五条悟（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】

しかしこの時、不意に夏油が姿を現す。自らトドメを刺したはずの親友との再会に混乱した隙を突かれ、万物を封印する特級呪物・獄門疆（ごくもんきょう）に囚われてしまう。六眼を通して得られるあらゆる情報は“目の前の男は本物の夏油である”ことを示していたが、「俺の魂がそれを否定している」と言い切り、お前は誰だと問い詰める。果たして目の前に現れた夏油は、脳だけを入れ替えて本物の彼の死体を操る何者かだった。
そのまま封印されるも、獄門疆をもってしても五条を完全に封印するには至らず、その場から動かすことができなくなる。虎杖ら居合わせた呪術師たちが五条奪還のために動き出す一方、本人は封印が解かれるまでの間を獄門疆の中で悠々と過ごすことを決め込む。

決戦の約定

五条が封じられている間に、東京は壊滅。日本は無数の呪霊が闊歩する魔境となり、七海と夜蛾が死亡し、宿儺が虎杖の体から伏黒の体へと乗り移って自由を得るといった様々な事件が起きる。それでも虎杖は新たな仲間たちと共に獄門疆を裏側から無力化する手はずを整え、五条を解放する。
羂索はこの時に備えて獄門疆を日本海溝の底に沈めていたが、五条はそれさえ平然と突破して彼の前に現れる。猛然と羂索に襲い掛かる五条だったが、「待ちに待った強敵との戦いだ」とばかり宿儺がここに割って入る。

そのまま両者は交戦しようとするが、羂索が「自分との約束を先に果たしてくれ」と宿儺に要求。宿儺がこれを飲み、五条も「先にいくつかやっておきたいことがある」との判断から一時休戦を受け入れる。
かつて夏油が命を落とした12月24日に再戦することを約すと、五条は宿儺たちの前から去っていく。

最終決戦

12月24日がやってくる。決戦に向けて集中力を高めていた五条は、虎杖たちに激励されつつ、宿儺の待ち受ける新宿の地へと赴く。いざ戦闘が始まると、歌姫による強化を受けつつ先制攻撃を叩き込み、宿儺に少なくないダメージを負わせる。「自分の方が格上、お前は挑戦者の立場だ」と相手を挑発するも、反転術式であっさり回復された上で「お前はまな板の上の魚に過ぎない」と揶揄を返される。街を破壊し、建物を薙ぎ倒しつつ、両者は互いの力を探るように拳を交えていく。
やがて2人は、小手調べはこれまでだとばかり同時に領域展開を発動。しかし“外縁部を設定しない”という宿儺の領域展開の特性によってあっさりと術を打ち破られ、無防備な状態で相手の術式を食らってしまう。これに「簡易領域で時間を稼ぎ、領域展開の発動で焼き切れた自身の術式を反転術式で治療する」という合わせ技で対抗すると、五条は不意を突く形で逆に宿儺に痛撃を加える。領域展開を利用した攻防の末、ついにアドバンテージを奪うも、宿儺はここで切り札の1つである魔虚羅を召喚する。

宿儺はこれまで五条が領域展開するたびに“己の内で絶望に沈む伏黒”を利用して魔虚羅を召喚しており、その力で彼の領域展開を破壊。「反転術式で術式を修復する」という無茶を続けた五条はここで限界を迎えるも、宿儺もわずかな時間とはいえその効果を受けた五条の領域展開によって多大なダメージを受けていた。
切り札となる領域展開が使えなくなった両者は、改めて決着をつけるべく殴り合う。宿儺は魔虚羅の能力を五条の術式そのものに対する耐性の獲得にも利用しており、「それが完了した時が決着の時だ」と余裕を見せる。しかし五条も「その前にお前を倒せばいい」と不敵に笑い、果たしてその宣言通りに宿儺に痛撃を叩き込む。勝負あったと思われたその時、魔虚羅が五条の術式への完全な耐性を獲得。宿儺にトドメを刺さんとする五条を不意打ちし、深手を負わせる。

即座に反転術式で傷を癒す五条だったが、死闘の疲労でその力は徐々に弱まり始めていた。これは宿儺の側も同様で、それぞれの時代に“圧倒的強者”として君臨した2人は「自分は勝てないかもしれない」という状況を前にかつてない充実と高揚を覚える。魔虚羅を中心に、複数の式神を用いて攻め立ててくる宿儺を相手に、五条は「魔虚羅を葬るには、もう1度虚式を使うしかない」と分析する。宿儺もまた虚式を警戒し、その発動を妨害するべく準備を進める五条に猛攻を仕掛けていく。
呪術、式神、格闘、全てを尽くした応酬の末、五条は「事前に使った別の術を利用して虚式を発動する」という奇策で宿儺の思惑を上回る。指向性の無い虚式の爆発は戦場にいた全ての者を巻き込み、魔虚羅は消滅し宿儺も戦闘続行が困難なほどのダメージを受ける。「とりあえず魔虚羅を倒せればいい」と考えて自爆に等しい攻撃を慣行した五条だったが、自分の術式による攻撃だからか彼自身はそれほどダメージを受けておらず、反転術式で即座に回復。これを観戦していた虎杖たちは、五条の勝利を確信する。

しかし、宿儺が魔虚羅を使い続けていたのは“五条の術に対する適応を自分の術式に取り込む”ためであり、ここでそれが完成する。深手を負ったまま放たれたその一撃によって胴を上下に両断され、五条は絶命。走馬灯か死後の世界の入り口か、空港のような場所で夏油や七海と再会しつつ、教え子たちに後を託す形となった。

五条悟の関連人物・キャラクター

虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）

都立呪術高専の一年生で、五条が受け持っている生徒の一人。明朗快活でノリの良い少年で、内には「一人でも多くの人を救いたい、そのために強くなりたい」との清らかな義侠心を持つ。
その身に特級呪霊・両面宿儺を宿しており、呪術界上層部の判断で一度は処刑されることがほぼ確定していた。しかし「宿儺を封じられるほどの才能の持ち主を殺すのは惜しい」と考えた五条が強引にそれを覆し、“虎杖が宿儺を暴走させた際は責任を取る（＝五条が殺す）”ことを条件に処刑執行が延期される。虎杖にとっては呪術界における後見人で、事実上の命の恩人である。
五条は虎杖の呪術師としての才能を高く評価し、「未来の呪術界を担う逸材の一人」だと目している。熱心に指導する一方で剽軽なところが似通っており、五条が「他の生徒たちに一緒にドッキリを仕掛けよう」と提案した時はノリノリで賛同していた。

虎杖悠仁（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）とは、『呪術廻戦』の主人公で、その身に“呪いの王”両面宿儺を宿す少年。
宮城県の学校に通う高校生で、陸上の世界記録を軽々と更新するほどの驚異的な身体能力を誇る。心霊現象研究会に所属していたが、ある日仲間を救うため特級呪物をその身に取り込み、両面宿儺と肉体を共有するようにる。その力を御する術を学ぶため東京都立呪術高等専門学校に転入し、最強の術者である五条悟の下、両面宿儺の力を狙う呪霊たちと戦いを繰り広げながら、同級生の伏黒恵、釘崎野薔薇らと共に呪術師を目指していく。

乙骨憂太（おっこつ ゆうた）

都立呪術高専の二年生で、去年五条が受け持っていた生徒の一人。呪術とは無縁の一般人だったが、特級呪霊と化した幼馴染・祈本里香の霊に憑かれ、解き放たれれば国をも滅ぼしかねないその暴威を御する術を学ぶため、五条の勧めで呪術高専に転入した。
当初は里香の力を抑えることに必死で、極端に自己評価の低い卑屈な面を見せていたが、実際は友情に厚く本当の意味で優しい少年。一方で友達のためなら自分を含めた何者をもどれだけ傷つけようと意に介さず、時として驚くほど狂暴な顔を覗かせる。
五条の下で学ぶ中、菅原道真を祖とする遠縁の間柄であることが判明。里香ももともとはただの少女の霊でしかなかったが、愛する彼女との別離を拒んだ乙骨が自身の膨大な呪力で縛り上げた結果、特級呪霊へと成長していた。呪力の総量だけなら五条さえも上回り、彼からは自身に匹敵する術者になると大きな期待を寄せられている。

乙骨憂太（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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乙骨憂太（おっこつ ゆうた）は、『呪術廻戦』の登場人物で、現代最強の術師五条悟に特に期待されている若手呪術師にして、国内に四人しかいない特級術師の一人である。
ごく普通の少年だったが、幼馴染の祈本里香の死後、彼女の霊に取り憑かれる。やがて里香は国家規模の破壊すらもたらしかねない強大な呪霊と成り果て、これを御する術を学ぶために東京都立呪術高等専門学校に転入。呪術の世界と関わっていく中で、その秘めた才能を開花させていく。
『呪術廻戦』本編では、主人公虎杖悠仁の一学年上の生徒という立場。

夏油傑（げとう すぐる）

学生時代、“二人で最強”を共に自負していた無二の親友。無数の呪霊を従えて意のままに操る「呪霊操術」の使い手で、単身で最強の力を持つ五条とは戦術面でも非常に相性がいい。五条と違って真面目な性格だが、それが行き過ぎて道を違えることとなる。
「任務のためなら親しい仲間にすら時に死を強いなければならない」、「それだけ人々のために尽くしている自分たちが、一般人からすると“気味の悪い存在”でしかなく、迫害の対象にもなりうる」という呪術師の現実に直面し、これに耐えられず「この世の全ての非術師を抹殺することで世界の在り方を変える」野望を抱く。同志を集め、様々な事件を起こし、己の大望のため暗躍するも、最後は五条にトドメを刺される形で死亡した。
呪術界そのものの改革を目指す悟とは、別々の道を歩み出して以降は敵同士となったが、一方で互いに友情を完全には捨て切れずにいた。五条は自ら手にかけた後も夏油のことを「たった一人の親友」だと明言しており、本来なら呪術的な解剖が施されるはずだった彼の遺体を一般的な葬儀で送り出すよう手配している。

夏油傑（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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夏油傑（げとう すぐる）とは、『呪術廻戦』の登場人物で、体内に宿した数千もの呪霊を使役する呪霊操術の遣い手。呪術を悪用する呪詛師の中でも特に強力な存在である。
『呪術廻戦』本編が始まる一年前に起きた百鬼夜行事件の首謀者で、自身の持つ全ての呪霊をも超える力を有する特級呪霊祈本里香を我が物にせんと、その被呪者たる乙骨憂太と激しい戦いを繰り広げた。
かつては人々のために尽くさんとする高潔な呪術師を志し、最強の呪術師五条悟とは親友の間柄だった。道を違った現在も、五条とは互いに友情を捨て切れずにいる。

家入硝子（いえいり しょうこ）

呪術高専東京校に所属している医師。反転術式という他者の治療を行うことができる希少な人材。五条悟、夏油傑の同級生であり、共に夜蛾正道の指導を受けていた。大人になってからは五条とは同僚という立ち位置になる。

セミロングの黒髪を持つ美しい女性。しかし職業柄か夜勤も多く、目の下にいつも隈を作っている。未成年である学生のころから喫煙をしていたが、仲の良い呪術高専京都校の教員で先輩である庵歌姫の忠告に従い禁煙。物語本編の時点で禁煙5年目である。解剖する予定だった虎杖が生き返った際は「ちょっと残念」と呟くなど少々エキセントリックな面があるが、虎杖が初めて改造人間を手にかけた時は、彼らの死因は脳を改造されたことによるショック死であるから虎杖のせいではないと学生である虎杖を気遣う場面も見られた。

五条が信頼を寄せている人物の一人であるが、家入のほうからはそこまで深入りをしていない。家入はもともとノンポリ（ノンポリティカル／政治運動に関心がないこと）であり、呪術界の派閥や五条の思想にさほど興味はない。しいてあげるなら、ただ仲の良い人間に少し寄っているだけである。そのため五条寄りに見られるのだ。実際英集少年院で死亡した虎杖が両面宿儺の力によって生き返ったことを呪術界上層部に報告しないでほしいという五条の願いを受け入れて、虎杖が生き返った旨を上層部に報告しなかった。その性格から何かと周りに敵の多い五条の数少ない味方と言える人物である。

家入硝子（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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家入硝子（いえいりしょうこ）とは、『呪術廻戦』に登場するキャラクターである。現代最強の呪術師である五条悟（ごじょうさとる）と東京都立呪術高等専門学校での同期であり、現在は母校である高専で医療従事者として勤めている。反転術式を他人に使い傷を癒すことが出来る数少ない人物である。酒好きで酒豪。現在禁煙中だが、昔は学生のころから煙草を頻繁に吸うほどの愛煙家であった。反転術式を他者に使える者は少なく、派手なけが人はほぼ家入の元に運び込まれる。その為、常に多忙であり、目の下の隈が消えないようだ。

夜蛾正道（やが まさみち）