ケムリクサ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ケムリクサ』とは、2019年1月から放送された、ヤオヨロズ制作のSFファンタジーアニメ。監督は『けものフレンズ』で知られるたつき監督。Twitterやニコニコ動画等に「趣味のアニメ」として投稿された前日譚、後日譚が存在する。水を求めて荒廃した世界を旅する姉妹と、謎の少年・わかばが世界の謎を解き明かす冒険、そして姉妹の四女りんが自分の「好き」を見つけるまでを描く。タイトルである「ケムリクサ」は作中に登場する不思議な葉。色ごとに様々な機能があり、姉妹たちが旅する世界とも密接な関わりがある。

CV:琥遥ひより / 小松未可子
6人姉妹の四女。
警戒心が強く頑固。旅の中で姉妹を次々に失ったことが原因であり、本来はわかば同様、好奇心旺盛な性格。本編中では常に毅然とした態度だが、他の姉妹からは泣き虫で顔に出やすいと言われている。
姉妹はそれぞれ体の中で感覚や強度の高い部分があり、りんは並外れて丈夫な体を持つ。他の姉妹はあかぎりに入ると体が溶けてしまうが、りんはぎりぎり耐えられる。また、遠くを見渡せる目を持つ。これは妹のりょくが死に際に本体の葉を渡したからで、りょくは「死んだ後に時間ができるなら渡すんじゃなかった」と後悔している。
本体の葉、りょくの葉、りりが残した記憶の葉の3枚を所持している。記憶の葉は長女のりょうから受け継いだ。
他の姉妹と違って好きなものがなく、姉妹を失うにつれて明るさを失っていった。わかばと出会い、その前向きな姿勢や勇気に惹かれていき、最後には自分の好きがわかばであることを発見する。
出会った当初からわかばを見ると顔が熱くなったり胸がどきどきしていたが、初めのうちはりりの残した記憶の葉を体から出すと収まっていた。このことから、初めはりりの記憶の影響でわかばを好ましく感じていたが、やがてりん自身の意思としてわかばを好きになっていったものと思われる。

りつ

猫耳が特徴の三女、りつ。

CV:kokko / 清都ありさ
6人姉妹の三女。頭から生えた猫耳が特徴。
性格は優しくおおらか。枝付きの緑色のケムリクサを「ミドリちゃん」として大切に育てており、小さな枝だったミドリちゃんを数メートルもの木にまで育てている。
語尾は「にゃ」だが、本編第十二話で姉妹がお互いの見分けをつけるために喋り方に特徴づけをしていたことが判明する。
前日譚では目の下のクマがなく、長女のりょうと組めば「無敵の布陣」と言えるほど強かったようだが、姉妹の数が減り、少ない水をミドリちゃんの育成に回すようになってから弱っていった。本編では「まともに戦えない」と本人が言うほど衰弱していたが、赤い木との最終決戦では押し寄せるあかむしの大群相手に健闘を見せる。
姉妹の中では並外れて聴覚が優れており、ミドリちゃんの根を転送すれば音のやり取りで無線のような役割も果たせる。視力は色がわからないほど弱い。
ミドリちゃんの根を操ることで車体を動かしたり、根に座ったまま車体の外に出たりと様々なことができる。

りな(りなっち、りなじ、りなよ、りなこ、りなむ)

手前からりなっち、りなじ、りなむ、りなよ。いつも眠っているりなむ以外を見分けることは至難の業だ。

CV:桜音恋 / 鷲見友美ジェナ
6人姉妹の五女。ツインテールと、メイド服に似た不思議な衣装が特徴。
無邪気で天真爛漫な性格。ものを食べることが大好きで、廃材や鉄骨などなんでも食べる。
語尾は「~な」「~だな」。これも姉妹同士の特徴づけのために考えた話し方のようだが、長く使ううちにすっかり定着している。
本体の葉の他に桃色のケムリクサ、通称「モモちゃん」を持っている。たくさん食べて溜め込むことでモモちゃんの光が強くなり、分身を作り出せる。「りなっち」「りなじ」「りなぞう」「りなよ」「りなこ」「りなむ」の6人に分身したが、本編開始前にりなぞうが、本編第一話でりなこが死亡している。食べたものはりな同士で共有でき、いつでも取り出して使える。その特性を生かして車体を動かす線路を敷いたり、欠けた線路を補強したりと活躍する。敷設はりなぞうとりなこが得意だったようだ。
モモちゃんは「さいしょのひと」りりが姉妹を作り出すときに使った葉。姉妹の中ではりなしか使えなかった。
姉妹の中では味覚が優れており、空気の味も感じ取ることができる。

わかば

ワカバだった頃の記憶は最後まで戻らないが、性格は受け継いでいる。

CV:方広寺悠宇 / 野島健児
りん達が一島で水を回収している最中、水槽の中に落ちてきた少年。名前以外の一切の記憶がない。
好奇心の塊で、自分の身が危ないときでも珍しいものに対する興味が抑えられない。特にケムリクサには目がなく、四六時中いじったり新しいものを探している。
身の危険を顧みずにりなよを救い出したり、りん達姉妹が互いを大切に思う気持ちを汲んだりと、お人好しな性格。戦闘はてんで駄目で臆病だが、いつでも他者を思いやる姿勢を忘れず、りんにはそれが強さとして眩しく見えていた。
姉妹と違って突出した感覚はないが、弱い感覚もなく、りんと同様に遠くの景色や色も見えている。りょうやりくの代わりを務めるように触覚や嗅覚を活かして周囲の探索をする場面が多い。
正体については「ワカバ」の項目を参照。

シロ

わかばの手助けをしようとするシロ。わかばとワカバを同一人物とみなしていたようだ。

CV:小松未可子
りん達が空橋で倒したヌシの中から現れたしろむし。わかばの後をついて回り、わかばの手助けをしようとする。
後の会話の中でわかばを「センチョウ」と呼んでいることから、わかばとワカバを同一視していると思われる。また、ヌシの残骸から現れたとき「カンリ イロ ケンシュツ」と画面に表示させていることから、ミドリで攻撃されたことでアカの攻撃状態からニュートラルなシロの状態に戻っていたと考えられる。ワカバの仕事を補助していた機械(りん達は「むし」と呼ぶ)は人の命令とケムリクサの色を検出することで行動を決定していることが記憶の葉の映像から確認できる。
また、第八話でシロの仲間のむし達がわかばと話しているとき、「ココ フネノナカ」という発言があった。これはむし達が隠れていたボートのことのように読めるが、最終話まで観ると、「世界全体が宇宙船の中である」という意味であったとわかる。

りょう

チャイナ風の衣装が特徴の長女、りょう。

CV:三村ゆうな
6人姉妹の長女。ひとつに結んだおさげとチャイナ風の衣装が特徴。
のんびりとした性格だが、大の戦闘好き。本人は「体が丈夫なりんの方が強い」と言う。
「~だわなあ」が口癖。
ヌシとの二回目の戦闘中に命を落とす。りんに看取られ、記憶の葉を託して死んだが、記憶の葉の中に人格が保存されて生きていた。
姉妹の中では嗅覚が優れており、遠く離れた赤い木のにおいも感じ取っていた。前日譚では「全然無理だね」と笑っていたが、本編十二話では巨大な根の攻撃をいなしながら赤い木の作り出した壁を一撃で破壊していた。

りく

フードとギザ歯が特徴の次女、りく。

CV:桜音恋 / 天沢カンナ
6人姉妹の次女。フードとギザ歯が特徴。
乱暴な口調で、一人称は「おれ」。
姉妹の中では触覚が鋭く、背中を掻いてもらうのが大好き。空気中の水分を肌で感じ取って水を探すこともできる。また、赤い木の高温を遠くからでも感じることができた。掌をむけると「じんわりとぬくい」感覚だという。
その触覚の鋭さからケムリクサの操作が得意で、ミドリちゃんとモモちゃん以外のケムリクサを操作できるのは姉妹の中では彼女だけだった。ただし、ワカバのような「管理者権限」を持たないため、アオやアオでできた壁は操作できない。キミドリを好んで使う。
りょうと同様、死後に記憶の葉の中に人格が保存され、姉妹を守るためにひそかに赤い木のことを調べていた。

りょく

眼鏡が特徴の六女、りょく。

CV:関根明良
6人姉妹の六女。眼鏡とセーラー服のような衣装が特徴。
口癖は「~じゃん」。
非常に好奇心旺盛で、新しいことを知ることが大好き。姉妹の中で唯一文字の読み書きができ、さいしょのひとのメモが残されたダイダイに調査結果や日々の記録を綴っていた。
ケムリクサの操作はできないので、ダイダイを使うときはりくに頼んでいたようだ。
視力に優れており、死後は自分の葉をりんに引き継がせることで視力を渡している。本人はちょっと後悔している。
りょうと同様、記憶の葉の中に人格が保存されていた。りょう、りくと違ってあまり積極的に動きたがらなかったようだが、りんがレーザーを放つヌシを倒しているところを見ており、赤い木との戦闘中にレーザー発射口の弱点を突いている。

ワカバ

りりと過ごしていたケムリクサの研究者、ワカバ。白衣以外はわかばとほぼ同じ姿だ。

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