サウスパーク(South Park)のネタバレ解説まとめ

『サウスパーク』とは、アメリカで制作され、コメディ・セントラルなどのメディアで主に放送されているコメディ中心のストップモーション・アニメ、またはその舞台作品。アメリカ合衆国コロラド州に所在する架空の町・サウスパークを舞台とし、主人公の少年4人組やその周辺人物が騒動を巻き起こす、または騒動に巻き込まれる様子を通じて、様々な社会情勢を痛烈に風刺する内容となっている。過激な描写も多く、日本ではR18作品に指定されている。トレイ・パーカーとマット・ストーンの2名で原作から制作までほぼ全てを手掛けている。

『サウスパーク』の概要

『サウスパーク』(South Park)はアメリカで制作され、コメディ・セントラルなどのメディアで放送されているギャグアニメ作品またそれを基にした舞台作品。
1995年に大学の同期であるトレイ・パーカーとマット・ストーンが制作した『クリスマスの精神』(Spirit of Christmas)をルーツとする。
その後パイロット版を購入したコメディ・セントラルによって1997年8月13日に初回放送された。
1998年以降はゲームが発売されており、1999年には初となる映画版も公開されている。
ケーブルテレビ史上最高視聴率をマークしたり、シーズン23までに優れたアメリカのテレビ番組やテレビ業界の功績に送られる賞であるエミー賞を5回受賞するなどの実績を持つ。
インターネット上のサウスパーク公式サイトでは全エピソードが視聴可能で、基本的に英語音声での再生となるが、英字幕(一部エピソードではスペイン語字幕)を付けることが出来る。
原作から監督・脚本・作画・音楽制作などは全てトレイ・パーカーとマット・ストーンの2名が基本的に担当している。
起用する声優もごく少数で、主人公4人組の声優も全て前述の2名が担当しているが、女性や子供の役の声優には他のキャストも起用している。
放送開始当初からしばらくは切り絵によるストップ・モーション作品であったが徐々にCG制作によるストップ・モーション風の作品へと移行していった。
アメリカ合衆国コロラド州にある架空の町・サウスパークに住む4人の少年たちとその周辺人物を中心に、基本的に1話完結型で話が展開される。
初期の頃には馬鹿馬鹿しいストーリーが多いが、次第に現実の事件・事故や時事問題に対して、過激なジョークや痛烈な皮肉と批判で笑いを誘う作品へと昇華したのが特徴である。
CG制作へ移行した後は制作期間が短くなったこともあり、現実世界から数週間遅れて時事問題を扱うこともある。
映画やドラマのパロディまたは実在人物を登場させることも多く、その内容により対象となった著名人や団体からクレームがつくこともしばしば起きている。

『サウスパーク』のあらすじ・ストーリー

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左から主人公の4名・ケニー、スタン、カイル、エリック(通称カートマン)そしてクラスメイトのトークン

基本的には一定の設定や状況は引き継がれるが、それぞれのエピソードは1話完結型のものがほとんどである。

シーズン1 エピソード1「Cartman Gets an Anal Probe(カートマン、お尻から火炎フン射)」

出典: southpark.fandom.com

尻に宇宙人の通信機器を仕込まれたカートマン

いつも通り学校へ行くための通学バスを待っている4人の少年たち(スタン、カイル、カートマン、ケニー)。
何気なくカートマンが「宇宙人に拉致されて尻に何かを仕込まれた夢を見た」と話しだしたところへ、学校で働く調理師の黒人・シェフが現れた。
彼はまるでそれが正夢であるかのように「宇宙人の乗ったUFOが謎の装置を地球人の体に埋め込むことがあるらしい」と少年たちに語りかける。
そんな会話をしているとバスが到着して学校へと向かう少年たちだったが、カイルがバスの後を振り返ったその時、彼の弟・アイクが宇宙人に連れ去られてしまう様子を目撃してしまう。
学校に到着したカイルが弟のアイクを心配して教員のギャリソン先生に早退を希望するが、「話が信用出来ない」と早退希望を却下されてしまう。
一方でカートマンは何故か急におならが火を噴くようになり、その火が同級生に燃え移るなどして事態は混迷を極めていく。
場面は変わり授業後の食堂でウェンディという女子生徒を見て恋に落ちたスタン、しかしあまりの緊張のために彼女が手紙を手渡してきた瞬間にあろうことか嘔吐してしまう。
だが彼女から手渡された「放課後にスターク池(近所にある池)で待っている」という手紙の内容を見て、スタンはその後の展開について大いに期待するのであった。
またまた場面は変わり、カイルは信頼するシェフに「大人たちは自分が言うことを信じてくれない」と正直に宇宙人のことを伝える。
すると、そこに居合わせたカートマンの尻から突然謎の交信機が出てきて、宇宙人の夢が実は本当だったことがついに判明する。
4人を学校から脱出させるためにシェフが捨て身で火災警報器を鳴らしたおかげで、4人組は学校を抜け出すことが出来た。
アイクを助け出すために作戦を練っていたところ、カートマンの尻から出てきた交信機が"I Love to Singa"を踊りだす。
宇宙人がカートマンの尻の交信機で情報を送受信していることに感づいたカイルは、カートマンの耳に向かって弟を返して欲しいと呼びかけてみた。
すると、どこからともなく宇宙人の乗ったUFOが現れたので激昂したカイルがUFOに投石すると、UFOはレーザービームで反撃してきた。
それに直撃してしまったケニーだが、さらに突然現れた牛の群れとそれを追いかける警官・バーブラディ巡査のカーチェイスに巻き込まれてしまい、絶命してしまう。
一連の騒動を経てもカートマンは宇宙人の存在・そしてケニーが命を落とした事実を認めることを拒絶して、一人帰宅してしまう。
カイルはスタンに弟の救出に助力して欲しいと願い出るも、スタンもウェンディとの待ち合わせがあるために帰ってしまう。
そして残されたカイルの傍らには、ネズミが群がる死んでしまったケニーの死骸が横たわっていた。
帰宅したカートマンが”カートマンの形をしたミステリーサークルが現れた”というニュースを知ったその頃、スタンはスターク池でウェンディに会っていた。
結局スタンについてきたカイルはウェンディにも、弟が連れ去られたことや一連の宇宙人に関することを伝える。
するとウェンディはカートマンを囮にしてアイクを連れ戻せば良いと提案し、納得した一同は急ぎカートマンのもとへ向かう。
抵抗もむなしく無理やり木に縛り付けられたカートマンが放屁を繰り返していると、巨大なアンテナがカートマンの尻から生えてきた。
カイルがそこから発せられた電波によって呼び寄せられたUFOの宇宙人に説得を試みた結果、ついに弟のアイクを連れ戻すことに成功する。
宇宙人はそこにぞろぞろと集まってきた牛たちを「地球上で最も優れた種の生物である」と認めて、とある装置を引き渡す。
そして何故かUFO召喚の役目を終えたはずのカートマンを捕えて、宇宙の彼方へ連れ去ったのであった。
その後、スタンとカイルが通学バスを待っているところに空から目をピンク色に改造されたカートマンが降ってくる。
しかし、これだけ散々な目に遭っても宇宙人は存在しないと頑なに信じないカートマンであった。

シーズン5 エピソード4「Scott Tenorman Must Die(カートマン・レクターの鬼畜晩餐会)」

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復讐相手が流す涙を味見する鬼畜カートマン

ある日スタンら少年一同の前に、陰毛の束を握りしめたカートマンが現れる。
「自分は大人になった」と言い出すも、そんな彼を誰もが全く相手にしなかった。
実際その陰毛はカートマンのものではなく、学校の9年生であるスコット・テナーマンがカートマンに売りつけたものであった。
騙されたことに気づいたカートマンの返金要求に対して、スコットは再びカートマンを騙して更に金を巻き上げる。
プライドを捨てても何とか金を返してもらおうと泣き落としや豚の真似をする恥を晒したカートマン。
しかし、彼が支払った金はスコットらによって目の前で燃やされてしまう。
カートマンは傷ついたプライドと名誉を挽回するために映画『ハンニバル』から学んだアイデアを活かしてある作戦を立案する。
「ポニーにスコットの陰茎を噛み切らせる計画」のために、早速ディンキンズ牧場のポニーを調教しようとするも失敗に終わってしまう。
次にカートマンはスタンの叔父であるジンボから「復讐するなら相手の弱点につけこむべきだ」というアドバイスを得る
彼と共にスコットの自宅を偵察するカートマンは、スコットがロックバンド・レディオヘッドのファンであることを知る。
カートマンとジンボは町の広場にあるモニターでレディオヘッドのインタビュー映像を流して、スコットを貶すアテレコをあてたものを放送する。
そのあまりにも稚拙な内容に聴衆は呆気にとられる人々に対して、スコットも以前の子豚の真似をしたカートマンの様子を録画したものを広場のモニターに映す。
人々はカートマンを嘲笑して町は爆笑の渦に包まれ、カートマンはまたしても恥をかくことになってしまった。
復讐に燃えるカートマンは翌日にスタンとカイルを呼び出し、新たな作戦のために助力を要請する。
その内容とは、チリ・カーニバルを開いてスコットとレディオヘッドを招待し、用意したポニーにスコットの陰茎を噛み切らせるというもの。
しかも、そこに居合わせたレディオヘッドの面々にそれを嘲笑させるという馬鹿馬鹿しい計画であった。
カートマンを「どうしようもないアホ」と呼んで2人はその場を去ってしまい、しかもカイルがスコットにカートマンの作戦を漏らしてしまう。
スコットはあえてチリ・カーニバルへの参加を決め、両親に「飢え死に寸前のポニーが牧場にいる」と嘘をついてポニーを保護してしまおうとする。
さらに町の仲間たちに陰毛を集めさせて、カートマンに食べさせるためのチリの中にそれを混ぜ込んだのであった。
そしてついに開かれたチリ・カーニバルにやって来たスコットを、早速カートマンはポニーのいる場所に連れていこうとする。
しかし計画を知っているスコットが先にチリを味見するように勧めたのでカートマンは了承し、観衆がその様子を見守る中で2人はチリを実食する。
味を絶賛するカートマンにスコットがネタばらしをしようとした時、カートマンが実はそれぞれのチリを前もって入れ替えていたと発表したことで事態は急展開を迎える。
カートマン曰く、自分の計画はスタンかカイルのどちらかが密告して破綻すること、スコットが両親に頼んでポニーを確保しようとすることは想定内だったというのだ。
そしてカートマンはポニーの持ち主であるディンキンズに「最近、家畜泥棒が頻発している」と警告し、現れた不法侵入者(=スコットの両親)を射殺させたのである。
そして警察が調書をとっている最中にスコットの両親の遺体を盗んで解体し、スコットが食べているチリの材料にしたというのだ。
自分のチリの中に母親のものであろう指を見つけ、ショックのあまり嘔吐して泣き崩れるスコット。
そんな彼に追い打ちをかけるかのように居合わせたレディオヘッドのメンバーらが「泣き虫のガキがいる」とコケにする。
目論見通りに復讐を果たしたカートマンは、スコットが流す涙を舐めて勝利の美酒を味わうかのように堪能するのであった。
その恐ろしい光景を見たスタンとカイルは、これからは決してカートマンを怒らせてはいけないことを学んだのであった。

シーズン5 エピソード14「Butters' Very Own Episode(バターズ☆ベリーマッチ)」

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主人公たちの同級生・バターズと、彼の父・スティーブン

主人公スタンらの同級生であるバターズは、4日後に迫った父のスティーブンと母のリンダの結婚記念日のお祝いパーティーが楽しみだった。
スティーブンは「最愛の人のためのプレゼントを探しに行く」と言い外出するが、毎年自分が選んだプレゼントよりも格上のものを用意してくる夫が気になるリンダ。
彼女は息子のバターズにこっそりスティーブンの後をつけて、彼が何を買おうとしているのかを探るように依頼する。
バターズは意味深に帽子を深くかぶって場末の映画館へ入って行ったスティーブンを発見、彼は僅か10分程で大量のティッシュを抱えて出てきた。
次には“お風呂屋さん”で男たちと”レスリング”をする父の様子をしっかり観察したバターズは、母に証拠写真も提示しながら全てを報告する。
嘘偽りなく尾行を完遂したバターズはパーティ会場でのひと時を一層楽しみにするのであった。
その翌日、母のリンダはまるで壊れた人形のように髪も乱れたまま一心不乱に部屋の壁を塗り替えている。
そんな妻の様子をよそに、また「プレゼントを探しに行く」と言って去る父のスティーブンを見送るバターズ。
母の様子を見たバターズは「多分ママが欲しいのはペンキのローラーだと思うから、パパに教えてあげよう!」と再び父を追って外へ出る。
「バターズを消さないといけないわ...消えないなら、殺しちゃおうかしら...?」と、誰もいない家の中でリンダが不気味に呟いていた。
“男の風呂屋さん”で父を発見したバターズを見つけた慌てた様子のスティーブンは「プレゼントは見つけたから、先に家に帰っていなさい」とバターズを家に帰す。
その後改めて息子を自宅の書斎に呼び寄せたスティーブンは、見聞きした全てをリンダに内緒にして欲しいと頼み込む。
しかし既に一部始終を打ち明けたと話すバターズの言葉を聞いて愕然とするスティーブンのもとに、妻のリンダが現れる。
妻に釈明しようとするスティーブンだったが、リンダはバターズを連れてドライブに出ていってしまう。
リンダはこれから自分の死後に残された息子が変態として生きていくことを危惧して、バターズを湖に沈めて殺してしまおうとしていた。
こうして息子を死出のドライブに連れ出した彼女は、想定通りに車ごとバターズを湖に沈めて、一人家に帰って行った。
帰宅して遺書を書き、首を吊ろうとしていたリンダのもとにスティーブンが現れる。
インターネットをするうちに興味を持って、ついには既婚男性との同性愛に目覚めたことを妻に告白・謝罪するスティーブン。
息子をたった今殺害して来たと告げるリンダに対して、そんな状況でも妻だけは守ってみせると誓うスティーブンであった。
しかし予想外な事に、バターズを乗せた車は湖に沈まず川に流れ出ており、彼はまだ死んでいなかったのである。
その翌日の朝には息子を謎のプエルトリコ人に殺害された悲劇の夫婦としてスティーブンとリンダは報道陣に囲まれていた。
現実世界で1996年に起きたジョンベネ殺害事件の被害者である少女・ジョンベネちゃんの両親であるジョン&パトリシア・ラムジー夫婦も、そこに現れる。
(ジョンベネ殺害事件とは、資産家の家に生まれた少女が殺害された事件で、両親であるジョンとパトリシアの両名が殺害に関与したと疑われた事件。)
実際はリンダがバターズを殺害したのだが、ジョンとパトリシアは皮肉にも、自分たちのように子供を亡くしたスティーブンらを悼んで哀悼の意を表す。
そんな中で無事に帰宅したバターズを見て驚く両親に、真っ赤な嘘と現実世界の辻褄を無理やり合わせようとしないように強く語りかけるバターズ。
スティーブンとリンダは、報道陣に息子が戻ったこと、自分たちが”存在しないプエルトリコ人”を作り上げ、事件を隠ぺいしていたことを告白して謝罪した。
このエピソードが放送された当時の米国では、白人が事件の隠蔽を図って有色人種や不法移民を疑いにかけるでっちあげが多々発生していた。
ジョンベネ殺害事件で娘の殺害を疑われたジョンとパトリシアを、実際に息子を殺害して事実を隠したリンダらと並べて登場させたのは、そんな社会への強烈な風刺である。

シーズン6 エピソード5「The New Terrance and Phillip Movie Trailer」

俳優のラッセル・クロウ

食べ物や飲みものを準備したスタン・カイル・カートマンそしてバターズは『ラッセル・クロウ・ショー』を見ていた。
これは俳優のラッセル・クロウが世界中を巡って喧嘩に明け暮れるという番組である。
しかし実際は番組の合間に放送される人気番組『テレンス&フィリップショー』の宣伝トレイラーが見たい子供たち。
スタンの姉・シェリーとチャンネルの奪い合いの末に、シェリーの生理用品を買いに行けば番組が見れることになる。
こうして話し合いの結果、バターズがパシリ役になって生理用品を買いに行くことになる。
ラッセル・クロウが世界中の人たちを殴り倒す様子を見ながら、宣伝トレイラーの放送を待つスタンたち。
しかし画面設定の調整をしていたカートマンのせいでテレビが壊れ、戻ってきたバターズ共々スタンらはカイルの家に急ぐ。
カイルの弟・アイクが見ていたテレビを奪うカイルら子供たちであったが、カイルの父・ジェラルドにその行為を咎められる。
次に彼らは最近テレビを買った学校の調理人・シェフの家へと向かうが、操作になれていないシェフのせいでテレビはロボットに変形して出ていってしまう。
町のバーで番組を見ようとしても、店主に子供たちは入店禁止であると言われてまたもや退出せざるを得ないスタンたち。
老人ホームにたどり着いたスタンたちは、ラッセル・クロウショーのチャンネルを見ながら待つが、トレイラーは一向に再生されない。
結局顰蹙を買ったスタンたちはカートマンの家と再度スタンの家、路上でテレビを見る薬物中毒者たちを訪れるがいずれも邪魔が入ってしまう。
最後の手段でバターズの家に行くことになった彼らだが、そこでついに待望のトレイラーが始まり、スタンたちは大満足でエピソードは終わる。
なお、このエピソードでは終始ラッセル・クロウショーが放送されるが、これは当時暴力沙汰ばかり起こしていた俳優のラッセル・クロウをおちょくるための皮肉である。

シーズン9 エピソード2「Die, Hippie Die(邦題無し)」

住宅に潜むヒッピーを駆除するカートマン(左)

とある老婆の家を訪問して「害虫駆除業者です、ヒッピーがいるかも知れないので確認させてください」と言うカートマン。
ヒッピーとはこれまでの伝統的な価値観や規範に縛られず自由を求める野性的なコミュニティに属する人々のことである。
自身の価値観から特にヒッピーも毛嫌いするカートマンは、屋根裏や庭・壁の中にいるヒッピーを次々と発見する。
「このままだと、いずれ手遅れになって大変なことになりますよ」と老婆に警告するカートマン。
カートマンは捕らえたヒッピーたちを自宅の地下に監禁しながら、近頃増えつつあるヒッピーの増加の原因を探っていた。
町ではチャリティ雑誌を売っていたスタン・カイル・ケニーらに、別のヒッピーたちが話しかけていた。
「雑誌の販売なんて、世界を牛耳る企業にいいようにされているだけだ」と論され、共感するスタンたち。
後日、そこには母のシャロンに「ショッピングモールに行くなんて、企業の奴隷になるようなものさ」とヒッピーに感化されたスタンが言い切る姿があった。
場面は変わってサウスパークの住民たちによる市議会の場に、緊急事態としてカートマンが乱入する。
この世の終わりが近づいていると言い、サウスパークにおける急速なヒッピーの増加傾向と、音楽フェスティバルが行われる可能性があると警鐘を鳴らすカートマン。
当然、彼の意味不明なヒッピー排除論が理解出来ない市長らによってカートマンは強制的に退場させられるのであった。
しかしこの世の不条理を変えるための方法についてヒッピーたちと議論していたスタン・カイル・ケニーらの元へ、またもやカートマンが現れる。
ヒッピーたちに駆除剤を吹き付けながら消えるように脅すカートマンは、その場にいたスタンら友人にも事態が深刻になりつつあると論ずる。
しかしそこに現れた警察官のバーブラディ巡査によって、自宅の地下に監禁されていたヒッピーらが解放され、カートマンも監禁の容疑で逮捕されてしまう。
留置所でもヒッピーらが音楽フェスティバルを開催することがヤバいと言い張るカートマンに、現れた市長が「私が開催を許可した」と伝える。
「ヒッピーに金なんてあるわけねえだろ、町を売ったのかお前はー!」と怒り心頭で叫ぶカートマンの元を、市長は去るのであった。
そしてある日、ついにヒッピーたちによる音楽フェスティバルがサウスパークで開催され、スタン・カイル・ケニーらもこれに参加する。
自分たちの過去の経験からヒッピーらのフェスティバルに参加する息子のスタンを案じる父のランディは、スタンの様子を見に行く。
しかしその間にも次々に現れるヒッピーたちにより音楽フェスティバルは急速に大型化し、町ではどんどん参加者のヒッピーが増え続けていた。
ただ何をするわけでもなく、ひたすら増え続ける奇妙なヒッピーたちは次第に住民たちを数で圧迫するようになる。
それは、その光景を目の当たりにしたサウスパークの市長が恐ろしさと責任を感じるあまり、拳銃自殺を試みるほどであった。
その頃、留置所で放置されていたカートマンのもとに、事態の深刻さを知った大人たちが助力を求めて集まってくる。
自分の話を聞かなかった大人たちに聞く耳を持たないカートマンであったが、ブルドーザーのラジコンをもらうこと、カイルにそれを見せつけることを条件に助力を承諾する。
一方の音楽フェスティバルは人が十分集まったのにダラダラと時間を過ごすヒッピーたちがいるだけで、スタンらもこの状況に疑問を持つ。
「企業の責任を追及する割には大麻吸ってダラダラする方が無責任だと思うんだけど」とスピーチするスタンだが、ヒッピーたちは何もしないで楽しむばかり。
そんな音楽フェスティバルを中止に追い込むべく、特別製のドリル付きヒッピー・掘削機に乗り込む命がけのカートマンと住民選抜メンバーたち。
次々にヒッピーたちを轢き殺しながら、音楽フェスティバルのステージに近づくもドリルがショートして掘削機は止まってしまう。
作戦の失敗を恐れた住民たちが核爆弾によるヒッピーたちの排除を検討するが、ギリギリで掘削機が再起動してステージに到達することに成功する。
そしてカートマンが音響システムを通じてヘヴィメタルの曲を流し始めると、意気消沈したヒッピーたちは次々と去って行った。
こうして「企業の責任を問う一方で、永遠に自堕落に過ごす無責任なヒッピーたち」を排除してサウスパークを救ったカートマン。
後日、そこには約束通りブルドーザーのラジコンで遊ぶ姿をカイルに思う存分見せつけるカートマンの姿があった。

シーズン9 エピソード5「The Losing Edge(邦題無し)」

色々あったが息子に褒められて嬉しいランディ(中央)

サウスパークでは地元の草野球大会が開催されているが、参加するスタンら子供たちは両チームとも全くやる気がない。
何故ならこんなことをしているよりも、家で好きなように時間を過ごしている方が楽しいからだ。
一方で試合を観戦している大人たち、とりわけスタンの父・ランディは逆に子供たちを熱烈に応援する。
そして相手チームの子供たちの親と思われる男性とヤジの飛ばし合いから殴り合いの喧嘩に発展してしまう。
(アメリカでは子供たちの草野球を観戦する親同士が、熱中するあまり罵り合ったり殴り合うことが多いらしい。)
かろうじて試合に勝利し、もう草野球から解放されると思っていた子供たちに凶報が伝わる。
地区大会に優勝したので州の決勝リーグへと進むことになったのを知ったが、もう野球をしたくない子供たちはがっかり。
「なんだよ、ここは自由の国アメリカだろうが!」と、喧嘩の末に半裸で逮捕され連行されるランディと、意気消沈する子供たち。
その夜に子供たちがわざと負けて大会を終えることに合意する一方、彼らの親たちは釈放されたランディにある助言を与えていた。
「決勝リーグの応援に来る親たちは喧嘩が強いらしい」と聞かされたランディは、より一層精進すると伝えるのであった。
迎えた決勝リーグの初戦、相手チームにわざと負けてあげると提案するスタンらであったが、相手はそれを拒否する。
相手のチームもまた、敗退して退屈な野球を続けなくていい生活に戻りたいのであった。
こうしてお互いに負けるため適当に試合をするも、残念ながら次々と解消するスタンらのチーム。
そして一方で、試合ごとに相手の応援団の大人と殴り合って半裸で逮捕され続けるランディ。
順調に決勝リーグの最終戦まで駒を進めた子供たちと、応援する親たちの気持ちは真逆であった。
特にランディは「ついに俺も決勝リーグの最終戦で”戦う”ことになるのか...」と意味不明な独白をする始末である。
決勝戦を迎えたスタンらはあえて運動音痴なメンバーを入れるなど負けるために全力を尽くす。
対して子供たちを応援する観客席の大人たち、そこではランディと相手チームの親である巨漢・バットダディ(アメリカのヒーロー・バットマンのような姿の巨漢)が一触即発の状態だった。
相手チームがあまりに「負けるのが上手い」ので、スタンたちサウスパークが大差で勝ち越したまま最終回を迎えた試合に、ある展開が訪れる。
これまでヤジを飛ばし続けていたランディとバットダディの間でついに場外乱闘、もといランディの最終決戦が始まったのである。
圧倒的な体躯と強さを誇るバットダディによってボコボコにされるランディに、「このまま乱闘するようであれば、加害側が応援するチームも失格処分にする」と伝える審判。
何とか試合に負けたいスタンたちは「乱闘を続けたら失格になるって!?いけー、戦えおっさん!!」とランディに乱闘を継続するように応援する。
某有名ボクシング映画(『ロッキー』シリーズ)のテーマが流れる中、一度はダウンしたランディだが全力を振り絞ってバットダディをノックアウトすることに成功する。
こうして無事(?)に失格処分となったスタンたちは大喜び、いつも通り半裸で逮捕されて連行される父にスタンも「父さんは最高だよ」と声をかける。
ボロボロになりながらも場外乱闘史上最強の相手を倒して、息子に祝福されたランディの幸せな様子を映してエピソードは幕を閉じる。

シーズン10 エピソード2「Smug Alert!(邦題無し)」

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