TARI TARI(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『TARI TARI』とは、2012年にP.A.WORKS制作によって放送されたオリジナルテレビアニメ及びそれを原作とした漫画。神奈川県藤沢市や鎌倉市などの江ノ電沿線を舞台に、音楽科が有名な高校に通う男女5人の生徒が、それぞれ悩みを抱えながら自分の夢を叶えるために合唱部を発足し、高校生活最後の夏を笑って、悩んで、時には喧嘩をして、そして恋もしながら親友たちと共に成長していく物語である。彼らの青春に多くの感動や称賛を得て、発売されたBlu-rayは放送終了後の週間BDランキングの総合首位となった。

出典: imatre.exblog.jp

無理なダイエットが原因で、落馬し怪我をしてしまう紗羽。

それ以降、紗羽は食事を抜くなどの過度なダイエットを始め、重要な合唱部の練習中に倒れてしまうこともあった。それでも幼い頃からの夢をどうしても諦めきれない紗羽は、志望する競馬学校へ自ら電話をかけ、「チャンスをください!私ずっと!好きなだけじゃダメなんですか!?そんな半端な気持ちじゃありません!」と自分の熱意を伝えるなど、どうすれば夢に近づけるのか模索していた。時を同じくして、合唱部員たちもそれぞれが自分の夢や目標の実現のために一生懸命に取り組んでいた。来夏と大地は受験勉強、そして互いが大好きな歌とバドミントン、和奏は母が書きかけで残した楽譜を自分が完成させ形にすることで、母との約束を果たすために作曲の勉強をしていた。ある日の帰り道、紗羽は和奏と来夏の誘いを断り、一人で日課の流鏑馬の練習へ。だが、近頃行っていた無理なダイエットが祟り、軽い栄養失調となっていた紗羽は落馬し怪我を負い病院へと運ばれる。

メインステージ選考会まで

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競馬学校の応募条件に沿わない自分が惨めで、悔しくて落ち込む紗羽。

幸いにも怪我が大事には至らなかったものの、病院の帰り道に父から「他人様に迷惑をかけたんだ。頭を冷やしなさい」と言われ、紗羽はただ俯いているだけだった。そして、「このままじゃ入れないの…。体重制限があって、ちょっとでも越えたら受験もできなくて。もし痩せても、両親の面接があって、まだ背が伸びそうだとやっぱりダメなんだって…。電話してみたけど無理だろうって…」と紗羽は悔しさが滲み出る表情で呟いた。そんな落ち込む紗羽にも父は厳しく、「だから言っただろう。そんなことも知らないで、夢ばかり見ているからこういうことになるんだ!」と言った。帰宅後、紗羽は母親と話し合いこれまでの悩みを打ち明ける。母もまた、近頃娘の食欲がないことを心配していたのだ。父の言うような遊びではなく、幼い頃からずっと夢見ていた職業であり、真剣に目指しているからこそ、応募条件に沿わない自分がどうしようもなく悔しく惨めになり、精神的に疲弊していた紗羽は感情的になり絶叫する。

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合唱部の部室解放について声楽部と対立する様子。

そして、そんな時に合唱部がこれまで使用していた部室が、白祭のメインステージ選考会で声楽部のために使用されることなり、合唱部は練習の場を失い困り果てていた。そんな来夏たちを見て、紗羽は家庭でのストレスを解消するかのように声楽部に対し声を荒げて憤怒した。これ以上の部活同士での対立問題を回避するため、合唱部は練習場所をウィーンの家に変更する。近頃の情緒不安定な紗羽の様子を心配していた合唱部員たちは、紗羽はずっと恋を悩みと抱えていると思っていて、話を聞こうとすると、紗羽は初めて自分の今抱えている進路に対する本当の悩みを打ち明けた。その悩みを聞いた部員たちは、紗羽を必死に励ました。だが、ただ1人和奏は「今の自分の気持ちが少し落ち着いてみえるまで、離れてみたら?」と伝えた。その和奏の言葉を聞いた紗羽は「なに悟ったようなこと言ってんの。和奏はいいよ。音楽に戻ってきて、今続けているからそんなことが言えるんでしょ! 私は、今離れたらもうおしまいなの!」と強く言った。和奏は「…うん、私、音楽に戻れてよかった。…約束だから。お母さんと一緒に歌を作るって。歌で今でもお母さんと繋がっている。…でも、もしもう一回だけお母さんに会えるなら、私音楽をやめてもいい。…けど、それはもう叶わないから」と切なく言った。その言葉には紗羽も何も言い返すことが出来なかった。

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和奏の言葉がきっかけで、教頭の中で蘇った高校時代にまひると過ごした思い出。

後日、和奏と来夏は白祭のメインステージ選考会の件で教頭から呼び出されていた。合唱部に出場辞退を勧める教頭に対し、来夏は歌いたいと必死に訴えるが、そんな真っ直ぐな来夏の思いに苛立ちを感じた教頭は、和奏に「普通科への転科を認めたのは、こんな半端なことをするためじゃない」と問い質した。その言葉を聞いた和奏は、「私、合唱部に入るまで、音楽は孤独で、一人で技術を磨くものだと思っていました。でも、それだけじゃダメだったんです。色んな人がいて、気持ちがぶつかったり、すれ違ったり…楽しかったり苦しかったりして…うまく言えないけど、本当に綺麗なハーモニーを奏でるには―」と言いかけたところで、教頭の中で高校時代の思い出が蘇り、当時同じ合唱部の仲間であり、親友だった和奏の母まひるが言っていた「本当に綺麗なハーモニーを奏でるには、私一人じゃできないもん。楽しいでしょ?人がいるっていいよね」という言葉を思い出し、和奏の言葉と繋がったのだった。この言葉は、過去に母まひるが教頭にも同じように言った言葉で、同じことを親子に言われた教頭は動揺を隠せなかった。常に自分に厳しく、生真面目に真っ直ぐ音楽と向き合ってきた自分とは逆に、音楽や周囲の人から本当に愛され、いつも音楽を楽しんでいたまひるという対照的な2人の性格が、教頭にとってはコンプレックスとなり、生徒にも厳しく当たっていたのだ。

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真剣な思いを真っ直ぐに教頭へ伝える来夏。

そんな教頭の姿を見て来夏は「教頭先生、私、音楽から愛されてます。…ほんのちょっとだけど。覚えてますか?私には人の心を動かす特別な何かがないって言ったことを。一人じゃ無理だけど、みんなの力を借りれば、ほんのちょっとだけ人の心を動かせるようになったと思います。だからステージに立たせてください!」と真剣に自分の感情を伝え、和奏と懸命に頭を下げた。そんな2人の熱意に教頭も心を動かされ「…じゃあ、それを証明してみせなさい。成長したことが口だけじゃないということを証明しなさい」と伝えた。やっとの思いで選考会への参加が決まり、喜んでいた合唱部だったが、そこに紗羽の姿は無く、学校も休んでいて連絡も音信不通だった。

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娘のために志望する競馬学校へ電話し反論する紗羽の父。

その頃、紗羽の家では進路について家庭内で父が予想外の行動を起こしていた。それは、紗羽の志望校である競馬学校に父が自ら電話をし、「理由を聞いているんだ、理由を!親の身長?そんなもの関係ないだろ!大事なのは、馬の気持ちじゃないのか。うちの娘は本気なんだ。子供のころから馬に乗って、世話も出来るし、誰よりも馬の心が分かる優しい子だ。なにぃ、もう一回言ってみろ!坊主舐めんな!地獄に落とすぞ!」と応募条件について怒鳴り声を上げて反論していた。その姿を黙って後ろから見ていた紗羽に対し、紗羽の母は「なんだかんだ言って、お父さんは紗羽が大切で仕方ないのよ。相変わらず気持ちを伝えるのが下手すぎるけどね」と優しく声をかけた。今まで計り知れなかった父の本心を知り、これまで進路について悩み続けて憂鬱だった気分が晴れ、頃合い良く鳴った合唱部の仲間からの着信に応じ、「今から行くから待ってなさいよ!」といつもの紗羽の口調で言い、愛馬のサブレに乗り学校へと急いだ。学校へと到着すると全員とハイタッチをし、ギリギリで白祭のメインステージ選考会に間に合いうことができ、無事に5人全員で合唱することができた。

ヒーローショーでの活躍まで

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紗羽の母から商店街のイベントで、ご当地ヒーローショーのアルバイトを勧誘される合唱部。

無事に白祭でメインステージへの出場が決まった合唱部は、音楽劇を披露することになった。それぞれ各分担に分かれ、作曲担当となった和奏はどのように曲を完成すべきか悩み、母まひると高校時代に同じ合唱部で後輩だった紗羽の母志保に聞いてみることにした。だが、「まひる先輩は親しみやすかったけど、そういう話はしたことなかったから」と和奏が求めていた回答は得られなかった。もっと母について知っておくべきだったと後悔し頭を抱える和奏の様子を見て、紗羽の母志保は「教頭先生に聞いてみたら?」と提案してきた。そして和奏の母まひると教頭が2人で作曲をしていたという事実を和奏に教えてくれた。他の合唱部員たちもそれぞれが台本、振付、大道具や衣装といった各担当の準備を進めていたが、より本格的なものを作るにはお金がかかり、学校から各部に支給されている資金では到底足りずに悩んでいたところ、紗羽の母志保から商店街のイベントでご当地ヒーローショーのアルバイトを勧誘される。収入も良く、楽しそうという理由で来夏とウィーンは二つ返事で全員での参加を引き受け、すぐにウィーンの家で合唱部全員でのヒーローショーの練習が始まった。

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和奏から作曲の相談を受け、「音を楽しみなさい」と助言する教頭。

だが、アルバイトは校則で何らかの事情がある場合を除いて、原則禁止となったいた。そこで駄目元でアルバイトの許可をも貰うため、教頭の元へ全員で訪れると、教頭が校長と揉めていた。揉めていた内容は、理事長が進めている事業計画についてであり、伝統ある音楽科が無くなる主旨の話だった。理事長に言われるがまま行動し、自分の意思を示さない校長に対し、教頭は憤りを感じ声を荒げていた。そのような雰囲気の中、合唱部が現れたため教頭は深く考える余裕もなく、容易にアルバイト許可申請書にサインしてくれて、すぐに正式許可を得ることができた。その後、和奏は紗羽の母志保の助言通りに、作曲について教頭に聞いてみることに。和奏が「先生とお母さんが一緒に歌を作ったんですよね?私、今お母さんの作りかけた歌を完成させたくて…」と発言すると、教頭は和奏の母まひると一緒に過ごした青春時代の記憶を辿り、まひるが言った「音楽って、”音を楽しむ”ってことじゃん!楽しまなきゃ!なおは堅苦しく考えすぎだよ」という言葉を思い出し、明るく前向きに楽しむために音楽をやっていたまひるとは対照的に、生真面目に自分に厳しく音楽をしていた教頭にとっては、心に大きく響き忘れられぬ言葉になっていた。そして教頭は和奏に対し、「…楽しんでいないからです。作らねばならぬと思っている内は無理です。それは作業です。歌というものは、心の奥から自然と溢れてくるものでしょう」というアドバイスを送った。

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ウィーンの活躍で泥棒が逮捕され、お手柄ご当地ヒーローとして掲載された新聞。

数日後、白祭での音楽劇の費用を稼ぐための商店街でのヒーローショーのアルバイト当日、集合時間からやる気満々で1人ヒーロースーツに身を包んでいたウィーンを除き、残り4人は恥ずかしさで登場を躊躇っていた。初めの内は、恥じらいが丸わかりで息も全然合っていなかったが、段々と慣れ、全員がノリノリになり、殺陣のキレも良くなっていき順調にショーは続いていくかと思っていた矢先に突然現れた泥棒に来夏のバッグを盗まれてしまう。驚きのあまり動きが止まった4人を差し置いて、ウィーンはすぐさま犯人を追って駆け出し、しばらく追いかけた所で無事に犯人を捕らえ、逮捕に至った。このウィーンの勇敢な行動は讃えられ、合唱部と共にお手柄ご当地ヒーローとして新聞に掲載された。

白祭中止の絶望と開催への希望

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完成途中の歌を渡し、ずっと作曲について悩んでいたと和奏が話すと「好きなように作ればいいんだよ」と紗羽に優しく言われる和奏。

そして白祭が間近に迫り、其々が本格的に準備に没頭する中、作曲担当の和奏は教頭からの「音を楽しむ」というアドバイスを受けてから、大切なことに気付いたかのように作曲が大幅に捗っていた。和奏は他の部員には秘密で、振付担当の紗羽の歌のイメージが分からないと振付を作れないという依頼に応え、作曲途中の歌を本当に期待しないでと言いながら渡す。和奏はこれまでどのように歌を作るべきかたくさん悩んでいた話をすると、紗羽は「これ、もともと和奏とお母さんの歌なんだから、和奏が好きなように作ればいいんだよ」と穏やかに和奏に言った。その言葉を聞き、和奏は「うん、分かってるけど。なんかね、歌を作るって思ってたよりずっと大変で、もし来夏がこの歌を使おうって言ってくれなかったら、多分途中で”いつか完成すればいいや”って思ってたかもしれないから、できるだけ期待には応えたいかなって」と言い、来夏に感謝しているということを2人で確かめ合った。

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音楽劇の大道具で使う絵を描いて欲しいと美術部の部長水野に頼み込む大智。

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