マイ・ガール(My Girl)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『マイ・ガール』とは1991年アメリカのロマンティックコメディー映画。1970年代のアメリカの田舎町を舞台に、父子家庭で育った11歳の多感な少女ベーダと幼馴染の少年トーマスとの友情と淡く切ない初恋を通して、ベーダの心の動き、成長を爽やかに描く。
父親にできた新しい恋人との関係、ファーストキス、失恋、大切な親友の死、大人の階段を登り始めた11歳のひと夏の物語。トーマス役を『ホームアローン』のマコーレー・カルキンが務めたことでも話題になった。
その後、続編の『マイ・ガール2』も制作された。

カーニバルでベーダとシェリーが乗ったアトラクション。車を自由に運転してぶつけたりする。
ハリーと結婚すると聞いたベーダはシェリーの車に執拗に自分の車をぶつけた。

オールドスパイス

ハリーがつけているコロン。すっと愛用している。

大きな蜂の巣

トーマスが蜂の巣を面白がって突くと蜂がトーマスとベーダを襲う。
1回目は全速力で走って逃げたが、2回目、指輪探しに1人で森に戻ったトーマスは蜂に刺されて死んでしまう。

家出

ハリーとシェリーの結婚を聞いたベーダはトーマスに家出をするという。行先はカリフォルニアの人気コメディアンのブレディー一家のところというが、近所を何回も回るばかりで行くところなどない。

『マイ・ガール』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ベーダ「2人でキスしてみない?」 トーマス「どうやって?」 ベーダ「腕で練習よ」 ベーダ「じゃ本番よ 目を閉じて」 トーマス「何も見えないよ」

葬儀中、おばあちゃんを監視していたベーダがトイレに行っている最中、おばあちゃんが葬儀中に歌いだしてしまう。ベーダはハリーにひどく怒られ、うちを飛び出してトーマスといつもの湖に行く。。
トイレに行く途中ハリーとシェリーがいちゃついてるところをベーダは見ていた。ベーダはなんで自分ばっかりという思いと、ハリーとシェリーのことを認められないという気持ちで、トーマスに「なぜ大人は結婚するのかな?」と聞く。
トーマスは「大人はそうする決まりだからさ」と答える。ベーダは「私、先生と結婚する」と宣言。トーマスは「法律違反だからダメだよ 先生はベーダをオール5にするから不公平だ」と言う。そのあとでベーダが「キスしたことある?」と聞き、「ないよ」と答えるトーマス。
ベーダは「キスってどんなか2人で試してみない?」と提案し、それぞれ自分の腕にキスをして練習したあと本番に臨む。目をつぶって3つ数え、「1つ、2つ、2つ半、3つ」でチュッと短いキスをベーダの方からする。
キスのあとで照れて、「何か言って」と言うベーダ。トーマスは立ち上がり、「アメリカ合衆国の旗に忠誠を誓います」と宣言し始める。ベーダも続き2人で言い終わると、ベーダもトーマスも照れてお互いの目が見られない。

キスまでのやり取りがとてもかわいらしく、短いキスをした時のベーダとトーマスの表情も印象的でこの映画で一番の見せ場となっている。
腕でキスの練習をするのも共感を呼ぶ。
このキスシーンでベーダ役のアンナ・クラムスキーとトーマス役のマコーレー・カルキンはMTVムービー・アワードでベスト・キス賞を受賞した。

トーマス「僕も候補だ」 ベーダ「何の?」 トーマス「先生にフラれた時さ」 ベーダ「いいわ」

キスの後で自転車でうちに帰るベーダとトーマス。
「キスのことは秘密よ」とベーダがトーマスに確認する。
「じゃあね」と別れた後、自転車を押して帰るベーダの後ろ姿に、トーマスが「候補に入れて 先生と結婚しなかったら結婚して」と笑顔で言い、ベーダも「いいわ」と微笑む。
トーマスがベータに自分のを告白するシーンである。直接的に好きだというわけではなく先生に振られたら候補に入れてという婉曲的な言い方だが、トーマスがベーダを思う気持ちがとても伝わってくる。
トーマスはあくまでもベーダの気持ちを考え、ベーダを大切に思っている。親友だからだ。
この告白のシーンでとても心温まり、ほっこりした気分になるのだが、そのあとトーマスはベーダが失くした指輪を探しに森に戻り、蜂に刺されて死んでしまう。
失くした指輪を見つけてあげようと1人で森に探しに行くというのもトーマスらしい。

シェリー「死者に同情するのもいいけれど、私達は生きているのよ。大切にしてあげて、あなたの娘を」

トーマスが死んだとき、葬儀屋として淡々と葬儀を進めようとするハリーにシェリーが言う言葉。
ハリーはこの言葉で死を恐れてるベーダに寄り添い、ベーダのママのことを避けて通ってすまなかったと謝罪する。
ベーダも「パパのこと大好き」と答える。

シェリーとベーダは他人であるが、シェリーのベーダを思う気持ちは本物で、とても優しさに溢れている。
ハリーの葬儀屋に雇われ始めたころも、ハリーにベーダは死を恐れているからちゃんと見てあげてと意見した。
シェリーは葬儀屋に来た頃、死を取り扱う仕事に戸惑っていたが、サルテンファス一家を見て決めた。この家族と生きようと。
後にシェリーがベーダのいい母親になるのではないかと思わせる一言である。

ベーダ「かわいそうよメガネがないと見えないわ。メガネをかけてあげて」

トーマスの葬儀中、部屋に引きこもっていたベーダだったが、途中葬儀場に来て、トーマスの棺の前で泣き崩れる。
「メガネをかけてあげて トーマスは曲芸師になるのよ」と叫ぶ。
トーマスの死を受け入れられずにいるベーダは葬儀を飛び出し、ビクスラー先生のもとに向かう。しかし先生に婚約者がいることを知り、トーマスとの思い出の場所である大きな木がある湖に行ってトーマスを偲ぶ。

部屋から出てきて、階段のところで葬儀場を見ながら、だんだん棺に近づいていき、トーマスの亡骸を確認した後、感情を爆発させる。
ベーダはトーマスの死を受け入れられないでいたが、亡骸を見たことで死を実感した。しかし死を認めたくなくてメガネをかけてあげてと叫ぶ。
ビクスラー先生にベーダは心で感じる意味が初めてわかったと言う。親友のトーマスの死が大きくベーダを成長させのだ。

トーマスの死後、ベーダが発表した詩

トーマスの死後、ビクスラー先生の市民講座にはもう行かないと言っていたベーダであったが、再び参加し発表した詩。

涙に流れる柳の木

なぜそんなに悲しむの?

大好きなあの子がいなくなって

もう二度と会えないから

懐かしいあの頃

柳の枝をいつも揺らしてた少年

木陰は少年の隠れ家

彼の笑い声を思い出す

柳よ 泣かないで

苦しみや悲しみに負けないで

死は 私たちを 引き離せない

少年はいつも心に生きている

死は私たちを引き離せない。トーマスはベーダの心に生き続けている。
この詩の後で主題歌のマイ・ガールが流れ、新しい友達ジュディーと仲良さそうに自転車で走るベーダの後ろ姿が映し出されており、ベーダの気持ちの切り替えの詩であるといえる。
物語のクライマックスを語る詩である。

『マイ・ガール』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作中のムードリングの色はベーダの精神状態を表している

ベーダがしているムードリングの意味だが、黒は神経質、緊張を意味する。
いつもベーダの指輪が黒だったのは、思春期で死への恐怖が常にあったからと思われる。
指輪を一度失くした指輪だったが、トーマスが探してくれて、ベーダのもとに戻ってきたとき、その色は深い青に変わっている。
青はアクティブでリラックスしているという意味である。
指輪の色で、ベーダが死への恐怖を乗り越え、精神的に成長し安定したということを暗示している。

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