バチェロレッテ・ジャパンとは【ネタバレ解説・考察まとめ】

エピソード8

萌子と黄、杉田は再び沖縄を訪れる。そして、二人は萌子の母に挨拶をすることになる。
初めに萌子の母の元を訪れたのは黄。黄は萌子の母に自分が日本での暮らしが長いとはいえ、自分は純血の中国人であり、もし結ばれれば国際結婚となることへの意見を求めた。萌子の母は全くそのことについて心配はしておらず、逆にそこまで真剣に萌子を考えてくれていることに感謝し、安心する。
そして次に杉田。杉田は萌子の好きなところを母に伝え、萌子の母を20年後の萌子に例えて話す。杉田の柔らかい言葉遣いや、丁寧な態度を見た母は萌子が杉田と一緒にいると安心できると話していることから、「きっと二人は波長が合うんだわ」と萌子に話す。黄も杉田もどちらも素晴らしい男性であり、彼らのどちらかが萌子のパートナーになるかもしれないことを涙ながらに喜ぶ萌子の母だった。
最後の旅をするために3人は屋久島へ向かう。屋久島は神様の島であり、神様に呼ばれたときに訪れる場所、今がその時だと萌子は感じ、最後の旅の舞台に屋久島を選んだ。屋久島に到着すると、萌子は二人へデートの誘いの手紙を書く。黄へは普段常に一枚壁がある黄の素の姿が見たい、と起きたままの姿でお話をしましょうと誘う。そして杉田にも一日の始まりを共にしたいと朝食デートへの誘いの手紙を送った。黄は朝、萌子の部屋を訪ねる。萌子はベッドの上に黄を誘い、リラックスして会話を楽しむ。萌子は黄とこれから一緒にいたらどんなことが起きるだろうと想像してみたという。黄が「どうだった？」と聞くと、「楽しい部分と不安な部分がある」と萌子は答える。「きっと食事の趣味、価値観はすごく合うと思うの、それが楽しい部分。でも一方で私という人間をカテゴライズされちゃうんじゃないかっていう不安がある。前にお付き合いしていた人がとても嫉妬深い人で、一人で食事をすることに理解を示してくれなかったり、束縛をしてきたりした。黄さんとその人は全然違う人だけど、私にはそのトラウマがあるから、もしかしたらそうなってしまうかもと考えると怖い」と萌子は打ち明けた。それに対して黄は「束縛は結局自分に自信がないからしてしまう行動であって、もし彼女が他の男のところに行ってしまうのであれば、俺は素直にそれを見送る。ほっといても自分のところに帰ってきてくれるような関係になりたい」と萌子に話した。その後二人は食事へ行った。黄と食事をしながら話すうちに萌子は「黄さん、今日はリスクマネジメントしながら話すのやめない？」という。これを聞いた黄は核心をつかれたような表情をする。プライドが高く、自分が傷つくのを避けてきた黄は、素直に自分の思いを語りだす。「怖かったし、萌子さんみたいな人を好きになるとつらくなるっていう経験もしてきた。萌子さんのことを頭で好きって思っても、行動には出さないようにしてきた。でも萌子さんのことめちゃくちゃ好きだっていうのに気づいて、自分でもどうしたらいいかわからなくなって、その不安が態度に出てるんだと思う。だから一枚壁を作った行動をしてきてしまった」。それに対し萌子は「今やっと私は黄さんと話してる。ありがとう」と表情が明るくなる。涙を流す黄は「もっとかっこよくしたいんだけど、なんかうまくいかないね」とつぶやくと、萌子は「すごくかっこいい。いますごくかっこいいよ」と黄を抱きしめた。
萌子は杉田にも一日の始まりを共にしたいと朝食デートへの誘いの手紙を送った。朝萌子の部屋を訪れた杉田は、普段とは違うラフな格好の萌子にもし結婚したらこんな感じの生活なのかもしれないと考える。二人は初めて腰を据えて面と向かって朝食を食べながら話した。そして話していくうちに萌子は過去の恋人について話し始める。「過去にこれが愛なんだ。ってわかるような恋をした人がいたの。その人に全力で愛を注いだのになぜか…理由はわからないけど失ったの。だから杉ちゃんがリンゴの木の前で言ってくれた言葉を受けると嬉しくなるのと同時に、また失うんじゃないかなって怖くなる」と萌子は泣き出す。杉田は萌子に言葉をかけることはなく「萌子さん、泣かないで」と優しく萌子の涙を拭った。その後萌子と杉田は萌子が家でよくやるという空のバスタブに好きなものを持ち込んでリラックスする時間を過ごした。二人でスケッチブックとワインを持ち込んで、杉田は萌子のスケッチをし、萌子は他愛もない落書きをしていた。萌子は杉田に「小さいころなんて呼ばれてた？」など些細な会話を投げかけながら、お互いのスケッチブックを見て笑いあっていた。席を外した杉田は、部屋にあるものを取りに戻った。戻ってきた杉田の手には旅を重ねて色を足してきた萌子の絵が。初めのころに比べ色彩豊かになっている絵をみて萌子は目を見開いた。しかし杉田はまだ完成していないという。そして完成させるために、直接萌子にモデルになってほしいと頼んだ。絵のモデルをした萌子は床に寝ころび、それを杉田が黙々と描く。その幸せな時間を堪えきれなくなったかのように萌子は突然泣き出してしまう。突然涙を流す萌子を見た杉田は、朝食のときと同じように言葉はかけず、涙を優しく拭ってあげた。無事絵が完成し、萌子は杉田を送り出す。杉田が去り、ドアが閉まった直後、萌子は再び、大粒の涙を流すのであった。
そして迎えた最後のローズセレモニー。萌子はたくさん悩んで悩んで、結論を出した。そして一言「旅の終わりは私が決める。私の旅だから」と言い残し、ローズセレモニーへ向かう。ローズセレモニーへ初めに現れたのは黄。「二か月間、旅を一緒にしてくれてありがとう」と黄は感謝の言葉を述べる。萌子は「私初めから、黄さんに異性として惹かれてた。それでこの間のベッドの上でお話したみたいに、将来一緒に暮らしたら、人生を共にしたらどうなるのかなって、考えてみたの。黄さんが最後に考えてくれたみたいに、一歩踏み込んで真剣に考えたの。それでわかったの。私の人生のパートナーは、黄さんじゃない」と話した。最後のローズを受け取るのは黄ではなかった。黄は「どんな結果であれ、今はすがすがしく、受け止められる。器用だからこそ苦労したこともあったけど、また人を好きになれて、結婚に真剣に向き合えて、よかったなと思ってる。あなたに出会えて本当によかった」とにこやかに話し、その場を去った。次に杉田が現れた。萌子は「これまでの旅を振り返って杉ちゃんとの将来を思い浮かべてた。今日で旅が終わるから。この間のバスタブで一緒に落書きしたの、あれすごく楽しかったの」と思い出を話しながらまた涙を流す。そんな萌子にこれ使ってと杉田はハンカチを差し出す。そして杉田は「僕は萌子さんの翼になりたいし、包み込む風になりたいと思ってる。立木みたいに僕を使って休んでくれればいいなとも思ってる」と続けた。それに萌子は「杉ちゃんとずっと一緒にいたいと思ってる。だからもう少し隣にいたいと思ってる。でも…それは恋人としてじゃない。杉ちゃんのことすごく好き。でもそれは異性としてじゃないの」と話した。声をあげて泣き始める萌子をみて杉田は涙をこらえながら「泣かないで。じゃあ…さよならだね。最後に一回だけ、ハグしていい？」と聞き、二人は抱き合った。抱き合いながら杉田は「また夢の中で会えるよ」とつぶやき、離れたあと、萌子に一礼をし、萌子の元を去っていった。萌子は黄にも杉田にもローズを渡さなかった。彼女は自分の人生のために、誰も選ばない決断を下したのであった。2か月間の真実の愛を見つける旅はこうして幕を閉じた。

『バチェロレッテ・ジャパン』の登場人物・キャラクター

バチェロレッテ

福田 萌子（ふくだ もえこ）

初代バチェロレッテ。職業：モデル、スポーツトラベラー。

男性たち

杉田 陽平（すぎた ようへい）

黄 皓（こう こう）

當間 ローズ（とうま ろーず）

北原 一希（きたはら かずき）

エバンズ・マラカイ

牧野 龍介（まきの りょうすけ）

榿澤 涼太（はんのきざわ りょうた）

萩原 章太（はぎわら しょうた）