Cyanide & Happiness(シアン&ハピネス)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Cyanide & Happiness』とは、ウェブサイト「explosm.net」で公開されたアメリカ合衆国のウェブコミック作品および映像作品の名称。2005年に公開・連載が始まり、2006年頃にSNSを通じてシェアされ、著名になった頃には1日で100万を超えるウェブサイトへのアクセスを記録した。
物語は1話完結であり、決まった登場人物は出てこない。英語の言葉遊びやダジャレ、ブラックジョークを豊富に取り入れつつ、くだらない展開や過激な描写などが多い大人向けの作品である。

ある日、ふざけた顔をして遊ぶ男児に「そんな顔していると、元の表情に戻らなくなるわよ!」としかる女性。
恐らく元の表情に戻らなくなったのであろうその女性のしかめっ面を見て、その恐ろしさを察した男児の話。

X-Ray(X線検査)

体の中をチェックするX線検査を受けた男性に「特に何も見つかりませんでした、異常なしです」と伝える医者。
男性が去ろうとするが”何も見つからなかった=背骨すらも無くなっていた”ので、その場で無脊椎動物のように崩れ落ちる。
言葉の意味をそのまま捉えて表現する、このシリーズの典型的な英語のダジャレ回。

My Head Hurts!(頭が痛い!)

頭痛がひどいと医者に訴える男性に、医者は「どれくらい痛みますか?」と問う。
男性は「このくらいです」と、致命傷の頭突きを食らわせて医者を流血させ、身をもってその痛みを伝えた。

Good Vibrations(クセになるバイブレーション)

自身のお尻に携帯電話を差し込んで架電し、マナーモードのバイブレーションで気持ちよくなる男性。
しかし、何者かが尻に差し込んだ携帯電話を受けた(=誰かが尻の中にいる?)シーンで話は終わる。

Samurai(サムライ)

一見すると老人と赤ん坊が日本刀で決闘し、赤ん坊が斬られるだけの作品に見える。
しかし老人の帽子がユダヤ人の民族衣装”キッパー”であることから、彼はユダヤ人・ユダヤ教徒であると推測出来る。
それを踏まえると、この作品は”ユダヤ教徒の家庭に生まれた乳児および改宗者(=ユダヤ人)は、割礼を行わなくてはならない”という慣習を皮肉っていると理解出来る。

Shark Attack(鮫の襲撃)

鮫がいると気づいてパニックに陥った男性を見つけ、「みんな、急いで海から出るんだ!」と他の遊泳客を避難させるライフセーバー。
男性を救うライフセーバーだが、既に男性は鮫に食らいつかれており、鮫は陸でも男性を食い続けてる。
ライフセーバーは「みんな、急いでビーチから出るんだ!」と、今度は遊泳客と共に海の中へ避難する。
そして「We will be back」と、映画『ターミネーター2』のパロディネタを呟いて遊泳客共々、海の底に沈んでいく。
エピローグではビーチでくつろぐ鮫たちに近寄る、遊泳客らと思わしい不審な標識が鮫のヒレのように忍び寄る様子が映されて、エピソードは終わる。

A Man Buys Fruit(果物を買う男)

買い物客に「良い一日を(Have a good day)」と声をかける果物屋の店主。
しかし客は外に出るやいなや犬におしっこをかけられ、車にはねられ、女性に八つ当たりされ、強盗に金を奪われる。
瀕死の客に気付いた店主は駆け寄って「だから警告しただろ、”良い一日を”って!」と言い、この回は幕を閉じる。
”良い一日を”は映画などで何か不吉なことが起こる前の決まり文句などでも使われるので、そのオマージュである。

Mirror(鏡)

ベッドの下に怪物がいると叫ぶ子供の様子を見に来た父親が、ベッドの下を見るとそこには手持ち鏡があった。
「わ~い、引っかかった!怪物は父さん自身だよ~!(鏡が置いてある=鏡に映った自分自身が怪物ということ)」とはしゃぐ子供。
しかしうつむいた父親の様子がおかしい、それは彼が本当に怪物だったからというホラー回。

Dad Died(父が死んだ)

父親が亡くなったと悲しむ友人に「Shit, man...(マジか、相棒...)」声をかける男性。
そこへ自分が呼ばれたと思ったウンコマン(Shitman)が現れたので、彼に「Bad timing, man(タイミング悪いぜ、おい)」と言う男性。
すると今度はタイミング悪いマン(Bad-timingman)が呼ばれたと思って出てくるという、”****~,man”という英語の口癖をテーマにしたダジャレ回。

『Cyanide & Happiness』の登場人物・キャラクター

青シャツ

画像右がBlue Shirt。こちらは映像作品版デザイン。

『Cyanide & Happiness』開始当初からの古参キャラクター。
エピソードによっては毎回異なる個人名を名乗ることもあるが、基本的に個としての背景を有しない。
Green Shirtと共に数多くの人々のうちの1人としての役回りで物語に登場することがほとんどである。

緑シャツ

画像左がウィルソン作のGreen Shirt。

Blue Shirt同様にデンブレイカーとウィルソンによって作られた、『Cyanide & Happiness』の古参キャラクターの1人である。
最近の作品までほぼ皆勤で登場しており、かなりの頻度で死亡したりして笑いを提供するため人気も高い。
同作の作風上、個としての名前やバックグラウンドが無いので、彼個人としての情報は無くあくまで”Green Shirt(緑シャツ)”としてしか登場しない。
この作品が始まった当時はBlue Shirtと2色で主要人物として現れていたが、人気になるにつれて徐々に他の色も増えることになる。

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