ReLIFE(リライフ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ReLIFE』とは、日本の漫画家である夜宵草のウェブコミックおよび、これを原作とする漫画単行本、小説、テレビアニメ、映画、舞台作品である。入社3カ月で会社を自主退職し無職になった主人公が社会復帰プログラム「リライフ」の対象者となり、薬によって見た目を若返らせ高校生活を送る様子が同作で描かれている。周囲との関わりによって本来の自分の良さを取り戻しながら成長していく過程をラブコメ要素を交えながらコミカルかつしっとりと展開される点と、受け手が人生のやり直しを疑似体験できる点は本作の魅力である。

青葉高等学校の学級委員のみに支給される、つまり各学期の学力テストで男女別に1位だった生徒に支給される銀色のネクタイピン。学費免除、交通費支給、学食無料の特典が付いてくる。同校では各学年で異なる通常色のタイピンが支給され、海崎ら3年生は赤色である。そのため、シルバーピンは生徒らのあこがれの象徴になっている。本作ではこれをめぐるエピソードとして、これまで学級委員を歴任してきた狩生が3年生の1学期で日代にその座を譲ることになったことによる葛藤場面が展開されている。本作においてシルバーピンは、学生時代におこりうる競争意識とその消化・克服のプロセスを象徴的に描いたアイテムになっている。

バツネコ

作中に登場するコミュニケーションアプリである「ライム」にて、日代が愛用しているスタンプのキャラクター。グリーンの目をした黒猫で、赤いリボンの首輪にバツ型のチャームが付いている。日代がよくわからないタイミングで「LOVE」とつぶやく本キャラクターのスタンプを使用し、海崎を困惑させた。日代が海崎とともに狩生と玉来の仲を取り持った際、お礼に狩生と玉来から本キャラクターの首輪についたバツ型のチャームに似た飾りのついているヘアゴムを日代にプレゼントしている。

ストラップ

海崎と日代がクリスマスデートをした際にお互いのクリスマスプレゼントとしてその場で購入し贈ったおそろいのストラップ。布や革のような素材でできており、透明なバツ型のチャームが付いている。なお色は、海崎は赤で日代は青(なお、海崎の好きな色が赤)。「リライフ」終了後、お互いの存在が消えた状態で再開した際、このストラップがお互いの記憶を呼び起こす一助となった。

ReLIFE(リライフ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

日代千鶴「あなたと友だちになりたいと言っているんです。友だち0のぼっち女がなんとか一歩踏み出してみたところなんです。」

海崎の連絡先を聞く際に制服の裾をギュッと握る日代。

海崎が編入して間もない時期。学食で海崎が日代に1000円を貸した日の放課後に職員室前で再度二人は出会う。話はひょんなことにこれまで日代が対人関係を避けてきた話になるが、海崎が話を合わせた甲斐もあり、日代は海崎に連絡先の交換を申し出る。表情と声色からはサラッとしていたが、日代がこれまでも見えにくいところで意を決して自分なりに努力と勇気の一歩を踏み出してきたことが象徴的に描かれている場面。

夜明了「転んで許してもらえる若いうちにその痛みや起き上がり方を学んでおくのも大切かなって思いますがね。」

落ち着いた口調で海崎を諭す夜明。直後に海崎が苦々し声で「たまに、深いことを言い出すの、妙にムカつく」ともらす。

日代に友人がいないことを知った海崎は、「いるじゃん!もう一人、お昼、ぼっちな人」である夜明に、日代と一緒に昼ご飯を食べてあげるよう申し出る。しかし、当の夜明は上記の台詞を口にして依頼を断る。一見、日代を含めた実際の高校生に対する言葉のように思えるが、「リライフ」によってその機会を与えられた海崎もその対象の一人である。

狩生玲奈「私がこんな必死なのに、なんで二人は涼しい顔で。なんで私だけがうまくいかないの?いくら頑張っても頑張っても頑張っても。」

勉強では日代、運動では玉来に叶わない苦しさを吐露する狩生。そのまま感情がたかぶり、直後に大粒の涙が堰を切ってあふれ出す。するとふと我に返って顔を背け、口をつぐむ。

日代のカバンを盗んだ狩生と補習終わりの海崎が一緒に階段から落ち、ふたりは保健室で目が覚める。事の顛末を説明するよう海崎が狩生に詰め寄ると、狩生はどんなに頑張っても日代と玉来に追いつけないのに、当の二人は涼しい顔をしていることが悔しく、追いつかないことには自分の努力に意味がない、という思いを海崎にぶつける。これより前の回では、そのような思いを抱いてしまう自分を格好悪く思うのにそう思わずにいられない苦しさが語られており、その思いは複雑で行き場がないことが分かる。ストイックで努力家で、かつ友人を大切にするからこそ陥りやすい視野の狭窄によるジレンマである。

海崎新太「人をけなそうとする行為は自分をけなす。今まで積み重ねてきた努力や信頼を自分で踏みにじるな。頑張ってきた自分に失礼だ。」

涙ぐむ狩生を慰める海崎。

前述した狩生の落涙エピソードの後、海崎が優しく狩生を慰める。海崎が言う「人をけなそうとする行為」をする人物とは狩生のことだけではなく、自身のトラウマとなった元上司である佐伯の自殺に関与した佐伯の同僚らも指す。そのため、この時の口調は比較的穏やかだったが、その背景にある思いは非常に闇深く、そして重い。

海崎新太「一度きりの人生をあんな会社にくれてやるほど俺はお人好しじゃない!」

元上司である佐伯の墓参りから帰ろうとした矢先、海崎は佐伯とともに勤務していた企業の後輩である上岡と直見に出会う。そこで海崎は退社に伴う自身の胸の内を落ち着いて語るが、上記の台詞の時になると突如眉をひそめと語気が強まる。

上岡と直見から、海崎の退社は勇気ある行動であり海崎自身は彼らにとって「ヒーロー」である旨を語られる。それを受けて、海崎は自身がとった行動を意味あるものであったと再解釈する。その時、海崎の脳裏に佐伯が笑顔で励ます様子が浮かび、退社したことは間違いではなかったと強く断言することができた。過去のトラウマ的な体験から時が経ち、「リライフ」による人生の再スタートと成功体験を重ねて臨んだ墓参りという儀式が、海崎を新たなフェーズに駒を進めさせた。

日代千鶴「後の別れを気に病んで、その時その時の幸せを捨ててしまうのは、勿体ないのかもしれませんね。」

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