無限の住人（漫画・アニメ・映画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

CV : かぬか光明（アニメ二作目）
本名はフェニーチェ・イサーク・カルワーリョ。異国から蝦夷に来た宣教師の父と生活していたが、瞳阿と出会い旅に出る。旅立つ際に父にキリスト教の神「耶蘇の大神」にあやかった「八苑狼」という苗字を付けてもらった。役人に捕まり不死実験の被験体となり、失敗作とみなされ首切り浅右衛門に体を一刀両断されて死んだかと思われたが、体の大きさによる血液の多さが幸いし万次の不死力を持って復活した。同じ巨躯同士の弁鬼と戦い退けた。江戸城脱出後は、瞳阿と共に逸刀流を抜け南へ旅立った。
体が大きく、凛と瞳阿を一緒に持ち上げ川に投げ飛ばすほどの怪力の持ち主で、剣を使わず戦う。不死実験を嫌がる囚人に代わって被験体に名乗り出てその囚人に拝まれるなど、宣教師の息子らしい慈しみを持っている。

果心居士（かしんこじ）

CV：佐々木梅治（アニメ二作目）
「水科先生」という名で江戸市中で薬屋を営みつつ、密かに諜報活動を行う老人。凜・瞳阿の江戸城潜入に陰ながら協力し、怖畔を援護に差し向けた人物でもある。江戸城騒動の後、常陸へ向かう阿葉山・若手剣士らに随行。その道中、「山の民」であることを利用して、故郷・筑波山南麓で追走する六鬼団の伴殷六と杣燎らを迎え撃つ。伴を破り、燎に対しても勝利寸前まで追い詰めたが、自らの仕掛けた罠を逆に利用され敗れた。

怖畔（おずはん）

CV：和泉祥二（アニメ二作目）
南方系の装束に身を包んだ男で、常に仮面をかぶって素顔を隠している。身体能力が極めて高く、仮面に仕込んだ特殊な笛で耳障りな音を発して周囲を混乱させるなど、奇襲戦法を得意とする。果心居士の命を受け、凜・瞳阿の江戸城潜入に助力。後、天津、凶、馬絽と共に江戸城襲撃に参加。撤退中に行方不明となるが、最終話にて阿蘇で瞳阿、夷作と再会した。まともな日本語は話さないが、瞳阿など数名の人物とは会話が成立している模様である。

馬絽 佑実（ばろ すけざね）

CV：福田賢二（アニメ二作目）
顔に真一文字の疵を持つ剣士。刀身に複数の穴が開いた長大な野太刀・杉ノ明露（すぎのあけつゆ）を持つ。天津の依頼を受け、乙橘槇絵の居場所を探すなどの諜報活動を行う。その後、壊滅状態になった逸刀流残党10人の一人となり、六鬼団の一人・佩矢坊から襲撃を受けるが撃退した。万次と風貌が似ているため、この時に作られた人相書きをもとに万次が六鬼団の襲撃を受けるきっかけになった。元は「志田祐実」という名の幕臣で、月慈という名の許婚もいたが、すべてを捨てて逸刀流に入党した過去を持つ。江戸城襲撃において撤退中に銃創を負うも、旧友とその部下十数人を殺害し、相討ちで死亡。

無骸流

吐 鉤群（はばき かぎむら）

CV : 菅生隆之 / 中田譲治
演 : 田中泯
幕府の警備における責任者・新番頭を務め、剣の実力は作中最強レベルである。
太平の世に剣の復興を唱える逸刀流を幕敵とみなし、無骸流を編成し逸刀流を潰そうと画策する。天津影久に講剣所の師範に逸刀流の剣士を迎える提案をし、天津が了承すると、逸刀流幹部を集めた酒宴を開き毒を盛って偽一と共に阿葉山以外の幹部を皆殺しにし、逸刀流を壊滅状態にした。
万次の体を研究し、幕府安泰のため征夷大将軍・徳川家斉に不死力を与えられないかと考え、万次を捕らえ、綾目歩蘭人に囚人を不死にするよう命じた。しかし凛と瞳阿の侵入により実験は終わりを迎え、不死実験の失敗と江戸城内外の騒動の責任を取らされ切腹を命じられる。切腹までの一か月をかけて、解散した無骸流に代わる組織「六鬼団」を率いて江戸払いとなった逸刀流の討伐に邁進する。
逸刀流が江戸払いになった後も執拗に逸刀流を潰そうと追い続ける姿を、吐の下で八年働いた英は「嫉妬」であり「ほの暗き羨望」であると解釈していた。
妻と息子がいたが、英に人質に取られたのち自害によって2人を失う。愛人との間に隠し子・遼がいる。遼は「六鬼団」加入し、吐と共に逸刀流を追った。

尸良（しら）

CV : 三木眞一郎 / 奈良徹
演 : 市原隼人
万次に無骸流を紹介し、手を組んで加賀へ発つ天津を討つことを提案したが、天津が現れず激昂し逸刀流剣士の四肢を切断し嬲り殺した。残虐な性格で特に女性を凌辱しながら殺すことを好む外道で、囮役の遊女まで嬲り殺そうとしたところを凛に止められ万次が助けに入り、その際に万次に右腕を切断された。
その後、万次に復讐するため切り落とされた右腕の肉を削ぎ、骨を鋭利に削り武器に仕立てた。この作業中の苦痛により何度も気を失い、髪が白髪になった。
百琳と真理路を逸刀流に売り、その見返りに交通手形を入手し加賀で万次を待ち伏せたが、尸良に恋を斬殺された凶が立ちはだかり、凶に左腕を切断され滝つぼに落ちた。死んだかと思われたが、助かり幕府に幽閉されていた。両腕を失った尸良の身の回りの世話係として川上練造が側に付くことになる。万次とは実は近くに幽閉されており、水が出て牢から脱出した際に万次と凛に再会し、万次を春までに殺すと宣言し練造と去って行った。その後、吐の腹心である御岳に刀を渡され万次を討つよう命じられた。
刀身の背がのこぎり状になった直刀「ホトソギ」を愛用し、のこぎり状の部分で相手を嬲り殺す。16歳の頃から金をもらって人を殺してきた。

百琳（ひゃくりん）

CV : 豊口めぐみ / 林真里花
演 : 栗山千明
元は、武家である早川霞紅斎の妻であった。当時の名前は早川百で、夫に後継になれない娘を殺され、さらに夫と同じ病を患う病弱な息子を夫に目の前で斬り殺されたことがきっかけで理性を失い、夫を刺殺した。死罪人となり、斬首される直前に吐に身請けされ無骸流の一員となった。
宗理とは夫が知り合いであり、夫を殺した後息子の血が付いた髪の毛を、薬で色が抜けるまで洗い流しているところを宗理に目撃されている。
30歳でありながら丈の短い着物と高下駄を身に着けている。サバサバした姉御肌だが宗理いわく根は真面目。無骸流では真理路と組み逸刀流を狩っていた。武器は猛毒を仕込んだ矢を放つ腕に付けた弓で「群踏（ぶらふま）」である。
逸刀流に拉致され拷問と陸辱の末に身ごもっており、百琳は産まないつもりだったが、偽一が生まれた子供を引き取り育てると宣言し産むことにした。
偽一と共に身重の体で恩人の吐の後を追い、水戸路に就いた。

真理路（しんりじ）

CV：内田夕夜／小林親弘
百琳と共に行動する冴えない男。背中に薔薇の柄がある着物を身に纏っている。もとは呉服問屋の丁稚だった。盗みを働いて死罪人となった後、無骸流に加わり百琳の補佐を務める。羅紗緬の娘だった母と同じ金髪である百琳に母を重ねて恋心を抱いているが、なかなか言い出せずにいた。尸良の裏切りで逸刀流の襲撃を受けた際、数名を相手に大立ち回り百琳を救おうとするが、最後は鬼抜に斬られてダイイングメッセージを遺して死亡した。

偽一（ぎいち）

CV : 森川智之 / 白熊寛嗣
演 : 北代高士
元船大工で、病気の息子の薬代欲しさに盗みを働き死罪人となり、無骸流に加わった。
無骸流では吐と並ぶ手練れで、逸刀流剣士60人を殺した。逸刀流幹部を集めた酒宴で吐と共に阿葉山以外の幹部を皆殺しにし、逸刀流の勢力を大きく削ぐことに成功するが、療養所にいた病気の息子が死に、放免される額の上納金を収め、万次を吐のもとに連れていくことを条件に百琳も放免させたことで無骸流は解散となった。息子の死と無骸流の解散により生きる目的を失い浮浪者のような生活をしていたが、百琳に諭され、万次を探す凛に吐の行動を見張るよう伝えた。
東海道で懇意の遊女を庇い天津影久の加賀での行き先を洩らした逸刀流剣士を見逃し、怪我で戦えなくなった百琳を放免させ、逸刀流に陸辱されできた子供を産むことを拒否する百琳に、自分が引き取って育てると宣言するなど、寡黙ながら人情味のある人物である。
「錦連三途之守（かねつちみとのかみ）」という名の鎖鎌を使い、相手の動きを封じることを得意とする。万次はこの武器を気に入り自分のものにしたいと思っていたが、吐邸に行く前に一戦交えた際に万次に破壊されてしまった。

心形唐流