ザ・ファブル(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ザ・ファブル』は日本の青年漫画。作者は南勝久。講談社の『週刊ヤングマガジン』で2014年49号から2019年51号まで第1部が連載された。伝説の殺し屋「ファブル」は組織の命令によって佐藤明という偽名を付けられ、誰も殺さない一般人として生活する。移住先の大阪で、明はパートナー洋子とともに周囲の優しさに触れる。しかし、明たちはトラブルに相次いで巻き込まれていく。2019年、岡田准一が主演を務めて実写映画化され、2021年に第2作が公開される。

ミサキと電話する明。

準備を進める明のもとに、ミサキから電話がかかってくる。体調不良のため明日は仕事を休むことを社長に伝えてほしいという連絡だった。その際、2人が初めて会った時のことを話し、明はミサキから仕事を紹介してくれたことで楽しい生活が送れていると礼を言う。ミサキは、明の絵が好きであることを伝え、自分の似顔絵を描いてほしいと頼む。明は「あすの夜に渡す」と言うが、ミサキは「用事のため朝まで帰れないかも」と謝る。ミサキは小島と契約を結んだデリヘルの初日の勤務のため、会えないと思っていた。しかし、明はミサキに「大丈夫。すぐに帰れる」と話した。
翌日、小島と砂川は工場で落ち合う。工場内には、殺し屋2人が潜んでいた。ミサキも連れてこられ、デリヘルの体験勤務として砂川の部下を相手するように伝える。ミサキは、上着を無理やり脱がされて、男の陰部を咥えるように強要される。泣き叫ぶミサキ。その時、覆面をかぶった明がそっと近づき、一瞬で男を気絶させた。殺しで磨かれた格闘術だった。何が起こっているのか分からないミサキ。明だとは気づいてなかった。明は、ミサキを逃がすため、近くにいる砂川や小島の仲間の様子を見に行く。

圧倒的な力でミサキと小島を救出する明。

そのころ、砂川は小島を殺すように殺し屋に合図を送っていた。殺し屋の1人に銃で頭を狙われている小島。銃弾が撃ち込まれる直前、それに気づいた明が玩具の銃で殺し屋の腕を撃つ。間一髪のところで銃弾は逸れた。この時、明は殺し屋がいることに気付き、小島も自分が殺されそうになっていることを初めて知った。明は別の殺し屋を動けなくしたあと、海老原の小島を連れてきてほしいという依頼にもこたえるため、小島の救出に向かう。殺し屋の1人が「敵はファブルだ!」と叫ぶ。もう1人の殺し屋も自分の腕に自信を持っていたが、明にはまったく歯がたたなかった。おもちゃの銃で四肢を撃たれて、あっという間に動けなくなっていた。そして、明は小島を銃で気絶させて連れ去り、ミサキの救出も難なく成功させた。

小島を殺す海老原。

明は救出した小島を車に乗せて、明が住む家に連れていく。そこには海老原が。海老原は「なぜやるなと伝えたデリヘルをしたのか」と小島に問う。「アニキ…スマン」と反省の情を見せる小島。「大丈夫や俺が付いている」と海老原は優しく語りかけ、座る小島の背後に移る。次の瞬間、車庫には銃声が響いた。海老原は、所属する暴力団の中でご法度を繰り返した小島を射殺した。

砂川にケジメをとったと説明する海老原。

海老原は砂川に「ケジメ」として死んだ小島の写真を見せる。小島によってデリヘルという自分の持ち場を荒らされた砂川だったが、「これでチャラ」と海老原に言われる。一方の砂川は、明の存在が気になり、海老原に「あいつは誰だ」と聞く。しかし、しらを切る海老原だった。

クマと対峙する明とクロ。

明のことを一流の殺し屋として尊敬の念を抱く海老原の部下のクロは、明に弟子入りを目指そうと付きまとっていた。そんなある日、殺し屋としての大切な感覚を研ぎ澄ますため、2日間の山籠もりをするという明にクロも同行することになった。ナイフ一本で山に入る明は、ヘビや昆虫をとって食糧にする。自然と一体になることで身体の感覚を研ぎ澄ますのであった。一方、初めての山籠もりをするクロだったが、何とか明に付いていく。そんなとき、ツキノワグマが2人に襲い掛かる。慌てふためくクロに対して、マムシの毒を塗ったナイフで応戦する明はたったの6秒で熊を追い払った。あっという間の2日間が過ぎた。そのころ、洋子は暇を持て余していた。行きつけのバーで、ナンパ男の河合を誘い、テキーラで酔い潰して遊んでいた。20杯以上を飲んだ河合は呂律が回らなくなり、「ペッ…だい……ヨ……ちゃ……」と洋子に語り掛ける。洋子はその言葉を「ぺ、大丈夫。ヨウコちゃん」と言いたいのだと考え、呂律が回らない河合を見て笑う。その後、河合は「ペダイヨチャ」というあだ名を知らぬ間に付けられることになる。

因縁の相手との対決

表向きは興信所、裏では殺人に手を出す宇津帆。

明が暮らす街では、興信所を運営する宇津帆という男が新たに登場する。表むきは、過保護に育てられた子どもの親の話を聞いて子育ての支援などを行う興信所。しかし、実態はその子どもの親から大金を奪った上で、子どもを殺してしまうという闇企業だった。興信所には、宇津帆のほか、元真黒組の井崎ツトム、殺し屋の鈴木、車椅子の佐羽ヒナコが在籍し、数々の悪事を働いていた。

過去の殺しで明はヒナコの存在を知っていた。

ヒナコと明には接点があった。明が過去に依頼を受けて車中の男を殺した際、助手席にヒナコが乗っていた。明はヒナコの顔を覚えていたが、ヒナコは明が覆面マスクをかぶっていたため存在には気づかなかった。明が車に乗った男を殺したあと、車が立体駐車場の3階から転落。このため、ヒナコは車いす生活を余儀なくされたのだった。

盗撮する貝沼の行為に気付く宇津帆たち。

宇津帆のターゲットにされたのは、明が勤めるデザイン会社の同僚貝沼だった。貝沼は、好意を寄せるミサキを盗撮するなど行動をエスカレートさせていた。貝沼の悪事を母親にばらすことで宇津帆は大金をゆすろうと考えていたのだ。

ミサキを殺そうとした貝沼を止める明。

宇津帆は興信所の人間としてミサキに近づく。宇津帆は、貝沼が好意を寄せているミサキの自宅に盗撮用のカメラを仕掛けていると推測し、ミサキの自宅の室内から盗撮機器を見つけるもミサキには告げず録画データのみを持ち去る。さらに、貝沼をはめるためにトイレや脱衣場などにも新たな盗撮機器を仕掛ける。後日、宇津帆は貝沼と母親を興信所に呼び出し、盗撮していた事実を突きつける。そして、「かつてグラビア経験のあるミサキが芸能界に復帰する」というシナリオをでっちあげ、盗撮を公にしない代わりに貝沼の母親に6000万円を支払うよう要求した。翌日、「すべてミサキのせいだ」と常軌を逸した貝沼は、職場で包丁を片手にミサキを殺そうとするが、凶行に気付いた明が貝沼を気絶させてミサキの命を守る。

貝沼を返せと鈴木に伝える明。

目を覚ました貝沼は事務所から逃げ出したが、事務所前で宇津帆と共に動いている殺し屋の鈴木に拉致される。鈴木の顔を見た明は同業者であることを察知する。そして、貝沼を捜していたところ鈴木と出くわす。銃を握る鈴木に対して、明は表情一つ変えず「貝沼くんを返してほしい。生きて返してくれたらそれでいい。24時間だ」と言って、その場から立ち去った。一方、貝沼は、宇津帆の仲間の井崎によって山中に連れてこられていた。貝沼は、井崎が用を足している隙に車から逃げ出した。

鈴木を一瞬で倒す洋子。

夕飯の準備をしている洋子のもとに、殺し屋の鈴木が現れる。鈴木は銃をチラつかせて、明の正体を明かすように言うが洋子は動じない。逆に洋子は「ハンデをあげている。6秒で終わるから」と鈴木に言う。机を蹴り上げて洋子に攻撃を仕掛ける鈴木。しかし、洋子は落ち着いて机をよけて、素手であっという間に倒してしまう。洋子も暗殺の技を習得していた。洋子に拘束された鈴木のもとに明が帰ってくる。明は、貝沼を生きて返すように伝える。しかし、貝沼は、目隠しをされていた状態だったため方向が分からず、崖から落ちて命を落としてしまっていた。明は溜息を一つ付き、鈴木の拘束を解いて解放した。鈴木は興信所に戻り、宇津帆に明が伝説の殺し屋ファブルだと伝える。そして、宇津帆たちは伝説の殺し屋を殺したい一心で、明の殺害を計画する。

爆破から逃れる明。

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