大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』は、2017年にNintendo 3DS専用ソフトとして発売された大法廷バトル。本作は、前作『大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒険-』から2か月後の大日本帝国から話が始まり、主人公・成歩堂龍ノ介を操作しながら、世界の大探偵であるシャーロック・ホームズとその仲間たちとともに、事件に立ち向かっていく姿を描く。テンポの良いストーリーや何度遊んでも楽しめる難解な事件、そして、『逆転シリーズ』ならではの癖のある登場キャラクターたちが本作を大いに盛り上げてくれている。

『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』の概要

『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』とは、株式会社カプコン開発・発売によるNintendo 3DS用専用ソフトである。2017年8月3日にパッケージ版、Nintendo eShopにてダウンロード版(通常版)が発売された他、前作『大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒険-』とセットになった『大逆転裁判1&2限定版 -成歩堂龍ノ介の冒険と覚悟-』やイーカプコン限定で様々な追加特典を同梱した「龍ノ介の文明開化箱」、限定ブリキコースター付きパッケージ版が発売された。さらに同年にスマートフォン対応アプリ版も配信された。また、2018年10月18日に廉価版であるBest Price版が発売されている。2021年7月29日には『大逆転裁判1&2限定版 -成歩堂龍ノ介の冒険と覚悟-』が1本のソフトとしてNintendo Switch、PlayStation 4、Steamにてパッケージ版、ダウンロード版(通常版)、そして、イーカプコン限定で様々な追加特典を同梱した「龍ノ介の思ひで浪漫セット」や『逆転シリーズ』初期3作品を1本にまとめた『逆転裁判1・2・3』とセットになった「成歩堂レジェンズコレクション」も同時発売された。ジャンルは、大法廷バトル。プレイヤーは弁護士の成歩堂龍ノ介(1話のみ成歩堂龍太郎)として、次々と巻き起こる難事件を捜査し、裁判にて事件の真実と依頼人の無罪を勝ち取るために闘っていく。

本作の特徴は、明治時代を代表とするキャラクターとして世界の大探偵「シャーロック・ホームズ」や日本の大文豪の「夏目漱石」をゲストキャラクターとして登場させている。ストーリーには「シャーロックホームズの冒険」で書かれている物語が要所でオマージュされていたり、夏目漱石の史実で語られている話を取り入れたり、また、科学調査のない当時の刑事事件裁判の様子など、登場人物や時代背景に基づいて丁寧に作り込まれている。また、ゲームシステムの方では、歴代の『逆転シリーズ』おなじみ「探偵パート」と「法廷パート」を交互に進めてストーリーを進行させていくことはもちろん、シャーロック・ホームズの超推理をツッコみ真実を導き出す「共同推理」や、6人の陪審員の主張の食い違うもの同士をぶつけて真実を導き出す「陪審バトル」も『大逆転シリーズ』の特徴的なシステムである。「共同推理」や「陪審バトル」は前作から引き継がれたゲームシステムである。本作は、前作の続編ということもあり、ストーリーに前作の事件も関係してくる。本作のみでも十分楽しめるが、「-すべての”謎”が今。解き明かされる-」のキャッチコピーどおり、前作に残されていた多くの謎が本作で全て回収されていくので、前作と合わせてプレイしているとさらに楽しめる内容になっている。

本作は、明治時代の日本とイギリスという2つの国を舞台に繰り広げられる。文明開化により西洋文化の波が押し寄せて来ている「大日本帝国」、産業革命が起き倫敦万国博覧会の開催を迎えた「大英帝国」という当時の社会情勢の中で事件が発生する。本作は1話完結で全5話収録されている。第1話は「大日本帝国」での事件、第2話から第5話は「大英帝国」での事件を取り扱う。特に第1話は本作の主人公・成歩堂龍ノ介ではなく、謎の学生弁護士・成歩堂龍太郎が代わりに弁護席に立つため、龍ノ介とは違ったカレの魅力をプレイヤーは感じることになる。龍太郎だけにとどまらず、『逆転シリーズ』の魅力は脇役まで癖のある個性的なキャラクターたちである。本作も例に外れず、1癖も2癖もある個性的なキャラクターたちが物語を盛り上げていく。それは、主人公の龍ノ介はもちろん、テンションのアップダウンが激しいシャーロック・ホームズやポーズを取りながら四文字熟語を叫ぶ夏目漱石、果ては裁判中ずっとトウモロコシをかじっている陪審員まで多種多様である。

時は明治時代。倫敦へ留学中だった御琴羽寿沙都(みことば すさと)は、国際電信にて父の重度の体調不良を知り、同じく留学生の成歩堂龍ノ介をの残して1人帰国した。帰国後、慌ただしい毎日を過ごしていた寿沙都だったが、2か月経ったある日、寿沙都の親友・村雨葉織が殺人事件の容疑者として逮捕されてしまった。親友の逮捕と龍ノ介がいないという窮地に立たされた寿沙都は、ある決意をした。そして、かつて法務助手としてサポートしていた弁護士・亜双義一真の墓石の前に立ち、彼女は祈った。
「明日。わたしは大審院の法廷に立ちます。一生に、ただ一度… …弁護士として。」

『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』のあらすじ・ストーリー

本作は1話完結、全5話収録されている。
各話毎に1つの事件を取り扱い、「探偵パート」と「法廷パート」を交互に進めていくストーリー展開であるが、本作は前作の続編の作品のため、主に前作に残されたとされる謎に焦点を当てて進行していく。
また、2話から5話は物語冒頭にナレーションがあり、前作に引き続き、菅生隆之が担当している。

第1話 弁護少女の覚醒と冒儉

弁護席から証言する御琴羽(左)と初めての弁護席に緊張する龍太郎(右)

大英帝国・倫敦から帰国して2か月経ったある日。
御琴羽寿沙都は岬にポツリと建てられた墓石の前で手を合わせていた。墓石の住人は、弁護士の亜双義一真。彼は寿沙都と同じく倫敦に留学生として司法を学ぶ予定だったが、その渡航中の船で事件に巻き込まれてしまい、亡くなってしまったのだ。寿沙都は亜双義の墓石前で今までのことを報告する。亜双義の親友である成歩堂龍ノ介が弁護士となり彼の代わりに留学生として司法を学んでいる事、その龍ノ介が倫敦で起こった事件に関わり法廷で幾度も闘い抜いた事。そして、これから寿沙都自身が日本の法廷で弁護士として1度限り闘うことになる事。

寿沙都が1度限りの弁護を引き受けた理由、それは自分の親友である村雨葉織が殺人事件の容疑者として逮捕されてしまったからである。しかも、被害者が英国淑女だったこともあり、国際問題に発展しかねないと危惧した他の弁護士たちは、葉織の弁護を断っていたのだった。親友の弁護士として名乗り出た寿沙都だったが、大日本帝国の裁判は女人禁制。普段の寿沙都では法廷に立つことができない。寿沙都は裁判当日、”成歩堂龍太郎”という別人の男性として親友の弁護をする覚悟を決める。

初めての男装、初めての弁護席という極度の緊張状態の中での裁判であったが、判決は見事”無罪"を勝ち取ることができた。結局のところ、葉織は確かに被害者の命を奪ったナイフに手をかけていたが、それは”刺している”ではなく”抜いている”場面だったことが審理の中で判明した。寧ろ被害者を助けるために行った行動であったことが龍太郎の弁護で証明することができ、さらに、真犯人を告発、逮捕することができ事件は無事解決したのだった。

第2話 吾輩と霧の夜の回想

またも殺人容疑で拘束されてしまった漱石(中央)と事件について考える寿沙都(左)

寿沙都が帰国した4か月後、場面は大英帝国に変わる。

成歩堂龍ノ介は下宿先の自室で手紙を読んでいた。下宿先は、大探偵シャーロック・ホームズとその同居人アイリス・ワトソンの住む借家の2階である。7か月前に司法留学生として大英帝国へやってきた龍ノ介であったが、寿沙都が帰国する少し前に起こった事件の裁判中、龍ノ介が”ある事”をやらかしてしまったことにより、彼は法廷に立つことを禁止されていた。ただ時間が過ぎるのを待っていた龍ノ介であったが、そんな折に国際郵便で寿沙都から手紙が届いたのだ。内容は「今から半年前、ブライヤーロードで起こった"下宿の幽霊事件"の「記録」をもう一度よく読み直して、調べてほしい。」という内容だ。

話は2か月前、寿沙都が弁護士として立った裁判での事。その裁判の証人の1人に、大英帝国で龍ノ介が弁護した夏目漱石がいた。久々に再会した寿沙都と漱石であったが、会話の中で、寿沙都の帰国の話になった。寿沙都は「彼女の父親が原因不明の高熱で衰弱している」との知らせが国際電信で届けられたため帰国を決めたのだが、実際父親の御琴羽悠仁(みことば ゆうじん)に会ってみると、衰弱どころが相変わらずの元気な姿だったという。「嘘の理由で帰国を促された私はそのことに違和感を覚えていた」と彼女は漱石に話した。すると、漱石から興味深い話を聞かされる。漱石が大英帝国から帰国したあと、2年間の留学中のレポートをまとめ、日本政府に提出した。するとその翌日、御琴羽が漱石の家を訪ねてきたそうだ。御琴羽は漱石のレポートの一部である"下宿の幽霊事件"のことについて興味を持っていたのだそうだ。元々この事件は、事件解決後にホームズから固く公表を禁止されていた事件であった。しかし、ホームズを嫌っている漱石はそれを破り、レポートの一部として報告していたのだ。漱石から一通り話を聞いた御琴羽は動揺し、その話を聞いた翌日、寿沙都宛に嘘の国際電信を打電したという話だった。すべての”カギ”はその事件にあるような気がするという漱石の話を聞いた寿沙都は、龍ノ介にこのことを伝えるために国際郵便で知らせたということだった。

手紙読んだ龍ノ介は、その内容をホームズとアイリスにも伝えた。その事件の公開禁止については、アイリスも不思議に思っていた。有名推理小説「シャーロックホームズの冒険」の作者であるアイリスは、この事件についても物語として執筆していた。しかし、原稿が完成したところで、事件の公表をホームズが禁止していたのだ。公表禁止理由をホームズに聞こうとするも、華麗にかわされた挙句逃げられてしまった。仕方なく思った龍ノ介とアイリスは、寿沙都の言葉通り、"下宿の幽霊事件"の「記録」を元に、今一度追体験していく。

真冬の倫敦で起こった、不思議な事件。雪が上がったブライヤーロードの歩道で、若い女性が背中を刺され、倒れた。幸い、一命はとりとめたものの、数日間、意識の戻らない状態が続いた。霧の中。姿の見えない"襲撃者"。不運にも、彼女の後ろを歩いていた日本人留学生が逮捕された。それが漱石。ちなみに、捕まえたのはホームズだった。同じ日本人として龍ノ介と寿沙都は漱石の無実を信じて、大法廷に立った。そして、苦戦しながらもなんとか"無罪"を勝ち取った。その次の早朝、龍ノ介たちにホームズから「ブライヤーロードで刺された、あの被害者女性の意識が戻った」との電報が届いた。馬車に飛び乗った龍ノ介と寿沙都は、被害者女性のビリジアン・グリーンが入院している病院へ向かったのだった。

グリーンとの面会中、またしてもブライヤーロードで殺人事件が発生したとの知らせがホームズの元に届けられる。一緒に同行した龍ノ介たちは事件現場に入ると、机に突っ伏したまま死んでいる男性と慌てふためく漱石、そして現場検証をしている刑事に出会った。現場検証の結果、前日に被害者男性と会っていた漱石が犯人として疑われ、またしても留置所へ連行されてしまう。「今回も助けてほしい」と漱石に弁護の依頼をされた龍ノ介は、漱石の無罪を信じて、改めて事件現場を捜査することにした。捜査中に被害者男性が無事に息を吹き返したというアクシデントが起こったが、最終的にそのことが事件解決の大きな事実として証明され、裁判の結果、龍ノ介は漱石の”無罪”を無事証明することができたのだった。

第3話 未来科学と亡霊の帰還

科学式捜査の重要性を伝えるヴォルテックス卿

19世紀末に開催された、倫敦万国博覧会。世界中から集まった各国の文化や芸術、技術力の祭典は開催初日以降、大いに盛り上がりを見せていた。特に、科学の発展はその後の我々の生活、そして司法に関わる分野のため、大勢の人間から注目されていた。
ドイツの科学者のベンジャミン・ドビンボー博士は、”超電気式・瞬間移動装置”の公開実験を万博会場の実験ステージで行っていた。この”超電気式・瞬間移動技術”は、人体を、巨大な電気エネルギーで瞬時に分解し、別の場所へ転送。そして、その組成情報を計算してもとの姿に合成する、という画期的な技術であった。今回の実験では、1人の英国紳士を装置に乗せ、実験ステージから万博の象徴ともいわれる「水晶塔」に転送するという実験だった。上手く起動できたように思えたドビンボー博士であったが、次第に装置は暴走していき、会場一体煙で覆われてしまった。

場面は変わり、ホームズの部屋。龍ノ介は朝食を食べながら考え事をしていた。龍ノ介が法廷に立つのを禁じられてから半年、その間、法廷に立つことはなく、六法全書やホームズが関わった事件資料を読みながら研究報告を日本政府に提出していく毎日を過ごしていた。龍ノ介が法廷に立てたくなった理由は、寿沙都が帰国する少し前のに関わった事件の裁判であった。その裁判中に龍ノ介が大英帝国の政府を巻き込む巨大な陰謀の一部を暴いてしまったため、それ以降、”弁護士の資格の停止”という処罰を受けてしまったのである。龍ノ介は、留学期間の2年間、何のために大英帝国にやってきたのか、このままでいいのかと悩んでいた。処罰を受けて半年経った今、龍ノ介は大英帝国の司法の長であるハート・ヴォルテックス主席判事の元へ行き、再度弁護士として大法廷の弁護席に立たせてもらえるよう交渉しに行くことを決めた。アイリス同行の元、ヴォルテックス卿に交渉した結果、半年前の反省が出来ていることと日々の研究報告の内容が優秀だったこともあり、無事に弁護士復帰の許可をもらうことができた。加えて、ヴォルテックス卿からある事件の弁護を依頼される。事件は前日、倫敦万博の公開実験のステージで大爆発が起こり、紳士1人が死亡したというもの。容疑は殺人だという。責任者はベンジャミン・ドビンボー博士。龍ノ介は、弁護士復帰の第一歩として、留置所に拘束されているドビンボー博士に会いに行くことにした。ドビンボー博士に話を聞いていた龍ノ介であったが、そこで博士と今回の担当検事であるバロック・バンジークス卿が大学時代の友人だということがわかった。”死神”という異名を持つバンジークス卿は、たとえ裁判では”無罪”であろうと、被告人のほとんどは数か月後には”謎の死”を遂げているという噂がある。自身の友人までもその”生贄”にしてしまうのかと不安になる龍ノ介であったが、まずはドビンボー博士の”無罪”と証明することを目標として動き出した。

裁判は、ドビンボー博士の実験理論の証明も審理対象になったが、数々のからくりを解明したことでドビンボー博士の”無罪”が証明されることとなった。裁判終了後、”無罪”を証明できたことを喜んでいた龍ノ介たちとドビンボー博士であったが、そこにバンジークス卿がやってきた。龍ノ介が彼に大法廷に呼び出されると、そこにはバンジークス卿と仮面の従者、そして、ドビンボー博士の裁判中に注目されていた殺人鬼”プロフェッサー”の蝋人形がそのままの状態で置かれていた。バンジークス卿が話したかったこと、それは、自身が日本人へ嫌悪感を抱く理由と”プロフェッサー”の正体であった。蠟人形の顔の部分は鉄仮面で隠れているのだが、持ち主に話をつけて取り外すための鍵を借りてきたというバンジークス卿は、そう話すなり蠟人形鉄仮面を外した。現れた顔は、日本人男性の顔であった。驚きを隠せない龍ノ介だったが、同席していた寿沙都は「どこかで見たことがある」とつぶやく。そのとき、急に仮面の従者が頭を抱えて叫び出した。ひとしきり叫んだ彼は、自身の身に付けていたローブを脱ぎ捨て、その蝋人形の顔を見て「…ち…父上…」とつぶやく。そのまま彼は仮面も外し、その顔を龍ノ介たちに向けた。仮面の従者は、渡航中に亡くなったと思われていた龍ノ介の親友・亜双義一真であった。久々の再会を喜ぶ3人であったが、それも一瞬の出来事で終わった。亜双義は自分の父親・亜双義玄真が”プロフェッサー”という殺人鬼として大英帝国でなくなっていたことを知っていたようだった。亜双義は特に何も語らぬまま大法廷を後にし、龍ノ介たちはその姿をただ見守るだけだった。

第4話 ねじれた男と最後の挨拶

龍ノ介たちを見送るホームズ(右)とアイリス(左)

ベンジャミン・ドビンボー博士の裁判が終わってから8日後、龍ノ介と寿沙都は倫敦最大のホテル「ホテル・バンドール」のロビーにいた。それは、倫敦万博の1か月後に開催される”国際科学捜査大討論会”に出席するため大英帝国へ渡ってきた御琴羽悠仁と御琴羽の友人で日本で裁判長を務める慈獄政士郎(じごく せいしろう)判事を出迎えるためであった。お互いに久々の再会を喜んだのも束の間、龍ノ介たちは亜双義の父親の事と亜双義が今大英帝国にいることを2人に伝える。御琴羽も慈獄も、亜双義の父親のことは知っていたが、亜双義が大英帝国にいることは初耳だった。亜双義は自身の死亡が確認された事件発生の後、香港で降ろされていた。しかし、実はただ意識を失っていただけであり、後日彼は香港から姿を消したのだ。御琴羽たちはその情報は知っていたが、大英帝国で生きているという情報は、大英帝国の政府からも連絡がなかったらしく、龍ノ介たちから伝えられるまで知らなかったという。一通りの話をしたところで、明日の準備をするために一旦別れることになった。寿沙都が馬車を呼ぶためにその場を離れた時、御琴羽が龍ノ介に「これからも寿沙都の面倒を見てやってくれないか」と伝えた。「私は父親失格だから」という理由らしいが、その後は御琴羽から言葉が続けられることも、龍ノ介がそのことを詳しく聞くことはなかった。

龍ノ介たちがホームズの部屋に帰ると、警部のジーナ・レストレードが真っ赤な髪をした男2人組を連行していくところに遭遇した。彼らは、「赤毛連盟」というある団体によって運営されている組織の人間で、"赤い髪の仲間は週4ポンド配布される"という新聞広告を出して入会希望者を募っていたようだ。しかし、家賃支払いで首が回らなかったときにその広告に飛びついたホームズが、書かれている集合場所に自身の髪を真っ赤に染めて行った結果、受付で彼らにホームズだと見破られたことに腹を立て、あえなく御用となったそうだ。状況を把握した龍ノ介たちだったが、加えてホームズが「今から客人が来る」と龍ノ介たちに伝えた。そして、その言葉通り、アンナ・ミテルモン夫人がホームズの家へ駆けこんできたのである。彼女は家出をした主人を探してほしいという。尋ね人の名前はエブリデイ・ミテルモン。40歳のごく普通の英国紳士だ。家出の理由がわからないと言うミテルモン夫人は、主人の特殊な仕事のせいで事件に巻き込まれたのかもしれないと心配していた。ミテルモンの職業は刑務所の看守長。特殊な職業故にミテルモン夫人は近所に夫の職業の事は隠していた。そんなミテルモンが失踪したのは前日。業務上、泊まり込みの日があるが、1日も何かしらの連絡がないことが今までなかった、と言うミテルモン夫人。ホームズはミテルモンの捜索を引き受ける。しかし、赤毛連盟の現場に行くときに、自分の頭髪を真っ赤にしてしまったホームズは「こんな格好でいけるわけないだろう」と龍ノ介に失踪の調査を丸投げしてきた。龍ノ介は寿沙都とともに、ホームズの代わりにミテルモンの勤務先の刑務所へ向かうのだった。

刑務所で所長のハリー・バリケードからミテルモンの情報を引き出したところ、10年前にクビになっていることがわかった。しかし、クビの理由については聞くことができず、追い払われてしまったので、再びホームズのいる下宿所に帰ることにした。下宿所に戻ると、今度はジーナ・レストレードが泣きながら駆け込んできた。彼女の上司であるグレグソン刑事がフレスノ街というスラムのアパートで殺害されていたというのだ。そして、被告人はあのバロック・バンジークス卿だという。事の経緯を聞いたホームズは、バンジークス卿のことを龍ノ介たちに任せて、先に事件現場へ向かった。そして、託された龍ノ介たちはバンジークス卿がいる留置所へ馬車を向かわせるのであった。バンジークス卿から事情を聴いてみると、未だ弁護士が決まっていない状態だということがわかった。龍ノ介が弁護を引き受けたいと申し出たが、「貴公には関係ない」と冷たくあしらわれてしまった。さらに、この事件についてヴォルテックス卿に話を聞きに行った時、彼から今回の事件の担当検事が紹介された。それはなんと、あの亜双義であった。戸惑いを隠せない龍ノ介であったが、亜双義自身が検事としてその法廷に関わりたいと申し出た事、そして、バンジークス卿は全ての弁護士を拒絶していることを知る。そして、その会話の中で、バンジークス卿が検事候補になった記念に撮られた写真を手渡され、龍ノ介たちは改めてバンジークス卿に会いに行く。バンジークス卿は変わらずあしらっていたが、明日に控えた自身の裁判の検事席に立つのが亜双義だということ、手渡された写真をつきつけたことで、彼自ら龍ノ介に弁護の依頼をする。

そして、裁判当日。裁判中、意外なかたちでエブリデイ・ミテルモンを発見することができた。ミテルモンは10年前に刑務所をクビになってから、夫人に内緒でフレスノ街で別人となって行動していたのだ。そして、事件当日は彼がグレグソン刑事から依頼された”仕事”をしていたことも明るみになった。そして、ミテルモンは今まで思い出さないようにしまっていた記憶がすべて蘇った反動で証人席で倒れてしまい、審理は一時中断となったのだった。

第5話 成歩堂龍ノ介の覺悟

日本への帰国を御琴羽に伝える龍ノ介

グレグソン刑事殺害事件の裁判は後日改めて執り行うことになり、龍ノ介と寿沙都はその日を迎えた。ホームズと御琴羽、そして慈獄は前日から帰ってきていないようだ。ただ1人エールを送りに来たアイリスから、龍ノ介はホームズを模したウサギのキーホルダーをお守りとして渡される。そして、彼は今にも押しつぶしてきそうなプレッシャーを抱えながら大法廷に向かうのだった。

日を改めて行われる裁判は前日に行われた裁判と内容が異なり、”本件は倫敦万博で世界各国の要人が集まっている中で起きた大英帝国を揺るがす程の大事件”ということで、裁判長はハート・ヴォルテックス卿、陪審員は欠席、傍聴席には大英帝国の司法関係者のみという「非公式裁判」として執り行われることになった。ヴォルテックス卿進行の元、まずは前回の裁判でわかったことを改めて確認する。それは、被害者のグレグソン刑事含む大英帝国の警察組織・倫敦警視庁(スコットランドヤード)には裏の顔があったこと、グレグソン刑事の当時追っていた”特別任務”には協力者がいたこと、そして、ミテルモンが自らを守るために心の底に「封印」していた”記憶”があったことである。

裁判中は、大英帝国に蔓延る"司法の闇”が露見する事態となった。グレグソン刑事はそれに巻き込まれ、バンジークス卿はその被害者であった。龍ノ介や亜双義の弁論、そして、最終的にはホームズの助けもあり、バンジークス卿は無事”無罪”となった。その後、龍ノ介は日本へ帰国することを御琴羽に伝えた。御琴羽たちを迎えた日、御琴羽が龍ノ介に伝えたかったことがあった。それは、龍ノ介に一刻も早く帰国してもらい、"ホンモノの弁護士"として大審院に立ってほしいというお願いだった。まだ留学して1年しか経っていないこと、それ故自分に自信が持てなかった龍ノ介であったが、今回の裁判を通して考えがまとまり、大日本帝国で”ホンモノの弁護士”になる覚悟を決めたのであった。

『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』のゲームシステム

本作は、各話が独立したエピソード(5話は4話の続きになっている)になっており、各話は主に「探偵パート」と「法廷パート」の2種類の章で構成されている。プレイヤーは両方のパートを交互に進行させて、事件の真相を明らかにしていく。1つの事件が解決すると、次の物語に進めるようになる。

探偵パート

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