ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(SAO アリシゼーション WoU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(SAOアリシゼーションWoU)』とは、川原礫が手がける電撃文庫の代表作『ソードアート・オンライン』のテレビアニメ作品のひとつである。本作は「アンダーワールド」と呼ばれる人工の異世界を舞台に、ヒロインであるアリスが主人公のキリトこと桐ヶ谷和人とその仲間たちと共に、『ダークテリトリー』と呼ばれるその異世界の闇の領域に住む軍団と、それを裏から操る現実世界の侵略者たちの陰謀に立ち向かう物語を描いている。

アスナの接近を察知し、キリトの天幕の前でひとり彼女を待ち構えていたアリス。そしてキリトに会う条件として、キリトについて知っていることを全て教えろとアスナに要求する。

挑戦とも見て取れるアリスの態度に触発され、アスナは得意げに自分とキリトの過去を話し始めた。

前項にも取り上げた、第10話での前半ラストでのバトルシーンもそうだが、後半シーンでのこのアスナとアリスの場面も多くのファンにとって話題となっている。アスナは来たる決戦に向けて、もう一度だけキリトと過ごしたい一心で彼のいる天幕へ向かったが、その天幕に辿り着いた時に「来ると思ったわ」という声が飛んでくる。アスナが声の先を見ると、まるで門番のようにキリトの天幕の前にアリスが腕を組んで立っていた。
キリトに会わせる代わりに、彼について知っていることを全て教えろと居丈高にアスナに要求するアリス。それにまたカチンとなったアスナだが、不敵な笑いを浮かべてアリスの要求を呑み込んだ。そこでアリスは、「あなたがキリトと一緒にいた期間は?」と最初に訊ねると、アスナは得意げに「えーと……相棒として戦ったのが2年間。その後お付き合いが1年半!その間に2週間、暮らしてたわ?」と言った。

アリスもアスナに負けまいとばかりに背筋を伸ばし、そして得意げにアンダーワールドで自分とキリトの過ごしたことの一切を話す。

アスナとアリスが恋の火花を散らし合う中、大胆にもロニエが現れて、おずおずした物腰ながらも割り込んできた。

それに一瞬、呆気にとられた様子を見せたアリスだったが、負けじと背筋を伸ばして「わ、私は……肩を並べて戦ったのが丸一晩。その後ひとつ屋根の下で半年間、付きっ切りで世話をしたわ?」と、言い放つ。それにアスナも呆気にとられ、顔を引き攣らせながら「ふ、ふーん…そう…」と、頷いた。するとそこへ、「あ、あのー……」と、おずおずした声と表情で、ロニエがやってきた。そしてロニエは、アスナとアリスに向かってこう切り出した。
「わ、私は2か月くらい、キリト先輩のお部屋の掃除をして……あと、剣技とかも教えてもらいましたし、蜂蜜パイも何度かご馳走していただきました。お二人と比べると期間はだいぶ短いですけど、その……私も情報交換を……!」と、おずおずしながらもそう切り出してきたロニエに、アスナとアリスは揃って呆気にとられた。するとさらに「その情報交換、私も加えてもらえないだろうか」と、ソルティリーナまで現れる。ロニエに続いてソルティリーナまで登場してきたことに驚かされながら、アリスはキリトとの関係についてソルティリーナに訊ねた。

ロニエに続いてソルティリーナまでもが現れ、キリトを想う者のひとりとして自分も情報交換に参加させてほしいとアスナとアリスに頼んでくる。

こうしてアリスだけでなく、ロニエとソルティリーナというふたりの恋敵が現れたことに不穏な笑みを浮かべながらも、アスナは彼女たちとキリトの天幕で一夜を明かすことになった。

それにソルティリーナは涼しげかつ得意げな表情で「修剣学院にて、キリトは傍付き修剣士として1年間にわたり、私の身の周りの世話をしてくれました。また、私もいささかの剣技を伝えることができたと思っております」と、語った。それにアリス共々さらに呆気にとられながらも、アスナはどこか不穏なものを感じさせる笑顔で「それならあなたもたっぷり情報を持ってそうね。どうぞご一緒しましょ」と、言った。
この後、エンディングになって詳しい描写は入ることはなかったが、アスナ、アリス、ロニエ、ソルティリーナはキリトの天幕で彼を囲いながら、自分たちとキリトの思い出話に花を咲かせあった。まさか大決戦の前にこんな恋バナのシーンが見られるとは、と思ったSAOファンも多いだろう。

リズベットの勇気(第11話)

アンダーワールドでの戦いに向かう自分たちに力を貸してほしいと説得してくるリズベットを罵倒するALOプレイヤーたち。そればかりか、「SAOサバイバーが俺たちを見下している」という言いがかりをつけてくる。

容赦のない罵詈雑言の嵐を浴びせられて、リズベットは心が挫けそうになった。

第11話でユイの涙の訴えを受けて、リズベットはシリカ、クライン、エギルと共にALOのプレイヤーたち3000人を集めて、力を貸してほしいという乾坤一擲もかくやな説得に出た。エンディングも入れて、ALOプレイヤーたちから容赦のない罵倒を受けながらも、キリトとアスナ、そしてキリトが愛したアンダーワールドのために勇気を振り絞るリズベットのこの姿にも、心を打たれたSAOファンは多い。
当初は自分なりにユイから聞かされたアンダーワールドの存在を伝え、その上で力を貸してほしいとALOプレイヤーたちに訴えたリズベットだが、当然アンダーワールドについて初耳で、しかも死亡すればデータが消えてしまうという事実にALOプレイヤーたちは驚き、そして憤った。そうして容赦のない罵倒を浴びせられる中、リズベット一度は心が挫けそうになるが、それでも必死に踏ん張って、ALOプレイヤーたちに訴え続けた。

罵詈雑言の嵐を前に心が挫けそうになったリズベットだが、それでもキリトとアスナへの想いとアンダーワールドを救いたいという気持ちを支えにして、さらにALOプレイヤーたちを説得する。

説得の言葉を全て言い終わった後、リズベットはシリカ、エギル、クラインと共に深々とALOプレイヤーたちに向かって頭を下げた。勇気を振り絞りながらのリズベットの説得と合わせて、このシーンもまた多くのSAOファンの心に深い印象を残している。

そのリズベットの気迫と切実さに胸を打たれたのか、ALOプレイヤーたちは押し黙り、彼女の言葉に耳を傾けるようになる。そして、エンディングのBGMが流れてくる頃、リズベットはシリカ、エギル、クラインと共に「アンダーワールドを、守りたい……!お願い、力を貸してください!!」と、涙ながらに頭を下げた。ここまで勇気を振り絞り続けたリズベットのこの姿に、胸が熱くなったSAOファンは多い。

迫力満点!シノンが放つ希望の一射(第12話)

アメリカ人プレイヤー軍に囲まれて絶体絶命の危機に陥ったアスナと人界軍を救ったのは、この凄まじいまでの光の矢の雨だった。

光の矢の雨のシーンの後、颯爽と登場するシノン。第1クールのラストである12話のエンディングでこの颯爽とした登場の仕方に、SAOファンの多くが興奮、感嘆している。

第12話のラストで、アメリカ人プレイヤーの大軍に囲まれて絶体絶命のピンチに陥ったアスナと人界軍の遊撃隊を助けるべく、颯爽とアンダーワールドに現れたシノン。そして彼女は、自らがアンダーワールドにダイブする際に使ったスーパーアカウント「太陽神ソルス」の固有能力である、アニヒレート・レイによる「広範囲殲滅攻撃」を繰り出し、アスナたちを取り囲むアメリカ人プレイヤー軍の大半をあっという間に薙ぎ払った。第1期の最終話でのシノンの登場はもちろん、このシノンが放った迫力満点の光の矢の雨に、多くのSAOファンが息を呑んだ。
そして何より、この話では描写はなかったが、原作第17巻においてシノンは比嘉から「広範囲殲滅攻撃の連続使用はできない」という説明を受けていた。それに対してシノンは胸の中で「連射できない……?上等じゃない。単発の武器のほうがしっくりくるってもんだわ」とも言ったことから、ピンチを救いに颯爽と現れたことも含めて、このシーンでシノンがこの上なくかっこいいと感じたSAOファンも多い。

「違うわ……人を助けて、悪を斬るのよ!!」(第13話)

リーファを救うためにディーめがけて特攻を仕掛けるリルピリン。しかしすぐに力尽きてしまい、逆に逆上したディーに容赦なく蹂躙される。

リルピリンにとどめを刺そうとした時、背後から繰り出された一閃にディーの両腕が瞬時に吹き飛んだ。

第13話でリーファがディーに対して言い放った台詞で、その際に剣を構えるリーファの姿がかっこいいということで多くのファンの注目を集めている。当初、使用したSTLの不具合によってキリトたちとは離れた場所にダイブしてしまい、さらにそこでリルピリンと出会い、ディーの襲撃を受けたリーファ。ディーに生命力を吸収され、激痛に苛まれながらも、リーファはディーもまたアンダーワールドの住人だからこそ、自分を襲う理由を知らないままで戦うことはできないと必死に耐え続けていた。
しかし、そんなリーファが目の前で蹂躙され続けるのに耐えられなくなり、何より自分を人間扱いしてくれた思いに胸を打たれたのとで、リルピリンは右目の封印を打ち破り、渾身の力を持ってディーに突撃する。そんなリルピリンの思わぬ反撃に驚かされ、そして逆上したディーは、その場に倒れこんだリルピリンを容赦なく踏みつけ、蹴り飛ばす。その勢いで止めを刺そうとしたディーだが、その行動がリーファの逆鱗に触れることになった。

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