ハニーレモンソーダ(ハニレモ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ハニーレモンソーダ』とは、村田真優が漫画雑誌『りぼん』で連載した少女漫画作品。
高校1年生の主人公・石森羽花は、中学の頃いじめられており、友達も恋人もいなかった。しかし高校受験前、三浦界という少年に出会って憧れ、彼と同じ八美津高校に入学する。高校で自分を変えるきっかけを得た羽花の成長と、界との恋模様を描いた物語。
2020年の「読者が選ぶ好きな少女マンガ&実写化してほしいマンガランキング」で1位を獲得し、累計発行部数は1000万部を突破している。また、2021年に実写映画版が公開された。

石森羽花「たすけて」

界との関わりで少し自信を持った羽花は、自分でいじめっ子に対処しようとするが、余計に怒らせてしまう。そこにやってきた界は「助けを求めろと言っただろ」と促し、羽花はようやく「たすけて」と口にした。羽花が初めて人を頼る勇気を振り絞った場面だ。

三浦界「石森係」

入学して初めての文化祭で、羽花たちのクラスはメイド喫茶をすることになる。当日、足りない材料の買い出しに出かけた羽花は、各クラスのイケメンを取り上げた『バカッコイイ』というムービーの上映をみかけた。その映像には界も出ていたのだ。
出演している生徒は自分の個性を「○○係」と紹介していくが、界はなんと「石森係」と発言した。羽花は界に想いを寄せていたが付き合ってもいない頃のことで、羽花はおおいに混乱し、赤面した。

石森羽花「追いかけてるんです、必死で毎日、三浦君の力を借りて、理想の自分を」

やっとのことで付き合う事になった羽花と界だが、先生たちはその様子を見て羽花に「最近、気が緩んでいるように見えるが、大丈夫か?全く噛み合ってない2人にみえる」「随分、三浦に心酔してるんだな。石森はそっちに引っ張られるなよ、自分を見失うな」と釘を刺される。しかし羽花は「追いかけてるんです、必死で毎日、三浦君の力を借りて、理想の自分を」と答える。ただ遊んでいるのではなく、真剣に自分と向き合っているのだと大人たちに訴えた。

期末考査で満点を取る界

界は成績の良くない自分が羽花と付き合っていることを先生たちがよく思っていないことを知り、羽花に釣り合うために、本気の好意を伝えるために必死に勉強する。そして期末考査で100点を取った。先生や羽花の父親に認めてもらうため、何より羽花のために積み重ねた界の努力が実を結んだ場面だ。

三浦界「僕が全力で守り抜きます」

界が夜の街でアルバイトしていることを知った羽花の父親は、ふたりの付き合いを心配していた。羽花の父親とふたりきりで話す機会ができた界は、自分が両親を亡くしていること、叔父のマンションにひとりで暮らしていること等、プライベートな事情を打ち明け、羽花と真剣に交際していることを訴えて「僕が全力で守り抜きます」と頭を下げる。
界の人となりを知った羽花の父親は、界に連作先を渡して「何かあったら頼りなさい」と伝えるのだった。

出会った頃の再現

夏休みに入り、羽花は界について知らない事をリストにまとめ、「1回会うごとに1個答える」と界と約束する。その中の「好きな花は?」という質問に対し、界は「ひまわり」と答えた。ある日羽花は界が働いているカフェに行き、バイト終わりに界をひまわり畑に連れていった。いつも自分を笑顔にしてくれる界を笑顔にしたかったのだ。
いい雰囲気になるふたりだったが、ノートにあった「家族構成」の質問に対する答えを見て、羽花は悲しい顔をする。「だから嫌だったんだよ」と言い、ふたりの想いはすれ違ってしまった。しかし界はひまわりの花束を羽花に差し出して、出会ったときに八美津高校を勧めた「こっちが案外似合うんじゃねぇの」という台詞をもう一度伝える。界は家族のことを知られたくなかったのではなく、羽花に悲しい顔をさせたくなかったのだった。

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