ブルーピリオド(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ブルーピリオド』とは、2017年より山口つばさが『月刊アフタヌーン』(講談社)にて連載している「芸術」に向き合う若者を題材にした青年漫画である。特に熱中できるものもなく、日々の生活に虚しさを覚える高校2年生の主人公が、美術の授業をきっかけに絵の世界に惹き込まれ、日本で一番高い倍率を誇る「東京藝術大学」を受験することを決める。芸術の世界の厳しさに何度打ちのめされても、諦めきれずにもがき続ける主人公と仲間達の苦悩や葛藤が描かれた青春群像劇である。

美大に行っても食べていける保証なんてないのに、なぜ美大に行くのかを八虎は佐伯先生に問う。その時、先生は好きなことは趣味でいいという考え自体が大人の発想だと主張する。そして、好きなことに人生の一番大事なウェイトを置くことは当たり前だと八虎に言う。これを聞き、八虎は美術の道を進む決心をする。

鮎川龍二「悔しいと思えるなら まだ戦えるね」

初めて受けた予備校の冬季講習で、世田介の才能を見せつけられ、悔しがる八虎にユカが言った一言。人は神と自分を比較できない。悔しさはまだ戦う気力が残っている証拠だと八虎を奮い立たせた。

鮎川龍二「俺の“好き”だけが 俺を守ってくれるんじゃないのかなあ…!」

自分の絵を見つけるために、自分の好きとは何かを探している八虎の前でユカが放った一言。女装男子であるユカは、周りから異質であるとされても自分の好きを曲げなかった。その強さに八虎は心を動かされる。

矢口八虎「好きなことをやるって いつでも楽しいって意味じゃないよ」

F100号の大作を作るために頑張り続けた八虎は、森先輩の作品からヒントを得てなんとか作品を仕上げる。しかし、そのアイデアも二度は使えない。どんなに頑張って手に入れてもすぐに変化を求められるシビアな世界に、八虎は打ちひしがれる。

矢口八虎「自信を持てないことを恥ずかしいって思うくらいならソレ受け入れて戦略練る方が俺に合ってる」

自分の裸を描き、さらに入試でヌードモデルを描く課題に向き合ったとき、八虎が見つけた自分の本質。自信を持てない自分の弱みを受け入れた瞬間だった。

桑名マキ「評価を裏切っちゃいけないとか思わないでね ほんとに自分を許せんのってマジで自分だけじゃん」

藝大に入学した八虎が、他の学生との差や教授陣の厳しい指摘に打ちのめされているときに、桑名マキが言った言葉。自らも周りからの評価に苦しめられたことがあるマキが言ったからこそ、八虎の心に響いた。

矢口八虎「ほんとはなんだってやっていいはずなんだよね 自分の人生自分のものなんだから」

マキとの会話で勇気をもらった八虎が、前を向いていった。半分はマキへ伝えるために、半分は自分へ言い聞かせるように発した言葉。これ以降、八虎は評価を気にしすぎなくなる。

猫屋敷教授「じゃあ彼とのセックスを作品にすれば?何でうけるの?そういう作家のこと見て笑ってるの?そのプライドって作品良くするより大事?」

藝大の油画科で唯一の女性教授である猫屋敷教授の一言。彼女に憧れる生徒に、自分は利用できるものを全て作品に使ってきただけだと主張する。作品にためには何でもすると宣言する猫屋敷教授の覚悟がうかがえる。

猫屋敷教授「だって私の全部をギブしないとみんな私の作品見ないもん」

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