メタルギア(METAL GEAR)のネタバレ解説・考察まとめ

『メタルギア』とは、1987年コナミから発売されたMSX2用ステルスアクションゲーム。『メタルギアシリーズ』の第1作であり、小島秀夫の監督デビュー作である。1995年、南アフリカ奥地の武装要塞国家アウターヘブンを舞台に、主人公ソリッド・スネークが無線機だけを片手に敵地アウターヘブンに単独潜入し、殺戮兵器メタルギアを破壊するミッションにあたるストーリーである。「敵から隠れながら進む」という画期的なシステムを導入し、「ステルスアクション」というジャンルを確立した記念すべき作品。

『メタルギア』の概要

『メタルギア(METAL GEAR、略称:MG)』とは、1987年7月13日にコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント、略称:KDE)から発売されたMSX2用ゲームソフトである。開発はコナミ開発3課が行い、ゲームデザインは小島秀夫、音楽はメダロットシリーズやKOFシリーズに楽曲を提供している水野郁や、たけのうちしげひろ、古川元亮が担当している。
1990年7月22日に続編『メタルギア2 ソリッドスネーク』が発売。1998年9月3日に第3作目である『メタルギアソリッド』が発売され、以降『メタルギアソリッド』の続編がシリーズ化し数々の作品がリリースされている。
第1作である本作から続くメタルギアシリーズは、累計販売本数が全世界で5,650万本を超え広く認知されているが、そのシリーズの原点というべき本作は複数の移植版・リメイク版として世に出されている。日本では、1987年12月22日ファミリーコンピュータ用としてリメイクして発売。ファミリーコンピュータ版の移植として、2004年3月11日ゲームキューブ用『メタルギアソリッド ザ・ツインスネークス』の特典として復刻されている。オリジナルであるMSX2版の移植として2004年8月18日ケータイアプリ版(ケータイアプリ版のみ新アイテム・新モード付き)、2005年12月22日PlayStation 2用『メタルギアソリッド3 サブシスタンス』の付録として、2006年4月20日i-revoゲーム版、2007年7月26日PlayStation 2用『METAL GEAR 20th ANNIVERSARY METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』の同梱として、2009年12月8日Wii / バーチャルコンソール版、2011年11月23日にPlayStation 3用と2012年6月28日にPlayStation Vita用でそれぞれ『メタルギアソリッド HD エディション』の同梱として発売されている。
制作当時のアクションゲームの常識は「敵を倒しながら進む」であったが、本作のテーマは「敵に見つからないよう潜入する」であり、その斬新なゲームシステムから「ステルスアクション」というジャンルを確立、世に広めた作品であり、2008年「ステルス要素を完全に取り入れた最初のビデオゲーム」として、ギネス世界記録「GAMER'S EDITION 2008」に認定された。
本作の特徴はなんといっても、敵に見つからないように潜入し任務を遂行するいう、他に類を見ない緊張感が味わえる点であろう。また、強大な組織に一人で立ち向かい、複数の仲間と連絡を交わしながら数々の戦いやギミックを乗り越える作りこまれたストーリーは、後世のメタルギアシリーズに脈々と受け継がれている。
本作は主人公のソリッド・スネークが単身敵地であるアウターヘブンに潜入し、そこで捕らえられている多くの捕虜を助けながら様々な情報を手に入れ、最終的に大量殺戮兵器であるメタルギアの破壊と黒幕であるビッグボスを倒すまでの物語である。

『メタルギア』のあらすじ・ストーリー

導入

無線機を使って、ビッグ・ボスから指令が出される。

物語の舞台は1995年南アフリカの奥地。1980年代後半に英雄的かつ狂人ともいわれたひとりの傭兵によって武装要塞国家アウターヘブン(OUTER HEAVEN)が作られた。アウターヘブンは世界中から優れた傭兵を集め、兵士や軍備を世界中の紛争地域へと輸出する危険国家であったが、あるときNATO(北大西洋条約機構)は、世界の軍事史を塗り替える程の恐るべき殺戮兵器がアウターヘブンで開発されているという情報を掴む。世界情勢をひっくり返すような危険分子に対し、米国軍上層部は、地域紛争・テロ活動に対処するべく編成された特殊作戦部隊「FOXHOUND」の派遣を決定する。「FOXHOUND」は政治色が濃く、軍事介入できない極秘任務の場合、敵地に単独で潜入し任務遂行にあたる。「FOXHOUND」の一員であるグレイ・フォックスは単身アウターヘブンへの潜入を試みたが、数日後「メタルギア…」との連絡を最後に彼は消息不明となる。事態を重く見た米国軍上層部は再び特殊部隊「FOXHOUND」に任務を下す。今回、「FOXHOUND」の威信にかけて任務にあたるのは主人公の新米兵ソリッド・スネーク。スネークは潜入を敵に悟られぬよう、痕跡を残さないためも食料・武器などは現地調達しなければならない。唯一持ち込んだ無線機に「FOXHOUND」総司令官ビッグボスからの指令が入る。今回の作戦は「消息を絶ったグレイ・フォックスの行方を追い、メタルギアの正体を探り、メタルギアを破壊」すること。危険国家を相手に、たった一人の傭兵の戦いが始まる。

ビル1

秘密の独房に捕らえられていたグレイ・フォックスを救出するスネーク。

まず情報を手に入れるため、先行して敵地に潜入していたグレイ・フォックスの行方を捜査する。監視カメラや巡回兵の目を盗み、ハンドガンやガスマスク、閉ざされた扉やエレベーターを解錠するカードなど、任務遂行に必要なアイテムを現地調達しながらビル1の深部へと進んでいく。アウターヘブンでは複数の捕虜が監禁されており、スネークは次々と捕虜を解放しながら有益な情報を収集していく。その中の一人から、グレイ・フォックスは秘密の独房に収容されており、そこに到達するためには敵に捕まるのが一番の方法だと聞かされ、スネークは一度自ら敵に連行される。独房に監禁されたスネークだが、ビッグボスから壁を調べろと指示が入り、壁を壊すことで隣の独房への道が開き、見事グレイ・フォックスとコンタクトをとることに成功する。そして彼から、メタルギアとは地球上のあらゆる地形から攻撃可能な核搭載、重歩行戦車であることを知らされる。また、メタルギアの破壊方法は開発者のペトロヴィッチ博士が知っているという情報を手に入れ、独房に監禁されているという博士を探すことになる。独房から脱出を試みたスネークだったが、独房の番人であるシュートガンナー(復刻版はショットメーカー)との戦いになり、これを撃破する。ペトロヴィッチ博士が監禁されている独房は中庭にあるという情報を得た後も、マシンガン・キッド戦、ビル1の屋上ではハインドD戦、など死闘を繰り広げながらも目標である中庭の独房に到達する。しかし、すでにペトロヴィッチ博士はビル2に移動させられた後であった。スネークはビル2へと続く砂漠地帯でタンク戦を乗り越え、次の戦場であるビル2への潜入に成功する。

ビル2

兵器メタルギアの開発者ペトロヴィッチ博士から、破壊方法を聞くスネーク。

ビル2に潜入して早々、スネークはブルタンク戦とファイヤー・トルーパー戦に挑むことになる。2つの戦いに勝利したスネークは、監禁されていたペトロヴィッチ博士との接触に成功する。しかし、ペトロヴィッチ博士の娘であるエレンが人質にされており、彼女の解放なくしてはメタルギアの破壊方法を話すわけにはいかないと言われてしまう。スネークは彼女が監禁されているというビル1の地下1階に舞い戻り、エレンを解放。ペトロヴィッチ博士は強迫されてメタルギアの開発に携わっていたことを聞かされる。再びペトロヴィッチ博士と接触したスネークは、メタルギアはビル3の地下100階に格納されていること、装甲の薄い脚部にプラスチック爆弾をセットして破壊することができること、ビル2からの脱出にはアーノルド(復刻版はブラディ・ブラッド)が持っているカードが必要であることを聞き出す。スネークはレジスタンスのジェニファーの助けを得ながらアーノルド戦を戦い抜き、ビル2を脱出し、ビル3へと潜入する。

ビル3

ビル3の地下100階に格納されていた兵器メタルギアとの対峙。

敵の追撃を躱しながらビル3に到達したスネーク。しかし、これまで的確な情報を与えてくれていたビッグボスの様子がおかしくなる。ビッグボスの指示に従って入った部屋に落とし穴のトラップがあったり、乗れと指示されたトラックに忍び込むとスタート地点に戻されたりと不思議なことが起こりだす。スネークは疑問を抱きながらもビル3に戻り、ジェニファーの兄を人質に取っていたカワード・ダック(復刻版はダーティ・ダック)を撃破する。そしてレジスタンスのリーダーであるシュナイダーからアウターヘブンのボスの正体がわかったと無線が入る。しかし、シュナイダーがボスの正体を言おうとした時、何者かがシュナイダーを襲撃、通信が途絶えてしまう。その後、地下100階に到達したスネークは、監禁されていた捕虜からアウターヘブンのボスの正体は「FOXHOUND」総司令官ビッグボスであるという衝撃の事実を知らされる。その時、ビッグボスから無線が入り「作戦中止、直ちに帰還せよ」と命令が下るがスネークは任務を続行する。敵の追撃やトラップが激しさを増す中、遂にメタルギアと対峙したスネークは見事破壊に成功する。しかし、同時にアウターヘブン自爆装置作動の警報が鳴り、制限時間内での脱出を余儀なくされてしまう。急ぎ脱出を試みるスネークの前にアウターヘブンのボス、ビッグボスが立ちはだかる。彼から、新入りのスネークを任務に就かせたのは嘘の情報を持ち帰らせるためだったと聞き、最後の戦いが始まる。すべての元凶であるビッグボスを倒し、アウターヘブンの爆発から、からくも逃げ切ったスネークは「FOXHOUND」本部に任務完了と今から帰還することを報告をする。本部との通信の後、無線機は南アフリカのガルツバーグ付近で大規模な地震があったというラジオの臨時ニュースの通信を拾い、スタッフロールが始まる。その後、倒したはずのビッグボスから、「私は死なん、いつか決着をつけよう」と一本の通信が入るが、すでにスネークは無線機を外した後だった。

『メタルギア』のゲームシステム

基本情報

主人公は無線機以外何も持っていない状態で開始するため、アイテムなどを収集・装備しながらゲームを進める。マップは一画面ごとの切り替え式で、所々に巡回兵や監視カメラ、トラップなどが設置されている。巡回兵や監視カメラは画面ごとに一定のアルゴリズムで移動しており、それらの視界に入ったり、アイテムの銃火器の発砲音に気づかれることで、いわゆる「発見モード」となり侵入者である主人公めがけて敵が襲い掛かってくる。したがって、いかに無駄な戦闘を避けるかがこのゲームを攻略するための鍵となる。敵からの攻撃などでダメージを食らうとライフが減っていき、無くなるとゲームオーバーとなる。

戦闘

スタート時は武器を持っていないため、素手で殴ることしか攻撃方法がない。敵の視界は向いている方向の真正面のみであるため、死角から気づかれずに攻撃することが可能である。各所に設定されているボスからの戦闘は避けられず、攻略を有利に進めるためにはグレネードランチャーなどのアイテムを収集して戦闘にあたる必要がある。また、銃火器の弾薬も数に限りがあるため、こまめに弾薬の回収もしながらマップを進めることになる。戦闘などでライフが減った場合、レーションというアイテムで回復することができる。

ランクシステム

本作のみランクシステムが設定されている。マップに点在する独房に監禁されている捕虜を解放することで階級が上昇していき、それに伴ってライフや弾薬の最大所持数が増加する。逆に捕虜を殺害することでランクが低下する。物語後半に主人公をサポートしてくれるジェニファーはプライドが高く、最高階級でないとゲーム攻略に必要なアイテムを渡してくれない。また、最高階級でないと物語終盤のメタルギア戦に必要な数の爆弾を所持することができない。

セーブ

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