魔法のリノベ(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『魔法のリノベ』は、作者星崎真紀による住宅リノベーションを題材とした漫画であり、2015年から双葉社が発行する主婦向け漫画雑誌『JOUR』に連載されていた。家族経営のまるふく工務店を舞台に、気弱な長男の福山玄之介と、大手工務店から転職してきた主人公の真行寺小梅コンビの活躍を描く。家と家族の問題を抱える施主の要望を、リノベーションで解決していくヒューマン系お仕事漫画である。クールに見えて人情派の真行寺とお人好しな玄之介の成長も物語の見どころである。

回遊動線(かいゆうどうせん)

回遊動線とは、家の中に行き止まりがなく、家中をぐるぐると回れる動線のことをいう。回遊できる動線を取り入れることによって、家の中をスムーズに行き来できるようになる為、生活の上で感じる不便を解消する効果がある。本作では河内夫妻の寝室を別にするプランに使われた。

ライフオーガナイズ

住む人自身が使いやすく戻しやすい仕組みづくり、「捨てる」から始めないという片づけのアプローチが特徴。暮らしのストレスを軽減し、有意義な人生を送るためにきれいな収納にこだわらず、使う人に合わせる収納を基本としている。行動の癖や考え方を整理することで無理に収納グッズを買ったり、無理して誰かの真似をしなくてもよくなる。本作ではキッチンが片付けられず隠そうとしていたお客様に提案された。

メゾネットマンション

上下階に分かれた戸建のような間取りのマンション。一軒家と共同住宅の良いとこどりができ、戸建て感覚でマンション暮らしができるというポイントがある。
子育て中のファミリー層に人気があり、メゾネットタイプの2階部分をキッズルームにすることによって、子供の騒音が階下の自分達で留まるので、近隣から苦情を言われずにすむメリットがある。

スキップフロア

スキップフロアとは、一つの階層の中に複数の高さのフロアがある間取りのことで一階から二階までの間に別の高さの床ができ空間を有効に活用することができる。
三階建て住宅を建てること難しいケースでも、スキップフロアであれば複数の床ができ、床面積を効率的に増やすことができる。一般的な戸建て住宅で見かけることは少ないので個性的な空間づくりができるのもポイント。

クーリングオフ

消費者が頭を冷やして考えることができるように、契約後八日以内であれば、無条件で契約が解除できる制度。本作では鎌田様の娘の深雪が悪徳商法だと思ったことでクーリングオフの手続きをしにまるふく工務店を訪れている。

マドリスト

マドリストとは間取り鑑賞を趣味に持つ、間取り図好きの人のことであり、実在する変な間取り図を収集して、その生活を想像したりして楽しむ。マドリストたちが集まって、間取りを楽しむ鑑賞イベントなども開かれている。

『魔法のリノベ』の名言・名セリフ / 名シーン・名場面

真行寺「自分の人生は自分でリノベーションするんだよ久保寺」

別れた後も真行寺に頼ろうとする久保寺に向かって言った一言。いつか別れる原因になっていた誤解を解こうとしていた真行寺だったが、流されてばかりの久保寺にその思いはどうでもよくなり、「自分の人生は自分でリノベーションするんだよ久保寺」と真行寺らしい言葉で自分の人生の立て直しは自分でしろと久保寺を突き放した。

玄之介「僕のリノベーションは小梅さんに出会ったことかもしれませんね」

お客様に対していつも人生のリノベの手助けをする真行寺を見て自分がいかに上辺だけで生きてきたのか気づいた玄之介。つい「僕のリノベーションは小梅さんに出会ったことかもしれませんね」と告白に似たようなことを真行寺に言ってしまう。二人の関係が変わっていくきっかけになる言葉。

『魔法のリノベ』の裏話・トリビア・小ネタ / エピソード・逸話

『魔法のリノベ』を描くことになったきっかけは自身のガーデンリフォーム

作者の星崎真紀は千葉県船橋市出身。早稲田大学在学中には早大漫研に所属していた。
『魔法のリノベ』を描くことになったきっかけは、漫画家を引退しようとしていた時にたまたま庭にテラスを作ろうとして何件かの業者に相見積もりを出したときの営業トークや図面の違いに面白さを感じたため。
そこからリフォームの仕事に興味を持ち、夫の後押しもあり描くことを決めた。

真行寺と玄之介のモデルは自身の担当営業者

明確なモデルは無いが、自身のガーデンリフォームの相見積もりの際にプレゼンをした男女ペアの営業を参考にしている。

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