ブルーピリオド(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブルーピリオド』とは、2017年より山口つばさが『月刊アフタヌーン』(講談社)にて連載している「芸術」に向き合う若者を題材にした青年漫画である。特に熱中できるものもなく、日々の生活に虚しさを覚える高校2年生の主人公が、美術の授業をきっかけに絵の世界に惹き込まれ、日本で一番高い倍率を誇る「東京藝術大学」を受験することを決める。芸術の世界の厳しさに何度打ちのめされても、諦めきれずにもがき続ける主人公と仲間達の苦悩や葛藤が描かれた青春群像劇である。

油画科

油画とは、顔料を溶かす媒剤として油を用いる絵画のことである。油画科はこのような画材を使用して描く技法を習得する学科であるが、主人公である八虎が受験・進学した藝大の絵画科油画専攻では、「多様化した表現を統合する新しい絵画の概念を構築すると共に、伝統的技術から先端技術に跨がる様々な表現媒体を駆使して表現していく」という従来の油画というカテゴリーに縛られない自由な風潮がある。作者の山口先生も藝大の油画専攻出身であるが、卒業制作では漫画を提出している。

日本画科

日本画は、仏教と同じ時期に日本に伝わった画材・技法を用いて描かれた絵であり、古くは、古墳の壁画や、仏像の彩色、ふすま絵、掛け軸の全てにおいて日本画の画材が使用されている。日本画科では、この伝統的な技法の習得を行う。作中では、ユカが藝大の絵画科日本画専攻を受験している。

エスキース

エスキースはスケッチと似た意味を持つ言葉だが、一般的には下書きのことを指す。ブルーピリオドにおいても、八虎たちは藝大受験の1次試験、2次試験で作品を作り始める前にスケッチブックに構図やテーマなどを書き込んでエスキースを作る。藝大では、このエスキースも採点対象になっている。

デッサン

素描(すびょう、すがき)ともいい、物体の形体、明暗などを平面に描画する美術の制作技法、作品のこと。作中では「形、空間、質感を把握して、観察力と技術力を上げる修練法」とされている。八虎が受験した藝大では1次試験で素描が出題される。描画に用いる主要材料によって木炭デッサン、鉛筆デッサンに、描く対象によって静物デッサン、人物デッサン、石膏デッサンなどに分けられる。

F100号

F100号はキャンバスのサイズを指す。キャンバスサイズは一般的に、アルファベット×数字で表される。アルファベットが短辺の長さを表し、数字は長辺の長さを示す。F100号を数字で表すと、162cm × 130cmのキャンバスである。

『ブルーピリオド』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

佐伯先生「頑張れない子は 好きなことがない子でしたよ」

美大に行っても食べていける保証なんてないのに、なぜ美大に行くのかを八虎は佐伯先生に問う。その時、先生は好きなことは趣味でいいという考え自体が大人の発想だと主張する。そして、好きなことに人生の一番大事なウェイトを置くことは当たり前だと八虎に言う。これを聞き、八虎は美術の道を進む決心をする。

鮎川龍二「悔しいと思えるなら まだ戦えるね」

初めて受けた予備校の冬季講習で、世田介の才能を見せつけられ、悔しがる八虎にユカが言った一言。人は神と自分を比較できない。悔しさはまだ戦う気力が残っている証拠だと八虎を奮い立たせた。

鮎川龍二「俺の“好き”だけが 俺を守ってくれるんじゃないのかなあ…!」

自分の絵を見つけるために、自分の好きとは何かを探している八虎の前でユカが放った一言。女装男子であるユカは、周りから異質であるとされても自分の好きを曲げなかった。その強さに八虎は心を動かされる。

矢口八虎「好きなことをやるって いつでも楽しいって意味じゃないよ」

F100号の大作を作るために頑張り続けた八虎は、森先輩の作品からヒントを得てなんとか作品を仕上げる。しかし、そのアイデアも二度は使えない。どんなに頑張って手に入れてもすぐに変化を求められるシビアな世界に、八虎は打ちひしがれる。

矢口八虎「自信を持てないことを恥ずかしいって思うくらいならソレ受け入れて戦略練る方が俺に合ってる」

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