ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3(DQMJ3)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』とはスクウェア・エニックスより発売されたドラゴンクエストモンスターズジョーカーシリーズ4作目となるRPGである。物語の舞台であるブレイクワールドでモンスターをスカウトして仲間にしながら、主人公の過去と世界の秘密を解き明かすストーリー。シリーズ初となる仲間モンスターに乗って移動できる「ライドシステム」など新要素も追加されている。ジョーカーシリーズ1作目との繋がりも多く、マイナーチェンジのプロフェッショナル版はシリーズのフィナーレを飾る完結作となった。

マ素により汚染してしまったマザー

マ素は魔物の血液ともいわれすべてのモンスターの源。物質を変化する力を持ち、かつての人間の故郷の星ではエネルギー源として利用されていた。マデュライトはマ素の結晶で、莫大なエネルギーを宿らせている。そのエネルギーを取り出す方法はかつてカルマッソ博士の友人だったJ・Jことジェット博士が提唱した。300年に一度開く魔界の門からマ素が流入することで世界にモンスターが存在し続けており、世界からマ素が消えればモンスターはいなくなることになる。
かつてバトルグランプリ会長だったカルマッソは予選と称して選手たちにマデュライトを集めさせ、多量のマ素を秘めた魔砲珠を作った。多量のマ素は人やモンスターの心をも蝕み、凶暴性を高めたり、思考を支配してしまう力も持っている。本作のブレイクモンスターも、マ素で身体と心が汚染されて凶暴化したモンスターである。カルマッソはこの魔砲珠を使って神獣をマ素に染めることで操り魔界の門を大きく開かせた。その後カルマッソは門から流れ入る多量のマ素を浴びて、異形のモンスターと化したが討伐される。その際に「カルマッソの悪意」がマ素に宿り、創世がうまくできずにブレイクワールドがつくられた。その後もマ素に宿った悪意はガルビルスやガルマザードとして世界を汚染させたり、亡きダークマスターの思念がマ素に宿りコアに残るなど人の悪意や思念を実体化させる特性を持つ。

エイリアス

秘密基地に保管されているアンセスのエイリアス

外見と能力をコピーした仮初の身体で、エイリアス装置内に本体がいる限り何度でも復活が可能。エイリアスは自身の意志を持った分身で、記憶した情報もフィードバックされる。大量のクローンカプセルが秘密基地にあり、アンセスを元にして生み出されたエイリアス用の身体が保存されている。主人公は兄であるアンセスのエイリアスであるためアンセスと全く同じ外見をしていた。レジスタンスたちは有能なアンセスのクローンを作成してマザーと戦い続ける最後の切り札「JOKER計画」としてエイリアスを運用していた。アンセスのエイリアスをうまく使いこなせる人間がなかなか見つからなかったが、アンセスの弟である主人公は適応できたため自ら志願してエイリアスの本体となった。主人公の本体である身体は秘密基地に安置されている。
作中で登場するルキヤも同じくエイリアスで、ルキヤ本人はすでに亡くなっている。ルキヤの弟子であるアロマが、試作だったエイリアスを運用してルキヤに成り代わっていた。

神獣界

神獣の里の奥では年代物のスカウトリングが供えられている

神獣たちが生まれた世界。各地に点在する神獣の碑は代々の神獣の王を祭ったもので19カ所に点在する。王の長き不在により秩序を失いつつある。
神獣の里の上部には、神々の力を宿すという神秘の青晶があり、神獣界を聖なる力で満たしている。

魔界

高濃度のマデュライトが散在する魔界

マ素が湧き出す特異点であり、あらゆる魔物の故郷。異郷の地で生まれた魔物は心に宿る原風景を求めて自ら魔界を創り出すという。魔界と人間界を繋ぐ魔界の門があり、初代ジョーカーでは300年に一度グランプール諸島のヨッドムア島の上空で開かれることが伝わっていた。
最奥には魔王が待ち受ける魔王城があり、魔王軍の精鋭が集っている。

『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

最初に仲間になるモンスターはサンチョの質問で選んだ回答で決まる

目が覚めた主人公に何をするか質問するサンチョ

ストーリーが始まってすぐのシーンでサンチョに何をするか質問されて行動を選ぶことになる。どれを選んでもシナリオに影響は全くないが、その後入手できる最初のモンスターが決定する。選択肢と、もらえるモンスターは以下の通りである。

・庭で昼寝→プリズニャン
・本を読む→フォンデュ
・庭でお散歩→ドラキー
・モンスターたちとお喋り→ナスビナーラ

【プロフェッショナル版】
・庭でお昼寝→プチターク
・本を読む→ゾーマズデビル
・庭でお散歩→プオーン
・モンスターたちとおしゃべり→スライダーキッズ

モンスターズシリーズの主人公は“少年”

エイリアス装置の中で眠っている主人公の本体である身体

ドラゴンクエストシリーズの、ナンバリング作品の主人公が16歳前後の青年であることが多いことに対してモンスターズ作品の主人公は等身の低い少年が主人公であることが恒例である。ジョーカーシリーズも例にもれず、1・2共に少年だったが3だけは大人びた青年であり、モンスターズ作品の主人公の中で異彩を放っている。
しかしストーリー終盤で明かされるジョーカー計画により、主人公の身体は主人公の兄であるアンセスのものであると判明する。実際の主人公の本体は、焦熱の火山にあるレジスタンスの秘密基地に保管されているあどけなさの残る少年であり、ジョーカー3の主人公も歴代モンスターズ作品と同様に主人公は少年であるといえる。

最終作にて叶った初代ラスボスの願い

作中でも回想で登場する初代ラスボスのカルマッソ

本作のシナリオでは、「マ素に宿ったカルマッソの悪意」が重要となっている。マザーを暴走させた根本的な原因であり、ガルビルスやガルマザードを出現させるなど全ての元凶といえる。
カルマッソはドラゴンクエストモンスターズジョーカーに登場するキャラクターであり、温和でモンスターをこよなく愛するバトルグランプリ協会の会長である。しかし実際は世界を魔物の楽園にするために魔界の門を開くことを目論んでいた。そのためにバトルグランプリの予選を利用してマ素の結晶であるマデュライトを集めて魔界の門を閉じようとする神獣をコントロールするなど、魔界の門を開くために手段を選ばず、最終的には門から溢れ出たマ素を大量に浴びてグロテスクなモンスターに変貌した。ついには人類仲良くみんなモンスターになればいいとまで言い出すが、モンスターマスターによって倒される。消滅の寸前まで、「魔界の門を閉じないで」と懇願していた。

最終的には亡くなった彼の悪意によって生み出されたガルビルスは口調こそカルマッソと似ているが悪意のみが継承されたようでマザーによりブレイクワールドを掌握しようとすることが目的となっており、カルマッソ自身の思想や感情はないようだった。ガルマザードに変化してからは口調や一人称までもが別の人格のように変わっている。

プロフェッショナル版をクリアすると、主人公や神獣と魔王が和解しており最終的に、魔界の門を閉じないという協定を結んで共存することになる。カルマッソが願った、魔界との共存はシリーズ最終作のラストシーンで叶ったのだ。

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