今、日本の春画が熱い!

海外では春画展が行われるほど、アートとしての地位を築いている春画。はっきりと細部まで描きあげる日本の春画の楽しみ方を紹介いたします。

江戸時代の娯楽 春画

春画と聞くと、公には見てはいけないものというイメージですが、海外では日本の芸術作品として注目を集めています。有名な浮世絵師が書いた春画も多く存在し、春画を通して江戸の時代背景や文化を感じてみてはいかがでしょうか。

春画は江戸時代の娯楽文化として発展し、性器を強調する形で男女の営みを描いた。庶民には版画、上流階級は肉筆画が流行した。明治になると公序良俗を乱すものとして公に出すことが禁止された。学術本はあるのだが、性器の部分などには暈しなどが入れられ出版されることになった。

永青文庫で行われる春画展の実行委員を務める国際日本文化研究センターの早川聞多名誉教授によれば、19世紀にヨーロッパで起きた「ジャポニズム」は浮世絵などが影響を及ぼしたと日本では知られているが、実は、浮世絵の中でも春画の影響が強いのだという。芸術作品として受け入れられていて、ゴッホやピカソ、マネ、ゴーギャンら、名だたる芸術家に影響を与えた。これまでも、フランス、イタリア、スペイン、ベルギーなどで展覧会を行ったが、年齢制限などは無く、先生が生徒を引率して訪れるなどいつも大盛況になっているという。

出典: grapee.jp

葛飾北斎の春画はとても有名ですね。

江戸時代と言えば妖怪フィーバーの時代でもあり、貸本、黄表紙が花開く時代。この春画も、出版業界の文明開化に合わせて一つのジャンルとして確立されていったのです。

さらに、ある時期から春画は禁制品となるンですが、禁止されると反抗したくなるのが江戸っ子のタチ――なのかは解りませんが、禁制品となってからも様々な浮世絵師が春画を描き続け、しかも名前も隠号(目くらましのペンネーム)を使って描いてます。

出典: www.youkaiwiki.com

喜多川歌麿も春画を書いています。

喜多川歌麿

河鍋暁斎

ほとんどの春画が着物を着ています!

春画はほとんどが着衣の性交を描いており、全裸同士というのはかなり少ないようです。さらに、女性の乳房を描くこともまれで、大半は接合部に重きを置いた描写になっています。

どうやら呉服屋さんとのタイアップによる絵も多かったようで、宣伝も兼ねてたわけですね。だから服は脱がないのです。

出典: www.youkaiwiki.com

絵だけではなくきちんと物語も書かれているんですね。

演技を担いだ意味もあった春画。先入観を持たず、アート作品として触れてみてはいかがでしょうか?

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