谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

谷垣源次郎は、『週刊ヤングジャンプ』に2014年から連載が開始された、野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』の登場人物。時代は明治時代の北海道。日露戦争(1904年~05年)終結から間もないころ、アイヌ民族が隠したとされる莫大な金塊のうわさを聞き、様々な理由と野望を胸に秘めた男たちが、誇り高き北の大地に集結する。その中で谷垣は金塊を追っている屯田兵の部隊、大日本帝国陸軍最強と謳われた北海道の第七師団(道民は畏敬の念を含めて「北鎮部隊」と呼ぶ)27聯隊に一等卒として所属している。

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だが時はすでに遅く、露天風呂にいた男たち一行は都丹の率いる盗賊団に急襲されていた。不意を突かれた一行と闇の中で自在に攻撃をしかける盗賊団。そこに一行の危機を感じたリュウが都丹に襲い掛かるが、「音」で察知していた都丹の防御が一瞬先んじ、リュウの攻撃は傷を負わせるには至らなかった。
しかし、一方的かと思われた戦いは常に銃を離さずに持っていた尾形の狙撃で拮抗状態へと持ち込まれる。方々へ散開し、谷垣はチカパシに動き回らないで身を隠すように命じ、キロランケと共に反撃の機会を探していた。そこへアシㇼパとは別で谷垣を心配して探しに来ていたインカㇻマッに遭遇する。湖畔で見つけた丸木舟を使い、湖を回って旅館に戻り武器を探そうと提案するキロランケ。
「キロランケを信用できない気持ちもわかるが、今は一緒に協力するしか無い」と言う谷垣にインカㇻマッは「嫌な予感がする」と言って、丸木舟に乗ることをためらうが、近づく「ゲタの音」に追い立てられるように3人は小舟に乗り湖に漕ぎ出す。だが、再び「耳」による追跡の狙撃で谷垣はインカㇻマッをかばい臀部に被弾、3人の乗った丸木舟は転覆してしまう。丸木舟から投げ出される谷垣・インカㇻマッ・キロランケ。転覆してしまった際に船の縁で頭をぶつけてしまい、元々泳げなかったインカㇻマッは意識朦朧となりそのまま湖の底に沈んで行こうとしていた。

水中に沈みゆきながら朧げな意識の中で、インカㇻマッは夢のようなものを見ていた。
彼女の周りをキムンカムイ(熊)が囲んでいる。「なるほど…そういうことか」インカㇻマッは直感で感じた。彼ら(キムンカムイ)は「送って」くれているのだと。
彼女はウイルク(アシㇼパの父親)との別れの際の占いで、彼にはもう二度と会えないという結果が出ていたのだ。本当に当たってしまうと自分自身でも分かっているからこそ、彼女はこれまでその思いに苦しめられてきた。「あの人の顔を二度と見ること無く死んでゆく やはり占いのとおりになった」哀しくも自身の運命を受け入れ、死を覚悟したインカㇻマッ。

だがその時、彼女にはハッキリと見えた。横たわる自分の頭上から谷垣が現れ、着ている衣服のボタンを弾き飛ばし、その弾け飛んだボタンがインカㇻマッを送ろうと囲んでいるキムンカムイたちを追い払うところを。そして大きな大きな谷垣の手がインカㇻマッを包み込もうとしていた。

気が付けばインカㇻマッは谷垣に助けられ、水面に顔を出していた。しかしまた銃弾による傷を負った谷垣もインカㇻマッを救ったその場で力が尽きようとしていた。だがその瞬間、キロランケが谷垣とインカㇻマッの救助に間に合い、3人は無事に湖のほとりに辿り着くことが出来たのだ。谷垣が撃たれていたことを思い出し、心配して尋ねるインカㇻマッに谷垣は「大丈夫 尻を貫通した」と答える。思わず吹き出して笑ってしまうインカㇻマッ。「自分を護衛させるために俺の情を利用してるのなら効果は十分だろう」と言う谷垣からの心からの愛情を感じ、運命は変えることが出来るのだという希望と確信を見出すことが出来たインカㇻマッはキロランケがいることも忘れ、感謝と愛しさを込めて谷垣にキスをするのであった。

そして夜明けの時、盗賊団をアジトまで追い込み都丹と激しい攻防を繰り広げる杉元たちの前に、土方らが現れ二人を仲裁する。都丹を攻撃したが捕まり、木に括りつけられていたリュウを隠れていたチカパシと白石(散開した当初に一人で木に激突し気を失って闘いからは早々に離脱していた)が救い出し、リュウの鼻を頼りにアジトまで追いかけてきていたのだ。外にいたリュウたちに気づき、土方一行はアジトの場所がわかったようだ。親しげに都丹に声をかける土方と、懐かしそうに答える都丹。都丹の処遇を任せて欲しいと頼む永倉の言葉で、一行は再び改めて土方一派と手を組んだ。

そして全員全裸で無事に合流できたが「犬より役に立っとらんぞ谷垣一等卒 秋田へ帰れ」と尾形に罵られてしまう谷垣であった。

網走監獄へ

侵入の準備

一行は北見に向かい、写真館で写真を撮影しようとしていた。名目上はアシㇼパのフチに写真を送ってやりたいとの杉元の提案だ。(この時点でメンツはアシㇼパ・杉元・白石・尾形・キロランケ、谷垣・チカパシ・インカㇻマッ・リュウ、土方・永倉・牛山・家永・夏太郎の13人と1匹)杉元は土方・永倉にキロランケとインカㇻマッのことを話していた。二人の素性や目的がハッキリと分からないので、写真を撮って土方の力を借り調べさせてみるつもりだったのだ。
土方は自身に縁のある写真師の田本研造を呼び寄せ撮影を依頼した。(田本研造は実在した人物で、実際の史実でも有名な、土方歳三の洋装を撮影したといわれる人物)
警戒をさせないよう全員の写真を撮ってゆくのだが、なぜか谷垣だけがふんどし一丁でグラビアアイドル的ポージングで何枚もの写真を撮られるのだった。

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網走監獄に侵入し、のっぺら坊にアシㇼパを会わせ真意と謎を明らかにするため、一行は各々すべきことを始めた。
網走監獄の壁に沿って流れる網走川で鮭の漁を装い、警備の手薄な壁の外側から内部に通じる穴を掘り進める作戦だ。日露戦争で工兵を経験していたキロランケがトンネルの掘削の指揮を執った。谷垣はアイヌの衣装に身を包み、キロランケと共に鮭の漁をしながら、掘削で出た土を川に流す作業をしていた。
土方の情報から割り出したトンネルを掘る距離と辿り着くことのできる場所を信じ、杉元とキロランケはやっと網走監獄内部にトンネルを開通させたが、出た場所は監獄の看守長である門倉の宿舎の中だった。彼の父親は土方とともに戦った旧幕府軍であったという。門倉は土方の協力者であった。

一行は網走近郊のアシリパのフチの13番目の妹のコタンに世話になっていた。みなで囲炉裏を囲み、谷垣とキロランケが漁で手に入れた鮭を主役にしたアイヌ料理に舌鼓を打つ。チタタㇷ゚(肉や鮮度の良い臓物や軟骨、食べにくい部位などを刃物でとにかく細かく刻んで食べる調理法)をみなでするのだが、チカパシが「これでチタタㇷ゚してもいい?」と持ってきた刃物は土方の愛刀・和泉守兼定であった。冷や汗を流す永倉をよそに、土方はチカパシを膝の上に乗せ一緒に楽しそうにチタタㇷ゚をしてやるのだった。

本当の家族に

穏やかに食事の時間が進む中、牛山がインカㇻマッに「インカㇻマッさんていったかね?あんたいい人いるのかい?」と声をかけた。牛山は大変性欲が旺盛ではあるが、女性に対して下半身と行動はあくまでも紳士的な人物だ。それを聞き流す谷垣と答えに困るインカㇻマッの間にいたチカパシが、谷垣が食べている途中の粥の入ったお椀をそっと取り上げて、インカㇻマッに差し出し「本当の家族になれば?」と言った。
男性が半分食べた器を女性に渡し、女性が残りを食べると成立するというアイヌの婚姻のしきたりだ。ためらうインカㇻマッを見て「…チカパシ 返しなさい」と静かに谷垣は言って、再び器を自分の前に置き直し席を外した。
「いいねえ おアツいぜ」と冷やかす夏太郎。そして「おっと… まだ微妙な関係だったか」と呟き、二人の関係を察しそれ以上を語らなかった牛山はやはり紳士であった。

家の外に出た谷垣は、追ってきたインカㇻマッに「川の向こうから網走監獄を見ていただろう?」と尋ねた。インカㇻマッの占いでは「のっぺら坊」はアシㇼパの父親(ウイルク)ではないと出ていた。だが、やはり心のどこかでは「のっぺら坊=ウイルク」かも知れないという期待を抱き、愛していた男に会いたいと望んでいるのだろうと谷垣は思ったのだ。
インカㇻマッは、ウイルクに会いたいという想いがあることを認める。しかしそれは「愛しい人に会いたい」という想いではなく、愛した男と過ごした美しい思い出に囚われ、諦めることもできぬまま旅を続けていた自分の気持ちにケリをつけたいからだと言う。
インカㇻマッの占いでは、ウイルクとは二度と会えない運命だと出ていた。だがそれはウイルクの死ではなくインカㇻマッ自身が命を落とすはずであったのだ。夕張で出会った三船千鶴子も予言していた「東の地で命を落とす」運命。インカㇻマッ自身の占いにも確かにそう出ていた。しかし、屈斜路湖で死を覚悟した彼女の運命は、谷垣が助けたことにより覆った。そのことで彼女は「運命は変えられる!占いは絶対ではない」と思い直すことができたのだ。新しい可能性のある場所へ踏み出せる希望を心に「私は谷垣ニㇱパと未来へ進みたい!!」と谷垣に力強く伝えるインカㇻマッ。

その言葉に「時が来たら… 俺から改めて半分食べた飯の器をインカㇻマッに渡す…!」と誠意を込めて谷垣も力強く応えた。そう、谷垣にはアシㇼパを無事にフチの許に帰すという役目がまだ残っているのだ。
お互いの気持ちをきちんと確認することができた谷垣とインカㇻマッ。家に戻るとそこでは酒に酔って上機嫌な白石が、谷垣の半分残していたお椀の飯を食べてチカパシに頭をはたかれている所だった。

思惑

月の光のない漆黒の夜、作戦が決行された。
インカㇻマッとチカパシ、永倉と家永はコタンで待機、尾形は隣接する山中に潜み有事の際には狙撃で援護を、谷垣と夏太郎はトンネルの出入り口をカムフラージュしているクチャ(仮小屋)の前で丸木舟を用意して待機し、さらにキロランケ・牛山・土方が宿舎の門倉の部屋で待機した。
独房ののっぺら坊との接触には杉元と白石がアシㇼパと一緒に侵入を試みることになった。そして強風の暗闇の中、彼らを先導するのは土方の説得により仲間になった盲目の都丹庵士だった。

700人以上の囚徒を収監し、土方を目の敵にしている犬童典獄(※典獄=刑務所長)が全てを取り仕切る網走監獄。のっぺら坊を奪いに来る者たちへの警戒もあり、入れ墨の囚人たちが脱獄した時よりもさらに警備が厳重になっていた。のっぺら坊は犬童典獄の指示で毎日独房を移され、居る場所を特定されないようにしていた。門倉は土方の指示でそのパターンを探っており、のっぺら坊がいつ、どこの房に移されるかを正確に予想できた。今回の侵入計画は最速最短でアシㇼパをのっぺら坊に引き合わせ、情報を得る事が一番の目的だった。
だが、それすらも囮であり実際にのっぺら坊は犬童が毎日鍛錬を行っている教誨堂(※教誨とは収容者対して行う精神的、倫理的、宗教的な強化指導のことで、僧侶や牧師が受刑者に人の道を説き、更生へと導くように尽くした場所。)の地下にある隠し部屋に監禁されていた。毎日独房を移動させられている「のっぺら坊」も、犬童が用意したニセモノだ。土方も門倉もそのことは知ってはいたが最終的に本物がどこに居るのかが掴めなかった。よって今回の作戦の本当の思惑は、杉元らを囮に騒ぎを起こさせ、犬童が本物ののっぺら坊を自ら移送する瞬間を狙うことだったのだ。

門倉が侵入者(=杉元たち)の報告をするようにと部下を犬童典獄の官舎にまで走らせた。杉元たちはハメられたことに気づくが、その頃谷垣と夏太郎が待機していた川岸でも異変が起きていた。

「金塊などどうでもいい」というインカラマッの真意を聞いて驚く谷垣。

仮小屋前で待機している谷垣と夏太郎も、にわかに騒がしくなった監獄内の様子が気になっていた。そこにコタンで待機しているはずのインカㇻマッが、谷垣と夏太郎の所にやってくる。
「いますぐここから逃げてください ここにいたらあなたが巻き込まれてしまう」そう言ってインカㇻマッは谷垣の腕を取った。何が起こっているのかわからない谷垣にインカㇻマッは第七師団を手引きしたことを告げる。

「のっぺら坊とアシㇼパを無事に網走監獄から連れ出す方法」に、インカㇻマッが出した最善の答えは鶴見中尉と第七師団を利用することだった。
「アイヌの金塊は第七師団に渡るがお前はそれでいいのか?」と尋ねる谷垣に「金塊なんて誰が手に入れようが 私にも谷垣ニㇱパにも関係のない話でしょう?」とインカㇻマッは答えた。彼女にしてみれば谷垣と共に歩む未来には金塊や、その周囲で起こる争いなどどうでも良いことなのだ。
情のために情を捨てる。強い意志をはらんだその言葉を聞いた谷垣は、恩人・二瓶鉄造が「女というのは恐ろしい…」と何度も呟いていたことを思い出していた。

「オイ聞こえるか?川下からなんかデカイのが来るぜ!!」夏太郎が気づき、谷垣とインカㇻマッに話しかけた。そこには川の流れを押し戻すように真っ暗な水面を駆けてくる、鶴見中尉率いる第七師団の乗った駆逐艦だった。

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谷垣らが待機している目の前に停泊した艦隊。その砲門は全て網走監獄の壁に狙いを定めていた。インカㇻマッと夏太郎を慌ててトンネルに押し込み、谷垣は監獄内へと逃げた。開始された砲撃で破壊されてゆく監獄の壁。その衝撃で掘り進んだトンネルも埋まってゆく。門倉の宿舎内に通じる監獄側の出口に辛うじて抜け出ることが出来た谷垣・夏太郎・インカㇻマッだったが、砲撃が止む気配はなく、崩れ落ちてくる監獄の外壁に看守たちの宿舎全てが押し潰されるのも時間の問題であった。
「崩れるぞ 外へ出ろッ」と叫ぶ夏太郎。インカㇻマッを見失い焦る谷垣の足元でか細い声が聞こえた。「谷垣ニㇱパ…」崩落した瓦礫の間に挟まり身動きの取れなくなったインカㇻマッがそこにいた。
「逃げてくださいッ」谷垣の身を案じ、力の限り叫ぶインカㇻマッ。「こんなところで死なせない!!」と谷垣も力の限りを振り絞り、彼女の体を覆う瓦礫を持ち上げた。間一髪、抜け出すことができたインカㇻマッと谷垣だったがその頭上にはまた先とは比べ物にならないほどの大きさの屋根が落ちてきた。諦めかけたその時、落ちくる瓦礫と谷垣たちとの間に割って入ったきた者がいた。それは門倉の宿舎でキロランケと共に待機していた牛山であった。
「早くどきな」巨大な瓦礫をその背に負い、谷垣とインカㇻマッを庇いながらそ「お前ら…幸せになるんだぜ」と今にも力尽きそうに牛山は呟いた。
「牛山さん!!」危険を顧みず助けに行こうとする夏太郎を止める谷垣。その一行の目の前で牛山は

「どっこいしょっ」
気合とともに瓦礫を投げ飛ばし「背広が汚れたぜ」と言って平然と上着のホコリを払った。改めて目の当たりにした「不敗の牛山」の凄まじさに半ば呆れ、顔色を無くす谷垣たちだった。

裏切り者

崩れ落ちた宿舎から離れた谷垣・インカㇻマッと牛山・夏太郎は、正門に向かい白石・アシㇼパ、キロランケと合流することが出来た。
はぐれている杉元、土方、都丹の安否を確認する谷垣たち。キロランケに土方らは教誨堂にいると聞き、急いで助太刀に向かおうとする夏太郎を牛山は追っていった。そしてまた杉元ものっぺら坊を探しに、教誨堂へ向かったという。追いかけようとするアシㇼパをキロランケが引き留めた。
その時、インカㇻマッは高い場所からなら見渡せると考え、谷垣が見守る前で雪下ろし用のハシゴを登り監獄の屋根の上に立った。

犬童と土方が教誨堂で交戦している隙に、建を切られ歩くことが不自由になった足を引きずりながらも逃げ出していたのっぺら坊は、教誨堂の外で杉元と遭遇していた。
その様子を屋根の上から見つけたインカㇻマッがアシㇼパに屋根の上に来るよう呼び掛けた。
少し離れたのっぺら坊もまた、屋根の上の人影に気が付いていた。遠目にも見覚えのある着物の模様。それは、かつて自分の世話を焼いてくれた小さな親友、少女時代のインカㇻマッに贈った彼の母の形見の着物だった。杉元に借りた双眼鏡でインカㇻマッの姿を見止めたのっぺら坊は、その隣に来ていたアシㇼパの姿も確認する。インカㇻマッから双眼鏡を借りたアシㇼパもまた、のっぺら坊の姿をハッキリと確認し「アチャ(お父さん)だ」と呟いた。

「間違いなくウイルクなのか?」と続いて屋根に上ってきていたキロランケが大声で確認をする。その瞬間、ウイルクの頭を弾丸が貫通した。とっさに、撃たれたウイルクの体を盾にし身を守った杉元だったが、凶弾は杉元の頭も撃ち抜いた。彼らを撃ったのは、仲間のはずの尾形だった。

「アシㇼパちゃん いますぐ逃げなさい これで金塊の謎を解く鍵は…あなたの中だけに存在する…!!」
アシㇼパの隣でその状況を見ていたインカㇻマッが言った。
「みんながあなたを巡って殺し合いになる!!!」

インカㇻマッの警告を受けてアシリパが網走監獄から撤退する中、谷垣は頭を撃ち抜かれた杉元に近づいていた。彼の位置からでは「杉元が撃たれた」ということしか分からず、恐るべき生命力を持つ彼ならばまだ生きているのではないかと考えたのである。尾形はその谷垣のことも狙うが、第七師団が接近していることもあってそれ以上時間をかけていられず、網走監獄から撤収。幸運にも助けられて、谷垣は杉元の救出に成功する。
しかし、頭部を撃たれた杉元を抱えたまま逃げ出すことまではできず、第七師団に捕捉される。意外にも鶴見は「谷垣は怪我の療養と恩返しのためにアイヌの村に逗留しているだけで、今も第七師団の一員である」と判断し、怪我をした彼らを回収して治療。すぐに高度な治療が受けられたというのも大きかったが、驚くべきことに頭を撃ち抜かれてなお杉元は息を吹き返し、短期間で再び動き回れるほどに回復する。

樺太の大冒険

先遣隊への参加

ロシア極東の少数民族の出身で、大国の圧力に消滅寸前の一族を救うために大国に戦いを挑むパルチザンの一員。それがキロランケとウイルクの正体だった。彼らはアイヌが集めた金塊を活動資金にしようと目論み北海道へと渡るも、そこでアイヌの文化に触れたウイルクは「ロシアの圧力から少数民族の全てを守るのは無理だ」と判断し、北海道を独立させて彼らの受け皿にする計画へと傾倒していく。これを「自分たちに期待する少数民族と、今まで一緒に戦い死んでいったパルチザンの仲間たちへの裏切り」だと感じたキロランケは、尾形を抱き込んでウイルクを殺害。そのウイルクと杉元が何か話をしているのを見た尾形が、「金塊の隠し場所を教えてもらったのかもしれない」と考え独断で杉元のことも狙撃。これが網走監獄で彼らが仲間を裏切った理由だった。
キロランケは「アシリパは金塊の隠し場所に関するなんらかの情報をウイルクから教わっているはずだ」と判断し、彼女を言葉巧みに言いくるめて樺太へと渡る。ウイルクの故郷を巡る旅の中で、アシリパに隠し金塊の情報を思い出させることがその目的だった。キロランケに雇われて杉元たちを裏切った尾形と、アシリパを案じた白石もこれに同行する中、鶴見は彼らを追撃する部隊の派遣を検討する。

ここに怪我が癒えたばかりの杉元も「お前らだけじゃアシリパさんが信用しない」と名乗りを上げ、まだ恩を返し終えていないと感じていた谷垣も同行を申し出る。第七師団からは鯉登少尉と月島軍曹が選出され、彼ら4人が先遣隊として樺太に送り込まれた。谷垣は鶴見から完全に信用されているわけではなかったが、彼の子を妊娠したインカラマッを事実上の人質として確保されてしまい、恩返しのことを別にしても逆らえる状況ではなかった。

キロランケを追って

樺太に渡った谷垣は、スチェンカという素手での殴り合いの興行に参加したり、サーカス団で踊り子をすることになったりと、杉元たちと共に様々な冒険を重ねながらアシリパを追った。そしてついに互いに1人でいる時にキロランケを発見し、妻を傷つけた恨みを晴らさんと彼に襲い掛かる。しかし百戦錬磨のキロランケから反撃され、深手を負わせるも自身は倒されてしまう。ここに鯉登と月島が駆け付け、彼らの手でキロランケは仕留められる。
同じ頃、杉元は白石と合流し、彼と共に尾形からアシリパを取り戻していた。この時のアクシデントで尾形はアシリパの毒矢を受け、命が危うい状態にあったが、杉元の応急処置で一命を取り留める。その後尾形は情報を聞き出すために医者に診せられることとなるも、診療所で息を吹き返すなり脱走。杉元たちとの決着はこの先に持ち越される。

仲間たちとの別離

樺太にもついてきたチカパシは、そこで樺太アイヌの少女と親しくなり、彼女とその一家と暮らすことを決めて一行と別れることとなる。谷垣は涙ながらに二瓶から学んだ「勃起(一人前の男となって自立するということ)」について語り、彼から受け継いだ狩猟用の銃をチカパシに譲り、共に歩み続けた弟分を送り出す。
樺太でのキロランケたちの旅は無駄ではなく、アシリパはかつて父から聞かされていた金塊の隠し場所に関する重要な情報を思い出していた。鶴見はこれを十分な収穫だと一行を称賛するが、当のアシリパは「鶴見が本当にアイヌと日本のために金塊を使うかどうかは分からない、彼を信用して全て話すのは危険だ」と判断。隠し金塊に様々な夢と願いを託して散った者たちのためにも、自分はその行く末に責任を持たねばならないとして、鶴見に隠し金塊に関する情報を教えずに杉元や白石と共に逃げ出す。インカラマッを人質にされている谷垣はこれについていくことができず、1人第七師団に残されることとなった。

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ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

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ヴァシリとは『ゴールデンカムイ』に登場するロシア人狙撃手である。樺太の国境警備隊所属。日本軍の狙撃手・尾形百之助(おがたひゃくのすけ)との狙撃対決に敗れるが、再戦を熱望して脱走兵となり、尾形を追い続ける。二人の対決は作中屈指の名勝負の一つであり、ファンの間で人気が高い。狙撃の他には絵を描くことが得意。ヴァシリが描いた似顔絵がきっかけで、主人公・杉元佐一(すぎもとさいち)と打ち解け、共に北海道へ渡る。言葉が通じないこともあり、杉元たちとの旅では絵やジェスチャーでやり取りをしている。

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杉元佐一(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

杉元佐一(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

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姉畑支遁(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

姉畑支遁(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

姉畑支遁(あねはたしとん)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人であり、動物学者。動物、植物をこよなく愛し、研究している。だが嫌がる動物を無理矢理犯したり植物を傷つけて射精するなど異常な性格の持ち主。自分の欲望のままに行為をしたにも関わらず、行為後は大変後悔をする。そして自分が犯した動物や植物に責任を一方的に擦り付け動物は殺害、植物はナイフで傷をつける、とかなり独善的で身勝手な行動をする。

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アシリパ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

アシリパ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。

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白石由竹(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

白石由竹(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。

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松田平太(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

松田平太(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。

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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。

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辺見和雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

辺見和雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。

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花沢勇作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

花沢勇作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

牛山辰馬(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。

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土方歳三(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土方歳三(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

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フチ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

フチ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。

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ウイルク(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ウイルク(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。

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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

門倉利運(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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マンスール(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

マンスール(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

岩息舞治(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

鯉登音之進(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

津山睦雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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土井新蔵(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土井新蔵(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土井新蔵(どい しんぞう)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物である。埋蔵されたアイヌの金塊の暗号となっている刺青が体に彫られた24人の囚人の1人である。幕末に土佐藩の勤皇派におり、幕府の要人など何人も殺害した殺し屋であった。その後北海道・根室に流れ着きアイヌの女性と結婚するも、土井に恨みを持つ者が妻を拐った。妻を取り戻すために、妻を拐った人物を殺め、釧路の海岸で捉えられ囚人となった。妻が病で先が短いことを知り網走監獄を脱獄した。最期を看取った後は根室の漁場で働いている。

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キラウシ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

キラウシ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

キラウシとは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、土方歳三に道案内に雇われたアイヌの男性。コタン(アイヌの村)の周辺を蝗害に襲われて食糧難になったため、出稼ぎに出ていたところを土方たちに出会った。網走監獄で看守部長をしていた門倉利運(かどくら としゆき)と仲が良く、ふたりで行動することが多い。取り立てて強いわけではないが、五稜郭での最後の戦いではアイヌの土地の権利書を守るため勇敢に戦った。

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