ママはテンパリスト(東村アキコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ママはテンパリスト』とは、東村アキコによる日本の育児エッセイ漫画。作者の愛息・ごっちゃんの成長していく姿がおもしろおかしく描かれていて、読むと笑える作品。育児の苦労や大変さだけでなくその中にある幸せも感じられる。キャッチコピーは「すいません 育児ナメてました」。 育児漫画として根強い人気があり、出産祝いとしても選ばれている。『月刊コーラス』(集英社)にて2007年8月号から2011年7月号まで連載。2011年に完結し、単行本は全4巻(A5判)。

板羽 皆

漫画家で、『コーラス』に『サムライカアサン』を連載している。編集者2人によってパーティでチラッとしか会ったことのないママのところに連れてこられて、合同のカラーページを描かされたことがある。以前、ベビーシッターの経験があるようで、ごっちゃんと遊ぶのが上手だった。

伊藤 理佐(いとう りさ)

伊藤 理佐

漫画家で、『コーラス』に『ヒゲぴよ』を連載している。ほとんど面識がないママと漫画をコラボすることになり家に来てくれたことがある。その際、ごっちゃんに会えるのを楽しみにしていた。ごっちゃんを喜ばせようと思って玄関の扉を開けた時からヒゲぴよのお面を被っているサービス精神旺盛な面がある。ごっちゃんがいないと聞いた後も、アシスタントさんたちに会う際にお面を被って挨拶をした。みんなへのお土産としてヒゲぴよのぬいぐるみもたくさん持ってきていた。

石田 拓実(いしだ たくみ)

石田 拓実

ママの家の近所に住んでいる漫画家。アシスタントさんたちがノロウィルスで全滅した際に手伝いに来てくれたが、自身も感染してしまった。ママとは、集英社のパーティで出会い、ママが宮崎から大阪に出たときからの親友。はまっている飲み物は、湯ざまし。ごっちゃんは赤ちゃんの頃、彼女の家で体にプリンを塗りたくったことがある。

『ママはテンパリスト』の用語

青山の青い鬼

青山の青い鬼

ごっちゃんは日頃から鬼を恐れている。鬼は、日本昔話や絵本などに登場するので想像しやすい為かその存在を怖がっている子どもは多い。ママはその気持ちを利用して、寝かしつけの際、鬼が窓の外にいるように見立て、迫真の演技をしてごっちゃんに早く寝てもらうようにがんばっている。ママとごっちゃんで青山在住の友人の家に泊まる際、ごっちゃんに早く寝てもらう為に作り出した鬼が、青山の青い鬼である。ごっちゃんが早く寝なさそうなので、ママが鬼事情を知っている友人に「このへんって鬼いるの?」と尋ねると、「いるよ~夜になるとこのへんウロウロしているけど」と返答した。それを聞いたごっちゃんは、目に恐怖の色を浮かべながら「あおやまのあおいおに」とつぶやいたのだ。それを聞いたママと友人はごっちゃんの発言に乗っかり「ごっちゃん青山の青い鬼知ってんの」「夜寝ない子をバリバリ頭から喰っちまうアイツでしょ」とまくしたてた。効果抜群で、ごっちゃんは鬼から隠れる為にすぐに布団に入って寝たのである。

赤坂の赤い鬼

赤坂の赤い鬼

日頃から鬼を怖がっているごっちゃんは、よくママに「鬼作戦」を使われる。「鬼作戦」とは、寝る時に限らず言うことを聞かない時などに「悪いことをすると鬼がくるよ」と脅す作戦である。ママは、ごっちゃんが本当に東京には鬼がいると信じるように、常々リアリティを追求した迫真の演技でがんばっている。ある日ママが、ごっちゃんを赤坂サカスに遊びに行かないかと誘うと「あかさか…おに…いる?」と心配し始めた。青山の青い鬼と同様に、ママはチャンスと思いその発言に乗っかり「いるよ」と答えた。赤坂の赤い鬼の誕生である。そのおかげで、ごっちゃんはお出かけ中ぐずったり暴れたりすることもなくお利口だった。味をしめたママは、次は目黒の黒い鬼でいこうかなと考えている。

高田の婆

高田の婆

ママとごっちゃんが、高田馬場に行く際に作り出された妖怪。高田馬場に激安衣料品店しまむらがあることを知ったママが、高田馬場に行こうとごっちゃんを誘った。するとごっちゃんは、「たかだの…ばば?ごっちゃんたかだのババァこわいのよォ」と泣きべそをかき始めた。ごっちゃんは、YouTubeで「まんが日本昔ばなし」の鬼婆モノを見たばかりだったようで、効果は絶大だった。ごっちゃんは、鬼と同様に妖怪を恐れていて、ママはゆっくり買い物を楽しむことができたのである。

『ママはテンパリスト』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ココアの粉を盗み食いしたのがバレたごっちゃん

ココアの粉を盗み食いして嘘をついたけれど鏡を見させられバレていることを悟ったごっちゃん。

ごっちゃんは、3歳になりおしゃべりが上達してコミュニケーション能力が上がった。言葉で意思疎通ができるようになり育児も少し楽になったが、ごっちゃんは嘘をつくという能力も身に着け始めたのだ。ある日、ママが洗濯物を干し終えてごっちゃんの元へ戻ってみると、静かにミルクココアの粉をなめていた。ごっちゃんはバレないように、なめてないよっという風を装った。そしてママから問い詰められると、しばらく考えてから「アシスタントさんがくれた」と言ったが、そのアシスタントさんはその日お休みだった。ママは、さらにしらをきろうとするごっちゃんに決定的な証拠を見せつけた。ママに見せられた鏡には、ココアの粉で口の周りが黒くなったごっちゃんが映っていた。鏡を見たごっちゃんは、膝から崩れ落ち泣き始めた。それからごっちゃんは、泣きながらひたすらウェットティッシュで顔を拭いていた。ママは、バレバレな嘘をつくごっちゃんを可愛く思っている。

ごっちゃん「ママのブタのまんじゅううりめっ」

ポップコーンをコプコンとしか言えないことをママにからかわれて頭にきたごっちゃん。

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