こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)』とは、秋本治による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』において1976年から2016年まで連載され、その後実写やアニメ、ゲームなどに展開されている。「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」として、ギネス世界記録にも認定されている。東京都葛飾区にある亀有公園前派出所に勤務する警察官の両津勘吉を主人公とし、その周辺の人物が繰り広げるギャグ漫画。連載期間40年間で、一度も休載することなく連載され、2016年6月時点で累計発行部数は1億5650万部を記録している。

誰でも得意なことと苦手な事があり、それが個性。他人の良いところを羨むのではなく、自分の良いところに自信を持って、それを伸ばしていくのが大切と言う事。両さんほどの自信はなかなか持てないかもしれないが、私たちの生活の中でも、この考え方を忘れずにいたいものである。

両津「こいつなんかわがままで勉強もしないでやりたい事やって、それがやっとふつうのレベルにもどっただけだぞ」

ハッとさせられた方もいるかも知れないが、不良少年が更生すると、周りの人たちは思わず誉めてしまう。しかし、実は彼に被害を被った人たちや、最初から真面目に生きている人たちの方が何倍も偉いことを再認識させる両さんの言葉。これをギャップ効果と言うが、私たちの生活の中でも注意したい言葉である。

両津「悩んだらまず『生きる』モードに切り替えてからスタートだ!」

自殺者の多い現代。簡単に命を捨ててしまう人も多いが、とにかく生きることが大事。生きるか死ぬかではなく、まずは生きることを前提にその解決法を探せば、必ず道があるという事。悩みの多い私たちが、見習うべき言葉。

両津「人間つまづくのは恥ずかしい事じゃない!立ち上がらない事が恥ずかしいんだぞ!」

人間は誰もが何度も躓くもので、それ自体は悪いことでも何でもない。それで挫けてしまうのではなく、いつだってその後が大事ということ。何度も失敗して、その度に凄まじい生命力で立ち上がってきた両さんだからこそ言える説得力のあるフレーズである。

両津「きょう一日をハッピーにエンジョイできれば十分だ」

この言葉だけ聞くと、何も考えておらず適当に生きているような響きがあるが、クヨクヨと失敗を悔やんだり、未来の事を心配したり思い悩んだりするよりも、今の瞬間を精一杯楽しむ事が何よりも重要と考えている、両さんらしい深い言葉。

両津「女なんか想像力がねえんだから食う寝る遊ぶ、この3つだけ考えてりゃいいんだよ」

女性を下に見ている両さんらしい一言。女性に媚を売って下手に出たり、草食系と言われる男子が多い中で、女性を一刀両断する両さんらしい言葉。葛飾署の嫌いな男性ランキングアンケートで常に一位を取ってしまうのも頷ける。

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

最終話は『週刊少年ジャンプ』単独表紙と巻頭カラーを飾った

本作は『週刊少年ジャンプ』上の連載最終話にて、表紙と巻頭カラーを飾っている。これはジャンプ史上、本作以外では『SLAM DUNK』のみとなっている快挙である。最終話の掲載にあたって原作者の秋本は、「あの不真面目でいい加減な両さんが40年間休まず勤務したので、この辺で有給休暇を与え、休ませてあげようと思います」とのコメントを寄せている。また最終話が掲載されたジャンプの発売に合わせてコミックス第200巻がに発売され、その話最後のオチが、それぞれジャンプとコミックスの2バージョンという演出がなされた。

連載終了は新たな作品に取り組みたいと言う原作者の意向であった

超長期連載となった本作が連載終了になった理由について、原作者の秋本の体調面や執筆面に問題があったわけではなく、またトラブルがあったわけでもない。さらに新しいコンセプトの作品作りに取り組んでいくために、区切りの良いところで連載終了したいという秋本の希望が通った形である。2016年に行われた連載40周年記念の記者会見で、『週刊少年ジャンプ』2016年42号が最終話になる事、同日発売のコミックス第200巻が最終巻になる事が発表された。

原作者の秋本が、審査員の目を引くために長いタイトル名とした

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』という長いタイトルの由来であるが、原作者の秋本は「長い題名の方が審査員の目を引くと思った」と語っている。ただあまりその効果はなかったようである。連載にあたり、元来秋本はアメリカのポリスアクション映画が好きであったため、主人公を派出所に勤務する警察官というコンセプトを考えついた。タイトル名が長いため、後に公式略称は『こち亀』となったが、連載初期には『派出所』と略されりしたこともあった。

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