神のみぞ知るセカイ(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『神のみぞ知るセカイ』とは、2008年から2014年まで『週刊少年サンデー』にて連載していた、若木民喜によるラブコメ漫画である。コミックスの累計発行部数は700万部以上で、3度に渡ってアニメが放映された。恋愛シミュレーションゲーム、いわゆるギャルゲーをこよなく愛する高校生桂木桂馬が、悪魔のエルシィと共に駆け魂(かけたま)と呼ばれる悪人の魂を捕まえるため、現実の女子たちを恋に落としていく物語。現実の女性たちと関わっていく中で成長する桂馬や、桂馬を巡って繰り広げられる恋愛模様が見どころである。

駆け魂センサー

悪魔の髪についているドクロが駆け魂センサー。首にかけているのが羽衣。

駆け魂隊の悪魔が頭につけたドクロ型の装置。駆け魂に近づくと音が鳴る他、通信機としての機能も付属している。センサーとしての精度はあまり高くない。また駆け魂センサーを改造したと思しき女神を感知するセンサーも存在している。

羽衣

駆け魂隊が身に着けている羽衣。外部エネルギーなしで拡縮・変形が可能。切り刻まれても元に戻る。羽衣を纏えば外から見えなくすることもでき、新悪魔が飛行できるのもこの羽衣があってこそ。ハクアほどの力の使い手ともなれば羽衣で過去を見ることもできる。

勾留ビン

勾留ビンには中にいれたものごと拡大・縮小する性質があり、このように悪魔や人間を入れることもできる。

駆け魂を吸い込んで捕獲するためのビン。レベルの低い駆け魂は難なく捕まえることができるが、レベル4にもなるとビンの吸引力に抵抗し、ビンを破壊することさえある。通常のビンよりも強力な勾留ビンも存在するが、こちらはあまり知られていない。

協力者(バディー)

駆け魂を捕まえるサポートをする、人間の協力者。悪魔とバディーは地獄の契約で結ばれており、許可なく契約を破棄したり契約を達成できずにいたりすると、契約と同時に巻かれた首輪が爆発する。悪魔とバディーは一蓮托生であり、バディーが死ぬと悪魔も死ぬことになる。これは契約と関係のないところで死亡した場合も同様である。バディーは上層部により振り分けられ、契約する悪魔がバディーを選ぶことはできない。

攻略

元々はギャルゲーで意中の相手を落とすことだが、桂馬に限らず雪枝やノーラも駆け魂を宿主から追い出す作業を指して使用している。心のスキマが埋まるのであれば恋愛でなくともよく、社会的な成功や病気の快癒、果ては邪魔な人間を消すなどの過激な手段でもよい。攻略が完了すると法治省により、攻略相手や目撃者といった関係者の記憶は修正される。ただしエネルギー節約のため記憶の修正は少々雑で、悪魔とバディーに関する記憶全てが消去されるわけではなく、彼らが起こしたイベントそのものは他の人物に入れ替えて残っていたり、あるいはそのまま事実として残っていたりする。例えば楠の場合、桂馬が女子空手部に入部した事実は覚えていたが、桂馬と遊園地に行った記憶は弟子と行った記憶にすり替わっていた。

正統悪魔社(ヴィンテージ)

旧地獄の復活を望む新悪魔たちの違法団体。今の悪魔を腑抜けていると評し、悪魔が悪魔らしくいられた昔の地獄を望む悪魔が属する。使えば牢獄入り程度では済まされないという古悪魔の魔術を習得しており、駆け魂隊に紛れて人間界へやって来ていた。旧地獄の復活を望む組織は他にもあるらしいが、ヴィンテージは何度壊滅しても復活する、特に過激な組織であるという。作中では駆け魂隊に介入して古悪魔の復活を幇助した他、女神を捜索・襲撃し人間界での旧地獄復活を目論んだ。最終的には女神が全員覚醒したことで彼らの野望は阻止されて全員が捕まったが、実際は女神復活を目論むサテュロスに利用されていただけだった。

サテュロス

旧地獄から続く名家・旧家に属する選りすぐりの悪魔のみで構成されたサロン。強大な権力と旧地獄への愛と忠誠を持ち、悪事の裏にはサテュロスの影があると言われるほど新地獄に深く根付いている。女神を武器として戦争を起こそうと画策しており、ヴィンテージを利用して女神を復活させた。

グレダ東砦

アルマゲマキナ最終決戦の地。女神による古悪魔封印が行われた場所でもある。人間界の舞島沖の一本岩と呼ばれる岩の裏側に存在し、レベル4の駆け魂が大量に存在していた。

ユピテルの姉妹

アルマゲマキナで新悪魔に手を貸し、自ら人柱となることで古悪魔を封印した6人の女神。遠い昔の天界の王の一族の血と名を継ぐ、王族のようなものとのこと。古悪魔の封印が解けたことで彼女たちの魂も人間界へやってくることになったが、当初は封印の影響からか力を失っていた。女神たちは封印と同時に肉体も失っているため、現在の姿は依り代となった女の子に依存しており、女神が表層に出た際は頭上のエンジェルハイロゥや背中の翼の出現の他、それぞれ肌や髪の色が変化したり顔に紋様が現れたりといったことが起こっている。10年前、サテュロスの企みに気づいたドクロウにより大量の駆け魂に紛れて人間界に落とされ、過去に遡った桂馬の協力で後に桂馬が攻略する女の子の中に駆け魂と共に隠されることになった。女神の依り代となった女の子は駆け魂が消えた後の記憶修正を受けて一時的に攻略のことを忘れていたが、女神が力を取り戻すと思い出した。女神のエネルギーは愛であり、愛が大きくなるほど女神の力が戻る。

落とし神

桂馬の通称であり、また桂馬が運営するギャルゲーの攻略サイトでもある。ウェブサイトは前時代的なテキストオンリーのサイトだが、あらゆるゲームの知識が詰まっており、見れば人生が変わると言う人もいるほど。テレビで特集されたり、ゲームの制作者も参考にしたりするほどの影響力を持っている。しかし本人にその自覚はない。

舞島市

美里町、舞島町、田中町の3つの町が合併してできた新しい市。桂馬が「田舎」と発言する通り、冴えない小都市である。しかし歴史だけは鳴沢市よりもあり、かつては鉱山や宿場などもあってそれなりに栄えていた。鉱山が掘り尽くされてからは衰退し、現在は東の新市街が鳴沢市のベッドタウンとして発展している。桂馬の家や桂馬の通う舞島学園があるのもこの舞島市である。

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@nishi_7a4

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