝突による大災害の際、都庁に取り残された子供たち。
当初は大勢いたのだが、病気などで多くが亡くなり、最終的には「綾乃」と「大樹」の2人をリーダーに7人だけとなっていた。
都庁の最上階で生き延びていたが、殺し合い、奪い合う大人達に絶望して心を閉ざしている。
しかし、自らの危機を顧みず救助に来た大友を最終的には信用し、地上へ降りる決意をした。

一龍

「ま、お前なら……」と、セリフのある人物。

崩壊した新宿にたむろす悪漢共の親分。片目を失っており、どこからか手に入れたらしい日本刀を所持している。
あまりまともな神経を持った人間とはいえず、よそ者を近づけないための警告として死体を木に吊るしたり、大友と出会った時には、彼にショーとして廃墟の都庁を登らせる。
一方で義侠心もあり、大友が見事ショーを完遂して子ども達を救出すると、彼らがぬいぐるみに隠し持っていた米に気づいていても奪わずに見逃した。

『ブレイクダウン』の用語

ウィルビー

地球近傍を通過しようとしていた小惑星。
内部に多量のガスを抱えており、これが軍事衛星のミサイル爆破によって噴出し、地球へ落下する軌道へ乗ってしまった。
その結果、地球は小惑星衝突という未曾有の災害に見舞われる事になった。

大地震

ウィルビーの地球衝突によって地球全土に巻き起こった大災害。
激震による破壊のほか、巨大な津波を地球のあちこちに誘発させている。
しかし、災害に遭った人々は、れらの災害が局地的なものだと思いこむ、あるいは薄々真実に気づいていても、いわゆる正常性バイアスにかかり、それを認めたがらなかったために、より被害は拡大していく事となってしまった。

地球の全身火傷

東京のタンカーに棲みついていた男が、大友に現況を例えた時の言葉。
曰く、普通の災害は人間でいえば部分火傷であり、その場合は自己回復力、すなわち、無事だったあちこちからの救援によって文明が復活するが、この災害は全身火傷に相当している。
つまり無事だった場所などなく回復力が消失してしまっており、もはや人類は滅亡していくしかないのだ、とする絶望を語っている。

『ブレイクダウン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

大友「そ、それも……地球規模の、ばかでかいやつだっ!!」

小惑星という大質量の物体が、地球に衝突したらどうなるのかという事をウィルビー衝突直前に考えた際の、大友の叫び。
大地震が起こり、それによって津波が地球のあちこちに到達し、さらなる天変地異も起こる。
それは、人類の文明が滅亡していく未来をはっきりと予言せねばならない事への、絶望の叫びであった。

大友「僕たちは、生きていくために、自然の中へ帰るんだっ!!」

子ども達を諭す大友。

2hmiya18
2hmiya18
@2hmiya18

Related Articles関連記事

サバイバル(さいとう・たかを)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サバイバル(さいとう・たかを)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サバイバル』とは、原作・原案さいとう・たかを、作画さいとう・プロダクションによるサバイバル・ファンタジー漫画(劇画)作品である。 1976年から1978年にかけて『週刊少年サンデー(小学館)』にて連載されていた。 ある日、突如として世界中に発生した巨大地震を生き残った日本人少年・鈴木サトルが、文明の壊滅した世界で己が生存をかけて抗う姿を描く。 大自然に放り出された人間が、人類原初の生活に戻り、そこから創意工夫と勇気をもって少しずつ元の文明を取り戻そうとしていく様が読者を大いに惹きつける。

Read Article

ゴルゴ13(さいとう・たかを)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ゴルゴ13(さいとう・たかを)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

小学館『ビッグコミック』で連載している最長寿の部類に入る漫画及びそれを原作としたアニメ作品。基本的に主要キャラはゴルゴ13(デューク・東郷)のみで1話完結。世界中を舞台に、不可能に近い依頼を請け負い、必ず達成させる超A級スナイパー「ゴルゴ13(デューク・東郷)」。如何にして“不可能”を可能にするのか?予測のつかない鮮やかな狙撃と一弾が世界を動かす。

Read Article

【ゴルゴ13】名言・珍言・ベッドシーンでのありえない発言集【名セリフ&迷セリフ】

【ゴルゴ13】名言・珍言・ベッドシーンでのありえない発言集【名セリフ&迷セリフ】

他のまとめでは見られないゴルゴ13の名言・珍言・ベッドシーンでのありえない発言をまとめた。ゴルゴ13以外の脇役達や敵役、娼婦などのセリフも取り上げている。カッコいい名セリフからクスッと笑ってしまうような珍発言、ちょっと大げさと言いたくなるような濡れ場シーンでのセリフを紹介していく。

Read Article

②《vol.16〜30》「アメトーーク」DVD別《アニメ・漫画》ネタ芸人まとめ

②《vol.16〜30》「アメトーーク」DVD別《アニメ・漫画》ネタ芸人まとめ

「アメトーーク」DVD別《アニメ・漫画》ネタ芸人まとめですが、今回はvol.16〜vol.30までをまとめてみました。15巻までで、とりあえずガンダムネタは一段落ですが、まだまだたくさんネタは存在しますよ。ちなみにDVDは全て2枚組、さらにテレビでは放送されていない完全限定特典映像などもついてきますb

Read Article

ディープな世界観!殺し屋や暗殺者をテーマにしたアニメ作品まとめ【Angel Heartほか】

ディープな世界観!殺し屋や暗殺者をテーマにしたアニメ作品まとめ【Angel Heartほか】

銃や暗器を使って人知れずターゲットを仕留めていく暗殺者。そんな彼らを主人公に据えたアニメ作品は、実は日本国内にたくさん存在している。日常生活に溶け込んで生活している暗殺者も多いが、彼らは心に深い闇を抱えており、普段の表情とのギャップがたまらなく魅力的である。本記事では「殺し屋」「暗殺者」などをテーマにしたアニメ作品をまとめて紹介する。

Read Article

目次 - Contents