ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld（SAO アリシゼーション WoU）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

主人公とヒロイン

キリト／桐ヶ谷和人（きりがや かずと）

CV：松岡禎丞

本作も含めた『ソードアート・オンライン』シリーズの主人公で、茅場によって生み出された最大最悪のデスゲーム『ソードアート・オンライン（SAO）』を解決に導いた最大の功労者。そのSAOの中のアバターが黒いコートを纏っており、さらに卓越した剣技の使い手であったことから、SAO生還者も含めて多くの人間から『黒の剣士』という異名で呼ばれ、英雄視されている。
テレビアニメ第2部『ファントム・バレット』編で対決した、「死銃（デス・ガン）」と呼ばれる連続殺人犯の残党の凶手に倒れて意識不明となり、菊岡の手回しによって海上研究施設「オーシャン・タートル」に運ばれた。そして、治療も兼ねて新型のフルダイブマシン「ソウル・トランスレーター」に繋げられ、アンダーワールドへとダイブさせられる。

アンダーワールドへのダイブ後、アリスやユージオら新たな仲間たちと出会って穏やかな日々を過ごしていた。しかし後に現実世界での記憶を思い出し、現実世界への帰還の方法を探るため、そして公理教会によって連れ去られたアリスを救うため、ユージオと共に旅に出る。その旅の末に辿り着いた公理教会の総本山「セントラル・カセドラル」で、整合騎士となったアリスとの望まざる戦いを乗り越え、さらにアドミニストレータを死闘の末に打ち倒すが、ユージオを目の前で失うという悲劇に見舞われる。
その後、現実世界にいる菊岡と通信を交わしている最中、現実世界にてオーシャン・タートルがガブリエルとヴァサゴ率いる傭兵部隊の襲撃を受けたことで発生した原因不明の衝撃を受けてしまう。そして本作ではその衝撃によって心身を喪失し、自分で身動きすることはおろか会話すらできない廃人状態になってしまった。

アリス・シンセシス・サーティ

CV：茅野愛衣

本作のヒロインで、アンダーワールドを形作るふたつの世界のうち「人界」を統治する巨大組織・公理教会に仕える騎士「整合騎士」のひとり。黄金の剣の形をした神器「金木犀の剣」の使い手で、さらにキリトとアスナにも迫るほどの剣技の持ち主でもある。
自分にも他人にも厳しい生真面目な性格の持ち主で、一見すると愛想がなく取っ付きにくい印象が感じられるが、仲間だと認めた相手には仁義を貫き、無益な殺生を好まないという人情味のある一面も持ち合わせている。また、前作『アリシゼーション』の物語を経てキリトに対して好意を芽生えさせており、彼のことになると見境がなくなる一面を持つようになった。そして、アスナとは出会って早々キリトに近づいたという理由でいきなり剣を交え、その後もキリトを巡っては火花を散らし合うという恋敵と言っても過言ではない関係となっている。

本名は「アリス・ツーベルク」で、かつてアンダーワールドにダイブして間もないキリトとユージオと共に故郷のルーリッド村で仲良く穏やかに暮らしていた。しかし、キリトとユージオと共に探検で足を踏み入れた果ての山脈の洞窟の中で、誤って人界とダークテリトリーの境界線を超えてしまったことで公理教会に罪人として見定められ、連行される。そして公理教会によってキリトやユージオも含めた記憶の全てを消され、30番目の整合騎士として洗脳と人体改造を施されてしまう。
その後、前作の終盤で公理教会の敵となったキリトとユージオと戦うが、彼らとの戦いと説得で記憶を取り戻し、「人界の人々を護る」という強き意志の元にアドミニストレータに剣を向けた。そして本作では廃人と化して戦う力を失ったキリトと共に故郷のルーリッド村に身を寄せていたが、闇の軍勢による人界への侵攻が始まったのを機に、キリトと故郷の家族、そして人界の人々を守るためにもう一度戦いに向けて立ち上がる。

アスナ／結城明日奈（ゆうき あすな）

CV：戸松遥

本作も含めた『ソードアート・オンライン』シリーズのヒロインで、SAOにおいては「閃光のアスナ」の異名で知られたレイピアの達人である少女。本作でもレイピアを主な武器として扱い、そのレイピアを用いた華麗な剣技と、素早い動きを活かした撹乱を得意としている。
才色兼備な美少女で、物腰も穏やかで人当たりもかなり良く人気があるが、リアル世界とヴァーチャル世界の相棒にして恋人であるキリトとは強い絆で結ばれており、彼のことになると感情的な一面を見せたり、見境がなくなることもある。

前作『アリシゼーション』ではキリトが行方不明になり、仲間たちと共にその行方を全力で追っている中、彼が菊岡によってオーシャン・タートルに連れて行かれたことを突き止めた。そして神代の協力を得てオーシャン・タートルに乗り込んだ先で、菊岡が極秘裏にアンダーワールドで推し進めていた、次世代の兵器開発に伴った最先端の人工知能の育成計画「プロジェクト・アリシゼーション」の存在を知る。
本作ではガブリエルとヴァサゴ率いる傭兵部隊の襲撃によって、キリトがアンダーワールドでも意識不明となったことに愕然となり、自らもアンダーワールドへ向かうことを決意。そして菊岡と比嘉が手配してくれたアンダーワールドにおける管理者権限のひとつ「創世神ステイシア」を使ってアンダーワールドにログインする。

主人公とヒロインの仲間たち

シノン／朝田詩乃（あさだ しの）

原作第3部『ファントム・バレット』のヒロインで、銃と鋼鉄のVRMMO「ガンゲイル・オンライン（GGO）」で、名うてのスナイパーとして活躍している少女。本作ではGGOの経験を活かして弓を主武器として扱い、非常に精度の高い射撃による中〜遠距離戦を得意とする。
冷静沈着な性格で大人びた物言いをすることが多く、一見すると冷たい女というイメージを抱かれるが、根は優しく仲間思いで、必要以上の争いを好まない。かつて幼い頃に強盗に出くわし、自分も殺されそうになった時、その犯人が持っていた銃で犯人を銃殺してしまう。それ以来、銃にトラウマを抱き、それがきっかけで学校でも不良生徒からいじめられるようになるが、GGOをプレイすることでそのトラウマの克服を試みようとしていた。

その後、キリトたちと出会って銃のトラウマを乗り越えて平穏な暮らしを取り戻し、キリトはもちろんアスナやリズベットらその仲間たちと共に親しくなり、特にアスナからは「シノのん」の愛称で呼ばれており、自宅に招かれるほど仲がいい。
本作では前作『アリシゼーション』から、キリトが突如行方不明となったという知らせをアスナから聞かされ、彼女やリーファらその仲間たちと共にキリトの行方を追い続けていた。そんな中、かつてGGOで開催されたイベントバトル「バレット・オブ・バレッツ」でサトライザーと戦い、そこで惨敗を喫する夢を見て不穏な気分を覚えるようになる。そして、キリトがいるというオーシャン・タートルがサトライザーことガブリエル率いる傭兵部隊の襲撃と、その襲撃によるキリトの危機をユイから知らされ、リーファと共にラース六本木分室へと向かう。

リーファ／桐ヶ谷直葉（きりがや すぐは）

CV：竹達彩奈

キリトの義理の妹で、原作第2部『フェアリィ・ダンス』編のヒロイン。幼い頃から8年間竹刀を振り続けて剣道に打ち込んできた努力家で、中学時代には全国でベスト8に入り、そして高校生となった現在ではインターハイのレギュラー選手に抜擢されている。
キリトとは義理とはいえ小さい頃は仲の良い兄妹だったが、彼がSAOに閉じ込められた際、兄がSAOの最先端で戦っていることを希望に献身的に世話をしていた。また、キリトのことを知るためにネットゲームの世界に足を踏み入れ、クラスメイトの長田伸一の紹介で剣と魔法のVRMMO『アルヴヘイム・オンライン（ALO）』を始め、徐々にのめり込んでいった。そしてALOでは剣道の経験を活かして剣を主な武器として扱い、キリトとは違って1本しか剣は使わないが、それでもキリトに匹敵するほど卓越した剣さばきを見せる。

そしてSAO事件後はALOでキリトと再会し、当初は素性を知らぬまま良き戦友として関係を築いていた。さらにその頃、リアル世界でも兄として異性としてキリトに思いを寄せていたが、キリトがアスナに抱く想いの強さに気づいて、葛藤しながらも身を引いた。その後、ALOにおける最終目的地である世界樹を攻略している最中、キリトがアスナの名を口にした瞬間に互いの素性に気づいてしまう。
そして、キリトが自分の実の兄であることの混乱と、彼への想いを押し殺そうとしたことでの自己嫌悪からリアル世界に逃げてしまい、キリトを拒絶する。しかし、それでも兄として向き合うべく、リアル世界の自室を訪ねてきたキリトに本心を打ち明け、その後ALOでデュエルを通して和解した。

本作ではGGOでの事件の後、キリトが突如として行方不明になった知らせを聞かされ、アスナやシノンらその仲間たちと共にキリトの行方を追い続けていた。その最中、ユイからキリトがいるオーシャン・タートルが傭兵部隊の襲撃を受け、それによってキリトが危機にさらされていることを知らされ、シノンと共にラース六本木分室へと向かった。

リズベット／篠崎里香（しのざき りか）

CV：高垣彩陽

SAOにおいて、かつてプレイヤーと鍛冶屋という二足の草鞋を履いて活躍した少女で、アスナの親友であり愛称は「リズ」。鍛冶屋としての腕前は折り紙付きであり、熟練した戦槌系武器使いであることから「マスターメイサー」と呼ばれている。そして本作ではSAOの経験を活かして戦槌を主武器として扱い、クラインやエギルほどではないが肉弾戦を得意としている。
かつて、自分が丹精込めて鍛えた武器を戦いの中で砕いてしまったキリトに怒り、見返すために彼を強引に連れて新たな武器を作るための素材狩りに出かけた。そして、素材狩りの最中でキリトの優しさに触れて好意を抱くが、自らの工房を訪れたアスナのキリトに対する態度から二人の関係を察し、涙ながらに身を引いた。

SAO事件解決後はキリトやアスナ、シリカと共にSAO帰還者を集めた学校に通っており、現実でも彼らと交流を深めている。そして本作ではオーシャン・タートルを襲撃した傭兵部隊の策略によって、キリトが囚われているアンダーワールドに大量のアメリカ人プレイヤーが送り込まれようとしていることをユイから聞かされ、愕然となる。しかし、ユイの涙の訴えに胸を打たれ、アメリカ人プレイヤーに対抗するべく、3000人のALOプレイヤーたちにアンダーワールドへデータをコンバートしてダイブしてほしいという協力を求めた。

シリカ／綾野珪子（あやの けいこ）

CV：日高里菜

SAOでは二刀流使いと同じく稀な存在として有名だった、モンスターを使い魔として従えることができる能力を持ったプレイヤー「ビーストテイマー」と呼ばれる少女。本作ではSAOの経験を活かして短剣を主武器に選び、その短剣と小柄な体躯ならではの身軽さを活かしたスピード戦法を得意とする。
その小竜型モンスター「ピナ」を使い魔としており、かつて、自らを戦いの中で庇って死んだピナを蘇らせようと奔走していた中でキリトと出会う。そして、キリトの協力を得てピナを蘇らせることができた為、キリトに思慕を通り越して恋心と言っても過言ではない感情を抱くようになる。

SAO事件後は、キリトやリズベットと共にSAO生還者の学校に通い始めており、現実でも彼らともよく一緒にいて交流を深めている。そして本作ではリズベットやアスナたちと共に行方不明になったキリトの行方を追っていた中、キリトと、彼が囚われているアンダーワールドが危機に晒されててことをユイから教えられる。そして、アンダーワールドにも人間と同じように生きている命があるというユイの涙の訴えに胸を打たれ、勇気を振り絞ってリズベットと共にALOプレイヤーの説得という大役を引き受けた。

ユイ