サウスパーク(South Park)のネタバレ解説・考察まとめ

『サウスパーク』とは、アメリカで制作され、コメディ・セントラルなどのメディアで主に放送されているコメディ中心のストップモーション・アニメ、またはその舞台作品。アメリカ合衆国コロラド州に所在する架空の町・サウスパークを舞台とし、主人公の少年4人組やその周辺人物が騒動を巻き起こす、または騒動に巻き込まれる様子を通じて、様々な社会情勢を痛烈に風刺する内容となっている。過激な描写も多く、日本ではR18作品に指定されている。トレイ・パーカーとマット・ストーンの2名で原作から制作までほぼ全てを手掛けている。

作者の2人について

出典: www.zimbio.com

トレイ・パーカー(左)とマット・ストーン(右)

トレイ・パーカー

ランドルフ・セヴァン・“トレイ”・パーカー3世(Randolph Severn "Trey" Parker III)は1969年10月19日アメリカ合衆国コロラド州コニファー出身。
マット・ストーンと共に『サウスパーク』の原作・脚本から声優・音楽・演出などのほぼ全てを担当した。
作中のスタンのモデルであり、また実の父ランディ・母シャロンと姉シェリーらもサウスパークにおけるスタンの家族構成のモデルとなっている。
彼は日本通としても知られており、大学在学中に日本語を専攻したのみならず、日本での在住歴があったり元妻が日系人だったりする。
サウスパーク作中でもたまに見受けられる日本に関する知識の片鱗を伺うことが出来る。

マット・ストーン

マシュー・リチャード・“マット”・ストーン(Matthew Richard Stone)は1971年5月26日生まれのアメリカ人。
トレイ・パーカーと共に『サウスパーク』を制作しており、彼と共にに作品の大半の制作を担っている。
サウスパークの主人公4人組の1人であるカイル・ブロフロフスキーは彼自身にちなんだキャラクターである。
そのため作中のカイルの父ジェラルドや妻のシーラもまたマット自身の実在する両親と同じ名前を採用している。
クリエイターとして活動する傍ら、ロックバンド「DVDA」のメンバーとしてボーカル・ドラム・ベースを担当して音楽活動も行っている。

サウスパークが生まれるまでの経緯

ウエスト・ジェファーソン中学からエヴァーグリーン高校を経てボストンのバークリー音楽大学に進学するも、その後コロラド大学ボルダー校に編入したトレイ・パーカー。
音楽を専攻していたトレイは大学在学中に出会ったマット・ストーンと共同でアニメを制作することにする。
彼らは1993年に「コロラド州の食人(カニバリズム)事件を題材にした歌を登場人物達が踊る短編映画『アルフレッド・パッカー・ザ・ミュージカル』(Alferd Packer:The Musical)」を公開。
本作品は大学内で話題となり、勢い付いたマットとトレイらは次いで長編映画の制作にも着手することにする。
12万5000ドルの制作費を集めて制作した1994年公開の『アルフレッド・パッカー・ザ・ミュージカル』の本編が一定の注目を集めたことで、フォックステレビ局に見初められることになる。
その頃に制作した『The Spirit of Christmas』という、イエス・キリストとサンタクロースがクリスマスを巡って決闘する内容の短編アニメ作品が、後のサウスパークの原型となる。
1996年に映画配給会社との契約、『アルフレッド・パッカー・ザ・ミュージカル』は『カンニバル! THE MUSICAL』に改題の上で公開、コロラド州の映画館である種のカルト映画として上映された。
この映画を評価したコメディ・セントラルから番組制作を依頼された両名は1997年に『サウスパーク』を制作・放送するに至ったのである。
また1999年公開の『サウスパーク/無修正映画版』(SOUTH PARK:BIGGER, LONGER & UNCUT)の挿入歌「Blame Canada」はアカデミー賞にノミネートされたことでも有名である。

サウスパークで取り上げられた団体や人々のエピソード

サウスパークと中国の逸話

出典: getnews.jp

見たことがあるキャラクターたちに囲まれた、スタンの父・ランディ(中央)

シーズン23のエピソード2「Band in China」の内容が物議を醸したことで、中国ではサウスパークが放送禁止になった。
「Band in China」は自身の大麻ビジネスを拡大するために中国を訪れた主人公4人組の1人であるスタンの父・ランディが、徐々に中国共産党に洗脳されていく過程を描いたエピソード。
中国に降り立ったランディが強制収容の対象として電気ショックを食らったりしながら、自由と人権を奪われて「再教育」されていく様子が描かれている。
しまいには「くまのプーさん」を持ち出して中国の習近平国家主席を皮肉ったりするなど、中国共産党に対して挑発的な内容となっている。
当該エピソードを公開した後に中国ではサウスパークが閲覧不可となったが、この内容に懸念を示した中国共産党当局が手を回したのは想像に難くない。

サウスパークから中国当局への謝罪文が秀逸

OFFICIAL APOLOGY TO CHINA FROM TREY PARKER AND MATT STONE

"Like the NBA, we welcome the Chinese censors into our homes and into our hearts. We too love money more than freedom and democracy. Xi doesn't look like just Winnie the Pooh at all. Tune into our 300th episode this Wednesday at 10! Long live the Great Communist Party of China! May this autumn's sorghum harvest be bountiful! We good China?"

出典: twitter.com

かくして中国当局から放送禁止の対象に指定されたサウスパーク。
制作者のマットとトレイは早速Twitterに謝罪文を掲載するが、その公式謝罪文もまた、皮肉たっぷりの衝撃的な内容であった。
彼らがTwitterに掲載した公式謝罪文を意訳すると下記のようになる。

『トレイ・パーカーとマット・ストーンより、中国当局への公式謝罪文』
"我々も中国当局による家から心にまで及ぶ検閲をNBAのように受け入れましょう。自由や民主主義よりもお金の方がよっぽど大事ですから。習近平さんは「くまのプーさん」には全く見えないと思います。水曜10時に第300回のエピソードを公開するのでチェックしてください!中国共産党に栄光あれ! 秋のトウモロコシ収穫が豊作でありますように!これでいいですか、中国さん?"

サウスパークとジェニファー・ロペスの逸話

出典: www.reddit.com

カートマンの手で表現された、ジェニファー・ロペスの偽物「ヘニファー・ロペス」

Five months [after we made the episode], we heard from some friends that were on a set of a Jennifer Lopez movie she was doing and they said that when she would walk by, some of the lower people like the PAs would say, 'Oooh tacos, I love tacos...' And that she got so mad and had to fire people...But she kept hearing it in the distance.

出典: imgur.com

シーズン7のエピソード5「世界の中心でタコス (Fat Butt and Pancake Head)」に関する逸話。
ある日、ラテン異文化交流会でカートマンがふざけて手に書いた歌手のジェニファー・ロペスの偽物「ヘニファー」が大うけする。
ふざけてヘニファーのPVをネットで公開したところ、本物のジェニファー・ロペスが所属するレコード会社は彼女をクビにして、代わりにヘニファーと契約を結ぶというめちゃくちゃな内容になっている。
このエピソードが放送された後日、撮影現場のスタッフの何人かが本物のロペス本人の前で「ん〜〜タコスタコス」とカートマンのモノマネをしたところ、彼女がブチ切れて彼らを解雇したらしい。

サウスパークとラッセル・クロウの逸話

世界中で暴れるラッセル・クロウ

Q:Have you seen the South Park episode?
Russell Crowe:Yes, I've seen it.
Q:You know these guys?
Russell Crowe:Yes, I do.
Q:You knew they were doing this?
Russell Crowe:Yes, I did.
Q:Did you cooperate with it?
Russell Crowe:Um, they didn't ask me to cooperate with it.
Q:And what do you think?
Russell Crowe:Um [pause] I think, um [pause] that they are very, very funny men and I wish them god speed and I hope they continue to do what they're doing.
Q:So you found a certain amount of humor in it?
Russell Crowe:You know, for me a lot of it's...If there's something for me to learn from it, it's, um, the analogist thing, you know? Cause I did think the whole thing was a fight. I did think my whole career was a struggle.

出典: imgur.com

シーズン5のエピソード6「The New Terrance and Phillip Movie Trailer」で描かれた過度に暴力的なラッセル・クロウ。
その様子を見た本人がインタビューに答えた際の様子を意訳すると下記のようになる。

Q:これまでにサウスパークを見たことはありますか? - 「うん、あるよ」
Q:では彼らが何者かも知っていますか? - 「うん、知っている」
Q:じゃあ彼らがこういう事をしているのも知っていましたか - 「それも知っていたよ」
Q:コラボしたんですか? - 「いやあ、彼らは声かけてくれなかったなあ」
Q:今の心境はいかがですか? - 「うーん...彼らは超面白いし、これからもっとこういうの作って欲しいなと思うね」
Q:ではあなたも”これは面白い”と感じたのですね? - 「まあ何か学ぶものがあったとしたら、類推と言えばいいのかな?僕は自分のキャリアを喧嘩じゃなくて”闘争”だと思っていたんだがね」

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