リトルバスターズ!(リトバス)のネタバレ解説・考察まとめ

『リトルバスターズ!』とは、2007年7月にビジュアルアーツの美少女ゲームブランド、『Key』により発売された恋愛アドベンチャーゲームである。
主人公の直枝理樹は、旧友の棗恭介、井ノ原真人、宮沢謙吾、そして恭介の妹である鈴とともに、全寮制の学校に通っていた。ある日、理樹は恭介に「昔みたいに何かしよう」と提案を持ちかける。それに対し恭介は野球チームの結成を宣言。理樹の同級生達を巻き込み、その輪は大きくなっていく。彼女らとの交流を通じ、「世界の秘密」を知る青春アドベンチャーゲーム。

クドリャフカルート

野球部との試合が終わった後、理樹たちには実力テストが近づいてきていた。
レポート型の試験ではなく、日本の時間内に記述を行う試験が苦手なクドリャフカ(以下、クド)。
実力テストを受けない選択肢もあるが、その場合は期末考査のみで成績が決まってしまう。そうなると、時間制の試験が苦手なクドにとってはより厳しくなる。
長い逡巡の末、実力テストを受けることにしたクド。クドの苦手な英語を教えるべく、理樹とクドは家庭科部の部室で勉強会を開催する。
勉強会の際の雑談で、クドがテヴア共和国の生まれであり、テヴアと日本の国籍を持つ二重国籍者であること、南方の生まれであることを知る。
彼女の外国人らしい容姿や経歴に反して、日本文化に詳しく得意料理も日本料理というクド。クドが苦手な英語に取り組む等外国人らしくあろうとするのは、自身の外見と内面のギャップに悩んでいるのでは、と理樹は思った。
次の日、クドは英語の授業での英文朗読がうまくいかず落ち込んでしまう。その後の食事中、現れた上級生たちに彼女の外国人らしくない振る舞いをからかわれ、より深く落ち込むクド。
それどころか、自身の英語の赤点回避が、クラスメイトたちの賭けの対象にまでされていることを知ってしまう。そしてクドは、自分は良いが理樹が笑いものになるのは嫌だと言う。
クドのことについて、真人に相談する理樹。真人との会話の中で、理樹はクドから向けられている好意の大きさを自覚し、よりクドを意識するようになる。

中庭でストレルカ、ヴェルカと戯れるクドリャフカ

無事に実力テストも終了した翌日、理樹とクドは二人でデートをすることに。ヴェルカやストレルカ達との遊び等で、二人は楽しく時間を過ごす。
そしてクドとのデートの終わり、理樹はクドからの告白を受ける。
クドを意識していた理樹もそれを受け入れて、二人は恋人同士になった。

クドとの会話や、クドの故国でのおまじないを通して、クドのことをより知っていく理樹。
ある日の朝食時、食堂でテレビのニュース番組に釘付けになっているクドを見つけた理樹。ニュースではテヴア共和国のロケット打ち上げに新型実験炉を搭載するという報道が連日なされていた。
ロケットの宇宙飛行士・打ち上げ計画の立案者として、会見で説明を行う女性。理樹はその女性の名前のテロップに、「ストルガツカヤ」という文字を見つける。
理樹はクドと同じ名前の女性について、彼女に尋ねた。クドは、その女性こそ彼女の母親だと言う。

クドは母親のようになりたいという一方、ニュースを見て理由もわからない不安に襲われ続けているという。
理樹はクドの不安を取り除くようにクドと触れ合う。そして、母親と電話してみてはどうか、と言う。
忙しい中でも自分のために電話をしてくれた母親と、理樹との触れ合いの中で、クドはその不安を忘れつつあった。
そんなある日、理樹とクドは学食のテレビで、テヴア共和国のロケット打ち上げが失敗し、その結果として未曾有の大災害が発生したというニュースを目撃する。
テヴア共和国では大暴動が発生し、その結果ロケット打ち上げ計画の立案者としてクドの母親が全責任を取らされることになってしまう。
大きなショックを受けるクドは、母を助けるべく祖国へ帰るべきか思い悩む。その様子を見た理樹は、今行かないと後悔するとクドを後押しし、クドも理樹の言葉を受けて帰国することを決意した。
帰国の際、クドは理樹に一つの段ボール箱を渡す。段ボールの中には、クドの宇宙についての本や、軍隊のドッグタグ、溶けた機械の部品が入っていた。

テヴア共和国にて、地下牢に幽閉されるクドリャフカ

クドが帰国したテヴア共和国では暴動がさらに激化しており、空爆が起こるなど、さながら内戦の様相を呈するほどにまで国内情勢が悪化していた。
テヴア共和国に帰国したクドだったが、責任者の娘であるということから、情勢が悪化し暴徒と化した人々に「神に捧げる人柱」として地下牢へ監禁されてしまう。
クドがテヴア共和国へ帰国して当初は彼女と連絡が取れていた理樹。しかし、テヴアの内情もあり徐々に連絡が取れなくなっていく。
そして、クドからの助けてというSOSの電話があってから、一切の連絡が取れなくなってしまった。
その日から、理樹はクドの夢を見るようになる。計画立案者の娘ということで、ロケット打ち上げ計画の反対派に捕縛されるクドの様子や、地下牢に監禁され、日に日に衰弱していくクドの夢である。
衰弱していくクドの様子を見て、自分にも何かできないかと、夢の中でクドの力になりたいと強く願う理樹。その時、理樹の声がクドに届く。
理樹の声に応えるクドだったが、クドは「これは贖罪で、自分が願ったこと」「何もかもがちぐはぐな自分が、ようやく世界を動かす歯車になれた」と理樹に答える。

現実世界では理樹への想いを優先し、故郷へ帰らなかったこと。そして、母の死を修学旅行の直前に知ったこと。
テヴア共和国での事故が起こった時に故国へ帰らなかった未練への、その贖罪だったと語るクド。
そして理樹に渡した溶けた部品は、事故で墜落したロケットの残骸の一部だったという。
虚構世界のことを認識していない理樹には何のことかわからない。しかし、それでも理樹はクドに語り掛け続ける。
そしてクドの『帰りたい』という想いに呼応し、理樹の持っていたロケットの部品がクドの手元に現れる。そして理樹の言うまま、そのロケットの部品を床に叩きつけるクド。
クドを縛っていた鎖が砕け散り、クドは地下牢から解放される。そしてクドは明るくなった空の下で、理樹の元に帰ろうと決意した。

帰国し、理樹と再会したクドリャフカ

その後、テヴア共和国では徐々に暴動が沈静化し、災害・暴動からの復興が始まっていた。
理樹は街頭のテレビニュースで、テヴア共和国の生存者が希望国への送還を実施されるという知らせを聞く。
ちょうど時を同じくして、クドからのメールを受け取る理樹。

急いで校門へ向かうと、そこにはテヴア共和国から帰ってきたクドの姿があった。
ようやく再会することが出来た二人は、お互いに抱きしめあって喜びを見せるのだった。

美魚ルート

野球が終わった後も、バスターズメンバーとして活動を続ける理樹たち。その中に、美魚の姿もあった。
ある日の昼休み、中庭で理樹と美魚が食事をしていると、恭介が現れ一枚のチラシを手渡す。それは、学園文芸部主催の短歌コンテストの案内だった。
リトルバスターズが文武両道なところを見せてやりたいと息巻く恭介。そして、短歌コンテストの代表として参加してみないかと、美魚を誘いに来たのだった。
理樹にどう思うか尋ねる美魚。理樹はより美魚のことを知りたいと思い、美魚と一緒に短歌コンテストへ参加することにする。
短歌コンテストに向けて、理樹と美魚は何か良いインスピレーションが浮かばないかと河川敷へ出かける。そこで、美魚から幼少期に仲の良かった子がいたこと、今はもういないが、いずれ近いうちに会えるだろうという話を聞いた理樹。
そして美魚が学校を休んだ日。理樹は遅刻の常習犯であるクラスメイトから、「西園を外で見かけた」という発言を聞く。
その日の放課後に美魚にそのことを尋ねるが、美魚は体調が悪く夕方までずっと寝ていた、という。そして美魚に似ている人がいるのだろう、と結論づけた。

美魚は理樹と出かけて得たインスピレーションをもとに、短歌コンテストの作品を書き上げた。
短歌コンテストに作品を提出した後、理樹と美魚は二人で出かけることに。お互いのことを話すうち、美魚が理樹に「行きたい場所がある」と告げる。
その場所は海だった。美魚は、「終わりが始まる場所」と言う。理樹は、美魚がどこかに消えてしまうのではないかという錯覚を覚えたのだった。
そして、美魚は「最後に一緒に居られてよかった」と、理樹にまるでもう居なくなってしまうかのような言葉をかける。

美鳥と相対する美魚(左:美鳥、右:美魚)

動揺する理樹に対して、美魚は自分の存在感がどんどん薄れていること、もう一人の自分が現れたことから、何かが起こると思っているのだろうと理樹に告げる。
そして美魚と瓜二つの少女が現れる。西園美鳥と名乗るその少女は、美魚の日傘を奪い、美魚に影がないことを理樹に示した。
その後理樹は、持病のナルコレプシーを発症。そのまま睡魔に落ちていった。

美魚と出かけた日の夜中。理樹は寮の自室で目を覚ます。
ルームメイトの真人いわく、「西園がここまで運んできてくれた」という。美魚に感謝する理樹だったが、その日の夕方以降に起こったことを一切覚えていなかった。
その後、日常生活の中でも、理樹は美魚の存在を気にすることがなくなった。何かしら違和感を覚えながらも、理樹は今まで通りの日常を過ごしていると思っていた。
そんなある時、ひょんなことから理樹は、美魚から借りた文庫本を手に取る。
そして、その中にあった「若山牧水歌集」の巻頭詩、「白鳥は 哀しからずや 空の青 うみのあをにも 染まずただよふ」という詩を見つける。美魚が好きだと言っていたその詩を見て、美魚のことを思い出す理樹。
教室で真人や謙吾にも、理樹が忘れていた間の美魚のことを尋ねるが、「この何日間か、西園はいつも通りだった」という答えが返ってくる。
そこに教室に入ってきた西園。彼女は美魚ではなく、美鳥だった。

しかしながら、理樹以外の周囲の人間は、美鳥を美魚と認識しており、美鳥であることに気づいているのは理樹だけだった。
美鳥も、「今は自分が”西園美魚”だ」「理樹もいずれ自分を美魚と認識するようになる」と言う。
そんなことはない、自分は美魚のことを覚えていると断言する理樹だったが、美鳥からの揺さぶりを受け続けるうちに、美魚のことを、小さなことから段々と思い出せなくなってしまう。
美魚を記憶していることがだんだん辛くなってきた理樹だったが、ある日短歌コンテストの作品が展示されている教室の前を通りかかる。
そこで、美魚の書いた短歌を見つける理樹。それは理樹にしかわからない、理樹への想いを詠った詩だった。
それを見て、理樹は確かに美魚は存在していたことを確信する。
変わらず理樹を揺さぶろうとする美鳥。それに対し、自分が好きなのは自分が知っている西園美魚だ、と理樹は拒絶する。
それを聞いた美鳥は、それを言う相手は自分じゃなくて美魚だ、と答え、美魚に会っても後悔するだけだ、とも答えた。そのうえで美鳥は、美魚をお願いと理樹に頼むのだった。

幼少期の美魚と、鏡の中から現れた美鳥

そして、理樹は美鳥の言葉をもとに、美魚と最後に会った場所である海を訪れる。
そこで美魚と再会した理樹。理樹は美魚に戻ってくるよう説得するが、美魚は拒絶する。
美魚は「自分は白鳥になりたかった。誰でもない”わたし”になりたかった」と言い、理樹に自分を忘れるようお願いする。
なんとか答えを先延ばしにしようと、理樹は美鳥について美魚に尋ねる。そして、美魚は美鳥が生まれた経緯を理樹に話すのだった。

かつての美魚は、本の中の登場人物になるごっこ遊びが好きだった。登場人物になりきることで、西園美魚ではない「わたし」になることが出来たからだ。
美魚は、それが妄想だと分かったうえでその世界に浸ることを好んでいた。ある日、白雪姫ごっこをしていた美魚は、魔法の鏡に問いかける。
いつもは美魚が魔法の鏡の役割をする。だが、自分ではない誰かが、美魚の問いかけに答えた。それが美鳥だった。
想像の世界から生まれた美鳥の存在は、美魚に夢と現実がつながった喜びを実感させた。友達のいなかった美魚にとって、美鳥はかけがえのない存在となったのである。
しかし、美魚が小学校高学年の頃。美魚は両親に連れられて、児童精神科を受診する。投薬治療やカウンセリングを受けていく度、美魚と美鳥が会う日々は少なくなっていく。
そのうちに、美魚自身も、美鳥がいない日々が当たり前のようになっていった。
ある日、国語の授業で若山牧水の詩に触れた美魚は、唐突に美鳥のことを思い出す。そして、詩の通りに、一羽の白鳥が飛び立つ音を聞いた。
その時に影を失くした美魚。そして美魚は、美鳥が自分を忘れてしまった美魚を恨んでおり、忘れられない存在として、自身と入れ替わろうとしているのだ、と言う。そうして、自身と美鳥が入れ替わることで、美魚は海と空のはざまで誰でもない「わたし」になろうとした。

海から引き揚げられ、目覚めた理樹を見守る美魚

孤独であることで、唯一永遠の自己を手に入れられると言う美魚。理樹はそれを否定する。
しかし、美魚は「自分が残れば、美鳥は消える。私たちの願いは表裏で一致している」と言い、そのまま白鳥の姿となり羽ばたいて行ってしまう。
電話で美鳥の喝破を受けた理樹は、空の青、海の青の無限に溶け込んだ美魚を連れ戻すべく、海へ身を投じる。
美魚を探して、海を泳ぎ続ける理樹。理樹の体力が限界を迎えた時、ひとつの白い点となった美魚の手を掴むことができた。
海に沈んでいく中、理樹は美鳥と美魚の会話を垣間見る。美鳥は、美魚とひとつになることでずっと一緒にいられると美魚に語り掛ける。
そして美鳥は美魚に、これから他の誰でもない「西園美魚」になると言う。大切な人が傍にいて、初めて自分になると美魚に語り掛ける。
そして美魚が満たされたことで、美鳥も満たされたと言い、美魚に影を返し二人は一つになった。

美鳥の最後の力で、海から引き揚げられた理樹。そうして美魚を取り戻した理樹は、美魚と共に今まで通りの日常に戻っていくのだった。

Refrain

鈴ルート

鈴のシナリオは、小鞠・葉留佳・クド・来ヶ谷・美魚の5人のルートをクリアしているか否かで分岐が発生する。
他の5人のヒロインルートを攻略済の場合のみ、「世界の秘密」に迫るRefrainシナリオへと発展する。

<他ヒロインシナリオを未クリアの場合>
野球部との試合が終わった後日、理樹はクラスメイトの杉並睦実からラブレターを受け取る。
理樹は杉並に対し、返事は待ってほしいと答えたものの、当の理樹本人には杉並と恋仲になるという意識は全くなかった。
そんな時、理樹の事情を聞いた鈴が、「あたしと付き合おう」と提案。理樹も鈴のことを好いており、鈴の提案を受け入れた。
二人が恋仲になったことを祝うバスターズメンバー達。杉並に対しても理樹から事の次第を打ち明けるが、杉並もまた「そうじゃないかと思っていた」と二人を祝福した。

そんなある日、理樹たちの学校に理事長と地方の有力議員の2人が視察に来るという情報が入ってきた。
時を同じくして、鈴の猫であるレノンに結びつけられた紙を発見する理樹と鈴。そこには、その視察の案内係に鈴が立候補するよう指示が書かれていた。
「世界の秘密」に辿り着けるよう様々な指示が書かれた紙に、鈴と理樹は今回も従い、ともに案内係に立候補する。
目上の人に失礼のないよう、その日からバスターズメンバーと共に礼儀作法の訓練を行う鈴。しかし、鈴は恭介から与えられるシチュエーションにうまく適応できず、何度もダメ出しを受けてしまう。
その様子を見て、鈴が当日うまくいくのか心配だった理樹だが、紆余曲折あるも無事に理事と議員の視察案内を完遂することに成功した。

それから後日、鈴の元に併設校の交換留学生になるよう、担任から依頼を受ける。
恭介が調べたところによると、併設校では影響力のあったグループがバス事故に遭遇。たった二人しか助からなかったという出来事が春休みにあったという。
新学期明けから、併設校の生徒たちは覇気がなく、暗いままの日々を過ごしているとのことだった。そこで、併設校へ鈴を派遣し、生徒たちの覇気を取り戻そうという事情である。
恭介や真人は賛成したが、理樹は「鈴のような子が、友達が一人もいない併設校に行ったところで何もできない。僕たちとずっと一緒にいたほうが良い」と反対。
鈴もそれを受け入れ、併設校への交換留学生を辞退。今まで通り、バスターズのメンバーが揃った日常を過ごすことになった。

恋人の鈴と楽しく日常を過ごす理樹。だがそんな時、理樹にいつもの睡眠発作が起こる。
傍に鈴がいる、と発作を受け入れ眠りに落ちていく理樹。そんな中、「次はお前が選ばなかった日常を迎えて見せろ」という声が聞こえてくる。
理樹の意識はそのままフェードアウトしていった。

大量の猫と戯れる鈴

<他ヒロインのシナリオをクリア済の場合>
野球部との試合が終わった後日、理樹はクラスメイトの杉並睦実からラブレターを受け取る。
理樹は杉並に対し、返事は待ってほしいと答えたものの、当の理樹本人には杉並と恋仲になるという意識は全くなかった。
そんな時、理樹の事情を聞いた鈴が、「あたしと付き合おう」と提案。理樹も杉並とは違い、鈴のことが好きだと迷いなく言えることに気づき、鈴の提案を受け入れた。
二人が恋仲になったことを祝うバスターズメンバー達。杉並に対しても理樹から事の次第を打ち明けるが、杉並もまた「そうじゃないかと思っていた」と二人を祝福した。

そんなある日、理樹たちの学校に理事長と地方の有力議員の2人が視察に来るという情報が入ってきた。
時を同じくして、鈴の猫であるレノンに結びつけられた紙を発見する理樹と鈴。そこには、その視察の案内係に鈴が立候補するよう指示が書かれていた。
「世界の秘密」に辿り着けるよう様々な指示が書かれた紙に、鈴と理樹は今回も従い、ともに案内係に立候補する。
目上の人に失礼のないよう、その日からバスターズメンバーと共に礼儀作法の訓練を行う鈴。そこで与えられた指示を、鈴は難なくこなす。
その様子を見て、鈴が当日もうまくやれると確信する理樹。その想像通り、無事に理事と議員の視察案内を完遂することに成功した。

それから後日、鈴の元に併設校の交換留学生になるよう、担任から依頼を受ける。
恭介が調べたところによると、併設校では影響力のあったグループがバス事故に遭遇。たった二人しか助からなかったという出来事が春休みにあったという。
新学期明けから、併設校の生徒たちは覇気がなく、暗いままの日々を過ごしているとのことだった。そこで、併設校へ鈴を派遣し、生徒たちの覇気を取り戻そうという事情である。
恭介や真人と違い、当初は反対していた理樹だったが、鈴が本当の意味で成長することを期待し、鈴に「併設校に行くべきだと思う」と発言する。
併設校に行くのを迷っていた鈴だったが、理樹たちと話した翌日、レノンの尻尾にいつものように白い紙が結び付けられていることに気づく。そこには、「併設校を救え」という内容の指示が記載されていた。
「世界の秘密」に辿り着くための指示を受けて、鈴は併設校行きを決意した。
その日の夜、理樹はレノンを探す。しかし、そこにいたのはレノンを抱き上げる恭介の姿だった。
理樹は恭介に、レノンを通して鈴に指示を出していたのは恭介なのか、鈴を独り立ちさせるために、今まで恭介が手のひらで策謀していたのかと問い詰める。
しかし、そんな理樹を恭介は「お前は問題をはき違えている」と一蹴する。そして理樹に、「世界の秘密」とは何なのかと尋ねる。
それに対し、「そんなものの答えは存在しない」「鈴の興味を引き付けるための餌でしかない」と言う理樹。それを聞いた恭介は大笑いし、その場を立ち去った。

その後、併設校行きを決意した鈴。だが、併設校に送り出された鈴は、併設校の陰鬱の空気に馴染めず、それを変えることもままならない。
友人もできず、教師からはなぜ鈴のような子が来たのかと言われてしまい、段々と元気がなくなる鈴。
理樹以外のバスターズメンバーとも連絡が取れない状況に陥ってしまい、鈴はさらに憔悴していく。
最初は理樹も鈴を励ましていたが、連日の鈴からのSOSに、理樹も「このままでは鈴は壊れてしまう」と思い、鈴を連れ戻そうとする。
だが、その前に恭介が立ちはだかった。鈴の窮状を知っている理樹は、突き放すような恭介の態度に激昂する。
恭介は鈴を併設校から連れ戻すことはしない。全てが恭介の思い通りに動いているような気がする理樹。理樹はそんな恭介に、不信感を抱くようになった。

土曜日に併設校から戻ってきた鈴。鈴の様子は併設校に行く前と比べて遥かにやつれきっていた。
日曜日の晩には併設校へ戻らないといけないという鈴。また、鈴は他のバスターズメンバーと連絡が取れないまま1週間を過ごし、理樹以外のメンバーを信頼できなくなっていた。
理樹はそんな折、謙吾に「鈴を連れて逃げる」という相談をする。謙吾は「その先に光はない」と言いつつも、「お前が恭介に勝てば、鈴は戻ってこられる」と言う。
最初から解散させるつもりでリトルバスターズを再構築した恭介に不信を抱く理樹に、謙吾は「俺一人になってもリトルバスターズを続けてやる」と言う。
理樹は、謙吾なら信頼できるかもしれないと思い、謙吾と共に恭介へ勝負を挑むことにした。

野球勝負に負けた謙吾を見下ろす恭介

「野球チームらしく、野球で決着をつけよう」という恭介の提案に乗り、恭介・真人チーム、理樹・謙吾チームに分かれて勝負をすることに。
当初は相方の投げるボールを3本柵越えさせられたら勝利というものだったが、1球ずつ投球した後、天候悪化のため、1本差でコールドゲームとすることになる。
恭介は1球目捨て球を、理樹は暴投を放ち、お互いにノーヒットに終わるが、2球目に真人が柵越えのホームランを放つ。
この1球を決めなければ理樹たちの負け。そんな場面において、理樹は理想の投球を行った。
だが、謙吾はあろうことか、それを見送った。
「茶番だ」と言い放ち、恭介に掴みかかる謙吾。理樹と真人の二人がかりで謙吾を抑えた後、恭介が冷たくコールドゲームを宣言した。

恭介との決闘に敗北した理樹は、鈴を連れて逃げ出す以外に鈴を救う方法はないと判断する。
そして、日曜日の夜をやり過ごし、月曜日の早朝に鈴と共に学園を逃げ出した。
行くあてのない二人だったが、理樹の提案で恭介・鈴の祖父の家を目指すことに。
理樹は恭介が祖父を苦手としていたことを思い出し、そこでならば恭介が探しに来てもやり過ごせると判断した。
電車を乗り継ぎ、鈴たちの祖父の家に辿り着いた二人。だがそこに祖父の姿はなかった。
いつまでも帰ってこない祖父にしびれを切らし、鈴は家に上がり込む。それを追って、理樹も祖父の家を仮の住処として過ごすことになった。

次の日から、お金を得るため働き始める理樹。鈴たちの祖父の家は農村地域であったため、理樹は老婆の農作業を行い、その対価として食料を得る生活を過ごす。
だがある時、持病のナルコレプシーを発症し、作業中に眠ってしまう。その後、農作業の老婆は理樹を働かせようとはしなかった。
別の方法で食料を得るため、海で魚釣りや山菜採り等で食料を集める理樹。だが、食料品だけでなく風呂や調理に使用する薪などの消耗品も減っていくばかりの日々。
手持ちのお金が減ってきたことに不安を覚えた理樹は、銀行からお金を引き出そうとする。だがその口座は、理樹が学園から失踪したことを知った理樹の後見人によって止められていた。
それだけでなく、警ら中の警官にも遭遇してしまい、理樹は何とか警官から逃げ果せる。だが、そこで理樹は通行人の会話から「鈴たちの祖父の家にはもう誰も住んでいないこと」を知らされる。

学校に連れ戻され、絶望する理樹

cactus_chapa
cactus_chapa
@cactus_chapa

Related Articles関連記事

CLANNAD(クラナド)のネタバレ解説・考察まとめ

CLANNAD(クラナド)のネタバレ解説・考察まとめ

『CLANNAD』とはゲームブランド"Key"が制作した恋愛アドベンチャーゲーム、及びそこから派生したアニメ作品。 坂道の上にある学園に在籍する不良学生・岡崎朋也が、様々な人と人との"絆"を通して成長していく作品。 2004年4月28日に全年齢対象のPCゲームとして発売され、その後2007年10月4日より京都アニメーション制作によるテレビアニメが放送開始された。

Read Article

Charlotte(シャーロット)のネタバレ解説・考察まとめ

Charlotte(シャーロット)のネタバレ解説・考察まとめ

「Angel Beats!」に続く、Keyにより制作されたオリジナルアニメ作品。 主人公「乙坂 有宇」の成長と人間模様に焦点があてられており、思春期の真っただ中にいる「完全ではない特殊能力」を持つ仲間とともに、彼らの前に立ちふさがる残酷な運命に対して抗っていく物語である。 2015年に全13話が放送され、翌年にOVAがリリースされた。

Read Article

AIR(エアー)のネタバレ解説・考察まとめ

AIR(エアー)のネタバレ解説・考察まとめ

『AIR(エアー)』とは2000年にKeyによって制作された18禁恋愛アドベンチャーゲームであり、2005年にアニメ化もされた作品である。舞台は寂れた田舎の港町そこに訪れた人形を操る青年国崎往人。彼は彼は密かに探しているものがあった。それは幼き頃、亡き母が語ってくれた「今も空にいるという翼を持った少女」。そしてそれは町に住むある少女神尾観鈴観によって成就することなる。

Read Article

とある魔術の禁書目録(インデックス)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

とある魔術の禁書目録(インデックス)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

「とある魔術の禁書目録」は、鎌池和馬によって書かれたライトノベル作品。 科学によって超能力を発現する「能力開発」をカリキュラムに組み込んだ、大規模な教育機関「学園都市」。その街に住む高校生「上条当麻」のもとにある日現れたシスター「インデックス」を巡って、上条は魔術の世界に踏み込んでいく。オカルトと科学、相反する二つの世界を描くバトルアクションとして、深いストーリーや名言の評価が高い作品である。

Read Article

ウィッチクラフトワークス(Witch Craft Works)のネタバレ解説・考察まとめ

ウィッチクラフトワークス(Witch Craft Works)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウィッチクラフトワークス(Witch Craft Works)』とは、講談社『good!アフタヌーン』に掲載されている水薙竜のファンタジー漫画、およびそれを原作とするアニメ作品。 とある普通の高校生(多華宮君)と全校生徒から姫様と敬愛される美少女クラスメートの魔女(火々里さん)を中心に多華宮君を巡って繰り広げられる魔女たちと多華宮君の物語である。

Read Article

とある魔術の禁書目録(第1期)のネタバレ解説・考察まとめ

とある魔術の禁書目録(第1期)のネタバレ解説・考察まとめ

『とある魔術の禁書目録』とは、鎌池和馬のライトノベル『とある魔術の禁書目録』を原作とする、J.C.STAFF制作によるサイエンス・ファンタジーアニメ作品。第1期は、2008年10月から2009年3月まで放送された。第1期以降、2020年までには、第2期、第3期までが放送されている。『とある科学の超電磁砲』、『とある科学の一方通行』などと合わせて「とある」シリーズと呼ばれており、本作『とある魔術の禁書目録』はその中核的な位置づけの作品である。

Read Article

探偵オペラ ミルキィホームズ(ゲーム・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

探偵オペラ ミルキィホームズ(ゲーム・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『探偵オペラ ミルキィホームズ』とは偵都ヨコハマを舞台にしたアニメで、探偵を目指す四人の少女を中心としたものである。ゲーム版『探偵オペラミルキィホームズ』を原作にしており、J.C.STAFFによって製作された。2010年10月から12月まで1期が、2012年1月から3月まで2期が放送された。2013年7月から9月から3期が、2015年1月から3月まで4期が放送された。

Read Article

Angel Beats!(エンジェル ビーツ)のネタバレ解説・考察まとめ

Angel Beats!(エンジェル ビーツ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Angel Beats!』とは、Key所属のシナリオライター「麻枝准」が原作・脚本を手掛けたオリジナルアニメ作品である。全13話で、2010年にTBS系で放送された。 死後の世界の学園を舞台とし、「人生」をテーマとした青春アニメ。 テストや球技大会などの日常的な学園生活、銃火器や刀剣を用いた戦いを描く非日常な生活、登場人物の送った生前の理不尽な人生、この3つを柱にストーリーが展開されていく。

Read Article

Angel Beats!(エンジェル ビーツ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

Angel Beats!(エンジェル ビーツ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

「Angel Beats!」は、P.A.WORKS制作によるテレビアニメ作品。 主人公「音無結弦」が目覚めると、そこは死後の世界だった。そこで出会った「仲村ゆり」に理不尽な人生を強いた神への復讐を目的とする「死んだ世界戦線」へと誘われる。音無は戦線の一員として、「天使」と呼ばれる少女と戦いを繰り広げる日々が始まる。 青春コメディ要素もありながら、人生に言及する重みのある名言を多く残す。

Read Article

planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜(Key)のネタバレ解説・考察まとめ

planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜(Key)のネタバレ解説・考察まとめ

『planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』(プラネタリアン)とは、ビジュアルアーツ社のゲームブランドであるKeyが制作した、ノベルゲームである。 本作は戦争によって荒廃してしまった未来の世界を舞台に、生き残りの人間である主人公とロボットである「ほしのゆめみ」の交流を描いている。 世界の終末を感じさせる空気感の中、機械であるはずのゆめみとの交流を通して変化していく主人公の心が感動を呼び起こす作品。

Read Article

アニメ『Charlotte(シャーロット)』とkey様の魅力は第4話を見れば全て理解できる件

アニメ『Charlotte(シャーロット)』とkey様の魅力は第4話を見れば全て理解できる件

2015年7月〜から、株式会社ビジュアルアーツkey様のアニメ『Charlotte』が放送されてます。そんなkey様の魅力的な作品として、『リトルバスターズ』や『クラナド』などがあります。今回の『シャーロット』にも、そういったkey様の魅力が如実に表されている回がありますーーそう!それは第4話です!そのポイントをまとめてみました。

Read Article

違いはここだ!「一番くじ」と「プライズ」の違いまとめ

違いはここだ!「一番くじ」と「プライズ」の違いまとめ

アニメやゲームのキャラクターグッズといえば、「一番くじ」や「プライズ」などがあげられますよね。しかしながら実際、どれだけクオリティや種類などが異なるのか明確なのです。同じフィギュアやぬいぐるみでも、「一番くじ」には500円〜800円払ってでも手に入れたいもの、「プレイズ」には数千円を投資しようともゲットしたいものと、必見です。

Read Article

殺戮の天使(第1話『Kill me... please.』)のあらすじと感想・考察まとめ

殺戮の天使(第1話『Kill me... please.』)のあらすじと感想・考察まとめ

見覚えのないビルの最下層で目を覚ました少女、レイチェル。わけもわからないまま、出口を求めてビルの中をさまよっていると、顔を包帯で覆い、大きな鎌を持った殺人鬼、ザックが現れる。 「3秒数えてやる。だからさぁ、逃げてみろよ!」 今回は「殺戮の天使」第1話『Kill me... please.』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

Read Article

続々登場!「Charlotte(シャーロット)」の最新グッズまとめ

続々登場!「Charlotte(シャーロット)」の最新グッズまとめ

株式会社ビジュアルアーツ:key様の超名作「Charlotte(シャーロット)」は、ファンに大きな衝撃と感動を与えてくれました。そんな「シャーロット」のグッズが、ようやく数多く制作・販売されるようになりました。他の作品とは異なる世界観や愛くるしいキャラクターたちが面白い「シャーロット」のグッズは、またひと味違う独特な雰囲気を醸し出しているのです。今回はそんな「シャーロット」のグッズをまとめました。

Read Article

【あつ森】アニメ・漫画キャラの制服を再現したマイデザインがすごい!【マイデザインIDまとめ】

【あつ森】アニメ・漫画キャラの制服を再現したマイデザインがすごい!【マイデザインIDまとめ】

大人気ゲームシリーズ「どうぶつの森」のニンテンドーSwitch専用ソフト『あつまれ どうぶつの森』では、服やタイルを自由にデザインして作る「マイデザイン」という機能があり、人気を博している。特に人気漫画などに出てくる服を再現したマイデザインはたびたびネット上で大きな話題になっている。Switchオンラインで公開されているマイデザインは自由に使うことができるので、大好きなあのキャラになりきることも可能だ。ここでは様々な人気アニメ、漫画の制服を再現したマイデザインを紹介する。

Read Article

目次 - Contents