ひぐらしのなく頃に業(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ひぐらしのなく頃に業』とは、竜騎士07原作のアニメ作品。2006年から断続的にアニメ化されてきた同シリーズ7年ぶりの新作である。序盤の展開は過去作と同じものだが、リメイクではなくリブートだと公式から発表されている。
雛見沢村に引っ越してきた少年前原圭一は、同じ学校に通う部活仲間の竜宮レナや園崎魅音らと共に平和に暮らしていた。しかしある時フリーカメラマンの富竹ジロウという人物から、過去に村で起きた殺人事件の話を聞く。事件のことを調べ始めた圭一に、レナら村人たちは不穏な一面をさらけ出していく。

繰り返される時間の影響で己を顧みるようになった鉄平は、沙都子との和解を望むようになる。

時間を巻き戻し、繰り返しながら梨花の心を挫くことを決意した沙都子だったが、次第にその力の使い方は大胆かつ私的なものになっていった。ある時部の仲間とトランプの神経衰弱をすることになった際、沙都子はひたすら時間を進めては巻き戻すことを繰り返し、カードの位置を覚えて“初手でその全てを開ける”というイタズラを仕掛ける。驚く圭一たちの前で、沙都子は「これは自分のトラップだ」と自慢げに語る。

ただ幸運に頼ることしかできなかったかつての梨花に対し、自分は入念に準備して求める結果を引き寄せることができる。無限に続く繰り返しの時間の中で、自分が梨花に負ける道理は無い。再びあの不思議な空間で人ならざる女に邂逅した沙都子はそう語り、ふと思い立ってそろそろ名前を教えてほしいと彼女に乞う。それに人ならざる女は「名乗らないのではなく名前が無い」のだと答え、沙都子に自分の名前を決めさせる。急に言われて言葉に詰まった沙都子の漏らした声から、彼女は己の名を“エウア”と定めるのだった。
そんなやり取りの後、沙都子はエウアに「自分以外に記憶を引き継いでいる者はいないのか」と尋ねる。圭一や部の仲間たちが、時折り繰り返しの時間の中での凶行を覚えているかのような素振りを見せることがあるのだ。エウアはそれが時間を繰り返すことの弊害だと言い、一度蓄積した記憶は取り除かれることなく、その者の中により深く刻まれていくだろうと告げる。時間を繰り返す者の近くにいる人間ほどその影響を受けやすいという。

果たしてその頃、鉄平は“自らの死の記憶”に悩まされていた。時には孤独死し、特にはヤクザにリンチされ、その様を白昼夢のように見せられては日々心を削られる。追い詰められていく中、鉄平の中に生まれたのは「自分は何をやってきたのか」という後悔だった。
このまま一人で死にたくない。そんな漠然とした想いを抱えた鉄平の脳裏に浮かんだのは、姪の沙都子のことだった。今さらどんな顔をすればいいのか自分でも分からないまま、鉄平は沙都子の前に現れる。これまでにさんざん虐げられてきた沙都子は鉄平を拒絶するも、鉄平はその反応も当然だと甘んじて受け入れて引き下がる。

鉄平の変化に戸惑う中、地元の不良に絡まれてしまう沙都子。するとそこに鉄平が現れ、身を挺して彼女を守る。通報を受けてやってきた警察に不良たちごと連れていかれる鉄平だったが、沙都子が「自分を助けようとしてくれた」と訴えたこともあり、注意されるだけで解放される。
警察署の前でそれを出迎え、「いったいどうしたのか」と鉄平に尋ねる沙都子。警察署内で応対した大石でさえ、鉄平が沙都子を助けたことに意外そうな顔をしていたのだ。鉄平は最近“自分が死ぬ”悪夢にうなされていること、それがありえない未来ではないことを感じること、このまま一人で死ぬことが怖くなったことを語り、沙都子に「これからたまに会って話さないか」と提案する。それになんと答えていいのか分からないまま、反射的に恐怖で身を竦ませた沙都子を見て、鉄平はあまりに調子のいいことを言い過ぎたと言葉を残して去っていく。今までの彼とはまるで違う、切なさを帯びたその背中を見詰め、沙都子はただ困惑することしかできなかった。

第24話 郷壊し編 其の七

再び梨花と仲良く雛見沢村で暮らすために、沙都子は凶行に手を染め続ける。

鉄平の変化は、沙都子にとってもまったく予想外の事態だった。困惑する彼女に、エウアはこれこそが記憶の蓄積による影響であり、それが不可逆のものであることを改めて告げる。
繰り返される時間の中、鉄平同様大きく運命を変えたのが、雛見沢症候群の調査に全てを懸けていた鷹野だった。雛見沢大災害こと終末作戦に失敗し、仲間たちに切り捨てられる未来。自分の雛見沢症候群の研究を継ぐのではなく一人の人間として幸せになってほしいと願う、敬愛してやまない養父の手紙。様々な記憶の蓄積は彼女の心を少しずつ変えていき、ついに「長年の研究を否定された養父に代わり、なんとしてでも雛見沢症候群の存在を世に認めさせる」という執念を捨て去るに至る。梨花が繰り返される時間の中に再び囚われて以降、雛見沢大災害が一度も起こらなかったのはこれが理由だった。

自分の力が回り回って生み出したかつてない変化をエウアが面白がる一方、沙都子は雛見沢という場所の厄介さに辟易していた。梨花が「逃げたい」と思えばそれを阻む運命のように雛見沢大災害が発生し、沙都子が「梨花を逃がしたくない」と思えば逆に運命が梨花が村を出ることを促すように雛見沢大災害が発生しなくなる。沙都子はそれでもなお諦めず、なんとしてでも「梨花と共に雛見沢で暮らす未来」を手に入れるべく、入江の診療所に忍び込んでH173という薬品を盗み出す。それは雛見沢症候群を意図的に発症させる薬品で、今までの全ての事件は沙都子がこれを惨劇の首謀者となった人物に打ったために起きたものだったのだ。
知人を凄惨な事件の犯人に仕立てることに抵抗はないのかとエウアに揶揄されるも、沙都子は「どうせ最後に自分が選ぶ以外の世界は無かったことになるのだから気にならない」と答える。巫女である梨花が雛見沢村を出ることなんて許されない、自分がオヤシロ様に代わって罰を与える。沙都子はそう豪語し、梨花と共に暮らす幸せな未来に想いを馳せる。

そして物語は、『ひぐらしがなく頃に 卒』へと続くのだった。

『ひぐらしのなく頃に業』の登場人物・キャラクター

主要人物

前原圭一(まえばら けいいち)

CV:保志総一朗
本作の主人公。都会で生まれ育った少年で、物語開始の一月前に雛見沢村に家族ごと引っ越してきた。十代の学生ではあるが、媒体によって年齢の設定が異なり、マンガおよびアニメでは中学二年生、実写映画版は高校二年生になっている。
明るくてノリの良い、軽妙な人物。頭の回転が速く舌もよく回るため、他人を自分の思惑通り動かす才能に長け、魅音からは「口先の魔術師」と呼ばれている。好奇心旺盛で行動力に富み、追い詰められると良くも悪くも爆発的な力を発揮。半面、調子に乗って失敗することも少なくない。成績優秀で、年上の魅音に勉強を教えることもある。
部活仲間の五人の少女たちとは仲が良く、レナとは友達以上恋人未満といった間柄。魅音からも好意を寄せられている。しかし女性からの好意に対してどころか自分自身の恋心にも鈍感という困った特徴を持ち、彼女たちとの関係はほとんど進まなかった。
かつて雛見沢村で起きたバラバラ殺人事件のことを富竹から教わり、好奇心の赴くままそれについて調べ始める。レナや魅音に尋ねるも、異様に頑なに「知らない」と言い張る彼女たちの態度に困惑。さらに廃材を片付けようと鉈を振るう中で“自分が誰かを撲殺している”というまったく記憶にない光景が頭に浮かび、大いに戸惑う。

竜宮レナ(りゅうぐう れな)

CV:中原麻衣
圭一の同級生で部活仲間の一人。圭一と特に仲の良い少女で、彼に好意を抱いていることがうかがえる描写も多い。料理上手で、圭一に手料理を褒められた際は終始照れていた。魅音が圭一に好意を抱いていることにも気付いているが、何も言わない代わりに遠慮するつもりもないようである。
自身の心の琴線に触れる“かぁいいもの”を愛でるのが趣味で、そのためならすさまじい力と情熱を発揮する。どういったものが“かぁいいもの”かは完全にレナの独断であり、沙都子や梨花といった他人にも分かりやすいものからファーストフード店の等身大人形まで多種多様。特に後者については熱心に集めており、本人曰く「宝探し」のため雛見沢村にある不法投棄場へとよく赴いている。
優しくて意志の強い人物で、行動しながらそれ以上の勢いで考え続ける圭一とは異なり、しっかり考えてから動くタイプ。だからこそ大切な人を傷つけられることには猛然と怒りを示し、必要だと判断すれば思い切った行動を取る。一見ほんわかした少女だが、内面はかなりのリアリストであり、その意味でも圭一とはいいコンビである。
圭一からかつて雛見沢村で起きたバラバラ殺人事件について聞かれた際は、「一年前に引っ越してきたばかりだから何も知らない」と答えるも、事件のことを調べ始めた圭一を時折り不穏な眼差しで見詰めるようになる。一方で綿流し祭りで圭一に手をつながれた時は年相応の少女らしく頬を赤らめており、その真意がどこにあるのかは不明である。
本名は「礼奈(れいな)」だが、幼い頃に両親が離婚しており、それ以来「“イ”ヤなことを忘れよう」と自分の名前から“い”を取って「レナ」と名乗るようになった。

園崎魅音(そのざき みおん)

CV:ゆきのさつき
圭一の一学年上の受験生で、部活仲間の一人。園崎家は雛見沢村で大きな権力を持つ家であり、魅音はその跡取りになる予定。学校ではクラス委員長を務める。
「部活」と称して圭一たち五人にカードゲームや鬼ごっこを吹っかけ、些細なことでも全力で楽しむガキ大将気質。これには「村に不慣れな圭一が孤立しないように」といった彼女なりの心遣いもあるようで、圭一たちも特に不平も無く付き合っている。
気配り上手な一方で、あまり考えずに言葉を発する癖があり、彼女が不用意なことを口走ったために事件が起きるという展開も従来のシリーズではたびたび描かれた。テンションによって力量が大きく上下する気分屋で、周囲の人間関係を意識し過ぎて動くべき時に動けず状況を悪化させたこともある。
圭一に対しては好意を抱いているが、それを知られるのは恥ずかしいらしく、言葉や態度にすることは稀。一方の圭一は、“女性として”という点ではあるいはレナ以上に魅音を意識している節があり、表向きには互いに友達として認識しながら想いが擦れ違っている状態である。
かつて雛見沢村で起こったダム反対運動では、園崎家が中心となって戦っていたこともあり、当時の事も詳しい。しかしバラバラ殺人のことについて圭一に尋ねられた際には強い口調で「(そんなことは)無かった」と即座に断言し、何も聞かれなかった風を装うようにその場を立ち去っている。

園崎詩音(そのざき しおん)

CV:ゆきのさつき
魅音と瓜二つの容姿を持つ、彼女の双子の妹。外見上の違いらしい違いは髪型だけであり、これを入れ替えるだけで家族でもどちらがどちらか見抜けなくなる。
全寮制のお嬢様校に通っており、魅音も特に言及していなかったため圭一たちとは物語の中で出会うまで面識が無かった。口調も服装も女性らしいものだが内面はかなりしたたかで、どのような事態を想定していたのかダム闘争の際にはアメリカで銃器の扱いを学んできたこともある。頭の回転も早く突発的なトラブルにもうまく立ち回る一方、雛見沢症候群の影響もあるのか激しやすい性格で、短絡的な行動に走ることもしばしば。
園崎家のしきたりで家を出され、現在は興宮で両親と暮らしている。沙都子の兄である悟史に想いを寄せており、彼が行方不明になった今もその身を案じ続けている。
実は現在の詩音は“本物の魅音”であり、次期当主の証である入れ墨を彫り込む日に、そうとは知らずちょっとしたイタズラで“本物の詩音”と入れ替わり、以来そのままになっている。本来自分が歩むはずだった日の当たる人生を歩み、同時に園崎家の闇をも背負わせることになった“本物の詩音(=現在の魅音)”には、愛憎交じり合った複雑な想いを抱く。

北条沙都子(ほうじょう さとこ)

CV:かないみか
圭一の部活仲間の一人。圭一たちより年下で、アニメ及びコミックでは小学校の高学年程度、実写版では中学生という設定である。
「~ですわ」といった、いわゆるお嬢様言葉で話す少女。しかしいまいち正しい使い方になっておらず、かえってバカにするような言い回しになることも少なくない。イタズラ好きで、あちこちに様々なトラップを仕掛け、それを用いて人を驚かせるのが趣味。主な被害者は圭一だが、才能があるのかトラップの技術自体は非常に高く、状況によっては訓練した兵士でも引っ掛かるほど。
ダム問題の際、北条家はダム賛成派として活動。そのため村八分にされた上に両親は事故死、自身は兄の悟史と共に叔父夫婦に引き取られる。そこで叔父から虐待を受け、頼りにしていた悟史も失踪。自分が甘え過ぎたせいで兄は出て行ったのだと思い込み、虐待に耐えながら健気に悟史の帰りを待ち続けている。
悟史と同年代で似た雰囲気のある圭一に対しては、甘えたい欲求もある一方で、悟史への義理や虐待の恐怖から生じた男性への警戒心などで素直に接することができずにいる。圭一を特に狙ってトラップを仕掛けているのも、構ってほしい気持ちの裏返しである。

かつて梨花が繰り返される惨劇を完全に回避した先の世界で、彼女に誘われて一緒に聖ルチーア学園へと入学。しかし生来の勉強嫌いが災いして落ちこぼれ、退学も許されないまま特別教室に移される。ひたすら勉強漬けの日々を送る中、次第に「自分を見捨てた」と梨花を恨むようになる。
そんな折にエウアと出会い、彼女によってかつての梨花と同様に自らの死を発動条件として時間を繰り返す力を得る。梨花の事情を全て知った上で、彼女の悲願であった「聖ルチーア学園を目指す」という夢を挫くために新たに惨劇を巻き起こすことを決意。入江診療所に忍び込み、意図的に雛見沢症候群を発症させる薬品を盗み出し、これを使って梨花の周囲で惨劇を巻き起こしては過去に戻ることを幾度となく重ねていく。

古手梨花(ふるで りか)

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@shuichi

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