神のみぞ知るセカイ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『神のみぞ知るセカイ』とは、2008年から2014年まで『週刊少年サンデー』にて連載していた、若木民喜によるラブコメ漫画である。コミックスの累計発行部数は700万部以上で、3度に渡ってアニメが放映された。恋愛シミュレーションゲーム、いわゆるギャルゲーをこよなく愛する高校生桂木桂馬が、悪魔のエルシィと共に駆け魂(かけたま)と呼ばれる悪人の魂を捕まえるため、現実の女子たちを恋に落としていく物語。現実の女性たちと関わっていく中で成長する桂馬や、桂馬を巡って繰り広げられる恋愛模様が見どころである。

ギャルゲー攻略の神「落とし神」を名乗る主人公今井桂馬のもとに、ある日新米悪魔のエルシィが現れ、駆け魂という悪魔の巣食う現実の女の子を攻略してほしいと言ってきた。現実の女の子が相手だと即座に赤面してしまう桂馬は嫌がるが、駆け魂を放置していると「野放しにするくらいなら」という理由で地獄の番魚「魔土坊」が地上に召喚され、駆け魂がいる街ごと焼き払うという。仕方なく桂馬は、駆け魂が取り憑いた女の子、都万川美央の心のスキマを埋めて駆け魂を追い出すため攻略に乗り出した。女子との接触に慣れない桂馬は四苦八苦していたが、ゲームの知識を活かすことでどうにか建築会社の所長令嬢である美央と距離を詰め、無事に恋人になることができた。心のスキマが埋まった未央からは駆け魂が追い出され、エルシィは駆け魂を捕まえることができた。

『マジカル☆スター かのん100%』のあらすじ・ストーリー

魔法少女に変身するかのん。

皆の憧れ、トップアイドルの中川かのんはアイドル業と学業の両立で忙しい毎日を過ごしていた。そんなある日、肉体や宿主を持たずに魂だけで力が扱える悪魔の魂「はぐれ魂」と遭遇する。はぐれ魂に悪しき魔法をかけられたかのんは、気が付くと体が縮んでしまっていた。こんなことが世間にばれてしまえばパニックは必至である。エルシィから状況を聞かされたかのんはかのんの妹「中川まのん」と名乗り、元に戻るべくはぐれ魂を追うことになった。エルシィのサポートで歌うことで魔法少女「かのん100%」に変身できるようになったかのんは、「かのんの妹オーディション」に応募していた女の子こずえを助けたり、はぐれ魂に与して世界制覇を目論む幼女化した元アイドル、ベル・マーク・アツメを退けたりしつつはぐれ魂のボスに迫る。最後はそのはぐれ魂のボスを倒したことで完全に元の姿に戻った。

『神のみぞ知るセカイ』の登場人物・キャラクター

主要キャラクター

桂木桂馬(かつらぎ けいま)

CV:下野紘、CV:小林沙苗(幼少期)
私立舞島学園高等部の2年B組に所属する男子高校生。極度のゲーマーであり、特に男性向けの恋愛シミュレーションゲーム、いわゆるギャルゲーには目がない。女の子がいてエンディングがあればすべてギャルゲーだという考えから、一時は駅前の占いマシンやバッティングセンターにまで手を広げていた。そのギャルゲーに対する独特な考え方や攻略速度からネット界隈などでは神のごとく崇められ、また本人もゲームにおいては神であることを疑っていない。甘い食べ物が嫌いで絵が下手。体力は並以下だが記憶力や思考能力は非常に高く、学校のテストも軒並み100点という規格外の頭脳の持ち主。ただしその能力の大半はギャルゲー攻略に向けられている。攻略対象者から見とれられるほど容姿も整っているが、学校内では普段の態度の悪さや授業中でもゲームを手放さない奇行ぶりから「オタメガ」と呼ばれ気持ち悪がられている。
基本的には冷静な性格。ただしゲームに関することとなると熱くなりやすい。またプライドが高く理屈っぽく、他人の感情にはとことん無頓着。そのせいでエルシィやハクアから不興を買うこともしばしばある。物事を論理的に考える癖があり、相手に論理的ではない行動をされると動揺する。女神編でちひろから告白された際はそれゆえに酷い暴言を吐いてしまった。「現実なんてクソゲー」だと発言する一方で母親の誕生日にプレゼントを買ったり、エルシィの我が儘に付き合ったりするなど、根は優しく面倒見がいいことが窺える。攻略の最中であれば対象の心の機微にも聡く、甘い言葉を囁くことも厭わないが、女子の方から触れられるとすぐに顔を赤くし距離を取るなど押しの弱い性格である。
二次元の女子を理想とし、現実の女子を低次元だと見下して不平不満を言うことが多い。しかしエルシィのバディーに選ばれ、駆け魂狩りに巻き込まれ現実の女子と関わることが増えたことで、攻略対象者が自分との恋愛を覚えていないことに寂しさを覚えたり、理不尽な現実にそれでも挑んでいく女子たちを見て自分を顧みたりなど、彼の心境にも少しずつ変化が生じていく。

エリュシア・デ・ルート・イーマ

CV:伊藤かな恵
桂馬と契約した地獄の冥界法治省極東支部の駆け魂隊の新悪魔。階級は三等公務魔で、駆け魂隊に配属される前はただの掃除係だった。300歳を超えているが桂馬の妹を名乗っており、容姿もそれ相応。愛称は「エルシィ」で、ちひろなどからはさらに縮めて「エリー」と呼ばれている。そのポンコツな言動から桂馬からは「バグ魔」「ポンコツ悪魔」と罵られることもある。
先述の通り元は掃除係で地獄の魔学校では落ちこぼれだった。しかし10年前に起きた駆け魂大脱走により駆け魂隊が人材不足になり、掃除係から昇進することになる。両親はかつて起こった大戦争「アルマゲマキナ」で死亡し、エルシィは救命院という地獄の孤児院で育てられた。救命院を運営する悪魔の実娘リミュエルに憧れている。
性格は無邪気で能天気。また泣き虫でドジでもある。日本の知識が江戸時代で止まっており、非常識な行動とって桂馬に怒られることもしばしば。駆け魂狩りの室長ドクロウの計らいで桂馬の父親の隠し子として桂馬の家に転がり込む。桂馬のことは「神にーさま」「神様」と呼び慕っているが、桂馬のゲーム熱にはついていけずに冷めた態度を取ることも多い。また桂馬に好意を見せる天理やハクアに対して嫉妬のような感情を見せることがある。時間がある時は桂馬の母親が経営する「カフェ・グランパ」のウェイトレスとして働いており、その人当たりの良さや華やかな見た目から家でも店でも学校でも可愛がられている。
駆け魂隊に支給される「羽衣」「勾留ビン」「駆け魂センサー」といったアイテムの他に、掃除係時代から使っている箒を常に持ち歩いている。掃除係を務めていただけあって掃除がとても得意。料理も得意と自称しているが、作るものは地獄の料理であるため桂馬には不評。一応、悪魔のハクアが言うには料理上手とのこと。
ミーハーな一面があり、作中ではアイドルのかのんに夢中になる。テレビの前でダンスや歌を真似るくらい好きで、かのんが倒れた際はその代役を任される。栞編では消防車を好きになり、落ち込むことがあっても消防車を見て元気になる。ちひろ編終了後はちひろのバンド「2B PENCILS」にベースとして加入。右利き用のベースを左手で弾いている。その生活は悪魔とは到底思えず、悪魔のお偉方には平凡な人間のようだと評された。
桂馬と狩った駆け魂の数は多く、半期で9匹の駆け魂を捕まえたことを評して室長賞が贈られた。索敵や情報収集、羽衣での物理的な支援が彼女の役目。桂馬には全幅の信頼を置いている一方で、桂馬に地獄の情報を提供することができなかったり、テスト勉強を優先して駆け魂狩りに参加しなかったりなど、桂馬からはあまり信用されていない。ただし「言われたことは熟す」という程度の信頼はされている模様。
実はサテュロスの兵器がドクロウの手によって転生した悪魔である。本人曰く「ラスボス」。終盤でその記憶を取り戻すが、兵器としてではなくエルシィとしての日常を選び取り、因果律を操作して「桂木えり」として本物の桂馬の妹となった。

ハクア・ド・ロット・ヘルミニウム

CV:早見沙織
丸井雪枝と契約した地獄の冥界法治省極東支部の駆け魂隊の新悪魔。極東支部第32地区長であり、一等公務魔のエリート。魔学校ではエルシィと同期生で親友だった。コネや角の有無など家柄が重要な魔学校において、圧倒的な成績で主席を取り「証の鎌」という鎌を初めて獲得した悪魔である。優秀という点では間違いなく、エルシィができない羽衣の複数制御や過去視ができ、動魔術を20個同時に制御することで羽衣なしで飛行することもできる。しかし人間界に出てからはマニュアル通りにいかず、駆け魂を1匹も捕まえることができないどころか唯一出した駆け魂にも逃げられるなどの失敗が続き自信を喪失、一時はその心のスキマを駆け魂に付け込まれて操られてしまった。
生真面目でプライドが高く、負けず嫌いで意地っ張り。いわゆるツンデレ。ドクロウからは「馬鹿正直なだけで協調性もなく、空気も読めない」と評される。どこまでも真っ直ぐな性格をしており、自分の能力を鼻にかけることはなく、落ちこぼれのエルシィに対しても面倒見よく接している。周りからは天才と言われているが、すべては彼女の努力の賜物であり、天才と言われることがプレッシャーであった模様。
エルシィとは異なり、地獄に関する正確な情報を提供してくれることから、桂馬からは信頼されている。一方で実践が伴っていないマニュアルタイプであることを見抜かれてもいる。ハクアが駆け魂を逃した一件以後、桂馬に対して好意を持つが、浴室で裸を見られたりトイレで鉢合わせたりしても謝罪すらされないなど、桂馬からはぞんざいに扱われている。このような桂馬への感情から、ディアナとは度々衝突する。女神編ではかのんの代役を務めるエルシィの代わりに一時的に桂馬のバディーになる。桂馬の攻略の裏側を目の当たりにして「見なければよかった」と後悔する一方、桂馬の力になりたいと思うようになった。
本来のバディーは丸井雪枝。当初は何事も1番を目指すハクアにとって、雪枝の攻略のやり方やのんびりとした性格などが気に食わず、バディーはいないとまで言っていた。とはいえ雪枝のことを嫌っているわけではない。
女神編では馬鹿正直にヴィンテージのことを室長に告げたことから拘束され、駆け魂隊の地位を剥奪される。室長に助けられた後は地獄を密出国して人間界へ戻った。終盤でヴィンテージのリューネと戦うことになるが、終始劣勢に立たされ、結果的にリューネに見逃された形になったことから悔しさを感じていた。その後は駆け魂隊に無事復帰したものの、当初の約束通り手柄がすべてノーラのものとなってしまった。過去編終了後はエルシィの因果律操作によってエルシィのことを忘れてしまった。

攻略対象者

高原歩美(たかはら あゆみ)

CV:竹達彩奈
私立舞島学園高等部の2年B組に在籍する女子高校生。陸上部に所属しており、専門はハードル走。本気で走る際は髪をくくるようにしている。走るのが速い反面、勉強が苦手。学校では何かにつけて全力で走り、人や壁に激突している。
現実の女子としては桂馬の初めての攻略相手。コーチの前でいいタイムが出て以降は伸び悩み、それが心のスキマとなっていた。桂馬に攻略された後の大会では無事に優勝を果たす。また桂馬のことを「オタメガ」ではなく名字で呼ぶようになったり、桂馬に自分から話しかけるようになったりと、桂馬に対して好意的になった。
クラスメイトのちひろとは小学校からの友達で、ちひろ編では彼女と桂馬が仲直りできるよう取り計らった。またちひろが結成したバンドにギターとして参加し、舞校祭ではステージに立って演奏した。
明るく活発な少女で人当たりが良い。少々怒りっぽくもあり、特に桂馬に対してはすぐに足が出る。胸が成長中であることが悩み。その快活な性格や容姿から校内での人気も高く、舞校祭ではミスコンにエントリーされて多くの声援を貰った。
女神を宿す少女の1人であり、攻略時の記憶がある。どのタイミングで思い出したのかは不明だが、女神編では鏡に映るメルクリウスと普通に会話をしていた。またその女神編ではちひろとの友情と桂馬への恋慕で揺れることになり、ちひろが傷ついているのに桂馬のことを考えていた自分を嫌悪したりもした。最後はちひろの後押しもあって桂馬とキスをする。サテュロスによって世界が一時的に崩壊した際は桂馬への不信感からか、意地を張って1度は協力することを拒否した。

青山美生(あおやま みお)

CV:悠木碧
私立舞島学園高等部の2年A組に所属する女子高校生。青山中央産業の社長令嬢だったが、社長である父親が死んだことで会社が人の手に渡り、現在はボロアパートでの暮らしを強いられている。「社長の娘としての誇りを忘れない」という父親の教えを間違ったふうに捉え、桂馬と出会った当初は小銭の存在を認めず僅かなお金しかないのに1万円でパンを買えるだけ買うなどをしてお金持ちの振りをしていた。攻略後は母を助けるためにパン屋でのバイトを始め、潰れた父の会社を再建するという夢を持つ。
意地っ張りでツンツンした性格であり、他の生徒などの一般人を庶民と呼ぶ。攻略後もそれは変わらなかったが、表情や態度は柔らかくなっている。

中川かのん(なかがわ かのん)

nishi_7a4
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@nishi_7a4

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