まもって守護月天!(初代/解封の章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『まもって守護月天!』とは1996年から『月間少年ガンガン』にて連載を開始した桜野みねねによるハートフルコメディ漫画及び、漫画を原作としたアニメ作品のことである。幼少期より家族の不在によって心に寂しさを抱えて過ごしてきた少年が、父からの贈り物によって呼び出された精霊たちと生活を共にして賑やかな日々を送るようになる。日常のドタバタ劇だけではなく、登場人物たちの恋模様や頼りなかった少年が徐々に成長していく姿も見どころだ。

紀柳が仕えていた病弱な少年。誕生日に父親が手に入れた短天扇を手渡され紀柳の主となる。短天扇を開いて紀柳を呼び出した直後は驚きの表情を浮かべながらも笑顔で紀柳を歓迎する。しかし主を成長させるため試練を与えることが役目の紀柳は、この笑顔が長く続かないことを理解していた。
病気がちでとても体が弱いため、当初は木から降りてくることさえもできず泣いて母親にすがり助けを求めていた。母親のほうも病気がちな息子を守りながら大切に育てていたことから、試練を与える紀柳に対して疎ましさを感じるようになる。母親から「あんな扇拾ってくるんじゃなかった」「早くいなくなればいいのに」など罵声を浴びながらも紀柳は試練を与え続けてきたが、飛染がたくましく成長してきたと感じ取った紀柳は最後の試練として飛染を山に置き一人で帰ってくることを告げた。
夕方体中に傷を負いながらも戻ってきた飛染を見届けた紀柳は短天扇に戻るが、飛染は出迎えた母親に対して「今まで成長してこれたのは紀柳のおかげだ」と感謝を述べ、紀柳の居所を訊ねる。しかし短天扇に戻ってしまった紀柳は、飛染が自分を探して走り回っていたことに気付くことはなかった。

星神

離珠(りしゅ)

作中のマスコット的存在の離珠

CV:川澄綾子
シャオと離れていてもテレパシーのようなものでシャオに情報を伝えることができる。離珠の声はシャオ以外には聞こえないため紙や地面に似顔絵を描いて言いたいことを伝えているが、非常に難解でありなかなか思っていることが伝わらず周囲は苦労している。星神の中ではなぜか虎賁だけ離珠の言いたいことを理解しているため、離珠の通訳係として呼び出されることが多い。
主に太助の情報をシャオに伝えることが役割の為、よく太助の肩の上に乗っている。また星神の中では軒轅、虎賁と仲が良くシャオを元気づけるためにカレーの材料を買いに行ったり、軒轅とともに宮内神社に遊びに行きよもぎ餅や薄皮まんじゅうなどの和菓子をよく食べている。特に出雲の母が作った和菓子が好物で、みんなで花見に出かけた際には出雲の母が作った団子をめぐり汝昴と激しい取り合いの戦いを演じた。

自らの役目に対しては非常に責任感がありシャオや太助の役に立ちたいと張り切っているが、体が小さくシャオにメッセージを送る事しかできない自分の無力さに時折り涙をこぼしている。しかしいつも宮内神社で遊んでもらっているお礼を出雲に言いたいと心から願った際に離珠の声が出雲に伝わったことがあり、そのことに気付いた離珠は嬉しそうな笑顔を浮かべていた。語尾に『でし』をつける癖がある。

軒轅(けんえん)

シャオと一緒にいることが多い軒轅

CV:南央美
人を乗せて空を飛ぶことができる龍のような見た目の生き物。言葉を話すことはできないが周囲の状況をよく観察しており、シャオが元気がない時など顔を舐めて励ましている。離珠と一緒に宮内神社で和菓子を食べに行っていることが多い。
太助に一目惚れした花織が急に家に押し掛けて泊まり込みを画策していた際、汝昴による『親が帰ってきたことにすればいいのではないか』という発案の元、風呂敷をかぶって頭に離珠を乗せた『おとうさん』に変装したことがある。その際『おかあさん』役を演じた陽天心を掛けた洗濯機によって手の短さを挑発され、尻尾で植木鉢を投げ飛ばすなど気性の荒い一面も見せた。

離珠と出かけた宮内神社からの帰り道に交通事故にあったことがあり、現場に偶然居合わせたたかしの機転や太助によって家に運ばれる。軒轅の怪我を聞きつけて集まってきたたかしや花織、乎一郎らがはしゃいで大声を出していたために目が覚めた軒轅は目から『うるさいな』というオーラを出して不機嫌な状態だったが、全快しみんなに挨拶に行ったときにはにこやかに片手をあげて挨拶していた。

シャオは日常の買い物や移動の足として頻繁に軒轅を呼び出しており、眠れないときなどは屋根の上で軒轅と一緒に月を眺めていたり夜の散歩に出かけている。太助の母であるさゆりが帰ってきた際には、助けに忘れられていたショックで寝込んださゆりを励ますために軒轅に乗せて月を見に行っていた。『竹取物語』の芝居にも月の使者の乗り物として登場している。

虎賁(こほん)

シャオ以外には伝わらない離珠の言葉をなぜか理解している虎賁(画像右)

CV:浦和めぐみ
あらゆる球技に精通しているコーチのスペシャリスト。頭から生えた耳と長めのしっぽが特徴。シャオとのデートを掛けた出雲と太助のテニス対決の際、翔子がついた『テニスに負けたやつは千尋(せんじん)の谷に落とされる』という嘘を信じたシャオが太助を救うために呼び出した。コーチの方法は『前に突っ込んで一回転』『その場でラケットを振り回せ』などアバウトなものだが実力は確かであり、あと1点で負けのところまで追い込まれていた太助が逆転勝ちできるくらいまで勝負を立て直した。
テニス以外にも雪合戦や祭りの縄投げなどあらゆるスポーツ分野が得意だが、シャオ以外で唯一離珠の言っていることがわかるため通訳目的で呼び出されることが増えてきており本人も若干悩んでいる。

過去に女性から言い寄られた経験があるため恋心について理解しており、無意識に太助との距離を縮めたいと願っていたシャオを応援している。『このままでは守護月天の役目を果たせなくなる』と危惧し支天輪にシャオを呼び戻すことを考えていた南極寿星に対しては、考え直すよう再三訴えかけていた。
思ったことをズバリと指摘する性格のため口はやや悪いが、太助の役に立てないと涙を流していた離珠の力になるなど面倒見がよい。また若干ずれた考え方をしているシャオにやんわりと声を掛けて考え直させるなど、星神の中ではしっかりとしたまとめ役にもなっている。
背が小さく離珠よりも小柄なことに内心コンプレックスを抱いており、太助の中学校で飼われているハムスターよりも小さいことにショックを受けていた。

羽林軍(うりんぐん)

全部で45人もいる大所帯

CV:戸北宗寛
建物の建築及び解体を担当している小柄な星神で、全部で45人もの人数がいる。言葉を話すことはできないが表情や手に持った道具を使って意思表示を行っている。初登場時は学校のことを知らないシャオが太助を救出するために呼び出し、校舎の破壊を行った。教職員に追い詰められたシャオを一人で守ろうとするなど小さいながら勇敢さもある。紀柳が太助の元へやってきてからは試練の影響で頻繁に家が壊れる為、太助が修繕を施した後に羽林軍がフォローを行っている。

女御(じょぎょ)

見ただけで全く同じ服を作り出せる女御

シャオが服を着替えるときに呼び出している二人一組の星神。見たままの服と同じものを作り出す能力があり、初登場時は学校に潜入したシャオが情報収集をするために召還して体育で走っていた女子の体操服を作り出した。女御によって衣装替えをする瞬間のシャオは何も身に着けていない状態になっている。女御が見た服はそのままの状態で戻ってくるため、姉である那奈の服を貸し出した太助は不思議がっていた。雑誌に載っている浴衣なども作り出すことができるが、写真を見ただけではうまく着付けができないため着崩れた状態のシャオに動揺しながら太助が着付けを手伝っていた。
言葉を発することはないが、表情やしぐさで意思表示を行っている。

八穀(はちこく)

最高品質の食材を集めることができる星神で、箸を背負った姿が特徴的。現代に来たばかりのシャオは買い物システムを理解していなかったため、シャオが作る食事の材料は八穀が勝手に集めて回っていた。そのためフカヒレや高級食材が忽然と消えるという事件が発生しており、新聞のニュースになっていた。きちんと買い物をするようになってからは晩御飯のマーボーナスを作るため、美味しい茄子を探す目的で呼び出している。

軍南門(ぐんなんもん)

顔はいかついが性格はとても穏やかで優しい

いかつい表情と巨大な体躯で敵を威嚇し寄せ付けないための星神。表情は迫力があるがとてもやさしく穏やかな性格で、花壇に植えるために花を摘んでいた時は潰さないよう苦労して花を摘んだ再涙を流して喜んでいた。また言葉をしゃべることができる為、太助への一周年記念のプレゼントを探していた際に乎一郎の家を訪問し今一番欲しいものを訊ねている。

瓠瓜(こか)

翔子と那奈お気に入りの星神

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