シックス・センス(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シックス・センス』とはブルース・ウィルス主演の1999年のミステリー映画。
タイトルを直訳すると第六感。ブルース・ウィリスが演じる小児精神科医が、死者が見えるという第六感を持つ少年と向き合っていく、というストーリーだ。
映画館での上映では、「映画の秘密を話さないでください」のブルース・ウィリスの前置きも話題となり映画は大ヒット。アカデミー賞でも多くの部門にノミネートされた話題作。
監督は『サイン』などのM・ナイト・シャマラン。
第六感を持つ少年を演じたオスメントの名は世界中に知られた。

シックス・センス

第六感のこと。予知や霊感などのことをいう。映画ではゴーストが見えるというシックス・センスを持った少年コールを中心に描かれる。

ある秘密

マルコムの姿はコール以外には見えていない

映画の冒頭で主演のブルース・ウィルスによる告知が流れるが、それはこうだ。
「この映画のストーリーにはある秘密があります。その秘密は、まだ映画を観ていない人たちには決して話さないようにお願いします」
ある秘密とはブルース・ウィリスが演じるマルコムの昔の患者、ヴィンセントに腹を撃たれた時にすでに死んでいた、ということ。映画ではまるでマルコムが生きているかのように描かれていくが、実際には亡くなっていて登場しているのはゴーストだ。
最後にこの秘密が描かれ、映画の醍醐味になっている。もう一度この映画を観ると、この秘密が綿密に描かれているのがよくわかる。

ヨ・ノ・キエロ・モリル

スペイン語で「死にたくない」という意味。
ヴィンセントを治療したときの古いテープを聞き直したマルコムは、ゴーストがヴィンセントに「死にたくない」と伝えているのだとわかった。
マルコムがコールにゴーストの話を聞くことを勧めるきっかけになった、重要な言葉だ。

『シックス・センス』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

コール「僕は死んだ人が見えるんだ」

事故で亡くなった女性が見えていたコール

コールは自分にゴーストが見えることを誰にも言わずにきたが、初めてマルコムに打ち明けた。
普通の人と同じように歩いていて、いつもあちこちにいる、と言うコールの言葉をマルコムは信用できずにいる。
コールが「信じて欲しい」とマルコムに懇願し、ここからマルコムは本格的に調査をすることになる重要なセリフ。

マルコム「彼らの話を聞くんだ」

ヴィンセントの過去の診療したときのテープを聞いたマルコムは、ゴーストが「死にたくない」と言っているのに気づいた。
マルコムはコールにゴーストを送り出すやり方として、「彼らの話を聞くんだ」と教える。
マルコムの助言通りコールはゴーストであるキラの話を聞き、その願いを叶えてあげることにした。コールがゴーストに怯えなくなるきっかけを作った大事なセリフだ。

ベッドの下からキラがビデオテープをコールに差し出す

ビデオテープで母親がキラを毒殺したことが明らかになった

映画の予告でも使われたシーン。ゴーストであるキラが、自分が殺害された証拠となるビデオテープをコールに差し出す。
予告ではホラーシーンとしての要素が強いが、コールがゴーストと意思疎通をし、ゴーストの願いをきいてあげることになる重要なシーンだ。

コールのシックスセンスを受け入れるリン

母親のリンを抱きしめるコール

渋滞に巻き込まれたリン。隣にはコールが乗っている。
コールは渋滞の理由は女性が事故で亡くなったことだとリンに教えるが、ふたりが乗っている車から先の状況はわからず、リンはコールの言葉を信じない。
コールがいる助手席の窓の後ろに、その事故で亡くなった女性がゴーストとなって立っていた。
コールは思い切ってゴーストが見えることをリンに告げるがリンは信じない。
そこでコールは、コールが知るはずもないリンとその母親(コールにとっては祖母)の確執について触れる。
コールが知るはずもないことを知っていたことに驚くリン。コールから「毎日愛していた」と母親が言っていると聞き、リンは泣き崩れた。
わだかまりを抱えていた親子がついに和解した感動的な名シーンだ。

『シックス・センス』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

マルコムはゴーストなので物を動かしていない

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