勝生勇利(ユーリ!!! on ICE)とは【徹底解説・考察まとめ】

勝生勇利(かつき ゆうり)とは、2016年に放送されたテレビアニメ『ユーリ!!! on ICE』の主人公。日本のシングル・フィギュアスケートの選手で、ロシア人スケーターのヴィクトル・ニキフォロフに憧れている。
プレッシャーに弱くシニア5年目で出場した初のグランプリファイナルで惨敗、最下位になってしまう。しかしヴィクトルをコーチに迎え入れて挑んだグランプリシリーズの国内予選では、独特のリズム感を活かして1位を獲得した。

「温泉 ON ICE」は、スケートリンク「アイスキャッスルはせつ」で行われた。スケートリンクを管理する西郡家の三姉妹が大々的に宣伝したことで、当日はカメラや報道陣も押しかけ、テレビで「はせつエキシビション温泉on ICE」として生中継された。当日の衣装はふたりともヴィクトルが持ちこんだものを借用したが、勇利が選んだのは、ヴィクトルが世界ジュニアのときに着用した、男女兼用に見える衣装だった。
競技を始める前は緊張していた勇利だったが、夜中に奥川ミナコのバレエ教室で練習していた甲斐もあり、滑り出しも順調だった。挑発的なステップシークエンスとスピンの評価は高く、その後のイーグルからのトリプルアクセルも成功するが、4回転サルコウはステップアウトする。失敗の動揺をおさえ、4回転トウループ・3回転トウループを成功させて競技は終了する。ヴィクトルは出来を褒めてくれたが、演技に関しては倍ほどの小言を言った。ユーリは結果を待たずして自身の敗北を悟り帰国し、勇利は「ヴィクトルと一緒にグランプリファイナルを目指します」と、報道陣の前で宣言する。

フリー演技の練習

ヴィクトルから、フリープログラムは勇利自身でプロデュースするようにと告げられ、勇利は選曲に悩む。以前、チェレスティーノコーチに「フリープログラム用に」と提出した曲が採用されたなかったことを、勇利は心のどこかでずっと気にしていた。それは勇利自身のスケート人生を反映した曲を、知人に頼み作ってもらったものだったが、勇利自身の弱さが反映されているから駄目だったのではないかと悩んでいたのだ。ヴィクトルに「なぜ自信を持てない?」と問われ、師弟仲は束の間気まずくなるが、一緒に海へ行き、踏みこんだ会話をすることで、ふたりはまた打ち解ける。勇利は曲を知人に作り直してもらい、今度は「自分の愛について」というテーマも入れ込んで、フリープログラムを構成する。

勝生勇利のグランプリシリーズの戦績

前年の成績を考慮し選ばれた優秀選手の中から、世界一位を決める大会のこと。参加選手は世界6か所で行われる大会に、最大2か所まで参加する。各地での戦績を総合し、上位6人だけがグランプリファイナルへ進出する。勝生勇利は前年の成績が芳しくなかったため、国内予選から参加することになった。

国内予選

昨年の全日本選手権大会でボロ負けした勇利は、グランプリシリーズの予選大会・地方ブロックから出場することになった。中四国選手権大会でのショートプログラムは、全日本での失敗を思い出し緊張していたが、なんとか滑り切り、得点94.34でパーソナルベストを更新した。同大会に出場していた南選手に憧れの視線を向けられて、勇利はプレッシャーに感じるが、ヴィクトルに「他人のモチベーションを上げられない人間は、自分のモチベーションを上げられない」と指摘され、南選手を応援することで、自らのモチベーションを上げることに成功する。フリープログラムでは、4回転の数を少なくして演技力に力を入れるようにとヴィクトルに言われていたが、勇利は無視し、元々の構成通りに4回転を減らさずに滑る。結果、ジャンプはぼろぼろで、こけた際にスケートリンクに顔面を強打するなどのアクシデントもあったが、総合得点259.5で1位となる。

グランプリシリーズ 中国大会

ショートプログラムでは、完璧な演技をみせる。自身の成功率30%以下である4回転サルコウも成功させ、すべてのジャンプを完璧に着氷させる。得点は106.84でパーソナルベストを更新、ショートプログラム1位となった。一方、フリープログラムで他選手に追われる形になった勇利は、プレッシャーから事前練習に身が入らなくなっていた。見かねたヴィクトルに「フリーで失敗して表彰台に上がれなかったら、責任をとってコーチを辞める」と告げられ、勇利は号泣する。自分が勝つことを信じられない勇利は、ヴィクトルに「僕が勝つことを僕より信じてよ」と、号泣し訴える。ヴィクトルは勇利を泣かせてしまったことで戸惑うが、逆に勇利は泣いたことで力が抜け、演技に集中することができた。演技では、ジャンプのミスもあったが、4回転のコンビネーションジャンプを成功させるなど、快調な結果となった。演技の最後に予定していた4回転トウループを、より難しい4回転フリップにするなどのアレンジもしてみせた。結果、ジャンプなどの失敗から、勇利は中国大会2位となった。

ロシア大会ショートプログラム

ショートプログラムで使用した楽曲は「愛について エロス」、振りつけはヴィクトル・ニキフォロフ。グランプリファイナル出場のためには、勇利はロシア大会で4位以内に上がる必要があった。アウェーのプレッシャーにも負けず、勇利はショートプログラムをノーミスで成功させる。得点は109.97で、パーソナルベストを更新した。コーチのヴィクトルは喜びのあまり、キスアンドクライで勇利のスケート靴にキスをしたほどだった。

ロシア大会フリープログラム

使用楽曲は「Yuri on Ice」。フリープログラムの前日に、日本に残してきたヴィクトルの愛犬・マッカチンが饅頭を盗み食いし、病院へ運ばれたとの連絡が入る。ヴィクトルは急きょ日本へ向かうことになり、勇利のコーチの代打をヤコフ・フェルツマンに頼む。ヴィクトルの不在から動揺した勇利は、4回転ジャンプのコンビネーションなど、いくつかのジャンプを失敗してしまう。演技中に「ヴィクトルがいてもいなくても、きつさは同じだ」と思いなおし、なんとか持ち直すことに成功した。結果、得点合計は282.84、ロシア大会では4位となり、グランプリファイナル出場を決める。

グランプリファイナル

ショートプログラムで、勇利は「パーソナルベストを出しても(1位のカナダ代表の選手)JJには勝てない」と思い、ヴィクトルと話し合って4回転フリップを組み入れることにした。本番ぎりぎりまで4回転フリップの練習をしていたが、練習でも成功率は低い難しいジャンプだった。本番の演技では片手をついたものの、なんとかこらえて、得点97.83を叩き出し、ショートで4位となる。フリープログラムでは、序盤のジャンプ・トリプルループをトリプルフィリップに変更し、トリプルフィリップを4回転トウループに変更、より難しい演技構成にして優勝を目指した。最後の4回転フリップも成功し、すべてのジャンプを完璧に終えて、フリーの得点は221.58、歴代最高得点を更新した。結果、ユーリに次いでグランプリファイナル2位となった。

勝生勇利の関連人物・キャラクター

ヴィクトル・ニキフォロフ

ヴィクトル・ニキフォロフ

「リビング・レジェンド」と呼ばれるロシアのスケーター。27歳。ヤコフ・フェルツマンコーチに師事していたが、ある日突然、日本の勇利のコーチとなる。世界選手権で5連覇しており、あらゆるスケーターたちの憧れでもある。「マッカチン」というプードルを飼い、可愛がっている。

ユーリ・プリセツキー

ユーリ・プリセツキー

ロシア出身のスケーターで、15歳。ヤコフ・フェルツマンコーチに師事しており、ヴィクトルとは同門だった。名前が似ている日本の勇利を敵視しており、日本へ来て勇利と勝負してからは、実力を認めた上でライバル認定した。勝気で負けず嫌い、シニア初デビューでのグランプリシリーズ優勝を目指している。

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