ハートの国のアリス(ハトアリ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ハートの国のアリス』とは、QuinRoseから発売された童話『不思議の国のアリス』がモデルの恋愛アドベンチャーゲーム。QuinRoseの看板作品の1つ。不思議な「白ウサギ」によって、ある日、銃弾飛び交う物騒な世界「ハートの国」に連れ去られてしまったアリス。アリスは非現実過ぎるこの出来事を「夢」だと受け入れ、夢から目覚めるまでの間、ここでの暮らしや住人達との交流を楽しむことにする。

無理やりハートの国に連れてきたペーターを殴るアリス。

発生条件はエースと同じ。ハートの城以外の領地に滞在した状態で、ペーターを攻略しようとすると発生する。アリス自身の立場もエース同様、余所者としてペーターと交流していく事になる。
ペーターに無理やり連れてこられた事で始まった、アリスのハートの国での日々。その為、最初こそはペーターを嫌っていたアリスだが、何度か訪問を重ねる内にペーターに対して友人として心を許すようになる。ペーターの傍で寛ぐ事に慣れ、一種の安心感も覚えるようになったアリス。しかし元の世界へ帰る気持ちがなくなったわけではない為、帰る手段を探し始める。そんな時、夢の中で出会った夢魔の男性・ナイトメアから住人達と交流を深める事で小瓶の中身が増える事を教えられたアリスは、彼の助言に従う。同時に、もっと早く帰る方法はないかとも模索するようになる。アリスにこの国に留まってほしいと思っているペーターは、アリスが帰らないようにと彼女を説得する。ペーターの必死さに心揺れ動くアリス。そうして最終的にはペーターへの気持ちが勝り、ハートの国に留まる事を決める。ハートの国を自らが見ている夢だと思っていた事もあり、「これが夢ならもういっそ、このままでもいいか」と開き直ったアリスは、ペーターと共にハートの国での暮らしを続ける事にするのだった。

ビバルディver

ハートの城の庭で踊るアリスとビバルディ。

発生条件はエース・ペーターと同じ。ハートの城以外の領地に滞在した状態で、ビバルディを攻略しようとすると発生する。アリス自身の立場もエース・ペーター同様、余所者としてビバルディと交流していく事になる。
余所者としてハートの国に滞在を続けるアリス。そんななか、彼女はハートの城の女王であるビバルディと交流を持つようになる。女性同士という事もあってか、どんどんとその距離を縮め、仲良くなっていく2人。その内、城で会うだけではなく一緒に外へ遊びに出かける事も増え、2人の交流は日に日に増していく。
しかしどれだけ交流を深め、まるで親友とでも言えるような間柄になっても、アリスが元の世界へ帰りたいという気持ちを失ったわけではない。小瓶の中身が溜まり、ついにやってきた元の世界へ帰る機会を前に、アリスはここに留まるべきか元の世界に戻るかで悩む。だが、そんなアリスの内心を知ってか知らずか、ビバルディがアリスにガゼボをプレゼントする。ハートの城の庭に建てられた、自分の為のガゼボに驚くアリス。だが同時に、ビバルディが自分の事をどれだけ大事に思っていてくれるのかを理解したアリスは、彼女の傍に居る為、ハートの国に留まる事を決める。

遊園地非滞在END

ボリスver

アリスに迫るボリス。

遊園地以外の領地を滞在地に選び、なおかつボリスを攻略対象に選んだ際に発生するルート。滞在版は客人として扱われていたアリスだが、このルートでは余所の世界から来た「余所者」という扱いで進んでいく。
元の世界に帰る為には、様々なハートの国の住人達との交流が必要な事を知ったアリスは、自身の滞在先以外にも足を運ぶようになる。遊園地もその内の1つ。遊園地に遊びに行く度にアリスは、ボリスというチェシャ猫の青年とよく遊ぶようになる。最初は単なる友人同士の交流であったが、ある時、遊園地で開かれた飲み会で間違ってお酒を飲んでしまい、ボリスに介抱された事をきっかけに2人の関係は変化していく。少しずつ互いに向ける想いの形が変わっていくのを感じるアリスだったが、過去のトラウマから恋に臆病になっていた為に、ボリスとの関係が変わる事を次第に恐れていくようになる。そんなある時、アリスはボリスを好きだという従業員が自分に嫉妬している事を知る。その事実に、アリスはボリスが他の女性とも仲良くする可能性がある事に気づく。それを嫌だと思ったアリスは、自分がボリスに恋をしている事実を受け入れる。自らの恋心を受け入れたアリスは、ボリスが自分に向けてくる好意も受け入れ、2人は晴れて恋人同士となる。ボリスと思いが通じ合ったアリスは元の世界に帰らず、彼の恋人としてハートの国で暮らしていく事にするのだった。

ゴーランドver

ゴーランドに関する印象を語るアリス。

発生条件はボリスと同じ。遊園地以外の領地に滞在した状態で、ゴーランドを攻略しようとすると発生する。アリス自身の立場もボリス同様、余所者としてゴーランドと交流していく事になる。
元の世界に帰る条件を満たす為、ハートの国の住人達と交流を図るアリス。遊園地のオーナーであるゴーランドもその対象であり、遊園地に足を運ぶ中でアリスは彼と接していくようになる。だが遊園地のアトラクションで遊ぶのがあまり好きではないアリスは、毎度あくまでも足を運ぶだけで、遊園地で遊ぶような事はなかった。それを見たゴーランドは、遊園地のオーナーとして彼女にアトラクションを楽しんでもらおうと試行錯誤する。遊園地内を連れ回そうとするゴーランドに辟易とするアリス。だがそうしていく内に見えてきたゴーランドという人物の内面に、アリスは彼自身に心惹かれていくようになる。それはゴーランドの方もそうで、交流を重ねる中で2人は互いへの想いを深めていく。
そうしたある日、ハートの城で舞踏会が開かれる。この舞踏会には敵領地の住人も参加しなければならない決まりとの事で、ゴーランド率いる遊園地のメンバーは舞踏会へ参加する。アリスの方も自らの滞在先の人々と共に舞踏会へ参加。そこでゴーランドと遭遇した彼女は、彼と一緒に舞踏会を楽しむ事にする。するといつもと違う空気にテンションがあがったからか、2人は思わず互いの想いを吐露してしまう。しかしそれにより自分達が両思いである事を知った2人は恋人同士になる。
ゴーランドと結ばれたアリスだが、しかし元の世界への気持ちを忘れたわけではない。その証拠に、小瓶の中身が溜まり元の世界へ帰れる機会が訪れた瞬間、アリスは元の世界へ帰るかどうかで悩む。だがその時、アリスを引き止めるよなゴーランドの声が聞こえる。それは単なる幻聴であったが、これによりアリスはゴーランドの元に帰る事を決意。ゴーランドの為、ハートの国に留まる事を選ぶのだった。

帽子屋屋敷非滞在END

ディー&ダムver

アリスに迫るディー&ダム。

帽子屋屋敷以外の領地を滞在地に選び、なおかつディー&ダムを攻略対象に選んだ際に発生するルート。滞在版は客人としてもてなされていたアリスだが、このルートでは余所の世界から来た「余所者」という立場で進んでいく。
元の世界に帰るまでの間、ハートの国に滞在する事を決めたアリス。そこで帰る為にこの世界の住人達と交流する必要がある事を知った彼女は、自分が滞在する領地、それ以外の領地に構わず、様々な住人達と交流を深めるようになる。ディー&ダムと知り合ったのも、そんなアリスの行動の最中のこと。残酷な一面を持ちながらも無邪気に慕ってくる年下の双子達に、アリスも彼らに気を許すようになる。
ある日の時間帯、アリスはディー&ダムに「お金と休み、どちらが好きか」と訊かれる。この2つはディー&ダムの好きなものだった。そこでアリス「お金と休みよりディー&ダムの方が好き」と答える。するとアリスの答えに気を良くしたらしいディー&ダムは「自分達をあげる」とアリスに言い出す。この会話以降、アリスとディー&ダムの関係が友情から恋愛方面へと少しずつ変化を始める。アリスは最初こそはディー&ダムの想いを子どものお遊びだと思っていたが、彼らと接していく内に彼らの思いが本物である事を知る。またアリス自身も、彼らが仕事で怪我をしたり、趣味で危険な遊びに身を投じたりするのを目にしては彼らに何かがあったらどうしようと不安にかられ、その度に自分の中にある双子への愛着が深まっていくのを感じる。
しかし元の世界へ帰るのを諦めたわけじゃないアリスは、小瓶の中身が溜まった事でついにやってきたその日、ディー&ダムへ別れを告げに行こうとする。しかしディー&ダムと対面したアリスは、自分が元の世界へ帰る以上に彼らの傍にいる事を望んていると気づく。自分の思いに素直になる事を選んだアリスは、ディー&ダムが居るハートの国に残る事を決めるのだった。

エリオットver

ハートの城で開かれた舞踏会の最中に2人っきりで話をするアリスとエリオット。

ルートの発生条件はディー&ダムと同じ。帽子屋屋敷以外の領地に滞在した状態で、エリオットを攻略しようとすると発生する。アリス自身の立場もディー&ダム同様、余所者としてエリオットと交流していく事になる。
ハートの国に滞在する事が決まって以降、元の世界に帰る為の条件である「ハートの国の人々と仲良くなる」をクリアする為、奮闘するアリス。しかし「銃弾飛び交うワンダーランド」であるハートの国では、いつだって物騒な事をやらかす人々が多く、イかれた考え方ばかりの住人達に辟易してしまう。そんなアリスの唯一の癒やしであるのが、帽子屋屋敷のエリオットだった。エリオット自身もマフィアのナンバー2という物騒な立場ではあったが、エリオット個人は情に厚く面倒見も良い天然な青年で、なおかつ「兎」というところが素直に可愛く、アリスは彼と過ごす日々に憩いを求めていくようになる。
その内アリスは、ただ癒やしを求めるだけではなく、仕事で疲れているエリオットにマッサージをしてあげたり、彼の好物を作ってあげたりと、アリスなりのお返しも開始する。するとそんな彼女の行動がエリオットに響いたのか、エリオットはアリスに恋愛の方面で好意を寄せるようになる。そうしてある日、ついにアリスに自分の想いを告白。実はその頃には、アリスの方も少なからずエリオットの事をそういった意味で思うようになっていた。だが、ハートの国が自分の見てる夢の世界だと思っていたアリスは、彼の想いを受け入れたら夢が覚めた時に悲しくなると、その想いを拒絶。しかし強引にエリオットにキスをされ、再度告白をされた事で、アリスは彼の想いを受け入れる事にする。
エリオットと恋人になった2人だが、アリスの元の世界へ帰るという思いが消えてなくなったわけではない。さらにある時、アリスが口を滑らせたせいで、エリオットに元の世界に帰るつもりである事を知られてしまう。アリスを元の世界に帰らせたくないエリオットは、敵対勢力である筈のペーターの元へ向かう。アリスをこの世界に連れてきたペーターなら、何か方法を知っているのではないかと考えたのだ。ペーターはエリオットに小瓶の中身をアリスに飲ませれば良いと答える。中身が空になればアリスは元の世界に帰れない。だが小瓶がなくなったわけではないので、再びいつの日か中身が溜まり、アリスが帰る機会がやってくる可能性は残ってしまう。それでもアリスと離れたくなかったエリオットは、小瓶の中身が溜まり、元の世界へ帰ると告げに来たアリスから小瓶を奪い、その中身を彼女に無理やり飲ませる。アリスは驚くものの、帰る手段を失った事でエリオットの元に留まるしかなくなってしまう。だがそこまで自分の事を想ってくれているエリオットを嫌いにはなれず、アリスは再びいつかやってくる帰る日まで、エリオットと共にこの世界で暮らしていく事を選ぶ。

ブラッドver

ブラッドと一緒に出かけるアリス。

ルートの発生条件はディー&ダム・エリオットと同じ。帽子屋屋敷以外の領地に滞在した状態で、ブラッドを攻略しようとすると発生する。アリス自身の立場もディー&ダム・エリオット同様、余所者としてブラッドと交流していく事になる。
元の世界へ帰る為に必要な小瓶の中身を溜める為、その条件であるハートの国の住人と交流をしなければいけなくなったアリス。様々な領地の住人達と交流を深めていくが、その中で特に気になる存在が帽子屋屋敷の主であり、帽子屋ファミリーのボスであるブラッドだった。その理由は、彼がアリスの元恋人にそっくりだったからというもの。だがあくまでも似ているのは外見だけで、中身は全くの別物である事を彼と交流を図る内に、アリスは知っていく事になる。元恋人と苦い別れ方をしていたアリスは、自分の中にある恋に対する苦い想いがブラッドによって書き換えられていくのを感じる。恋に臆病になるきっかけを与えた人物と同じ顔をした人物に、恋の良さを再び教えられていくアリスは、その事を複雑に思いながらも受けいれていく。ブラッドの方もアリスと交流を図る中で、彼女に心惹かれていくようになる。しかし、アリスの元恋人と自分がそっくりである事を知ってからは、元恋人と自分を重ねて見ていると考えるように。結果、2人は互いが相手の事を想い合っている事を知っても、元恋人という存在のせいで想いがすれ違い、自分の気持ちを告げられなくなってしまう。だが、そんな状態であるのに、ある時ブラッドの方が「アリスは自分の女だ」と他のファミリーに口を滑らせてしまう事態が発生。アリスはブラッドの弱みだと思われ、他勢力から狙われる身になってしまう。アリスの身を守る為、帽子屋屋敷に彼女を閉じ込めるブラッド。しかしこの事態のおかげで、2人の関係は一気に進み、晴れてブラッドがアリスに自分の想いを告げる事に成功する。アリスの方は未だ恋に臆病なところがあり、彼に想いを告げられないが、ブラッドは「それでもいい」「わかっている」といったように、臆するアリスの想いごと彼女を受け入れる。
無事に恋人同士になった2人。しかしアリスが元の世界に帰る事を諦めたわけではない。後日、ついに小瓶の中身が溜まり、アリスが元の世界へ帰れる機会がやってくる。だが、そんなアリスをブラッドが引き止めにやってくる。普段は面倒くさがりで自身の仕事すらもやりたがらないブラッドが自分の為に動いてくれた様子を見たアリスは、彼への想いからハートの国に残る事を決意。元の世界には帰らずに、ブラッドと共にハートの国での日々を続ける事にするのだった。

時計塔非滞在END(ユリウスver)

アリスを抱きしめるユリウス。

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