元鳴柱・桑島慈悟郎（鬼滅の刃）とは【徹底解説・考察まとめ】
桑島慈悟郎（くわしま じごろう）は、『鬼滅の刃』の登場人物で、同作主要キャラクター吾妻善逸の師。かつて鬼殺隊最高位の剣士の一人・鳴柱として活躍した剣士である。
左目の下に古傷がある、厳めしい面構えの老人。言動は峻烈だが根っこは甘いところがあり、善逸からは「爺ちゃん」と呼ばれ慕われている。現在は現役を引退し、後進の育成を務める“育手”という役職を務める。作中に登場する以外にも多くの弟子を育て、特に善逸とその兄弟子たる獪岳には期待し、二人で支え合って次代の鳴柱になることを願っていた。
やがて獪岳は最終選別を突破し、鬼殺隊の剣士として活躍。その数年後には善逸も同様に鬼殺隊の剣士となる。
しかし桑島の前であればいざ知らず、そうでない場所で善逸と共に戦うなどプライドの高い獪岳には受け入れられず、善逸もまたそんな兄弟子に自分から近づけないばかりか生来の気弱さをダメな方向に発揮して任務のたびにパニックになるような有様で、桑島が期待したように二人が同じ戦場に並び立つことは最後まで無かった。
そんな中、獪岳が上弦の壱・黒死牟と遭遇。鬼の頭領である鬼舞辻無惨に次ぐ実力者の黒死牟を前に、獪岳は「敵うわけがない」と戦わずして降伏。命を取らない代わりに鬼になることを要求され、これを受け入れる。
自分の弟子の中から鬼を出してしまった桑島は、自ら腹を切って果てる。
自分の弟子の中から鬼を出してしまった桑島は、その責任を取るために一人で腹を切って自害。介錯もつけず、心臓などの急所を突くでもなく、失血死するまで延々と苦しみ続けるという死に方であり、それを知った善逸は仲間から「別人のようだ」と驚かれるほどの静かな怒りにその身を焦がしていった。
二人の弟子の戦い
瀕死の善逸の前に現れた桑島は、万感の思いを込めて弟子を称える。
鬼殺隊によって上弦の鬼が次々と倒された結果、獪岳は半ば埋め合わせの形ではあるが上弦の陸にまで上り詰める。
やがて無惨を倒すため、その居城である無限城に鬼殺隊の剣士たちが乗り込んできた際、これを迎え撃つために出撃。師の仇を討たんと静かに怒り狂う善逸と対峙する。
仲間を裏切ったこと、何より桑島を死に追いやったことを糾弾する善逸。「自分を評価しない者に生きる価値は無い」とそれを切り捨てる獪岳。両者は互いを罵りながら激しく切り結ぶ。雷の呼吸の遣い手同士の戦いは、壱ノ型しか使えないからこそそれを究極の域にまで昇華して新たな境地へと至った善逸に軍配が上がる。
因縁に決着をつけるも深手を負い、気を失った善逸は、夢の中で川向こうから自分を見詰める桑島と対面する。自分の至らなさのせいで獪岳を鬼にさせてしまったこと、それを止めてくれたこと、兄弟子を斬る重荷を背負わせてしまったこと、自分の期待に応えて偉大な剣士に成長してくれたこと。万感の想いを込めて、桑島は「お前は儂の誇りじゃ」と善逸を称え、現世では叶わなかった弟子との最後の別れを交わした。
桑島慈悟郎の関連人物・キャラクター
我妻善逸（あがつま ぜんいつ）
桑島の弟子の1人で、鬼殺隊の新人剣士。
超高速の居合斬りを得手としているが、極端に小心かつ臆病な性格で、普段は悲鳴と泣き言ばかりでまったく役に立たない。自分が強いことも理解しておらず、彼がその技を万全に振るうのは恐怖で前後不覚になっている時だけである。
一方で卑怯や卑劣といった言葉とは程遠い少年で、自分のためにはまるで勇気を出せないが、弱者を守らなければならない場面で逃げ出すようなことは決してしない。女の子が大好きで、禰豆子と出会ってからは彼女に一途にアプローチを続ける。
桑島は彼の才能と弱い者のためなら決して下がらない勇気を評価しており、「最初の型しか覚えられない」と嘆く善逸を叱咤激励し続けた。善逸の側も厳しさの裏にある桑島の優しさを理解し、善逸なりにその期待に応えようと努力を続け、師弟というよりは「厳しい祖父と軟弱な孫」といった関係を築いていった。
我妻善逸（鬼滅の刃）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]
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我妻善逸（あがつま ぜんいつ）とは、『鬼滅の刃』に登場する鬼狩りの剣士である。
主人公である炭治郎の同期の剣士の一人で、炭治郎と行動を共にする主要人物の一人である。
『雷の呼吸』の使い手であり、聴力が優れている。
とてつもない臆病者で、鬼と戦うことをひどく恐れている。鬼と戦う時は、気絶しながら戦う。普段のコミカルなキャラと、戦闘時のキャラが大きく違い、そのギャップによりファンから人気がある。
獪岳（かいがく）
善逸の兄弟子。剣士としての才能は確かなものがあったが、善逸とは逆に雷の呼吸の技の壱の型だけが修得できなかった。桑島は「それも良し」とした上で、善逸と2人でかつての自分の称号“鳴柱”を継いでくれることを願っていた。
しかしその性質は偏狭かつ傲慢で、自分を認める者には良い顔をする一方、自分を認めない者、気に入らない者を徹底して見下す卑劣漢。善逸からは「幸せを入れる箱の底に穴が空いている」と評される。
鬼殺隊の剣士として活躍するも、ある時自分を遥かに超える力量を持つ上弦の壱・黒死牟と遭遇し、勝てるはずがないと戦闘放棄。土下座して許しを請い、黒死牟の勧めで鬼となる。自分の弟子の中から鬼を出した責任を取るために桑島は割腹自殺し、善逸は「師の仇」として獪岳を追い、兄弟子との決着をつけることとなる。
上弦の陸・獪岳（鬼滅の刃）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]
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上弦の陸・獪岳とは、『鬼滅の刃』に登場する鬼である。
鬼舞辻無惨直属の十二人の鬼『十二鬼月』の一体であり、妓夫太郎・堕姫に変わって上弦の陸となった。元は鬼殺隊の隊士であり、雷の呼吸の使い手だった。炭治郎の同期である我妻善逸とは同じ師を持つ兄弟弟子の間柄であり、因縁を持っている。
桑島慈悟郎の名言・名セリフ／名シーン・名場面
「善逸極めろ 極限まで叩き上げ 誰よりも強靭な刃になれ!!」
「自分には才能が無い」と嘆く善逸を、桑島は優しく諭し、力強く導いていく。
壱ノ型しかできない自分の才能に絶望していた善逸にかけた言葉。全文は以下の通りである。
「善逸極めろ 泣いていい逃げてもいい ただ諦めるな 信じるんだ地獄のような鍛錬に耐えた日々を お前は必ず報われる 極限まで叩き上げ 誰よりも強靭な刃になれ!!」
たった一つのことしかできないなら、それを極限まで鍛え上げろ。そうすれば、それだけで、お前は必ず偉大な剣士になれる。善逸の才能をどこまでも信じるからこそ言える言葉であり、善逸という少年の心の在り方を知るからこそできる励まし方でもある。桑島がいかに善逸に期待し、そして彼を理解しているかが垣間見える、師弟の絆の強さをも感じさせる名セリフである。
この言葉を胸に自己研鑽を続けた末、善逸は桑島が見込んだその才能を大きく開花させ、無惨との最終決戦でも存分に力を発揮。鬼殺隊の勝利に多大な貢献を果たした。
「お前は儂の誇りじゃ」
善逸は獪岳との戦いで意識を失った。その時、善逸は師である桑島と再会する。
善逸は桑島に対して「俺がいなかったら獪岳もあんな風にならなかったかもしれない！ほんとごめん！許して！何も恩返しできなくってごめん！爺ちゃんが生きている内に柱にもさぁ…なりたかったんだけど！ごめん！爺ちゃんごめん！」と詫びた。そんな善逸に桑島は「お前は儂の誇りじゃ。」といって涙を流した。
落ちこぼれだった善逸が報われるような桑島の一言である。
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