ベヨネッタ(BAYONETTA)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ベヨネッタ』とは、500年前の封印から目覚めた美しく妖艶な魔女ベヨネッタが、天使達を華麗に叩きのめしながら失われた記憶の手掛かりを求めてヨーロッパの辺境ヴィグリッドを舞台に暴れまわるクライマックス・アクションゲーム。
少年少女、または成人した男性主人公が多い日本製のアクションゲームにおいて、フェミニンかつセクシーな大人の女性を主人公とし、その魅力を前面に押し出しながらスタイリッシュにまとめ上げたゲームデザインは発売当時話題となり、国内だけでなく海外に於いても多くのファンを生み出し続けている。

ルカを知っていたバルドルは、涼しい顔で残酷な真実を語りだす

バルドルはルカを見て「ここまで辿り着いたのは父親譲りの才能か」と言い、ルカの父がバルドルの身辺を調べていたこと、ベヨネッタが眠る棺の場所を突き止めたところで始末したことを語った。
ルカはそこでようやく父親の真の仇がバルドルだと知って怒りに任せ飛びかかろうとするが、取り押さえられた挙句に返り討ちに合い、吹き飛ばされて窓から落ちてしまう。
その様子を「胸が痛む」「悲劇だ」と嘯きながら続けてジャンヌに対して少なからず精神改造を行い自らのいいように動かしたことを告白するバルドルに、怒りが頂点に達し激昂したベヨネッタが攻撃しかけるも難なく返されてしまう。
ベヨネッタを片腕一つで吹き飛ばしたバルドルは、腕に抱く眠っているセレッサを取り込み、ベヨネッタが召喚した魔獣すら容易に破壊するほどの強力な力を得る。

バルドルの策略によって踏みにじられた全ての命と想いを、この一発に込める

死闘の末ベヨネッタは、かつて若きバルドルが婚姻の証として亡き母に贈った形見のルージュを銃に込め、バルドルの額に打ち込み遂に倒す。
バルドルから分離したセレッサを抱え、ついでにミサイルに引っかかって落下死を防いだルカを荒っぽく呼び寄せる。倒れたバルドルを見て「どうやら終わったようだな」というルカにベヨネッタは「まだよ」と答え、胸のブローチを使い時間を遡り、セレッサを連れて彼女が元居た場所に移動する。
ベッドの上で微睡みながらマミーとパパを呼ぶかつての自分に、全ては悪い夢だったのだと優しく語りかけ、「あんたは強い子よ。もうどんなことにも立ち向かっていける」と伝えた。そして、「私の探し物は見つかった。だからあんたも宝物を大切に」と言い残し、あの子守唄を歌いながら去って行った。

セレッサを帰しに来たベヨネッタ

「『マミー』の言いつけを守ったことによりジャンヌの刃を逃れた」という歴史の創造が観測された

元の時代に戻った瞬間、ベヨネッタは胸の痛みに苦しみ出す。何度も脳裏に過った、ジャンヌが自分の突く記憶。だが今までと違うのは、何かがジャンヌのナイフを弾く感触だった。
それはいつかの夢で「宝物は絶対になくしちゃダメよ」と「マミー」が首にかけてくれたブローチだった。記憶の中のベヨネッタは「私は恐れないわ。もうどんなことにも立ち向かっていける」と「マミー」の言葉を胸に立ち上がる。
それはセレッサが、全て悪い夢だったとされる経験を経てジャンヌと二人で立ち向かうという歴史を観測した瞬間であり、そして闇の観測者として覚醒した瞬間でもあることを、光の観測者として復活したバルドルによって語られる。
意識のないベヨネッタを連れ、バルドルはビルの頂上の女神像の前に移動し「世界の目」として女神像と一体化する。バルドルは遂にジュベレウスの復活を遂げるためロケットを起動し、宇宙に飛ぶのであった。

EPILOGUE 鎮魂歌

バルドルとベヨネッタを乗せたロケットの打ち上げを見守るヴィグリッドの人々

友のために宇宙まで翔けてきたジャンヌ

バルドルとベヨネッタを乗せたロケットの発射を、街の住人は崇めるように見ていた。そこに、ベヨネッタが持っていた宝石の力を使い、ミサイルの弾雨から生き延びたジャンヌがバイクに乗って颯爽と現れ、アンブラの魔女の誇りにかけて、友を奪還するためにロケットを追いかける。
星を一つ容易に破壊する力を見せつけられながらも果敢に迫るジャンヌは、ジュベレウス復活目前にして遂にベヨネッタの元に辿りつく。ジャンヌは、全宇宙の消滅すると危惧するバルドルによる邪魔を受けながらも、意識のないまま「闇の左目」として機能しているベヨネッタを像から引き剥がす。必死の呼びかけに目を覚ましたベヨネッタだったが、ジャンヌは「今なら運命に立ち向かえるはずだから立って戦え」と力強く言い残してすぐ、女神像から湧き始めた光に巻き込まれて宇宙に放り出されてしまう。
バルドルはやがて来る世界への混沌に絶望し、右目として機能したまま閉じた像の瞼に呑まれる。直後、像から光が漏れ出し、主神ジュベレウスが顕現する。宇宙がジュベレウスの生み出した炎に包まれる中、ベヨネッタが立ち上がる。

遂に顕現した主神ジュベレウス

神を前に覚悟を決めるベヨネッタ

主神の名に恥じぬ強さを見せたジュベレウスも、ベヨネッタの決死の攻撃に遂に斃れる。
ベヨネッタは自身の黒髪と何処からともなく現れた見覚えのある銀髪を使い、究極の魔獣クイーン・シバを召喚し、右ストレートで太陽まで吹き飛ばした。
戦いは終わり、ベヨネッタもまた破壊された像の上で膝をつき、向かってくる破片と流れ始めたエンドロールとともに去り行くのであった。

…かのように思えた

そのとき、銃声と共に破片が砕かれる。
「ふざけた瓦礫だ。このまま地球へ落下して、世界を滅ぼそうと悪あがきを…!」
そう言って現れたのは宇宙に放り出された後、たまたま傍まで漂ってきた自分のバイクに乗って駆け付けてきたジャンヌだった。
ジャンヌとベヨネッタは二人で家に帰るため、いつかの戦いのように背中を合わせて最後の大掃除をするのだった。

数日後。晴れた空の下で、エンツォとロダンは墓地でベヨネッタの埋葬に参加していた。
聖書を読み上げる尼僧の傍で報酬が水泡に帰したことをぼやくエンツォに、ロダンは見かねて魔女の契約のことを話す。
悪魔と契約をしている魔女は死後、地獄に引きずり込まれて想像を絶する苦痛を永遠に味わい続けるのだと言うロダンに、だがエンツォには特に響くことはなく「御祈りが無駄ならとっとと帰る」と言って去ろうとする。ロダンはエンツォを引き留め葉巻を奪い「その御祈りに効き目があるといいんだがな」と意味深なセリフを言う。
その時、大量のローズマリーの花を抱えたルカがやってくる。魔除けの効果のあるその花を「効き目があるといいんだがな」と言って棺に供え、寂しげに去ろうとしたその時、空から光が降り注ぐ。この光に覚えのあるエンツォは「何で魔女に天からのお迎えが来るんだ!?」と恐れロダンの後ろに隠れる。

静かに聖書を読んでいた尼僧が、天使を前に殺気を出す。その罰当たりさは、いつかの葬儀を彷彿とさせる

その時、聖書を閉じた物々しい尼僧の呟きで、ルカが正体に気付く。飛び上がって天使を瞬殺し「コスプレはこれが最後だ」と言ったその女は、ジャンヌであった。
棺に向かってロダンが楽しげに言う。「聞いたか?出番だぜ」 天使と暴れまわるジャンヌがぼやく。「何をしている。まさか本当に眠っているのではないだろうな?」 半泣きになりながらエンツォが叫ぶ。「おおい!なに言ってるんだ!?お前ら冗談はやめてくれよ!」
そして。

ベヨネッタの葬儀中、非常に元気そうな様子で棺から飛び出した本人

棺の中から、ベヨネッタが声も高らかに飛び出す。天使を誘い出すためとはいえ狭く暗く息苦しい棺に入っていたことに文句を言うベヨネッタはそれでも、ジャンヌと共に伸び伸びと天使を狩る。
ルカはローズマリーの花びらが舞う中で、踊るベヨネッタと、彼女が纏う香水「エクストラ・アンジェニュ(純潔の証)」を感じる。
ベヨネッタはかつてルカに似合わないと言われた「記憶・思い出」の花言葉の花を手に取り、「今なら私に似合うかしら?」と自らの髪に挿して美しく微笑み、そして天使達に「踊る」よう叫ぶのであった。

過去を取り戻し、因縁を清算したベヨネッタ。友と仲間に囲まれ、憎らしい天使達と騒々しく「踊る」その表情は、どこまでも晴れやかだ

『ベヨネッタ』のゲームシステム

難易度

全5段階あり、初回は「Very Easy」、「Easy」、「Normal」のみ選択可能で、「Hard」、「∞ CLIMAX」開放には特定の難易度で全チャプタークリアする必要がある。
難易度差分としては各敵のステータス変動の他、プレイヤー側は「オートマチックモード」という戦闘以外の行動をほぼ全自動化するシステムが搭載されたり、逆に能力の制限がされたりといった条件付けがされている。

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@oshimoond7

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