レディ&オールドマン(LADY and OLDMAN)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レディ&オールドマン』とはオノ・ナツメが『ウルトラジャンプ』で連載していた男女バディ・エンタテインメント漫画作品。連載時期は2015年~2019年までで全8巻で完結。オノ・ナツメ原作の『ACCA13区監察課』や『BADON』とはまた違ったかなりハードボイルドな内容だ。舞台は1963年のロサンゼルス郊外。父親譲りのおせっかいな性格のシェリー・ブライトと100年間刑務所に入っていたというロバート・ウィンツ。この二人の出会いが全ての始まりだった。

『レディ&オールドマン(LADY and OLDMAN)』の用語

SAM’S DINER

シェリーの父親サミュエル・ブライトが経営している喫茶店。

娘のシェリーがウェイトレスとして働いているほか、常連客のミッチやマダムの姿もあり憩いの場となっている。「ジャッカル」として運び屋をしていたころは店で仕事を請け負っていた。

ナット運送会社

ナットがボスとして経営している運送会社。

ロブがサムに追い出された後はナットとロブ、シェリーの3人で共同生活を送っている。ロッカー業としても運営しており大量の段ボールなどが積まれており、ほかにも様々な荷物が置かれている。

K’s BAR

ケイティが経営しているバー。常連にはミッチやリア、シェリーなどがいる。

ホット・オールドマン

ミルクにバーボンを少し加えた飲み物。「ホット・カウボーイ」というカクテルがもとになっており、「カウボーイ」というより「オールドマン」とミッチが言ったことで、ロブのお気に入りの飲み物となっている。

『レディ&オールドマン(LADY and OLDMAN)』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ミッチ「しかし酒もこれっぽっちじゃ全く「カウボーイ」とは呼べないな。ああ「オールドマン」がいいね」(1巻)

ロブはかつて自分が住んでいた場所にバイクに乗ってサムに連れて行ってもらい、ダイナーに帰ってきたときにミッチに言われたセリフ。すれ違う車に怯えていたロブに、ミッチはミルクにお酒を入れたホットカウボーイを差し出すが、少ししかお酒を入れなかったのと、ロブが100年生きていることから「ホットオールドマン」と名付けたときにこのセリフが飛び出した。

ロブ「ただ怒りは一瞬のものだから」(1巻)

シェリーに「怒ったことはあるか」と聞かれそれに対してロブが行ったセリフ。無実の罪で100年刑務所に入っていたことを「やるせない」というシェリーに「寝て過ごしていたからあっという間だった」ということから、弟の身代わりで刑務所に入れられた当初は怒りの感情があったが、今は全く感じていないと思っているロブの懐の深さがうかがえる。

ロブ「「21」から時を動かすよ」(3巻)

「時々見せる121歳のあなた」というシェリーの言葉に対して言ったロブがセリフ。100年前から換算すると間違いなく121歳だが、自分には100年はおろかその中身もないのだと、今から自分の新しい人生はスタートするのだという意志が感じられるセリフだ。

ビッグアイ「轢かれない…外に出してやってくれ」(5巻)

ナットを倉庫の外に出してほしいと頼みに来たシェリーとロブに対してビッグアイが言ったセリフ。ナットの友人ゴードンが倉庫の外に出た瞬間車に轢かれたことがトラウマになっているが、きっかけを作ったのはビッグアイだとシェリーが追求した。その結果、外に出ても轢かれないと言質をとることに成功した時のセリフ。

シェリー「子供扱いは嫌いだけど叱ってもらったほうがまだマシみたいな…」(5巻)

母親と話し合うわけでもなくお酒を飲んだあげく遅い時間に帰ってきたシェリーがロブに言ったセリフ。しかしそんなシェリーにロブは怒ることはなかった。シェリーは、一度もロブに叱られたことがない弟と自分を重ね合わせ、寂しいときは叱ってほしいものだと代弁した。

ロブ「駄目だよラス」(8巻)

「不老不死」騒動にシェリーを巻き込んだことに対して怒りを露わにしたロブが人前で初めて弟を叱ったときのセリフ。普段怒らないロブがラスに対して言った貴重なセリフでもある。ロブがラスに対してちゃんと兄らしい姿を見せている。

『レディ&オールドマン(LADY and OLDMAN)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

yamakonaka41
yamakonaka41
@yamakonaka41

Related Articles関連記事

ACCA13区監察課(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ACCA13区監察課(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ACCA13区監察課(オノ・ナツメ作)』とは『月刊ビッグガンガン』(スクウェア・エニックス刊)にて2013年~2016年まで連載された漫画、およびそれを原作としたアニメ作品である。ACCA本部監察課副課長のジーン・オータスの過ごしていた平和な日常が少しずつ世界の陰謀に巻き込まれていく。その軸となるのは巨大統一組織「ACCA」と「タバコ」を巡る男たちの’’粋’’様だ。食えないキャラクターたちが勢ぞろいする大人な雰囲気の作品となっている。

Read Article

さらい屋 五葉(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

さらい屋 五葉(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『さらい屋 五葉』とは『月刊IKKI』(小学館刊)で連載されていた時代劇漫画、およびそれを原作としたテレビアニメである。時は江戸時代、藩主から暇を出され江戸にやってきた侍・秋津政之助は、誘拐組織「五葉」の頭である弥一の用心棒をすることになった。渋々、弥一の仕事を手伝う政之助だったが、この出会いをきっかけに人として成長していくのである。『ふたがしら』や『ACCA13区監察課』など人気作品を生み出してきたオノ・ナツメが描く、かどわかしを生業にした個性豊かな登場人物たちの時代劇エンターテインメントだ。

Read Article

僕らが恋をしたのは(オノ・ナツメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

僕らが恋をしたのは(オノ・ナツメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『僕らが恋をしたのは』とは、2021年より『Kiss』にて連載された、オノ・ナツメによる恋愛マンガである。平均年齢70歳の男女が織りなす山奥での悠々自適な暮らしと、穏やかでしっとりした大人の恋愛模様をリアルに描いている。ある日山奥の田舎で暮らす四人の老齢の男たちの元へ一人の女性「お嬢」がやってきたことにより、恋という久々のスパイスを得た男たちの日常は少しずつ移ろいで行くのであった。

Read Article

ふたがしら(漫画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ふたがしら(漫画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ふたがしら』とは、『月刊IKKI』(小学館刊)また増刊『ヒバナ』(小学館刊)で連載されていた時代劇漫画、およびそれを原作とした連続テレビドラマである。時は江戸時代。盗賊「赤目一味」の頭目だった辰五郎が死去。その際に、手下である弁蔵と宗次二人に一味のことを託したことからすべては始まった。『ACCA13区監察課』や『レディ&オールドマン』数々の人気作品を生み出してきたオノ・ナツメが描く、巧妙な駆け引きと巧みな騙しあいが織りなす時代劇盗賊エンターテインメントだ。

Read Article

リストランテ・パラディーゾ(GENTE〜リストランテの人々〜)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

リストランテ・パラディーゾ(GENTE〜リストランテの人々〜)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『リストランテ・パラディーゾ(GENTE〜リストランテの人々〜)』とは、『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)で連載されていたオノ・ナツメによる、老紳士たちが織り成すハートフル漫画である。幼くして両親が離婚し祖父母に預けられたニコレッタは、母親の再婚相手を一目見るためローマにあるリストランテにやってきた。そこで働き始めたニコレッタは、従業員全員が老眼鏡着用必須のリストランテであることを知ったのである。数々の人気作品を生み出してきたオノ・ナツメが描く、老眼鏡紳士たちによるおもてなし漫画だ。

Read Article

つらつらわらじ(備前熊田家参勤絵巻)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

つらつらわらじ(備前熊田家参勤絵巻)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『つらつらわらじ』とは『月刊モーニングtwo』(講談社)で連載されていたオノ・ナツメによる時代劇漫画である。時は寛政、備前岡山藩主の熊田治隆は参勤交代のために江戸に向かうことになった。そして、隠居して江戸で暮らす計画を立てているため、江戸までの旅を楽しもうと考えていたのだ。しかし、江戸までの道のりは波乱の連続だった。『ACCA13区監察課』や『レディ&オールドマン』など人気作品を生み出してきたオノ・ナツメが描く、2年に1度の参勤交代エンターテインメントだ。

Read Article

ハヴ・ア・グレイト・サンデー(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ハヴ・ア・グレイト・サンデー(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ハヴ・ア・グレイト・サンデー』とは『月刊モーニングtwo』(講談社)で連載されていたオノ・ナツメによる、ある男たちの日曜日の出来事を描いたハートフル漫画である。初老の作家・楽々居輪治は、長くニューヨークで暮らしていたが、ある事情を抱え単身東京に戻ってきた。そして、一人暮らしを謳歌しようと思っていた輪治のもとに、息子のマックスと娘婿のヤスがやってきたのだった。『ACCA13区監察課』や『レディ&オールドマン』など人気作品を生み出してきたオノ・ナツメが描く、男だけの週末エンターテインメントだ。

Read Article

目次 - Contents