ReLIFE(リライフ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ReLIFE』とは、日本の漫画家である夜宵草のウェブコミックおよび、これを原作とする漫画単行本、小説、テレビアニメ、映画、舞台作品である。入社3カ月で会社を自主退職し無職になった主人公が社会復帰プログラム「リライフ」の対象者となり、薬によって見た目を若返らせ高校生活を送る様子が同作で描かれている。周囲との関わりによって本来の自分の良さを取り戻しながら成長していく過程をラブコメ要素を交えながらコミカルかつしっとりと展開される点と、受け手が人生のやり直しを疑似体験できる点は本作の魅力である。

海崎が就職した会社

海崎が社長(右)に「辞表」を提出したシーン。この後、海崎の辞表を指でつまみながら嘲笑する。社長椅子の背後にある「誠実」と書かれた額縁の他に、ドアの横には「忍」とかかれた額縁が飾られている。

CV:奈良徹

海崎が大学院卒業後に就職した企業の社長。海崎の教育係だった佐伯みちるが同期からの嫌がらせを受けて社内で自殺した際は、「なぁ、佐伯の代わりに誰が昇進すると思う?」という言葉が交わされる社員らの前で「佐伯はとても愛社精神のあるやつだった。だから最後の場所にここを選んだんだろう。それだけ、この会社が好きだった。私はそこまで愛されているこの会社を、誇りに思う」と発言し、海崎の堪忍袋の緒を切れさせた。直後に海崎から「辞表」を叩きつけられた際も「たった三カ月で辞めて、世間はお前を根性なしと見るだろう」「大人になれ、海崎」「お前程度いなくても何の支障もない。今すぐ出てけ!ゴミが!」と吐き捨てた。海崎が大人の社会で味わうことになった理不尽さやそれによる躓きの象徴的存在。

佐伯みちる(さえきみちる)

海崎が佐伯の墓参りで出会った会社の後輩に自らの現状を語った際に海崎の脳裏に浮かんだ佐伯の笑顔。作中、佐伯の目が描かれるのはこのシーンのみである。この直後、海崎は「一度きりの人生をあんな会社にくれてやるほど、俺はお人好しじゃない」「結果論だけど(中略)、あのまま会社にいたら、見られなかった世界に、いまいる。今は、辞めて良かったって思ってる」と語ることが出来た。

CV:伊藤静
演:伊藤ゆみ(舞台)/市川実日子(実写)

海崎の教育係。営業成績トップで、海崎は「正直最初は、営業職で女性の下につくなんて」と当初は思っていたが、気さくで、辛い社内環境でも生き生きと働くその姿が、海崎にとって「強くて、優しくて、俺のあこがれで、支えになっていた」。佐伯自身、入社当時は同期と切磋琢磨する仲だったが、次第に佐伯自身が頭角を見せ始めると、佐伯曰く女性という理由だけでよく思われず妬まれ、嫌がらせを受けるようになる。仕事でミスを偽造された際、耐えかねた海崎が他の社員に介入しようとするも「海崎君は正しいし、気持ちはうれしいんだけど、あまり踏み込まないでほしい、かな。(中略)私は大丈夫だから、海崎君も、大人になって」と制止する。以後、海崎が我慢しきれず行った佐伯の同僚社員に対する介入を機に佐伯への嫌がらせはエスカレートし、海崎が入社して三カ月たった頃、自社の一室で首を吊った姿の佐伯が発見された。第一発見者は海崎であり、以降、海崎は自らがやった行いへの後悔と無力感、「大人になる」という言葉の意味への懐疑、社会で生きることへの挫折感と理不尽さへの悔しさにさいなまれることになる。

その他

大神貴臣(おおがたかおみ)

和臣が海崎と日代に貴臣の件を話すシーン。海崎は貴臣のエピソードと自身の体験が重なり一瞬首元を触った直後、和臣に気にしすぎである旨を伝える。

海崎と同クラスに所属する大神和臣の兄。大学を卒業度に就職した会社でいじめに遭って退社後、ひきこもり状態になった。この話を海崎が和臣から聞いた際、自らの状況とイメージが重なり、海崎が首元を触るしぐさをする。弟である和臣は兄をよく気遣っているものの、狩生と交際後、兄を気遣うあまりに「自分が楽しくしているところを兄貴に見せつけるみたいにすることが、怖くて」「兄貴だって、色々しんどくて家にいるのに」と考え、狩生を自宅に招く機会があった際に断ってしまった。このことについて和臣が海崎と日代に相談した際、海崎からは「周りまで腫れ物に触るような感じとか、沈んだ空気出してたら、余計に滅入ってくるだろ。普通にしてれば良いんだよ。家族同士で気兼ねなくいられるから、自分の家は居心地が良いもんだ」と、日代からは「(狩生は完ぺき主義だから兄を見せたくないという和臣の発言に対して)それは狩生さんのことを見くびりすぎですね(中略)。狩生さんは努力して完璧を目指す人ですから、悩んでいる人の気持ちを誰よりもわかっているのだと思います」との助言があり、和臣が肩の荷を下ろしたことがあった。完結編では「リライフ」終了後、海崎はリライフ研究所への就職を希望し、貴臣の「リライフ」を担当することになる。

ちなみに、「チャラい」からと嫌がる和臣の片耳に会社で扱っているピアッサーで無理やりピアスホールを開けたというややバイオレンスなエピソードがある。

ReLIFE(リライフ)の用語

リライフ

リライフ研究所が開発・運営している、ニートを対象にした社会復帰支援プログラムで、本作では海崎と日代がその被験者として参加している。本プログラムでは、被験者が薬品に効果よって見た目を高校生に戻し、実際に1年間高校生活を送ることで被験者に人格的成長や変化を起こすことを目的としている。被験者はプログラム実施期間の生活費をリライフ研究所から支給され、プログラム終了後は活動実績によってリライフ研究所から就職先の紹介・斡旋を受けることが出来る。被験者は同じく見た目を高校生に戻したリライフ研究所サポート課の担当スタッフによる観察を受けながら同クラスで高校生活を送る。

本作では海崎(被験者002)の担当に夜明、日代(被験者001)の担当に小野屋が同伴しているが、日代については1年目の結果が芳しくなく、2年目も継続して参加することになり、この年に海崎も同時に参加することになった。なお、1年目と2年目の途中までは夜明が日代の担当をしている。

プログラム終了後は被験者と接触のあった人間から被験者に関する記憶の一切が消えることになっている。しかし、プログラム実施期間中に被験者と担当者以外の人間に本プログラムの存在が露呈した時点でプログラムは中断され、被験者と関わりのあった人間のみならず被験者自身からもプログラムに関する記憶が消去される。そのため、このような状況に遭った被験者はプログラム実施期間の記憶に空白ができた状態でプログラム実施前の生活に戻されることになる。

リライフ研究所

海崎と日代が被験者として参加している支援プログラムである「リライフ」の開発・運営をしている研究所。被験者の監督・支援を行う本研究所のサポート課に夜明と小野屋が所属している。また、「リライフ」実施後に海崎が就職先に希望したのも本研究所である。

サポート課

リライフ研究所にて被験者の監督・支援を行う部署で、夜明と小野屋が所属している。本部所のスタッフは被験者の推薦から観察・支援、「リライフ」実施後の就職先の紹介までを担当する。「リライフ」実施期間は被験者とともに同研究所開発の薬を服用して姿を高校生に戻して同じクラスで高校生活を送る。なお、基本1年間単独で高校生活を送る研修期間が存在する。被験者の監督業務は同クラスで学校生活を送るだけではなく、学内外問わず被験者の行動を”観察”する必要があり、さらに被験者の携帯電話を通して被験者本人への予告なしに音声による状況観察(×盗聴)も行う。その様子から海崎からストーカー呼ばわりを受けるが、夜明自身も自らの観察業務を「海崎さんのいるところ、常に僕ありですよ」と笑いながらストーキングと称している。また、観察の報告書は毎日作成される。

サポート課の観察・支援業務において、被験者との距離感の調整に難を抱えることが多い。調整の感覚はマニュアルがあるわけではなく担当者の裁量にゆだねられるところが大きいのもその由縁のひとつであると考えられる。「リライフ」実施経過の様相によって上層部から被験者と担当者の距離感の是非について指摘されることがあるが発言が二転三転することもあり、夜明はこれに苦しめられた。

「リライフ」の実施に際して、被験者と担当者の姿を高校生に若返らせる、または高校生の姿から元の姿に戻すために使われる、リライフ研究所が開発した薬品。特に固有の名称は作中に見られない。カプセルタイプで、服薬量は1錠。服薬した直後に入眠状態になり、起床時には姿が変化している。海崎がこの入眠作用について確認しないまま不用意に服用した際、夜明に「無計画な人ですね~」とたしなめられている。なお、薬品の使用に際しては同研究所の開発研究部に申請することが求められる。

青葉高等学校

海崎や日代をはじめとする本作の登場人物らが通う高校で、編入学が多いことから「リライフ」のプログラム実施校として採択されている。青葉大学の附属高校でエスカレート入学が可能である。大神曰く「そこそこ進学校」であり一定水準の学力が求められ、海崎の学力について大神からは「よく青葉、入れたよね…」とコメントされており、小野屋からも海崎の学力水準からすると青葉はレベルが上という旨の発言があった。各学期のはじめに学力テストが行われ、各クラスで男女1位の計2名が当該学期の学級委員になる制度があり、本テストに赤点がある場合は全教科赤点を脱するまで再試を行う徹底ぶり。これにより海崎は「再試ループ」にはまり苦しむことになった。

海崎が所属する3年3組内での様子だが、学級崩壊や非行による事件等は見られず、比較的落ち着いた雰囲気である。海崎が天津に持参した煙草が見つかった際には周囲の生徒が「不良?」とざわつき動揺を見せている。

シルバーピン

u_cb7503
u_cb7503
@u_cb7503

目次 - Contents