ゾンビランドサガ リベンジ(ゾンサガ リベンジ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゾンビランドサガ リベンジ』とは、MAPPAによるアニメ作品で、2018年に放送され好評を博した『ゾンビランドサガ』の続編。
アイドルを志すも、不慮の交通事故で死亡した高校生源さくら。しかし死んだはずの彼女は巽幸太郎という謎の青年によってゾンビとして復活、同様にゾンビ化した六人の少女たちと共にアイドルグループ「フランシュシュ」を結成することとなる。「過疎化に悩む佐賀県を救え」と巽に命じられたさくらは、個性豊かな仲間たちとアイドル活動を続けていくが、それぞれの生前の因縁がその道を阻んでいく。

『ゾンビランドサガ リベンジ』の概要

『ゾンビランドサガ リベンジ』とは、MAPPA、エイベックス・ピクチャーズ、Cygamesの共同企画によるアニメ作品。製作はMAPPAが担当している。2018年に放送され、その奇想天外な設定と破天荒なストーリーで好評を博した『ゾンビランドサガ』の続編である。

アイドルを志すも、不慮の交通事故で死亡した高校生源さくら(みなもとさくら)。しかし死んだはずの彼女は巽幸太郎(たつみ こうたろう)という謎の青年によってゾンビとして復活し、同様にゾンビ化した六人の少女たちと共にアイドルグループ「フランシュシュ」を結成することとなる。「過疎化に悩む佐賀県を救え」と巽に命じられたさくらは、個性豊かな仲間たちとアイドル活動を続けていくが、それぞれの生前の因縁がその道の前に立ち塞がる。
ファンと積極的に交流する現代のアイドル像に戸惑う“伝説の昭和のアイドル”紺野純子(こんの じゅんこ)。
まとめ役として仲間を牽引するも、自身の死因となった落雷に怯える“伝説の平成のアイドル”水野愛(みずの あい)。
仲違いしたまま死に別れた父と再会してしまう“伝説の天才子役”星川リリィ(ほしかわ りりぃ)。
かつての友の娘が、自身の死因となったバイク勝負に臨むことを知る“伝説の特攻隊長”二階堂サキ(にかいどう さき)。
特に何も因縁らしいものが描かれなかった“伝説の花魁”ゆうぎり。
人語を話せず、いつも誰かに噛みついている“伝説の”山田たえ(やまだ たえ)。
そして優れた才能を持ち、努力することを苦にしない性格ながら、不運によって何もかも失敗してきた“持っていない”源さくら。

七人の少女たちは時にぶつかり、時に互いのトラウマに触れ合いながらアイドルグループとして少しずつ成長し、ついに単独ライブを成功させて伝説への第一歩を踏み出す。
しかしこれに気を良くした巽が大型のハコモノでのライブを敢行した結果、今度は大失敗。莫大な借金を背負うことになってしまうのだった。

『ゾンビランドサガ リベンジ』のあらすじ・ストーリー

第1話「グッドモーニングリターンズ SAGA」

ハコモノライブ大失敗で作ってしまった借金返済のため、さくら(右にいる赤い髪の少女)たちフランシュシュのメンバーはアルバイトで金策を試みる。

唐津市ふるさと会館アルピノで、初の単独ライブを成功させたさくらたち「フランシュシュ」。この快挙に勢いづいた巽は、続いて駅前不動産スタジアムでのライブを企画する。しかしこれは収容人数三万人の会場に五百人しか客が入らないという壊滅的な大失敗となり、フランシュシュは莫大な借金を背負うこととなってしまう。
自身がゾンビであることをメイクで隠し、総出でバイトに繰り出して返済に励むさくらたち。一方の巽は先の失敗から立ち直れず、行きつけの「BAR New Jofuku」で酒に溺れる日々を送っていた。

復活ライブの日が迫る中、さくらはなんとか立ち直ってもらおうと巽に直接説得を試みるが、“ここのところ妙に焦った様子だった”巽は不自然なほど完全にやる気をなくしていた。ついにはさくらも愛想を尽かし、実質的なプロデューサーでありフランシュシュの活動の全てを支えてきた巽不在のまま復活ライブに臨むこととなる。
そしてライブ当日、別のグループの前座として舞台に立つフランシュシュの面々。彼女たちに期待するファンなどほとんどいない中、前回の失敗のトラウマを抱えたままさくらたちは歌い始める。一方、巽はBARで相変わらず飲んだくれていた。

顔見知りのマスターから、いつまで不貞腐れているつもりなのかと問われる巽。彼は「この物語は時間が限られている」と唸るように叫び、だからこそ回り道は許されない、失敗してはならなかったと言葉を続ける。マスターはその真意を聞き出すでもなく、フランシュシュの物語はさくらたちだけで完結するものではなく、そこには巽も必要なはずだと彼を諭す。一瞬だけ苦渋を顔に浮かべると、巽は意を決してBAR New Jofukuを飛び出していく。
最初の歌を歌い終えるフランシュシュだったが、観客の反応は冷ややかだった。また失敗したのかとさくらたちが肩を落とした刹那、観客席に巽が乱入する。彼は観客たちの冷め切った空気を完全に無視して「アンコール」と連呼し、それを止めようとした者と乱闘を開始。その場に居合わせたごく少数のフランシュシュのファンが加勢する中、巽はさくらたちに「歌え」と叫ぶ。それに応えて彼女たちが新曲を披露すると、乱闘を続けていた観客たちは次第にそれに耳を傾けていき、ついには万雷の拍手が巻き起こる。

かくして復活ライブは成功を収め、フランシュシュは新たな一歩を踏み出す。翌日の朝にはここしばらく酒浸りの毎日を送っていた巽もさくらたちの前に顔を出し、彼女たちの物語は再び動き出すのだった。

第2話「ぶっ壊れかけのレディオ SAGA」

サキ(右側の少女)は、憧れのホワイト竜(左側の男)からラジオ番組を託される。

活動を再開したフランシュシュ。休んでいた一か月分の遅れを取り戻すため、何か新しいことをやってみようと盛り上がるさくらたちに、巽がテレビレポーターの仕事を取って来る。その仕事が「佐賀のレジェンド」とも呼ばれる佐賀の地元の有名ロックシンガー・ホワイト竜と合同のものだと聞いて、生前彼に憧れていたサキは大喜びする。
早速収録現場の祐徳稲荷神社に赴く一行。遅れてやってきたホワイト竜は、サキの記憶の中の姿より歳を取ってはいたが、彼女が憧れていた頃のままのロックな言動で番組を盛り上げる。撮影が終了し、サキが改めて挨拶すると、ホワイト竜もまた彼女の気骨を認めて称賛する。しかし彼がパーソナリティーを務めるラジオ番組についてサキが言及すると、ホワイト竜は自分がそれを近々降板することを言葉少なに告げるのだった。

それからサキは考え込むことが多くなり、心配したメンバーの中からさくらが代表して話を聞きに行く。ラジオを傍らに置きながら、サキは生前の自分が中学生だった頃のことをさくらに向かって語り始める。
その頃のサキは、周囲の誰もが敵だと思っていた。自分を認めない親、教師、大人たちに敵意を向け、拳を振るい、必死で“自分自身”を守っていた。そんな時にたまたま出会ったのが、ホワイト竜のラジオ番組だったのである。

「自分は一人だと思うな。きっとすぐ側に、同じ想いを持つ仲間がいる」
ホワイト竜のその言葉は、どうしようもない孤独の中にいたサキの心を強く揺り動かし、彼女が麗子という無二の親友と出会うきっかけともなった。それからずっとサキはホワイト竜に憧れ続け、その生き様を追いかけ続けていた。

さくらに話したことで居ても立ってもいられなくなったサキは、彼女を連れてラジオ局に突撃。ホワイト竜の番組に乱入し、自分のようにここを必要としている者のために、どうかやめないでほしいと懇願する。しかしホワイト竜は、その言葉を肯定しつつ、「必要とされているのはオレではなくこの場所だ」として自分の後継にサキとフランシュシュを指名する。番組を継いで、新たなパーソナリティになってほしいと憧れの相手から頼まれたサキは、戸惑いつつもこれを全力で了承する。
収録が終わり、ラジオ局を出ていくホワイト竜を呼び止めると、サキは彼にずっと憧れていたことを、好きだということを打ち明ける。ホワイト竜はそれを優しい口調で断ると、もっといい女になるようサキとさくらに告げて、二人の前から去っていく。

ホワイト竜と別れた後、河原で空を見上げていたサキは失恋を悟ってさくらの前で涙を流す。世界へと飛び出していったホワイト竜の跡を継ぎ、さくらたちフランシュシュはラジオパーソナリティーの仕事を手に入れ、その後のライブも成功。復帰の第一歩目を順調に滑り出す。

第3話「愛と青春のアコースティック SAGA」

昭和のアイドルしか知らない純子は、愛が欠けたフランシュシュをどう導けばいいのか苦悩する。

活動再開後、フランシュシュは順調に仕事を増やしていった。もっとも近い時代にトップアイドルとして活動していた愛は、その中で技術面での中枢として機能し、メンバーから何かと頼られることが多くなっていった。
そんな折、巽が新たな仕事を獲得してくる。佐賀アリーナのこけら落とし公演で、生前の愛が所属していたトップアイドルグループ・アイアンフリルの前座としてフランシュシュを捻じ込んだのである。いきなりの大きな仕事に困惑と興奮を同時に浮かべるメンバーたちの前で、巽はさらに意外なことを言い出す。今やフランシュシュに欠かせない人物となっている愛に、しばらくソロで活動しろというのだ。

愛無しでの大舞台に戸惑うさくらたち。しかし愛は「メンバーが急に欠けるアクシデントは珍しくない」と言い、これも経験だと仲間たち、特に昭和の時代にトップアイドルだった純子に佐賀アリーナ公園を託す。
それから愛はソロの活動を始め、テレビにイベントに大いに佐賀を盛り上げる。なんでもソツなくこなす愛の姿をテレビ越しに見た純子は、翻って愛無しのフランシュシュの現状に焦燥を募らせる。熱意こそ十二分にあるものの、アイドルとしての経験が少ないさくらたちではそれをうまく活かせない。純子は純子で、彼女の知る「昭和のアイドル」は一人で活動することが当たり前だったため、グループでの活動をどう導けばいいのか分からず試行錯誤が続いていた。

このままでは佐賀アリーナ公演は、大失敗に終わった駅前不動産スタジアムでのライブの二の舞になってしまう。一人悩み続ける純子に、さくらは「佐賀アリーナでのライブに愛が参加できないとしても、それまで愛に会ってはいけないわけではないはず」と助言し、一緒に相談に行こうと持ち掛ける。
かくして愛の下に向かうさくらと純子だったが、その頃彼女は意外な人物からの訪問を受けていた。生前の愛とも面識のある、アイアンフリルの現センター・詩織が、彼女をスカウトしようとしていたのだ。目の前の少女が落雷によって命を落としたかつての仲間だとは気づかないまま、詩織は佐賀を中心としたフランシュシュの活動ではトップに立つことは不可能であること、そのフランシュシュでは愛のポテンシャルは発揮し切れないことを告げ、彼女のためにこそアイアンフリルに参加するよう要求する。

返事はフランシュシュとアイアンフリルの事実上の直接対決となる、佐賀アリーナ公演を終えた後に聞きに来ると言い残し、詩織は去っていく。
さくらと純子は、思わず身を隠して密かにそのやり取りを聞いていた。自分がうまくフランシュシュを導けなければ愛は本当に去っていってしまうのではないか、彼女の成功のためなら応援するべきではないのか、純子は愕然としながらさらなる苦悩に囚われていく。

第4話「純情エレクトリック SAGA」

愛を引き留めるため、それにふさわしい自分たちであるため、巽から借りたエレキギターを“ぶち壊す”純子。

愛がアイアンフリルにスカウトされるところを見たさくらと純子は、しかし彼女の将来に関わるプライベートな話だからこそ、誰にも言わないようにしようと二人で約束する。
しかしそれ以来、純子は心ここにあらずといった日々を続けることとなる。愛は詩織の誘いを受けるのか、自分たちの下から去ってしまうのか。純子の不安は日を追うごとに増していき、さくらはこれを案じるもどうすればいいか分からず、「秘密にしよう」と約束した手前誰に相談することもできずに頭を抱える。

ソロ活動をしていた愛も純子の異変に気付き、彼女に「何かあったのか」と声をかける。しかし純子は責任感の強さから自分の悩みを愛に打ち明けることもできず、「愛にとって一番ふさわしい場所はフランシュシュではないのではないか」との質問をはっきり否定されなかったこともあり、半ばケンカ別れのような形でその場を逃げ出す。
今までの思い出を想起し、どうしてスカウトのことを相談してくれないのか、本当にフランシュシュを出ていくつもりなのか、そこまで信頼されていなかったのかと苦悩し、海に向かって愛を罵る言葉を口にする純子。そんな彼女を見ていた巽は、屋敷に帰ってきた純子を、長年愛用してきたエレキギターを構えて出迎える。

自分たちのパフォーマンスが、愛に見限られるレベルだと認めるのか。輝きを失い、自分の価値を信じられなくなった者に誰がついていくのか。そうまくし立てて純子を激励すると、巽は「欲しいものがあるのなら全て壊して奪い取れ」と言って、自分のエレキギターを彼女に差し出す。アドバイスと共にこれを受け取り、純子は「佐賀アリーナで自分たちが為すべきことが分かった」とさくらたちに力強い口調で報告する。
果たしてやってきた佐賀アリーナ公演当日。詩織は今日のステージに愛が出ないことに不満を口にするも、その愛は「フランシュシュを甘く見ない方がいい」と釘を刺す。巽に「全力でぶち壊してこい」と送り出されたさくらたちは、純子を中心に圧巻のパフォーマンスを披露。アイアンフリルを目当てにやってきた何万という観客の度肝を抜く。観客席にいた愛は、巽の部屋のパソコンでこっそり見ていた生前の純子の歌う様をそこに重ね、彼女の歌声に改めて聞き惚れる。

会心の一曲を歌い終えた純子は、肩に提げていたエレキギターを豪快に叩き壊す。そういう意味で貸したわけではなかった巽が唖然とする中、純子は愛に向かって手を差し出す。ステージに誘われているのだと気づいた愛が走り出し、駆けつけた彼女を純子が引き上げようとするも、外れかけた腕を庇った二人は観客席とステージの隙間に落ちてしまう。
そこにあった電飾のコードが外れていることに気付いた純子は、巽の「自分が輝けばみんなついていく」というアドバイスを思い出し、かつてのライブでそうしたように電流に触れて帯電。愛やさくらたちもこれに続く。体中から電流を放つ、光って踊るオリジナリティ溢れる演出にアイアンフリルのメンバーたちは驚嘆し、観客は拍手と熱狂で応える。

自分たちの出番が終わり、フランシュシュの仲間と共に舞台袖へと引き上げた愛の前に、詩織が現れる。彼女はフランシュシュのパフォーマンスに感心したことを素直に認め、その上でトップアイドルであるアイアンフリルが上回るものを見せてみせると豪語。改めてスカウトの件を口にするも、純子が愛を引き寄せ、「3号(愛)はフランシュシュのメンバーです、絶対に渡しません」と力強く宣言する。さくらたちからも同様に決意に満ちた眼差しを向けられ、詩織はフランシュシュの絆の強さを知って苦笑し、スカウトが失敗したことを悟るのだった。
後日、佐賀アリーナ公演を含む全国ツアーを終えたアイアンフリルのインタビューがTVで報道される。さくらたちもそれを眺める中、詩織は不意に「フランシュシュは最大のライバルだ」と言い出す。誰もが認めるトップアイドルに名指しでライバル認定され、フランシュシュもまた全国区で注目される存在となっていく。

第5話「リトルパラッポ SAGA」

リリィの実力を認め、「いつか東京に来いよ」と誘う大空ライト(左)。

佐賀アリーナ公演での成功と、トップアイドルアイアンフリルから名指しでライバル視されたことで、大きく知名度を上げたフランシュシュ。次なる一手を巽が模索する中、リリィは独自に「ジャパニーズゴットパフォーマンス」の佐賀地方大会に応募していた。この番組は全国区で放送されているため、フランシュシュの名を広める良いチャンスだと考えたのである。さくらたちも良いアイデアだと盛り上がり、全員でリリィを応援することとなる。
かくてやってきた地方大会の会場。多くの参加者でごった返す楽屋でリリィが準備していると、そこに大空ライトという少年が現れる。彼は最近人気の天才子役で、ジャパニーズゴットパフォーマンスの佐賀地方大会に参加するためにここまでやってきたのである。アイアンフリルのライバルとして名を上げたフランシュシュのことは彼も聞き知っており、会えて光栄だとリリィと握手を交わす。

しかし、ライトの本性は高慢で横暴なものだった。彼がわざわざ佐賀の地方大会に参加したのは「こんな田舎なら自分に勝るパフォーマーはいない、全国大会への切符を100%手に入れられる」との思惑があったためで、偶然それを聞いたさくらは慌ててリリィにそれを報告。しかしリリィは慌てることなく「みんなのためにも自分は負けない」と力強く宣言して地方大会に臨んでいく。
巽は巽で独自にジャパニーズゴットパフォーマンスに応募していたものの、散々な演技で場を白けさせるに終わる。次いで審査会場に現れたリリィは見事な落語を披露し、審査員と観客を魅了する。これはいけたのではないかと期待するさくらたちの前に、最後の参加者としてライトが登場。話術とジャグリングで人々を沸かせ、リリィに負けず劣らずの高評価を受ける。二人は順当に決勝へと残り、全国大会への切符をかけて直接対決することとなった。

父と歌った、母が大好きだった「命」という曲で勝負を挑もうとしていたリリィ。そんな彼に、ライトは敵意と勝利への自身を剥き出しにして「自分はブロードウェイを目指す、これはそのための通過点でしかない」と豪語する。
誰だって歳を取って成長していく。かわいい子役が通じるのは小学生まで。自分はそこで終わるつもりはない、誰よりもビッグになってやる。“成長しない”ゾンビであるリリィの前で、そんな夢とも野望ともつかない自身の将来について熱弁するライト。そんな彼が決勝のパフォーマンスとして選んだのは、奇しくもリリィと同じく「命」の曲だった。

予選であれだけ観客を沸かせたライトと同じことをしても、二番煎じにしか思われない。このままでは勝てないと判断したリリィは、咄嗟に「命」をスキャットとしてアレンジし、ダンスを交えて披露する。そのクオリティに観客も審査員も拍手喝采、会場は大いに沸き上がる。甲乙つけがたいパフォーマンスを見せた両者だったが、審査員はライトの方がわずかに勝っていたと判断し、彼に全国大会への切符が与えられる。

だがライトは「自分は表現者として完全に負けた」と感じており、収録後に一人トイレで悔しさと屈辱に涙していた。そんな彼にリリィは「この業界では勝った方が正義、ブロードウェイを目指すなら立ち止まっている暇なんてないはず」との発破をかけ、胸を張って全国大会に臨むよう諭す。その言葉に勇気づけられたライトは「いつか東京に出て来いよ、その時は共演してやってもいいぜ」と、強い自尊心を覗かせつつも、田舎のアイドルだと侮っていたリリィの力量を認めるのだった。
リリィが披露したダンスとスキャットは、マネする者が続出するほどに評判となり、様々な人々が動画を投稿してインターネットを賑わせることとなる。

第6話「ウォーキング・ベット SAGA」

無欲の勝利か、たえはボートレースで超大穴を的中させ、フランシュシュの借金を一気に返済してしまう。

「ジャパニーズゴットパフォーマンス」佐賀地方大会でリリィが披露したパフォーマンスは各所で話題となり、フランシュシュはその人気を全国的に広めつつあった。今こそ活動の幅を広げていこうと盛り上がるさくらたちだったが、未だ二千万円もの借金が残っており、満足な活動資金も確保できない状況が続いていた。
一方、注目する人が増えれば増えるほど、愛、純子、リリィは「生前の彼女たちに似ている」との声がネットを中心に上がり始めていた。フランシュシュを追い続けていた記者の大古場新太(おおこば しんた)は、誰より先にこの点に気付いてはいたが、丁寧に調べている内に特ダネにする時期を逃してしまっていた。

フランシュシュの面々が地道に金策に励む中、たえは夕霧からお使いを頼まれ、ロメロと共に事務所を兼ねた洋館を後にする。そんな彼女とたまたま擦れ違った大木場は、何か記事のネタが得られるかもしれないと彼女を尾行する。
たえは佐賀の地元の大人から子供にまで愛されており、お菓子をもらいながら道を進む。あげくに墓地へと忍び込み、“源家の隣にある山田家”の墓のお供え物を盗み食いする。そんな奇行をこっそり眺める大古場の前で、たえはスーパーへと入っていく。そこでは、かつてサキとの交流を経て母親との関係を修復した少女・天吹万梨阿(あまぶき まりあ)がアルバイトをしていた。

万梨阿はたえの来店を歓迎し、これから行われるダンスバトル大会を見に来てくれないかと彼女を誘う。彼女は仲間と共に「ダンスチーム怒羅美」を結成しており、いつかはフランシュシュと同じ舞台で踊ることを夢見て切磋琢磨しているという。言われるままたえは寄り道していくこととなり、大古場も密かにこれを尾行する。
たえは飛び入りで大会に参加し、見事優勝をかっさらう。万梨阿ともども賞金の扱い方に困っていたところ、夕霧のバイト先によく顔を出す警官がその場に現れ、事情を聞くなり彼女たちを唐津のボートレース場へと案内する。使い道に困り、互いに押し付け合うような小金なら、ここでパーッと使ってしまえというのだった。

ボートレース場では、意外な再会が万梨阿たちを待っていた。かつて衝突していたチーム殺女(ころすけ)のリーダー・東鶴美沙(あずまつる みさ)は、現在はボートレーサーになっており、今回のレースにも出場するというのだった。
美沙はレーサーになって以降、一度も勝てない状況が続いていたが、客席にかつての仲間や万梨阿たちがいることに気付くと「アイツらの前でカッコ悪いところは見せられない」と奮起。深海魚のわらすぼを思わせる巧みな操船で鮮やかに勝利を掴み取る。沸き上がる客席の中、たえが美沙の勝利に賭けて超大穴を当てたことを知って、万梨阿たちは驚愕する。

これにて得た金は、ざっと二千万円。心配でたえについてきた万梨阿からこれを渡され、度肝を抜かれるさくらたち。慌てた拍子にさくらはたえの首から上を叩き落としてしまうものの、フランシュシュの面々のフォローによって事なきを得る。事情を聞いた巽は、この金を素直に受け取り、借金を返すためにありがたく使わせてもらうことを決定。かくしてフランシュシュは、本格的に活動を再開するための全ての準備を整える。
しかし、さくらがたえの首を叩き落とす一部始終は、大古場に目撃されてしまっていた。彼は咄嗟に撮ったその時の動画を確認しながら、同僚が冗談半分に口にした「彼女たちが生前の本人だとしたら、蘇ったゾンビなのではないか」という話を思い返すのだった。

第7話「マイマイレボリューション SAGA」

さくらたちがゾンビであることを知った舞々は、「自分をフランシュシュに入れてほしい」と言い出す。

YAMAKUZIRA
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@YAMAKUZIRA

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