剣が君(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『剣が君』とは2013年にRejetから発売された女性向け恋愛ゲーム。江戸時代初期を舞台としており、攻略キャラクターら侍の生き様が描かれている。物語のシナリオは勿論、イラストや音楽などもレベルが高く人気の高い作品だ。2015年にはPSVita版の『剣が君 for V』、2016年にはファンディスクとなる『剣が君 百夜綴り』が発売されている。

『剣が君』の概要

『剣が君』とはRejetが発売・開発している女性向け恋愛ゲームである。2013年12月9日にWindows版が発売されると大好評を博し、2015年3月26日に移植版となる『剣が君 for V』が発売された。この『剣が君 for V』には新規イベント・新規グラフィックなどWindow版には無い要素が追加されている。更に2016年12月22日にはファンディスクとなる『剣が君 百夜綴り』が発売された。こちらは本編各エンドのその後の話や、本編中の間に起った話、サブキャラクターをメインとした話などショートストーリーが100話入っている。その他、ゲームに留まらず主題歌、キャラクターソング、グッズ、ドラマCDなど幅広く展開をしている。

舞台は、史実の江戸時代をベースに人間と妖怪、鬼が共存する世界。攻略キャラクターは総勢6人で、それぞれが願いや信念、迷いを持ち江戸にやって来ている。本作はそんな6人と主人公「香夜」の恋愛模様が描かれている。

本作の魅力として、作りこまれた「4つのエンド」が上げられる。普通は大きく分けて「ハッピーエンド」と「バットエンド」の二つのエンドが用意されている。しかし『剣が君』では、同じエンドでも人によって「ハッピーエンド」なのか、「バットエンド」なのか受け止め方が変わるのである。その為、公式でもどのエンドが「ハッピーエンド」であるとは公言していない。大きく分けると、侍としての道を選ぶ「剣の道」ルートと主人公と生きることを選ぶ「君の道」ルートがある。そこから更に二つずつ話が分かれるので合計4つのエンドとなる。
「剣の道」では主に攻略キャラクターの侍としての生き様を見ることが出来る。侍としての信念を貫きながら、主人公と困難に立ち向かっていく。一方「君の道」では剣を捨て、主人公と新しい生き方を模索していく姿が描かれている。「君の道」の方が恋愛要素が強めなシナリオとなっている。恋愛ゲームなので、一見「君の道」に進むのがハッピーエンドだと思いそうだが、実際にプレイをしてみると感じ方が変わってくのが面白いところだ。

本作のイラストを担当するのはイラストレーター「読」である。繊細で奥深い画風でキャラクター達を魅力的に描き上げ、本作の画集はプレミア価格がつく程の人気となっている。サウンドトラックは、プロキオンスタジオの光田康典がサウンド・プロデュース、亀岡夏海が作曲を担当。『剣が君』の舞台にぴったりの和風楽曲で、作中の世界観をより魅力的なものにしている。

『剣が君』のあらすじ・ストーリー

舞台設定

時は1633年。人間、鬼、妖怪がともに暮らす日本。この時代、天下五剣を手にする者、「剣取り」こそが真の侍として称賛されていた。幕府は天下五剣を褒美とした「剣取り御前試合」を開催することになった。
鬼丸国綱(おにまるくにつな)、童子切(どうじぎり)、大典太(おおてんた)、三日月宗近(みかづきむねちか)、数珠丸(じゅずまる)からなる天下五剣は、妖怪を滅する不思議な力を宿した伝説の刀である。剣取り御前試合で優勝すれば、天下五剣だけでなく仕官先の紹介や称号など、望むままの報酬が与えられる。
その為、各地の剣取り御前試合では「我こそは」と強い者が次々に挑んでいった。
今年も江戸で剣取り御前試合が開催される季節が訪れると、各地から富や名声、そして天下五剣を求める侍達がやって来た。

『東海道偽花嫁行列』編

嫁入りをする姫と顔が似ているという理由で、幕府に協力を求められる主人公。偽の花嫁として「花嫁行列」に参加する事になってしまった。道中主人公を護衛するために召集された6人の侍達。主人公は旅の困難を共にしていく中で、侍達との距離を縮めていく。しかし、偽の花嫁行列には隠された「もう一つの目的」があった。それは天下五剣のひとつ、数珠丸を輸送する事。重大な任務の渦中に巻き込まれていると知らされていない主人公は、護衛達と目的地を目指す。

『剣取り御前試合』編

無事に偽の花嫁として目的地に着いた頃、江戸では剣取り御前試合の準備が始まっていた。試合の開催期間はお祭りのように町が盛り上がる為、主人公も来る日に向けて準備をしていた。そんな中、共に花嫁行列に参加していた護衛の侍と再会する事になる。二人は再会を喜び、少しづつ仲を深めていく。しかし、剣取り御前試合にて怪しい陰謀が動き始め二人は悲劇に巻き込まれていく。

『剣が君』のゲームシステム

ストーリー分岐

攻略キャラクター共通ルートは前編と後編に分かれている。後編攻略後、各キャラクター個別ルートへ別れる。個別ルートでは「剣」ルートと「君」ルートに分岐。それぞれのルートに二つずつエンドが用意されている。

勾玉選択肢

「剣取り御前試合編」に入ってからは、通常の選択肢の他に「勾玉選択肢」が出現する。四つの選択肢「荒」「奇」「幸」「和」の中から選択。選択によって「四魂」の中の一つの値が上昇する。最も高かった魂によってその後「剣」の道か「君」の道への分岐が分かれることになる。

『剣が君』の登場人物・キャラクター

主人公

香夜(かよ) / 名前変更可能

CV:無し
本作の主人公。武蔵国・江戸の城下町で暮らす町娘。冷害で不作が続くなど厳しい状況の中、父親と二人で小さな料理屋を開いている。幼い時に亡くした母から教わった薙刀は、師範から評価されるほどの腕前である。その為か、女性では珍しく「侍の心」を理解している。普段は心優しくほんわかしているが、いざという時は芯の強さを見せる。久姫と顔が瓜二つという理由で、影武者として花嫁行列に参加することになる。

攻略キャラクター

九十九丸(つづらまる)

CV:小野友樹
1614年11月7日生まれの20歳。陸奥国出身。流派は田宮流居合術で、刀は無銘のものを使用。剣取り御前試合に参加するため江戸にやってきた修行中の侍。居合の伝書を受け継ぐために御前試合での優勝を目指している。家族からは侍になることを反対されている為、家出同然で旅に出ている。旅のお供としてカラスバトの「ハヤト」を連れている。お供え物のおにぎりを勝手に食べてしまう程の食いしん坊で、見た目にそぐわぬ量を食べる。おっとりとしていて温厚な性格だが、頑固なところもあり自分の信念に真っすぐである。

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